2009年11月16日
「アニメーターに不躾ながら色々聞いてきた。」についてアレコレ
「瞼がゴロつく一日(ライトにサブカル)」の「アニメーターに不躾ながら色々聞いてきた。」(http://d.hatena.ne.jp/yoko-sen/20090919/1253386370)がいろいろ話題を集めているようです。はてなブックマークでは良エントリー扱いのコメントも多いのですが、僕の目から見るといろいろ疑問が多い内容でした。どのへんが疑問が多いのか。twitterでの発言をまとめて、さらに増補してみました。
ひとことで言うと、ずいぶんヘンなエントリーです。アニメーターの仕事回りについてはある種のリアリティが感じられないこともないですが、製作まわりはかなりハテナがつく内容です。このエントリは、アニメーターさんが喋ったものを別の人がまとめた、という体裁なんですが、「発言者があやふやなことを言っている」「まとめている人がアニメに疎い」が重なり合った結果がこのヘンなエントリー、ということかもしれません。
一番の誤解は広告代理店の役割でしょうか。たとえば「電通っていうのは、ここで確実にスポンサーを集めてくることにその価値の大半があった。」というくだり。もちろん広告代理店もそういう働きをすることもあるでしょうし、企画の主体となることもありますが、深夜アニメなどでは一番大事なのは「放送枠を手当すること」。各局が大家だとすれば広告代理店は不動産屋。時間帯移動から放送上のトラブルシュートまで、店子(番組)と大家(放送局)の間で、あれこれ調整作業をするのが大きな仕事になっています。もちろんその仕事故に、大家よりも店子よりも声が大きくなることはあるでしょうけれど。
それから「広告代理店の制作費中抜きもあるが」という十年一日の「搾取論」。もとは経済産業省の報告( http://www.meti.go.jp/policy/media_contents/downloadfiles/kobetsugenjyokadai/anime200306.pdf)が火種と思われますが、こうした「搾取」といわれるものがどこまで「搾取」なのかはあやしいところ。単純な搾取というよりも、むしろそこにある問題は「出版社社員の給料が高すぎる批判」と似てるように僕は感じてます。
たとえば「ニセモノの良心」(http://soulwarden.exblog.jp/6469132/)
の指摘、あるいは先日の法政大学のイベントでの広報マンのコメント( http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-4077.html) などが、「搾取」という見方を否定しています。
広告代理店の「搾取」については、webラジオ「偽・うpのギョーカイ時事放談SUPER! 」第4回で言及があったそうです。ここで「なんであんたら通さなきゃなんないのよ、あんたらなにもしてないのに!」ということに対して、代理店の人が「既得権です」と言った、というエピソードがあるそうですです。これは現場の人だからこその「不満」であろうとは思います。でも、本当に「すべて」(ここ大事)の広告代理店が「既得権」だけで噛んでいるかどうかは、検討する余地はあるでしょう。とっくに広告代理店はずしが起きているでしょう。その取り分が適正かどうかはさておき、少なくとも仕事はあるし、仕事をしているから、坐組に入っているわけで。
このエントリーが製作関係に無知だなと思うのは特にこの部分。「たとえば最後のテロップに出てくるプロデューサーという役職。これはスポンサー企業から出向してきた人間。」という記述。アニメディアで連載中のアニメのできるまでを追う大河連載(?)「アニメ野望の王国(キングダム)」の第2回でプロデューサー、第3回で製作委員会を取り上げたので、読んでもらいたいなーと思いました(笑)。
プロデューサーと呼ばれるのは、「出資した会社の担当者」だけでなく「制作現場の責任者」「TV局の担当者」も含まれます。この中で誰がリーダーとして全体を統括するかはケースバイケース。出資比率の一番高い会社のPがやることもあれば、原作付きだったら出版社の担当者がやることもある。そもそも「出向」なんてしてないですしね。
プロデューサーの話になったので、このエントリーのジブリの鈴木PDのくだりもみてみましょうか。「ジブリはオリジナルがつくれる。これはどういうことか。ジブリにはバックに日テレがあって、そこと交渉できる徳間書店の鈴木プロデューサーがいる。」。確かにジブリの歴史において魔女宅で日テレと組んだことが大きかったのは事実。でも、ジブリと日テレの関係でオリジナル企画が可能になる、というのは、これまで世に出ているジブリ関係の資料を読めばちょっと微妙な結論の出し方でしょう。むしろオリジナル企画という高リスクをとるのは配給の東宝なので、東宝とのパートナーシップの強固さのほうが重要なのでは? このあたり、事実ベースでなく、印象で語っているように見受けられます。
あと「エヴァの時に業界にお金が流れてきたが、業界が儲ける構造を作ることができなかった」というのが、どういうビジネスモデルを想定されているのか、ちょっとよくイメージできませんでした。ヒット作の後に業界がお金が流れ込んでも、それはあくまで制作費のはずなので、構造転換を促す要因になるのかしらん、と。あと自転車操業は、エヴァの前からそうだったんじゃないかしらん、とか。ただDVDセールスがメインになった結果、出版業界と同じ「一つの売上げ低下は、発売点数でカバーする」という事態になったということを言っているのであれば、わからないでもないです。
あと、本質的でないライター的なひっかかりとしては……
元請けの例として「サンライズやシャフト、京都アニメーション」と並ぶところ。、シャフトや京アニは「下請けとしてまず力を発揮したスタジオ」として有名なので、元請けの代表としてサンライズと並ぶと違和感がちとありますね同じくDR MOVIEがサンライズと縁が深いという記述も?。サンライズ作品にも名前が出ることはありますが、やはりDRはマッドハウスでは? とか。
アニメーター関連の部分になると、デティールが増えて、生々しくなってくるのですが、ちょこちょこと疑問がある部分も。アニメーターの生活のところで、原画マンの「拘束料」にまったく触れていないこと。その一方で、「動画マン・原画マンは、契約社員として働いている」という言い回しが出てくること。「アニメを知らない聞き手にわかりやすく説明をした」結果かもしれませんが、ちょっと実態をうまく言い表しているとはいいづらい表現ですね。
文句ばっかり言ってもなんなので、よかったところも――。
いいなと思ったのは、新しく入ってくる動画が使い捨てとしてしか見なされないことが閉塞感の一因であると語っている部分。先日もちょっと自主的に某氏にお話を聞いた時に指摘されていたのが、「アニメ業界のネックはリクルートと新人育成」という話でした。端的にまとめると「原画マンになるには、それ相応の能力がいる(だれでもなれるわけではない)」「しかし実際は、玉石混淆の状態で大量に動画マンとして業界に入ってきて、安い単価で働くことになる(これが使い捨て化の一因)」「中国に出す動画と、能力ある原画マンを育てるためのプロセスとしての動画をわけて考えるべき」「そして後者には人材育成のための投資としてのお金がかけられるべきだろう(つまり単に動画の単価をあげればいいという問題ではなく、適正な投入が必要だということ」。この考えに立つと、エントリー中にもある京都アニメーションやP.A.WORKSの強さは、インハウスで動画を抱えることが人材育成に直結している、と言い換えることができるように思いました。
ちなみにJAniCA(エントリー中でいっている「賃上げの団体もあるが、それが当初想定されていた機能を果たしていない。」はこのことかな?)がアンケートを行い、業界の価格の平均値が発表されてます。今敏監督のブログの記事ですが、ご参考までに:http://konstone.s-kon.net/modules/notebook/2009/05/28/aai/
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最後になりましたが「オタク大賞R5.5」にご来場の皆様ありがとうございました。それから工学院大学朝日カレッジにおける「アニメ史・試論」も現在3回を終え、無事進行しております。最近はtwitter(@fujitsuryota)でもちょくちょくつぶやいおります。ご興味あれば是非どうぞ。
ひとことで言うと、ずいぶんヘンなエントリーです。アニメーターの仕事回りについてはある種のリアリティが感じられないこともないですが、製作まわりはかなりハテナがつく内容です。このエントリは、アニメーターさんが喋ったものを別の人がまとめた、という体裁なんですが、「発言者があやふやなことを言っている」「まとめている人がアニメに疎い」が重なり合った結果がこのヘンなエントリー、ということかもしれません。
一番の誤解は広告代理店の役割でしょうか。たとえば「電通っていうのは、ここで確実にスポンサーを集めてくることにその価値の大半があった。」というくだり。もちろん広告代理店もそういう働きをすることもあるでしょうし、企画の主体となることもありますが、深夜アニメなどでは一番大事なのは「放送枠を手当すること」。各局が大家だとすれば広告代理店は不動産屋。時間帯移動から放送上のトラブルシュートまで、店子(番組)と大家(放送局)の間で、あれこれ調整作業をするのが大きな仕事になっています。もちろんその仕事故に、大家よりも店子よりも声が大きくなることはあるでしょうけれど。
それから「広告代理店の制作費中抜きもあるが」という十年一日の「搾取論」。もとは経済産業省の報告( http://www.meti.go.jp/policy/media_contents/downloadfiles/kobetsugenjyokadai/anime200306.pdf)が火種と思われますが、こうした「搾取」といわれるものがどこまで「搾取」なのかはあやしいところ。単純な搾取というよりも、むしろそこにある問題は「出版社社員の給料が高すぎる批判」と似てるように僕は感じてます。
たとえば「ニセモノの良心」(http://soulwarden.exblog.jp/6469132/)
の指摘、あるいは先日の法政大学のイベントでの広報マンのコメント( http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-4077.html) などが、「搾取」という見方を否定しています。
広告代理店の「搾取」については、webラジオ「偽・うpのギョーカイ時事放談SUPER! 」第4回で言及があったそうです。ここで「なんであんたら通さなきゃなんないのよ、あんたらなにもしてないのに!」ということに対して、代理店の人が「既得権です」と言った、というエピソードがあるそうですです。これは現場の人だからこその「不満」であろうとは思います。でも、本当に「すべて」(ここ大事)の広告代理店が「既得権」だけで噛んでいるかどうかは、検討する余地はあるでしょう。とっくに広告代理店はずしが起きているでしょう。その取り分が適正かどうかはさておき、少なくとも仕事はあるし、仕事をしているから、坐組に入っているわけで。
このエントリーが製作関係に無知だなと思うのは特にこの部分。「たとえば最後のテロップに出てくるプロデューサーという役職。これはスポンサー企業から出向してきた人間。」という記述。アニメディアで連載中のアニメのできるまでを追う大河連載(?)「アニメ野望の王国(キングダム)」の第2回でプロデューサー、第3回で製作委員会を取り上げたので、読んでもらいたいなーと思いました(笑)。
プロデューサーと呼ばれるのは、「出資した会社の担当者」だけでなく「制作現場の責任者」「TV局の担当者」も含まれます。この中で誰がリーダーとして全体を統括するかはケースバイケース。出資比率の一番高い会社のPがやることもあれば、原作付きだったら出版社の担当者がやることもある。そもそも「出向」なんてしてないですしね。
プロデューサーの話になったので、このエントリーのジブリの鈴木PDのくだりもみてみましょうか。「ジブリはオリジナルがつくれる。これはどういうことか。ジブリにはバックに日テレがあって、そこと交渉できる徳間書店の鈴木プロデューサーがいる。」。確かにジブリの歴史において魔女宅で日テレと組んだことが大きかったのは事実。でも、ジブリと日テレの関係でオリジナル企画が可能になる、というのは、これまで世に出ているジブリ関係の資料を読めばちょっと微妙な結論の出し方でしょう。むしろオリジナル企画という高リスクをとるのは配給の東宝なので、東宝とのパートナーシップの強固さのほうが重要なのでは? このあたり、事実ベースでなく、印象で語っているように見受けられます。
あと「エヴァの時に業界にお金が流れてきたが、業界が儲ける構造を作ることができなかった」というのが、どういうビジネスモデルを想定されているのか、ちょっとよくイメージできませんでした。ヒット作の後に業界がお金が流れ込んでも、それはあくまで制作費のはずなので、構造転換を促す要因になるのかしらん、と。あと自転車操業は、エヴァの前からそうだったんじゃないかしらん、とか。ただDVDセールスがメインになった結果、出版業界と同じ「一つの売上げ低下は、発売点数でカバーする」という事態になったということを言っているのであれば、わからないでもないです。
あと、本質的でないライター的なひっかかりとしては……
元請けの例として「サンライズやシャフト、京都アニメーション」と並ぶところ。、シャフトや京アニは「下請けとしてまず力を発揮したスタジオ」として有名なので、元請けの代表としてサンライズと並ぶと違和感がちとありますね同じくDR MOVIEがサンライズと縁が深いという記述も?。サンライズ作品にも名前が出ることはありますが、やはりDRはマッドハウスでは? とか。
アニメーター関連の部分になると、デティールが増えて、生々しくなってくるのですが、ちょこちょこと疑問がある部分も。アニメーターの生活のところで、原画マンの「拘束料」にまったく触れていないこと。その一方で、「動画マン・原画マンは、契約社員として働いている」という言い回しが出てくること。「アニメを知らない聞き手にわかりやすく説明をした」結果かもしれませんが、ちょっと実態をうまく言い表しているとはいいづらい表現ですね。
文句ばっかり言ってもなんなので、よかったところも――。
いいなと思ったのは、新しく入ってくる動画が使い捨てとしてしか見なされないことが閉塞感の一因であると語っている部分。先日もちょっと自主的に某氏にお話を聞いた時に指摘されていたのが、「アニメ業界のネックはリクルートと新人育成」という話でした。端的にまとめると「原画マンになるには、それ相応の能力がいる(だれでもなれるわけではない)」「しかし実際は、玉石混淆の状態で大量に動画マンとして業界に入ってきて、安い単価で働くことになる(これが使い捨て化の一因)」「中国に出す動画と、能力ある原画マンを育てるためのプロセスとしての動画をわけて考えるべき」「そして後者には人材育成のための投資としてのお金がかけられるべきだろう(つまり単に動画の単価をあげればいいという問題ではなく、適正な投入が必要だということ」。この考えに立つと、エントリー中にもある京都アニメーションやP.A.WORKSの強さは、インハウスで動画を抱えることが人材育成に直結している、と言い換えることができるように思いました。
ちなみにJAniCA(エントリー中でいっている「賃上げの団体もあるが、それが当初想定されていた機能を果たしていない。」はこのことかな?)がアンケートを行い、業界の価格の平均値が発表されてます。今敏監督のブログの記事ですが、ご参考までに:http://konstone.s-kon.net/modules/notebook/2009/05/28/aai/
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最後になりましたが「オタク大賞R5.5」にご来場の皆様ありがとうございました。それから工学院大学朝日カレッジにおける「アニメ史・試論」も現在3回を終え、無事進行しております。最近はtwitter(@fujitsuryota)でもちょくちょくつぶやいおります。ご興味あれば是非どうぞ。
2009年10月03日
日曜日はオタク大賞R5 テーマはロボットアニメ
ギリギリになってしまいましたが10月4日(日)は「オタク大賞R5」! 詳細は以下の通りです。
2009年はロボットアニメの劇場版が集中的に公開されました。そんな状況を題材にロボットアニメについて考えよう、というのが今回の特集の趣旨。ゲストの京田知己監督は『交響詩編エウレカセブン』の監督だけでなく、河森・出渕・庵野の三監督とも仕事をしたことがあるわけで、作り手の視点からロボットについて語っていただこうと考えてます。
今回は、多岐にわたるロボットの話題を網羅するため、トークのシステムとしてサイコロトークを採用。壇上の出演者が、サイコロを振って出たタイトルから口火を切ってそこから話題を広げるというアプローチになります。ナニガデルカナナニガデルカナ〜。
もちろん定番のニュースコーナーもあります。是非、ごぞってご来場ください。
以下宣伝です
「オタク大賞R5〜オタクはつらいよ・望郷編〜」
テーマ:2009年のロボットアニメ
日時:2009年10月4日(日)
OPEN18:00/START19:00
司会:藤津亮太
出演:東海村原八・前田久・前島賢
ゲスト:京田知己(監督)
場所:新宿ロフトプラスワン
新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 TEL 03-3205-6864
前売/当日¥2000(共に飲食代別)
※前売券は8/29(土)よりローソンチケットにて発売。
【Lコード:39241】
●なお「ラブプラス」をプレイ中の方は 当日会場に是非ご持参下さい。出演者の前田さんと通信する時間を設ける予定です。お楽しみに……
2009年はロボットアニメの劇場版が集中的に公開されました。そんな状況を題材にロボットアニメについて考えよう、というのが今回の特集の趣旨。ゲストの京田知己監督は『交響詩編エウレカセブン』の監督だけでなく、河森・出渕・庵野の三監督とも仕事をしたことがあるわけで、作り手の視点からロボットについて語っていただこうと考えてます。
今回は、多岐にわたるロボットの話題を網羅するため、トークのシステムとしてサイコロトークを採用。壇上の出演者が、サイコロを振って出たタイトルから口火を切ってそこから話題を広げるというアプローチになります。ナニガデルカナナニガデルカナ〜。
もちろん定番のニュースコーナーもあります。是非、ごぞってご来場ください。
以下宣伝です
工学院大学・朝日カレッジで「アニメ史・試論」開催
10月31日より全5回。受講者、受付中!
詳細は
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/65267999.html
予約は
http://www.asahiculture-shinjuku.com/kogakuin/koza/2009/08/0475.html
改めて工学院・朝日カレッジの「アニメ史・試論」について
前エントリーでも触れましたが詳細が決まってきたので、改めて本エントリーをたてました。10月31日より工学院大学・朝日カレッジで「アニメ史・試論」と題した講座を行います。
「アニメ史・試論」は、僕が守備範囲としている'70年代からこちらの「アニメ」の歴史を俯瞰する内容です。年表的な展開を避け、アニメの歩みを振り返る時の「視点」を示そうと考えています。
講義は全5回。10月31日、11月7日、14日、21日、28日。いずれも土曜日で、講義時間は16:00〜17:30です。受講料は、全5回12,500円になります。(セットの申し込みのみだそうです)
予約は以下のページからできます。
http://www.asahiculture-shinjuku.com/kogakuin/koza/2009/08/0475.html
講座のページの各回の内容は少し変更としました。テーマこそ同じですが構成とアプローチが異なります。以下、構成メモをアップします。講義をするのは初めてですが、値段以上の価値が出るような密度と内容を目指していますので、構成メモを見てご興味があれば是非、登録お願い致します。定員もまだ相当余裕があるようです。
工学院大学・朝日カレッジとは
工学院大学・朝日カレッジは朝日カルチャーセンター 朝日JTB・交流文化塾と工学院大学が提携して展開する新しい学習センターです。ビジネスマンを対象とした講座やサブカルチャー系、同大学が専門とする理工系など、現在の朝日カルチャーセンターと重複しない講座群を中心に展開します。
「アニメ史・試論」は、僕が守備範囲としている'70年代からこちらの「アニメ」の歴史を俯瞰する内容です。年表的な展開を避け、アニメの歩みを振り返る時の「視点」を示そうと考えています。
講義は全5回。10月31日、11月7日、14日、21日、28日。いずれも土曜日で、講義時間は16:00〜17:30です。受講料は、全5回12,500円になります。(セットの申し込みのみだそうです)
予約は以下のページからできます。
http://www.asahiculture-shinjuku.com/kogakuin/koza/2009/08/0475.html
講座のページの各回の内容は少し変更としました。テーマこそ同じですが構成とアプローチが異なります。以下、構成メモをアップします。講義をするのは初めてですが、値段以上の価値が出るような密度と内容を目指していますので、構成メモを見てご興味があれば是非、登録お願い致します。定員もまだ相当余裕があるようです。
「アニメ史・試論」講義メモ
第1回 アニメ史とは(10/31)
1、アニメ史を語るための前提
2、アニメ史の転換点はどこか
3、アニメブーム
4、どうしてアニメ史なのか
第2回 アニメにおける「作家」(11/7)
1、アニメにおける作家とは誰か
2、アニメにおける演出の地位
3、世間から見たアニメ演出家
4、「作家の時代」が待たれた時代
第3回 TVアニメの歴史(11/14)
1、60年代(第0次ブーム)
2、70年代(第1次ブームの実相)
3、80年代(第1次ブームの終焉とリセット)
4、90年代以降(第2次ブーム)
第4回 ジャンル史について(11/21)
1、ジャンル史を語るおもしろさ
2、ロボットアニメ
3、魔法少女アニメ
第5回 アニメの未来(11/28)
1、アニメ映画興行の現在と未来
2、TVアニメの未来
3、オマケ
2009年09月20日
「渋谷アニメランド」出演と「アニメ史・試論」講義スタート
8月が猛烈に忙しく、9月もシルバーウィークのおかげでバタバタしており、各種お礼と告知が遅れました。8月の『オタク大賞R』にご来場いただいた皆様どうもありがとうございました。神前暁さん、畑亜貴さんの気さくなトークもあって、おもしろいイベントに仕上がりました。次回『オタク大賞R』は、10月ですのでこちらもお楽しみに!
■「渋谷アニメランド」22日午後9時5分〜
NHKラジオ第一で不定期に放送されている「渋谷アニメランド」に出演します。今回の放送は9月22日午後9時5分から午後11時まで。お題は『機動戦士ガンダム』です。
先日打ち合わせをしてきましたが、音楽だけでなくて、トークあり、関係者取材ありの盛りだくさんの内容になりそうです。『ガンダム宇宙世紀大全』でご一緒した喜屋武ちあきさんと、またも一緒ということで、打ち合わせも十分盛り上がり、楽しい番組になるのではないかと思っています。生放送出演は初めてですが、頑張りたいです・
http://www.nhk.or.jp/animeland/
■工学院大学朝日ガレッジで「アニメ史・試論」開講
朝日カルチャーセンターと工学院大学が提携して展開する新しい学習センター「工学院・朝日カレッジ」で、アニメ史についての講義を行うことになりました。
講座は全5回。第1回は10月31日(土)。講座の時間は午後4時〜午後5時30分です。以降毎週土曜日に行い、最終日が11月28日になります。全5回で一般12,500円となります。
以下のページから予約ができますので、是非ご応募ください。
http://www.asahiculture-shinjuku.com/kogakuin/koza/2009/08/0475.html
以下のページには講座の予定が書いてありますが、おそらく実際の講座の内容は、それぞれの要素を孕みつつ全体の構成は変わってくると思います。現在「アニメ!アニメ!」で連載している「藤津亮太のテレビとアニメの時代」と、「ハマルアニメ」に寄稿した「アニメ映画の歴史」をベースにしつつも、もうちょっと深いところまで行ければなぁと思っています。こういう講座をやるのは初めてですので、わかりやすくて、密度の高いものになるよう努力をしたいです。値段以上の価値あるものにしますので、是非、登録をお願いします。
■「渋谷アニメランド」22日午後9時5分〜
NHKラジオ第一で不定期に放送されている「渋谷アニメランド」に出演します。今回の放送は9月22日午後9時5分から午後11時まで。お題は『機動戦士ガンダム』です。
先日打ち合わせをしてきましたが、音楽だけでなくて、トークあり、関係者取材ありの盛りだくさんの内容になりそうです。『ガンダム宇宙世紀大全』でご一緒した喜屋武ちあきさんと、またも一緒ということで、打ち合わせも十分盛り上がり、楽しい番組になるのではないかと思っています。生放送出演は初めてですが、頑張りたいです・
http://www.nhk.or.jp/animeland/
■工学院大学朝日ガレッジで「アニメ史・試論」開講
朝日カルチャーセンターと工学院大学が提携して展開する新しい学習センター「工学院・朝日カレッジ」で、アニメ史についての講義を行うことになりました。
講座は全5回。第1回は10月31日(土)。講座の時間は午後4時〜午後5時30分です。以降毎週土曜日に行い、最終日が11月28日になります。全5回で一般12,500円となります。
以下のページから予約ができますので、是非ご応募ください。
http://www.asahiculture-shinjuku.com/kogakuin/koza/2009/08/0475.html
以下のページには講座の予定が書いてありますが、おそらく実際の講座の内容は、それぞれの要素を孕みつつ全体の構成は変わってくると思います。現在「アニメ!アニメ!」で連載している「藤津亮太のテレビとアニメの時代」と、「ハマルアニメ」に寄稿した「アニメ映画の歴史」をベースにしつつも、もうちょっと深いところまで行ければなぁと思っています。こういう講座をやるのは初めてですので、わかりやすくて、密度の高いものになるよう努力をしたいです。値段以上の価値あるものにしますので、是非、登録をお願いします。
2009年07月26日
『宇宙世紀大全』とイベントのお礼など
■『ガンダム宇宙世紀大全』
NHKBS-2で、27日から五夜にわたって宇宙世紀のガンダム作品を振り返るという特別番組が放送されます。僕は第二夜「ガンダム小説のディープな世界」に出演しました。放送時間は15分ほどですが、古谷徹さん、池田秀一さん、潘恵子さんというBIG3による小説の朗読もあったりして、かなり濃いめの番組になっていると思います。僕は、アニメ化されていない作品を取り上げました。それから現場では当然、朝日ソノラマ版2巻116ページとかそのあたりの小説版『ガンダム』ならではの話題も出たんですが、編集で残っているかどうか。そのあたりも含めてお楽しみに。
あと余談ですが、MCである喜屋武ちあきさん(http://ameblo.jp/kyan-chi/day1-20090710.html#main)が楽屋(大河内さんと一緒でした)にふと訪れて、「『「アニメ評論家」宣言』読んで、『パンダコパンダ』を見たんですけれど、とてもおもしろかったです」と言ってくださったのは、とてもうれしい出来事でした。そのほか3人であれこれ雑談したんですが、喜屋武さんはやはりマニアックな人でした。
この小説番組以外にも、本編以外にいろんな番組があるので、そちらも一視聴者として普通に楽しみにしています。
毎日2本ずつ放送される「宇宙世紀の歴史が動いた」は、内藤啓史アナウンサーと氷川竜介さんが架空の歴史番組風にガンダムの世界の魅力を語る構成だそうです。
7月28日(月)午後 10:00ごろから放送予定の「ドキュメント・アニメ新世紀宣言」は、名前の通り、当時の関係者に取材をした『アニメ新世紀宣言』のドキュメントです。
7月30日(木)午後 9:55ごろから放送予定の「富野監督語録」は、過去のNHK出演時の発言をピックアップし、出演者(MC:土田晃之、喜屋武ちあき ゲスト:高橋良輔、大河内一楼、朴ろ美、井上伸一郎)がそれについて語る(つっこみを入れる?)という非常にマニアックな内容。『YOU』に出演した時のビデオも流れるんじゃないかな。
このほかいろんな番組がありますので、興味を持たれた方は番組サイト(http://www.nhk.or.jp/gundam/index.html)でご確認を。
あと参考までにまんたんウェブで「ガンダム宇宙世紀大全:宇宙世紀の“歴史”を紹介 NHK−BS2で5夜連続 見どころを聞く」(http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20090724mog00m200006000c.html)の記事も紹介しておきます。企画をした植原智幸・専任ディレクター――一部の方にはデブリトリオのメンバーとしておなじみのあの方です――が取材に答えています。
■「日本オタク大賞R4 〜新・オタクはつらいよ〜」
恒例のトークイベント『オタク大賞R』が8月8日(土)に迫ってきました。今回はテーマが音楽で、前回の浅井真紀さんに続き、超豪華ゲストの登壇です。
打合せはこれからですが、今回も見逃せない内容になりそうです。
■新たに関わることになったBDとDVDです。
『亡念のザムド』
ライターの日詰明嘉さんの力を借りて、宮地昌幸監督による全話解説&スタッフへのロングインタビューを行っています。個性的なタイトルですので、ブックレットも負けないように、「非常識な濃さ」の内容にしているつもりです。
![亡念のザムド 1 [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FnkMlZeaL._SL160_.jpg)
亡念のザムド 1 [Blu-ray]
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『シャングリ・ラ』
「少女革命日記」と題して、國子視点でドラマを振り返るコーナーのほか、キャラクター同士の掛け合いで作品の背景を解説するコーナーなど盛りだくさんの64ページブックレットがついています。
![シャングリ・ラ 限定版 第1巻 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51BR5NYAgoL._SL160_.jpg)
シャングリ・ラ 限定版 第1巻 [DVD]
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『コードギアス 反逆のルルーシュR2 SPECIAL EDITION ZERO REQUIEM』
こちらは初回特典につく特製ブックレット(16ページ)を担当しました。シリーズの総まとめ的な内容ですので、こってり内容を詰め込んだんですが、デザイナーさんが見事にまとめてくださって助かりました。
![コードギアス 反逆のルルーシュ R2 SPECIAL EDITION ‘ZERO REQUIEM’ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Vdm9d-pwL._SL160_.jpg)
コードギアス 反逆のルルーシュ R2 SPECIAL EDITION ‘ZERO REQUIEM’ [DVD]
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このほか『黒神 The Animation』『黒執事』『ドルアーガの塔』は継続して担当してます。『黒執事』と『ドルアーガの塔』はどちらも先日、僕の作業のほうは終了しました。
■『ユリイカ 2009年8月号』 菅野よう子 アニメ・映画・CM・ゲーム・・・音の魔術師のすべて !!
『ユリイカ』の菅野よう子特集に寄稿しました。その音楽性についてはそのほかの方が迫るでしょうし、僕はそこを語れるほどのなにかを持っているわけでもないので、アニメ制作の現場で演出家と菅野さんがどういう緊張関係で作品を作っているか、ということを各種インタビューなどを紐解きつつストレートにまとめました。
■「アニメの門場外乱闘篇」ご来場ありがとうございました。
そして遅くなってしまいましたが、7月5日(日)に行いました「「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論」にご来場どうもありがとうございました。毎回、マイナーなテーマばっかり取り上げている当イベントですが、今回はさらにゲストもMr.Tという匿名での告知のみだったんですが、過去最高の動員となりました。ありがとうございました。
当日の内容をざっとまとめて見ると――
・ブームがブームとして認知されたのは'77年。
・'83年がブームの分水嶺
・でも、ブームの終焉にファンが気付いたのは'86、'87年になってから
・振り返ってみると'85年に既に亀裂が生じていた。←歴史的にはここを終わりと認定
というのが壇上の3人の実感と、データ的なものをつきあわせたまとめ、という感じでした。
イベントにご来場いただいた「否定的なもののもとへの滞留」(http://yaplog.jp/sennheiser/archive/23)さんが、イベントに端を発して独自の考察をなさっています。こちらもご興味があれば是非。
NHKBS-2で、27日から五夜にわたって宇宙世紀のガンダム作品を振り返るという特別番組が放送されます。僕は第二夜「ガンダム小説のディープな世界」に出演しました。放送時間は15分ほどですが、古谷徹さん、池田秀一さん、潘恵子さんというBIG3による小説の朗読もあったりして、かなり濃いめの番組になっていると思います。僕は、アニメ化されていない作品を取り上げました。それから現場では当然、朝日ソノラマ版2巻116ページとかそのあたりの小説版『ガンダム』ならではの話題も出たんですが、編集で残っているかどうか。そのあたりも含めてお楽しみに。
あと余談ですが、MCである喜屋武ちあきさん(http://ameblo.jp/kyan-chi/day1-20090710.html#main)が楽屋(大河内さんと一緒でした)にふと訪れて、「『「アニメ評論家」宣言』読んで、『パンダコパンダ』を見たんですけれど、とてもおもしろかったです」と言ってくださったのは、とてもうれしい出来事でした。そのほか3人であれこれ雑談したんですが、喜屋武さんはやはりマニアックな人でした。
7月28日(火)午後 9:55ごろ〜
ガンダム小説のディープな世界
出演:土田晃之 喜屋武ちあき 大河内一楼 藤津亮太 古谷徹 池田秀一 潘恵子
この小説番組以外にも、本編以外にいろんな番組があるので、そちらも一視聴者として普通に楽しみにしています。
毎日2本ずつ放送される「宇宙世紀の歴史が動いた」は、内藤啓史アナウンサーと氷川竜介さんが架空の歴史番組風にガンダムの世界の魅力を語る構成だそうです。
7月28日(月)午後 10:00ごろから放送予定の「ドキュメント・アニメ新世紀宣言」は、名前の通り、当時の関係者に取材をした『アニメ新世紀宣言』のドキュメントです。
7月30日(木)午後 9:55ごろから放送予定の「富野監督語録」は、過去のNHK出演時の発言をピックアップし、出演者(MC:土田晃之、喜屋武ちあき ゲスト:高橋良輔、大河内一楼、朴ろ美、井上伸一郎)がそれについて語る(つっこみを入れる?)という非常にマニアックな内容。『YOU』に出演した時のビデオも流れるんじゃないかな。
このほかいろんな番組がありますので、興味を持たれた方は番組サイト(http://www.nhk.or.jp/gundam/index.html)でご確認を。
あと参考までにまんたんウェブで「ガンダム宇宙世紀大全:宇宙世紀の“歴史”を紹介 NHK−BS2で5夜連続 見どころを聞く」(http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20090724mog00m200006000c.html)の記事も紹介しておきます。企画をした植原智幸・専任ディレクター――一部の方にはデブリトリオのメンバーとしておなじみのあの方です――が取材に答えています。
■「日本オタク大賞R4 〜新・オタクはつらいよ〜」
恒例のトークイベント『オタク大賞R』が8月8日(土)に迫ってきました。今回はテーマが音楽で、前回の浅井真紀さんに続き、超豪華ゲストの登壇です。
日時:2009年8月8日(土)
OPEN18:00/START19:00
司会:藤津亮太
出演:志田英邦・冨田明宏
ゲスト:畑 亜貴 神前 暁
場所:新宿ロフトプラスワン
新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 TEL 03-3205-6864
前売/当日¥2000(共に飲食代別)
※前売券はローソンチケットにて7/8(水)より発売。
【Lコード:37781】
今回の特集は志田英邦さんのプロデュースでお届けします。テーマは「オタクと音楽」です。ゲストは上記の通り、作詞家の畑 亜貴さんと、作曲家の神前 暁さんです。
打合せはこれからですが、今回も見逃せない内容になりそうです。
■新たに関わることになったBDとDVDです。
『亡念のザムド』
ライターの日詰明嘉さんの力を借りて、宮地昌幸監督による全話解説&スタッフへのロングインタビューを行っています。個性的なタイトルですので、ブックレットも負けないように、「非常識な濃さ」の内容にしているつもりです。
![亡念のザムド 1 [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FnkMlZeaL._SL160_.jpg)
亡念のザムド 1 [Blu-ray]
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『シャングリ・ラ』
「少女革命日記」と題して、國子視点でドラマを振り返るコーナーのほか、キャラクター同士の掛け合いで作品の背景を解説するコーナーなど盛りだくさんの64ページブックレットがついています。
![シャングリ・ラ 限定版 第1巻 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51BR5NYAgoL._SL160_.jpg)
シャングリ・ラ 限定版 第1巻 [DVD]
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『コードギアス 反逆のルルーシュR2 SPECIAL EDITION ZERO REQUIEM』
こちらは初回特典につく特製ブックレット(16ページ)を担当しました。シリーズの総まとめ的な内容ですので、こってり内容を詰め込んだんですが、デザイナーさんが見事にまとめてくださって助かりました。
![コードギアス 反逆のルルーシュ R2 SPECIAL EDITION ‘ZERO REQUIEM’ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Vdm9d-pwL._SL160_.jpg)
コードギアス 反逆のルルーシュ R2 SPECIAL EDITION ‘ZERO REQUIEM’ [DVD]
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このほか『黒神 The Animation』『黒執事』『ドルアーガの塔』は継続して担当してます。『黒執事』と『ドルアーガの塔』はどちらも先日、僕の作業のほうは終了しました。
■『ユリイカ 2009年8月号』 菅野よう子 アニメ・映画・CM・ゲーム・・・音の魔術師のすべて !!
『ユリイカ』の菅野よう子特集に寄稿しました。その音楽性についてはそのほかの方が迫るでしょうし、僕はそこを語れるほどのなにかを持っているわけでもないので、アニメ制作の現場で演出家と菅野さんがどういう緊張関係で作品を作っているか、ということを各種インタビューなどを紐解きつつストレートにまとめました。
■「アニメの門場外乱闘篇」ご来場ありがとうございました。
そして遅くなってしまいましたが、7月5日(日)に行いました「「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論」にご来場どうもありがとうございました。毎回、マイナーなテーマばっかり取り上げている当イベントですが、今回はさらにゲストもMr.Tという匿名での告知のみだったんですが、過去最高の動員となりました。ありがとうございました。
当日の内容をざっとまとめて見ると――
・ブームがブームとして認知されたのは'77年。
・'83年がブームの分水嶺
・でも、ブームの終焉にファンが気付いたのは'86、'87年になってから
・振り返ってみると'85年に既に亀裂が生じていた。←歴史的にはここを終わりと認定
というのが壇上の3人の実感と、データ的なものをつきあわせたまとめ、という感じでした。
イベントにご来場いただいた「否定的なもののもとへの滞留」(http://yaplog.jp/sennheiser/archive/23)さんが、イベントに端を発して独自の考察をなさっています。こちらもご興味があれば是非。
2009年07月04日
過去の原稿へのフォローと最後の告知
さて明日となりましたので、しつこいですが最後の告知を。
■思わぬところからのリンク
おもわぶところから思わぬところからリンクが貼られていたので、フォローを。
当該の原稿ですが、言葉足らずで誤解を招くようになっています。あそこで書きたかったのは「制作時間がない中で、どう作るかというときに、選択と集中という原則を最大限に活用した」ということです。これはスタッフ・インタビュー(庵野監督の発言だったかな?)で次のような発言があったと記憶していたからです。
「間に合わせようと思えば、間に合わせるだけならできる」(藤津注・確かにそうやって滅茶苦茶なスケジュールででも間に合っちゃっているアニメはいっぱいある)、でも「ヘロヘロな間に合わせの絵でやるぐらいだったら(藤津注・」「Air」を見ればわかる通り)第二拾伍話は戦闘シーンがメインの予定だった)、表現方法を変えたほうがマシ」
で、なんでこれをそのまま書かなかったかといえば、そのインタビューの出典がどこか見つけられなかったからです。裏付けない裏事情を書いちゃうのはまずいので、画面で見た表現にのみ特化して原稿は書いた、というわけです。誤解をしてしまった方には申し訳ないと思いつつ、フォローさせていただきました。
当該の記事です。
・デザインされた作品、『新世紀エヴァンゲリオン』
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/64968726.html
「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論
日時:2009年7月5日(日)
開場18:00/開演19:00
出演:藤津亮太(アニメ評論家)、小川びい(ライター)、Mr.T(元ライター)
会場:Naked Loft http://www.loft-prj.co.jp/naked/
内容:アニメ評論家・藤津亮太とライターの小川びいが、縦横無尽、融通無碍、唯我独尊、針小棒大にアニメを語るシリーズ。今回のお題は'74年から約10年続いた「アニメブーム」。アニメブームとは一体、なんだったのか。ゲストに先輩ライターであるMr.Tを迎えて、それぞれの立場と体験、そして知識を駆使しながら、アニメブームの時代を読み解きます。
料金:1,000円(+1order)
Naked Loft店頭にて電話予約、受付けます
Naked Loft 03-3205-1556(16:30〜24:00)
■思わぬところからのリンク
おもわぶところから思わぬところからリンクが貼られていたので、フォローを。
当該の原稿ですが、言葉足らずで誤解を招くようになっています。あそこで書きたかったのは「制作時間がない中で、どう作るかというときに、選択と集中という原則を最大限に活用した」ということです。これはスタッフ・インタビュー(庵野監督の発言だったかな?)で次のような発言があったと記憶していたからです。
「間に合わせようと思えば、間に合わせるだけならできる」(藤津注・確かにそうやって滅茶苦茶なスケジュールででも間に合っちゃっているアニメはいっぱいある)、でも「ヘロヘロな間に合わせの絵でやるぐらいだったら(藤津注・」「Air」を見ればわかる通り)第二拾伍話は戦闘シーンがメインの予定だった)、表現方法を変えたほうがマシ」
で、なんでこれをそのまま書かなかったかといえば、そのインタビューの出典がどこか見つけられなかったからです。裏付けない裏事情を書いちゃうのはまずいので、画面で見た表現にのみ特化して原稿は書いた、というわけです。誤解をしてしまった方には申し訳ないと思いつつ、フォローさせていただきました。
当該の記事です。
・デザインされた作品、『新世紀エヴァンゲリオン』
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/64968726.html
2009年06月29日
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』のカヲルを見て思いだした原稿をアップ
■いよいよ今週末なので、イベントの情報をまた挙げておきます。
■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』祭り(笑)
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』祭り(笑)が、ネットでも起きているようで、当ブログも便乗しようかと思います。『ALL ABOUT 渚カヲル A CHILD OF EVANGELION』(角川書店)に書いたまとめ原稿です。編集者のオーダーは「TVシリーズ、劇場版、新劇場版をぜんぶフォローするような内容で」という無茶なものでしたが(笑)、結果的に楽しんで書けました。ポエム風味なのは、当該の書籍がそういうテイストだからです。カヲルの全登場場面をフォローした、フィルムストーリーの部分も僕が書いてるんですが、そこもかなりポエムです。こういう原稿も書けるんだなぁと自分の思わぬ部分を発見しましたね(笑・余談ですが今は女の子のモノローグの原稿に挑戦中……)。ともあれこの原稿は、思わぬ人から面白かった、と言われたりもしたし。で、この原稿は『破』と関係あるのか? といわれれば、あります。それは映画館へ足を運べばわかります(笑)。
ALL ABOUT 渚カヲル A CHILD OF THE EVANGELION
クチコミを見る
■可能性の存在
どこでお逢いしましたか
どこで どこでお逢いしましたか
死と仲のいいお友だち わたしの古いお友だち!
――「再会」田村隆一
彼なら行ってしまった。寂しげな水音とともに。オレンジ色の波紋を残して。彼と出会った湖の水面も、ただ夜の月に照らされてゆらめいているだけ。そこに彼の気配はない。彼はどこにもいない。天国の扉は開いていただろうか。
彼は可能性の存在だった。人のあり方についての可能性。人と人がわかりあえる可能性。あらゆることの可能性。だから、触れることはできなかったのだ。掴もうとすると、ふいに姿を消してしまう。でも、彼がいることで人はなにかを信じることができる。それが可能性。
信じるということ。信じるということは、なにがあっても信じるということなのだ。信じるために条件がつくのであれば、それは信じる、とはいえない。報われなくてもただ心を傾けること。相手の首を絞めるしかできなくても、ののしりの言葉を投げかけられても、そこにある他人の手触り。それをただ受け入れること。それはが、信じるということ。
だから――
何度過ちを繰り返しても、何度別れを繰り返しても、きっと彼は現れるだろう。潮が干満を繰り返し、欠けてた月が満ちていくように。彼は、まるでずっと前からそこに立っていたかのような笑顔をしてそこに立っているはずだ。彼のことを忘れていてもかまわない。忘れられていても必ず現れる。それこそが可能性の本質なのだ。そして可能性を信じることから全てが始まる。
三十八万キロの彼方で目覚める彼。
再会の時は近い。
■過去にこのブログにアップした『エヴァ』関連の原稿です。
・『エヴァ』と「私」と「本当のこと」
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/64772970.html
・デザインされた作品、『新世紀エヴァンゲリオン』
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/64968726.html
「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論
日時:2009年7月5日(日)
開場18:00/開演19:00
出演:藤津亮太(アニメ評論家)、小川びい(ライター)、Mr.T(元ライター)
会場:Naked Loft http://www.loft-prj.co.jp/naked/
内容:アニメ評論家・藤津亮太とライターの小川びいが、縦横無尽、融通無碍、唯我独尊、針小棒大にアニメを語るシリーズ。今回のお題は'74年から約10年続いた「アニメブーム」。アニメブームとは一体、なんだったのか。ゲストに先輩ライターであるMr.Tを迎えて、それぞれの立場と体験、そして知識を駆使しながら、アニメブームの時代を読み解きます。
料金:1,000円(+1order)
Naked Loft店頭にて電話予約、受付けます
Naked Loft 03-3205-1556(16:30〜24:00)
■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』祭り(笑)
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』祭り(笑)が、ネットでも起きているようで、当ブログも便乗しようかと思います。『ALL ABOUT 渚カヲル A CHILD OF EVANGELION』(角川書店)に書いたまとめ原稿です。編集者のオーダーは「TVシリーズ、劇場版、新劇場版をぜんぶフォローするような内容で」という無茶なものでしたが(笑)、結果的に楽しんで書けました。ポエム風味なのは、当該の書籍がそういうテイストだからです。カヲルの全登場場面をフォローした、フィルムストーリーの部分も僕が書いてるんですが、そこもかなりポエムです。こういう原稿も書けるんだなぁと自分の思わぬ部分を発見しましたね(笑・余談ですが今は女の子のモノローグの原稿に挑戦中……)。ともあれこの原稿は、思わぬ人から面白かった、と言われたりもしたし。で、この原稿は『破』と関係あるのか? といわれれば、あります。それは映画館へ足を運べばわかります(笑)。
ALL ABOUT 渚カヲル A CHILD OF THE EVANGELION
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■可能性の存在
どこでお逢いしましたか
どこで どこでお逢いしましたか
死と仲のいいお友だち わたしの古いお友だち!
――「再会」田村隆一
彼なら行ってしまった。寂しげな水音とともに。オレンジ色の波紋を残して。彼と出会った湖の水面も、ただ夜の月に照らされてゆらめいているだけ。そこに彼の気配はない。彼はどこにもいない。天国の扉は開いていただろうか。
彼は可能性の存在だった。人のあり方についての可能性。人と人がわかりあえる可能性。あらゆることの可能性。だから、触れることはできなかったのだ。掴もうとすると、ふいに姿を消してしまう。でも、彼がいることで人はなにかを信じることができる。それが可能性。
信じるということ。信じるということは、なにがあっても信じるということなのだ。信じるために条件がつくのであれば、それは信じる、とはいえない。報われなくてもただ心を傾けること。相手の首を絞めるしかできなくても、ののしりの言葉を投げかけられても、そこにある他人の手触り。それをただ受け入れること。それはが、信じるということ。
だから――
何度過ちを繰り返しても、何度別れを繰り返しても、きっと彼は現れるだろう。潮が干満を繰り返し、欠けてた月が満ちていくように。彼は、まるでずっと前からそこに立っていたかのような笑顔をしてそこに立っているはずだ。彼のことを忘れていてもかまわない。忘れられていても必ず現れる。それこそが可能性の本質なのだ。そして可能性を信じることから全てが始まる。
三十八万キロの彼方で目覚める彼。
再会の時は近い。
■過去にこのブログにアップした『エヴァ』関連の原稿です。
・『エヴァ』と「私」と「本当のこと」
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/64772970.html
・デザインされた作品、『新世紀エヴァンゲリオン』
http://blog.livedoor.jp/personap21/archives/64968726.html
2009年06月27日
7月5日の「アニメの門」再告知など
近づいてきたので再告知です。
■「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論
こちらはおなじみ?ネイキッドロフトで続けているイベントです。今回はアニメブームをテーマにどどーんとやってみようかと。
先日3人で(飲みながら)打合せをしたんですが、大まかな構成としては「前史としての'70年代前半」「加熱の'70年代後半」「で、アニメブームっていつ終わったの」の3本柱の予定です。時間がなくて資料はまだぜんぜんまとめてないんですけどね(苦笑)。'70年代が前半で、休憩を挟んで、後半は'80年代の話題にしようかなと思ってます。
■国立メディア芸術総合センターの付け足し
ライター小田切博さんの連載「キャラクターのランドスケープ」でも「「国立メディア芸術総合センター」に関する混乱」と題して、この話題が取り上げられています。ご本人から教えていただきました。問題の背景、というか原理原則の段階の歪み(それは肯定派、否定派含め明確に意識していないこと)をきっちりと指摘している内容です。一読の価値ありです。
http://wiredvision.jp/blog/odagiri/200906/200906231300.html
■「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論
こちらはおなじみ?ネイキッドロフトで続けているイベントです。今回はアニメブームをテーマにどどーんとやってみようかと。
「アニメの門 場外乱闘編」VOL.7 極私的アニメブーム論
日時:2009年7月5日(日)
開場18:00/開演19:00
出演:藤津亮太(アニメ評論家)、小川びい(ライター)、Mr.T(元ライター)
会場:Naked Loft http://www.loft-prj.co.jp/naked/
内容:アニメ評論家・藤津亮太とライターの小川びいが、縦横無尽、融通無碍、唯我独尊、針小棒大にアニメを語るシリーズ。今回のお題は'74年から約10年続いた「アニメブーム」。アニメブームとは一体、なんだったのか。ゲストに先輩ライターであるMr.Tを迎えて、それぞれの立場と体験、そして知識を駆使しながら、アニメブームの時代を読み解きます。
料金:1,000円(+1order)
Naked Loft店頭にて電話予約、受付けます
Naked Loft 03-3205-1556(16:30〜24:00)
先日3人で(飲みながら)打合せをしたんですが、大まかな構成としては「前史としての'70年代前半」「加熱の'70年代後半」「で、アニメブームっていつ終わったの」の3本柱の予定です。時間がなくて資料はまだぜんぜんまとめてないんですけどね(苦笑)。'70年代が前半で、休憩を挟んで、後半は'80年代の話題にしようかなと思ってます。
■国立メディア芸術総合センターの付け足し
ライター小田切博さんの連載「キャラクターのランドスケープ」でも「「国立メディア芸術総合センター」に関する混乱」と題して、この話題が取り上げられています。ご本人から教えていただきました。問題の背景、というか原理原則の段階の歪み(それは肯定派、否定派含め明確に意識していないこと)をきっちりと指摘している内容です。一読の価値ありです。
http://wiredvision.jp/blog/odagiri/200906/200906231300.html
2009年06月25日
「アニ・クリ15 DVD×マテリアル」
■「アニ・クリ15 DVD×マテリアル」(一迅社)
NHKで不定期に放送されていた1分アニメ「アニ・クリ15」のDVDソフト&書籍です。各作品ごとに4分間のメイキング映像もついて、映像はトータル75分を収録。ブックのほうは、各スタッフのロングインタビューと絵コンテを掲載し、さらに一部制作素材も載せています。インタビューは宮昌太朗さんと手分けをしてやっています。
ちょっとマニアックなポイントですが、この本はB5横(左綴じ)という体裁です。じゃあ、なんでamazonの書影は縦なのか、というと書籍全体を紙でくるんでシュリンクし、縦に置けるようにしてあるからなんですね。
アニメはフレームが横長なので、横長の本のほうが素材が見せやすいんです。実は『千年女優画報』を読んだ時からそう思っていて、最近僕が手がけたDVDブックレットはほとんど横位置。でもDVDブックレットならともなく、横長の本は書店では置きようがなくて嫌われて、流通上はすごうデメリットがある。それで「縦置き出来るB5横」というスタイルになったわけです。
といってもこのアイデアは、この本が最初というわけではないです。『新海誠美術作品集 空の記憶〜The sky of thet longing for memories〜』のほうが先――というか、この本を参考にして本書の体裁が決まったのでした。

アニ・クリ15 DVD×マテリアル
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■藤津亮太のテレビとアニメの時代
第7回 作品の掘り起こしにつながった日本テレビの再放送枠
http://animeanime.jp/special/archives/2009/06/7_1.html
ほんとは第6回でまとめて書こうかと思っていた話題なんですが、長かったんで2回に分けて書きました。
■「アニメの鍵」(アニメージュ)
■「アニメ野望の王国(キングダム)〜アニメーションのできるまで」(アニメディア)
「アニメの鍵」は『東のエデン』について。第7話までの印象だけで、先の展開もなにもわからず書いたんですが、第11話を見ると当たらずも遠からずでよかったな、と。
「「アニメ野望の王国(キングダム)」は略して「アニキン」。アニメのスタッフにアニメのできるまでを聞いていく連載です(無署名)。第1回はイントロダクションですが、第2回はプロデューサー、第3回は製作委員会というペースで進んでいきます。
日本を代表するクリエイター15組が作った60秒アニメーション「アニ・クリ15」のDVDブックが登場!! トップクリエイター映像制作の極意がここにある! 全クリエイターのロングインタビューに加え、全15作品の絵コンテを完全収録!! カラーページには、各作品の設定資料も掲載。
NHKで不定期に放送されていた1分アニメ「アニ・クリ15」のDVDソフト&書籍です。各作品ごとに4分間のメイキング映像もついて、映像はトータル75分を収録。ブックのほうは、各スタッフのロングインタビューと絵コンテを掲載し、さらに一部制作素材も載せています。インタビューは宮昌太朗さんと手分けをしてやっています。
ちょっとマニアックなポイントですが、この本はB5横(左綴じ)という体裁です。じゃあ、なんでamazonの書影は縦なのか、というと書籍全体を紙でくるんでシュリンクし、縦に置けるようにしてあるからなんですね。
アニメはフレームが横長なので、横長の本のほうが素材が見せやすいんです。実は『千年女優画報』を読んだ時からそう思っていて、最近僕が手がけたDVDブックレットはほとんど横位置。でもDVDブックレットならともなく、横長の本は書店では置きようがなくて嫌われて、流通上はすごうデメリットがある。それで「縦置き出来るB5横」というスタイルになったわけです。
といってもこのアイデアは、この本が最初というわけではないです。『新海誠美術作品集 空の記憶〜The sky of thet longing for memories〜』のほうが先――というか、この本を参考にして本書の体裁が決まったのでした。

アニ・クリ15 DVD×マテリアル
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■藤津亮太のテレビとアニメの時代
第7回 作品の掘り起こしにつながった日本テレビの再放送枠
http://animeanime.jp/special/archives/2009/06/7_1.html
ほんとは第6回でまとめて書こうかと思っていた話題なんですが、長かったんで2回に分けて書きました。
■「アニメの鍵」(アニメージュ)
■「アニメ野望の王国(キングダム)〜アニメーションのできるまで」(アニメディア)
「アニメの鍵」は『東のエデン』について。第7話までの印象だけで、先の展開もなにもわからず書いたんですが、第11話を見ると当たらずも遠からずでよかったな、と。
「「アニメ野望の王国(キングダム)」は略して「アニキン」。アニメのスタッフにアニメのできるまでを聞いていく連載です(無署名)。第1回はイントロダクションですが、第2回はプロデューサー、第3回は製作委員会というペースで進んでいきます。
国立メディア芸術総合センターの件とか
珍しく時事ネタでも書きましょうか。書き始めてからバタバタしていて、3週間ぐらい寝かしてしまった、時期はずれエントリですが。
■『鉄腕バーディー DECODE02』第7話の件の続き
アニメ誌のインタビューで既に赤根監督がコメントしていた通り、第7話の作画がDVDではリテイクされているようですね。基本的にフローであるTVと、ストックであるDVDではその性格が異なることを理由とした改変というふうに僕は理解しています。
前に「いまさらながら『DECODE02』第7話の件で恐縮です。」というエントリーで書いた通り、僕はTV放送版を一つの所信表明と受け取り、そういう“やんちゃ”を「擁護したい」(評価したい、ではなく)とする姿勢なので、やってしまった“やんちゃ”をどうソフトランディングさせるか、ということについては「まあ、そういうものかな」と普通に受け止めています。
とはいえ、不満もありまして。各所で「じゃあ作画ってなによ?」「作品ってどういうものなのよ」という議論を巻き起こした同話だけに、願わくばTV放送版もどこかに収録され(今回は収録されてないみたいですから、最終巻でもいいので)、必要があればDVD版と比較検討し、アニメについて思考を深めることができる状態になるといいなぁとは思っています。
■国立メディア芸術総合センターの件
作品というのは劣化して失われていくものなので、アーカイブの機能を持った拠点があったほうがいいと僕は思っています。一方、プレゼンテーションあるいは展示の場所はそれほど必要じゃないんじゃないか? と。
で、アーカイブの機能を充実させるなら、既存施設のほうがノウハウも人材も積み重ねがあるわけで、新規の組織よりもはるかにアドバンテージがあるはずでしょうと。そういうわけで、基本「国立メディア芸術総合センター」は不要じゃない? と考えるわけです。
とはいえ予算も通ってしまったわけで、事情に明るい熱意のある人が責任者になれば(まあ、それはそれでハードルがめちゃ高ですが)、少しずつ整備されていくのかな、と無理矢理前向きに考えないでもなかったわけですが、先日、朝日新聞の小原・アニマゲ丼・篤記者から報告書についていろいろと教えてもらい、いろいろ疑問がある計画だなぁと。
まずは、
「メディア芸術の国際的な拠点の整備について(「国立メディア芸術総合センター(仮称)構想について)」
http://www.bunka.go.jp/oshirase_other/2009/mediageijutsu_090514.html
ここが基本情報。
ここから報告書(pdf)が読めます。
http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/kondankaitou/madiageijutsu/pdf/houkokusho_H210428.pdf
一番気になったのは、「すべて民間委託で運営します。センターの運営は,民間に委託し,原則として,必要な財源は自己収入により賄うこととしています。いわゆる「天下り」や「税金による赤字補填」は考えていません。」という部分。
確かに税金の無駄遣いが避けられるのは好ましいことですが、それはセンターが十分機能することが前提でしょう。自己収入で、期待されるような機能を十分まかなうだけの財源が確保できるのか。その前提がなしくずしになったら、意味がないわけで。
報告書によると、入場料250円、年間入場者数60万人(この人数の算定もいろいろ疑問が……)で1億5000万円が入場料収入。そのほか協賛金や寄付金や、刊行物や施設貸し出しにより、自己収入で運営すると。これはどこまで実現性のあるものなのか。
国立メディア芸術総合センターの広さは10000平米程度。東京都写真美術館より一回り大きいサイズなんで、参考までに東京都の写真美術館がどれぐらい運営費がかかっているかを調べてみました。
http://www.syabi.com/extra/07_08repo005.pdf
ここの「予算額に占める自主財源の割合」を見て下さい。写真美術館は賛助会員を募ったり、企画を見直すことで入場者数を増やしたりと、非常に努力しているようですが、それでも自主財源は総予算額の25%に欠けるぐらいでしょうか。そして、年間の総予算はだいたい6億円ぐらいかかっています。国立メディア芸術総合センターが、果たして自力で6億円も稼ぎ出すことができるのか……。かなりアヤしいのでは、と思わざるを得ません。箱者行政的な机上の空論の上に運営計画があります。
あとはなにを展示するか、ですが、マンガ・アニメ・ゲームには、まあ、結構やんちゃな(笑)内容のものもあるわけですよ。で、写真美術館のこんな記事。
ある程度オーソライズされている写真という分野ですらこんな感じだったことを考えると、国立メディア芸術総合センターが行う作品の収集や企画展示というものが、どんなものになってしまうのかもなんとなく不安に感じます。
というわけで僕は国立メディア芸術総合センターについてははっきり否定的な見解を持つに至りました。
まあ、一方で反対する側の意見についても不満はありまして。税金の無駄遣いという意見が出るのは結構なんですが、「アニメ・マンガ・ゲームのジャンルのあるべきアーカイブ構築」(あるいは「積極的な観光拠点としての整備」でもいいんですが)、コンセプトを煮詰めるという建設的な方向でまったく意見が出なかったのは残念です。「つっこみどころはそこじゃないだろ」なんて思っちゃいましたね(笑)。
■実は「JAniCAシンポジウム2009」についても思うことあったので、書こうと思ったんですが、長くなったので、それはまた別の機会にでも。
■『鉄腕バーディー DECODE02』第7話の件の続き
アニメ誌のインタビューで既に赤根監督がコメントしていた通り、第7話の作画がDVDではリテイクされているようですね。基本的にフローであるTVと、ストックであるDVDではその性格が異なることを理由とした改変というふうに僕は理解しています。
前に「いまさらながら『DECODE02』第7話の件で恐縮です。」というエントリーで書いた通り、僕はTV放送版を一つの所信表明と受け取り、そういう“やんちゃ”を「擁護したい」(評価したい、ではなく)とする姿勢なので、やってしまった“やんちゃ”をどうソフトランディングさせるか、ということについては「まあ、そういうものかな」と普通に受け止めています。
とはいえ、不満もありまして。各所で「じゃあ作画ってなによ?」「作品ってどういうものなのよ」という議論を巻き起こした同話だけに、願わくばTV放送版もどこかに収録され(今回は収録されてないみたいですから、最終巻でもいいので)、必要があればDVD版と比較検討し、アニメについて思考を深めることができる状態になるといいなぁとは思っています。
■国立メディア芸術総合センターの件
作品というのは劣化して失われていくものなので、アーカイブの機能を持った拠点があったほうがいいと僕は思っています。一方、プレゼンテーションあるいは展示の場所はそれほど必要じゃないんじゃないか? と。
で、アーカイブの機能を充実させるなら、既存施設のほうがノウハウも人材も積み重ねがあるわけで、新規の組織よりもはるかにアドバンテージがあるはずでしょうと。そういうわけで、基本「国立メディア芸術総合センター」は不要じゃない? と考えるわけです。
とはいえ予算も通ってしまったわけで、事情に明るい熱意のある人が責任者になれば(まあ、それはそれでハードルがめちゃ高ですが)、少しずつ整備されていくのかな、と無理矢理前向きに考えないでもなかったわけですが、先日、朝日新聞の小原・アニマゲ丼・篤記者から報告書についていろいろと教えてもらい、いろいろ疑問がある計画だなぁと。
まずは、
「メディア芸術の国際的な拠点の整備について(「国立メディア芸術総合センター(仮称)構想について)」
http://www.bunka.go.jp/oshirase_other/2009/mediageijutsu_090514.html
ここが基本情報。
ここから報告書(pdf)が読めます。
http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/kondankaitou/madiageijutsu/pdf/houkokusho_H210428.pdf
一番気になったのは、「すべて民間委託で運営します。センターの運営は,民間に委託し,原則として,必要な財源は自己収入により賄うこととしています。いわゆる「天下り」や「税金による赤字補填」は考えていません。」という部分。
確かに税金の無駄遣いが避けられるのは好ましいことですが、それはセンターが十分機能することが前提でしょう。自己収入で、期待されるような機能を十分まかなうだけの財源が確保できるのか。その前提がなしくずしになったら、意味がないわけで。
報告書によると、入場料250円、年間入場者数60万人(この人数の算定もいろいろ疑問が……)で1億5000万円が入場料収入。そのほか協賛金や寄付金や、刊行物や施設貸し出しにより、自己収入で運営すると。これはどこまで実現性のあるものなのか。
国立メディア芸術総合センターの広さは10000平米程度。東京都写真美術館より一回り大きいサイズなんで、参考までに東京都の写真美術館がどれぐらい運営費がかかっているかを調べてみました。
http://www.syabi.com/extra/07_08repo005.pdf
ここの「予算額に占める自主財源の割合」を見て下さい。写真美術館は賛助会員を募ったり、企画を見直すことで入場者数を増やしたりと、非常に努力しているようですが、それでも自主財源は総予算額の25%に欠けるぐらいでしょうか。そして、年間の総予算はだいたい6億円ぐらいかかっています。国立メディア芸術総合センターが、果たして自力で6億円も稼ぎ出すことができるのか……。かなりアヤしいのでは、と思わざるを得ません。箱者行政的な机上の空論の上に運営計画があります。
あとはなにを展示するか、ですが、マンガ・アニメ・ゲームには、まあ、結構やんちゃな(笑)内容のものもあるわけですよ。で、写真美術館のこんな記事。
岡部:写真美術館の学芸員のかつてのタブーというのは主にどういうものだったのでしょうか。
福原:いろいろあるんですよ。たとえば、ヌードはやりたくないとか。都立美術館ですから、都の議員の奥様方が見にきて、都の建物でヌードの写真があったなどと、いろいろ言われるわけです。だからどうってこともないのだけど、写真美術館にいる人たちは、みなさんお役人ですから。そういう方々に対しては非常にデリケートに反応されるわけです。でもそんなものは構わないじゃないかと。それに本当にいい作品だったら何だって構わない。
ある程度オーソライズされている写真という分野ですらこんな感じだったことを考えると、国立メディア芸術総合センターが行う作品の収集や企画展示というものが、どんなものになってしまうのかもなんとなく不安に感じます。
というわけで僕は国立メディア芸術総合センターについてははっきり否定的な見解を持つに至りました。
まあ、一方で反対する側の意見についても不満はありまして。税金の無駄遣いという意見が出るのは結構なんですが、「アニメ・マンガ・ゲームのジャンルのあるべきアーカイブ構築」(あるいは「積極的な観光拠点としての整備」でもいいんですが)、コンセプトを煮詰めるという建設的な方向でまったく意見が出なかったのは残念です。「つっこみどころはそこじゃないだろ」なんて思っちゃいましたね(笑)。
■実は「JAniCAシンポジウム2009」についても思うことあったので、書こうと思ったんですが、長くなったので、それはまた別の機会にでも。

