
「さようなら、ありがとうぼくの友だち ペットを失ったあなたへ」
(著者:河原まりこ 利岡裕子 出版社:岩崎書店)
ある男の子はラッキーという犬を飼っていましたが、ある日突然病気で亡くしてしまいます。死んでしまった事を受け入れることができず、悲しくて毎日泣いていました。
そうしていると、男の子のお父さんが子供のころに飼っていた犬について話してくれます。
お父さんは小さい頃に飼っていた犬を交通事故で亡くしていました。
お父さんが飼っていた犬の名前もラッキーでした。
お父さんもやはり死というものを最初から受け入れる事は出来ませんでした。
ずっと悲しんでいる自分に「いつまでも泣くな」と言う家族に対してイライラし、「元気を出せよ」と親友に言われたときも自分の気持ちを分かってくれる人はいないと思ってしまいます。そして、だんだん死んでしまった犬に対しても腹が立ってきます。
-「死んだラッキーにも、むかついていた。どうして車をよけなかったんだって。 だけど、ほんとうに許せないのは、わたし自身だった。わたしがボールを投げなきゃ、ラッキーは死ななくてすんだのに、、、。」
その後、親友とキャッチボールをする中で、だんだん心が晴れていくお父さん。夕立が止んで、虹が見えたとき、それをラッキーだと感じます。
-「空には見たこともない、大きな虹がでていた。空が何色にも輝いて、光のたばが、地上にふりそそいでいるみたいだった。私は何もかも忘れていた。
しばらくしたら、その虹は消えてしまった。そのときだったよ、ふいに感じたんだ。ラッキーが虹になって、"さよなら"を言いにきたんだって。ちっとも悲しくなかった。ラッキーは生きている、、、。私の心の中で生きているんだ。本当に素直に、そう思えた瞬間だった。」
お父さんは、自分のことを話し終わると男の子に言います。
-「愛する動物が死んだとき、たいがいの人間は、その原因が自分のせいだと思い込むんだ。きみがそうだろう? なぜなのかな?
悲しみにもかならず終わりが来る。いまのきみは、ちょっと前の状態なんだ。
あまりに悲しいことが起きると、ふつうじゃ考えられないことをしたり、思ったりする。心の傷が治っていくために通る、心の自然な反応なのさ。」
お父さんの話を聞いたあと、部屋に帰り、窓から夜空を見上げます。星のひとつがラッキーに見えた時、男の子は「ラッキー さようなら」 と言います。
"「ラッキー さようなら」
だれにも聞こえないほど小さい声でした。それでも声にだすと、心がなんだかすこし、かるくなりました」"
大切なペットが死んでしまったとき、その現実を受け入れられない事も、自分を責めてしまう事も傷を癒すためであり、それはとても自然なことなんだと、この絵本を読んでいて思いました。
また、どうにもならない悲しみというものは、悲しみを越えて怒りに変わってしまうこともあるのだと知りました。 そして、たくさん悲しんだあとで、いつか"さようなら"と言葉に出来たのなら、気持ちが晴れる事もあるのかもしれないと。以前紹介した、「ずっとずーっと 大好きだよ」でも、 ”ずっと好きだ”と言葉にしていたから、気持ちが楽だったという事と少し通じるものがあると思いました。誰かと想いを共有することで気持ちが晴れたり、悲しい気持ちや怒りの気持ちが、”ありがとう”という気持ちや”さようなら”という気持ちに変化したとき、人は"死"というものを受け入れることが出来るのかもしれません。
お知らせ
◆花供養
http://www.hanakuyo.net/
愛するペットをなくした方に
HANAKUYO(花供養)・・・愛したペットと共に旅立ったペットと「まだまだ一緒にいたかった」「これからもずっとそばに感じたい」「ありがとうの気持ちを伝えたい」そんなご家族の方の思いやペットとの絆を「カタチ」として、いつも大切なペットを目で肌で感じられるお品物をご提案させて頂いております。
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