2006年07月29日
今思うこと(癌の子達に)
このペットの漢方研究会のHPを開いて3ヶ月が経ちました。
その間、多くの病気の子を抱える飼い主さんの悲痛の思いのメール相談や電話相談を頂き、「世間ではこんなに難病で困っている子がたくさん、いるのか?」「何とか、助けてあげたい」「できる限りのことをしてあげたい!」とスタッフの門口さん、中尾さんと先日話しました。
人間もペットも癌は痛みで苦しむ病気です。 動物は言葉が話せないだけに、耐えるしかなく、とてもつらいことだと思います。 癌の場合は痛みだけでなく、吐き気、食欲不振、倦怠感、発熱などと、制癌剤の副作用で二重の苦しみになる場合が多々あります。
当然、私どもも生存率の向上に日夜、努力をしているつもりです。
癌を治療することはとても大事なことです。 しかしそれ以上に大事なのは可愛い子たちの限りある生命をもっと大切にすることだと私は思います。
私は、獣医として癌で苦しんでいるその子達のQuality Of Life(生きている命の質、余生)の向上させて上げるには、抗がん剤の副作用をまず減らしてあげることと、癌がおとなしくなるような対処をしてあげたいのです。
それによって可愛い子たちが元気が出てきて、犬の場合は、わんわん尻尾を振って飼い主に甘えてくる。 猫の場合は、のどをゴロゴロさせて飼い主に擦り寄って甘える。 昼寝をのんきにする。 ごはんをおいしく食べる。
などの生活に戻る手助けをすることが本当の医療というものではないのか?
それが、Quality Of Lifeの向上であり、可愛い子たちが生きるということではないかと思います。
癌や難病に打ち勝つことだけが目的ではなく、可愛い子達のQOL(Quality Of Life)命の質を高めることが私の役目なのだ。
漢方やサプリメントもその一つの答えだろうと思い、自問自答しながら診療を行っています。
また飼い主さんたちの望みもそういうことではないかと思います。
今後とも、私たちペットの漢方研究会のメンバーは、1匹でも多く難病に苦しむ動物達を救うことができるよう、努力,研修に努めていきます
みなさま応援よろしくお願いいたします。
petkanpo1 at 11:55│Comments(2)│TrackBack(0)
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この記事へのコメント
1. Posted by noguchi 2006年08月09日 10:33
こんなブログができたことを全く知りませんでしたー。たまたま検索していたら行き当たりました。
肥満細胞腫の猫に処方していただいている野口です。先生の力強く、熱いメールにいつも勇気づけられています。毎日睡眠不足の激務が続いていらっしゃるようですが、どうぞご自身もご自愛ください。心から応援しております。
肥満細胞腫の猫に処方していただいている野口です。先生の力強く、熱いメールにいつも勇気づけられています。毎日睡眠不足の激務が続いていらっしゃるようですが、どうぞご自身もご自愛ください。心から応援しております。
2. Posted by 益子 2006年11月08日 22:36
コーギー犬のがっちゃんが多中心性リンパ腫と診断され非常につらい気持ちです。漢方薬と針治療で良い効果があることを知りました。詳しいことご存知の方教えていただけますか?電話で相談に乗ってくださるところがあるとありがたいです。