パーソナリティ障害 ブログランキングへ 虚言癖の人達とその嘘をを信じる人達 自称キャリアウーマン編5の続き
SはMについてメールの件を問いただそうとしたが、その時から電話もメールも繋がらず、Mは突然消えてしまった。バイトなら突然、従業員がバックレてしまう事はあるが、株式会社の正社員がいきなり、バックレてしまう事など、今まで聞いた事がない。しかし、Mにとっては何の躊躇いもない事だったのだろう。自分の立場が悪くなれば、後先考えずに現状の問題を消去するかの如く、いきなり、居なくなってしなえば、後は誰かが何とかするだろうとしか思っていないのだろうか。
おそらく、Mは今までにも嘘に嘘を重ねて生きてきて、自分の立場が悪くなれば、雲隠れしてしまうような事を繰り返して来たのだと思う。
そして、これ程、重症の虚言癖に会ったSはその後、人間不信にまで陥ってしまったらしい。
彼女の虚言癖のエピソードを聞いていると、その場その場で思い付いた事を無意識に喋っているような印象を受ける。正常な人であれば、例え、何か思い付いたとしても、それを言葉に出して喋る前にそれが話していい事なのか悪い事なのか判断してから話すはずだ。Mはその判断する能力が欠落していた。
また、Mは自分が話していい事が嘘なのか本当なのかも分からなくなっているようだったらしい。ここまでくると、完全に病気だと思うのだが、一つだけ興味深い事としては、これ程までに内容が破綻しきっている嘘でも信じてしまう人が少なからずいるという事実だ。
SとMがいた会社の経営幹部と従業員の殆どはMが病的な虚言癖であるとは思っていなかったようだ。いくら内容が支離滅裂で到底あり得なそうな事であっても、自信満々で言われたり、平然と話されたりしてしまうと、疑ったり、疑問に思ったりしなくなってしまうらしい。
もしかすると、このようにして虚言癖は育っていくのかもしれない。幼い頃についた小さな嘘をみんなが信じ、それを成功体験として、次々と嘘を吐くようになっていくとも考えられる。嘘を吐いて手痛い失敗をすれば、嘘をつかなくなるかもしれないが、嘘を吐いてもそれほど、大きな失敗をしないと思っていれば、その内、重度の虚言癖に成長していく可能性があると思う。
最近、ワイドショーや週刊誌を騒がせていた佐村河内や小保方晴子も若い頃から虚言癖があったと報じられている。おそらく、彼らの周りでも嘘に気付き、普通の人格ではないと思っていた人もいるはずだ。しかし、大多数の人達は彼らの嘘を信じ、崇め奉るようになってしまった。嘘が公になるまでは。
嘘の内容が突拍子もない程、大きな事だったり、専門的な事だったり、はたまは同情を誘うような事であったり、すると多くの人達はその嘘を検証しようとさえしなくなるようだ。
そして、人は自分の経験してきた出来事しか分からない事が多いので、自分の専門外の分野の人を勝手にスゴイと思ってしまったり、優秀だと盲信してしまう事が多い。これは危険な事だと思う。虚言癖の嘘を信じてしまう人は、カルト宗教や詐欺的な自己啓発セミナーにハマる人達と似ているかもしれない。そのような人達は、事実を検証するという作業がとても苦手なようだ。
自己啓発や学習法などの教材で「あなたも直ぐに成功者になれますよ」、「この本を読めば君も天才だ」などと煽り、それを信じてしまう人はおそらく、病的な虚言癖の嘘も嘘だと分からないのだろう。
事実を検証するという作業は確かに面倒くさい時もあれば、失礼にあたる時もあるかもしれないが、騙されない為には、常に健全な批判的精神を持って、情報に接するべきだと思う。
PS:最後の方は原題と少しずれて、虚言癖の批評になってしまったが、今後も病的な自己愛や虚言癖をもった人も考察を書いていきたい。
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