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サイコパスとの遭遇 同級生編 part3の続き

高校3年で卒業が近くなった頃に不良グループのAへの追い込みは激しくなっていった。その理由は、Aが強姦未遂を起こした事に対して不良グループが正義感からなのか、「Aに制裁を加えるべき」と周囲に漏らしていたからだ。

強姦未遂事件の詳細については、私も後から聞いたのだが、さすがに「本当か?」と疑いたくなるような内容だった。強姦未遂に関わったAの子分的な存在の一人(B)が話してくれた。

まず、Aが「女とやりてーからレイプしよう」とBに持ち掛けてきた。Bは自分の意見も言わず、Aに対してただただ従属的な感じで事件に関わったようだ。Aは「3人でやれば、絶対に成功する。でも、バレないように覆面とゴムと金属バットを用意しておけ」と言ったそうだ。Bは何故、金属バットが必要なのか分からなかったので、Aに聞くと、「もし、騒がれたら、殺せばいい。お前らもその時は躊躇するなよ」と念を押されたと言っていた。そして、B曰く「Aは実際には金属バットと包丁を持っていった」、その為、Aを思い止まらせようともしたが、聞かなかったらしい。

ここからはBの証言を記憶にある限りでまとめてみたい
B:「そして、実行するために、夜、人通りが少なく森が近い道で女性を待ち伏せしていた。どれくらい、待ち伏せていたか分からないが、一人の若そうな女が歩いてきたのでAが「アイツでいい、襲うぞ」と言った。それでも、自分達は動けなかったので、Aが女に襲いかかり、体を押さえつけようとした時に女が大声で叫んだので、Aが女の腹に蹴りを入れて、女が倒れこんだ。叫ばれていたから、誰か来るかもしれないと思ってみんなで一目散に逃げ出した。」

これが、強姦未遂事件の詳細である。おそらく、被害にあった女性は警察にも届け出ているだろう。そこで、Aが捕まっていれば、実刑判決は免れないかったかもしれない。 こんな事件を起こしておきながら、学校で女子達がいる前では「女性を性の対象としみる男は最低だよ、俺はそうなりたくないね」と言ったり、グラビアアイドの話しで盛り上がっている男子の前で女子に聞こえるように「お前ら女をそんな風に見て楽しいか?女の体だけが目当てって事じゃないのか?」などと言っていたらしい。

そんな事を耳にした不良グループはついに、Aに制裁を加える事に決めた。表では正義漢ぶって、裏では悪い事をしている事に腹が立ったのだろうか。不良グループにしてみれば、レイプ犯を懲らしめれば、自分達の株があがるという打算的な考えもあったかもしれない。 

そして、卒業式の前日にAは不良グループに呼び出され、数人から殴られたらしい。殴られたと言っても、怪我をする程ではなく、せいぜい顔が少し腫れた程度だったという。Aは殴られている最中に通行人に助けを求め、「学校に通報して下さい」と言ったそうだ。

こうして、Aは「不良からリンチをされた可哀想な真面目な生徒」として 卒業式を迎える事になる。しかし、Aと同じ高校だった同級生が言うには、「不良達にボコされたはずなのに、卒業式の日はケロッとしてて、いつもと変わらなかった。たしかに顔を殴られたみたいに少し腫れてたり、唇が切れてたけど、全然元気だったよ。卒業式の後にあった飲み会でもスゲーはしゃいでたし。全然、凹んでる様子なんてなかったよ」と言っていた。

 サイコパスとの遭遇 同級生編 part5 最終章に続く