2006年05月10日

第10回 ストレスと病気

こんにちは、獣医師のsinです。

今回から数回、自分自身の体験をもとに、書かせていただきます。

まずは、ストレスと病気の関係。

やっぱり、動物にとってもストレスって大切なんだなぁ・・・、と思う出来事がありました。


その動物(犬)のペットオーナーさんはとても心配性の方で、ちょっとしたことでも電話で問い合わせをする方でした。

そのペットオーナーさんの方の犬は重い血液の病気にかかっていて、たびたび貧血になっていました。

根本的な治療方法がなく、貧血の改善に輸血をするのが精一杯でした。

その犬が、突然、1日に何度も吐くようになり、すぐに来院していただいたんですが、胃薬を飲んだらすぐ治りました。

それからしばらくは、電話で問い合わせが続く日々を過ごしていました。

そうしたら、また一週間ぐらい経って吐くことが多くなったようです。

そのときも胃薬ですぐに完治。。。

ストレスかなぁ・・・、と思いそのペットオーナーさんの方に私はこう言いました。

「心配していただくのはいいことですが、この子は自分が病気なんて思っていないから、あなたが心配している姿を見て、あなたを心配してしまうのです。この子のいるところでは普通の健康な犬として接してください。」

それから、吐くことはなくなりました。

その犬はもう亡くなってしまいましたが、私にはかなり印象深い出来事でした。

猫に対してはあまり感じたことはありませんが、犬は飼い主の心をある程度察して、飼い主を思いやるような気がします。

犬が病気になっても甘やかさず、心配しすぎず、普段どおりに接することが大事なのかなぁ・・・、と考えてしまう出来事でした。


petiblog at 13:30│Comments(0)TrackBack(0)ペットの病気 

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