2017年11月11日

はじめに・・

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小著 2012.3.8発刊 

実践するドラッカー【事業編】
実践するドラッカー【事業編】

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実践するドラッカー【思考編】
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2017年02月21日

トクビルの見たアメリカ その100 法律の機能

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


法律は消滅した信仰をよみがえらせることはできないが、人々をその国の運命に関心をもたせることはできる。法律は人心を離れさせることのできない漠然とした愛国心をよびさまし導くことはできるし、そしてまた、愛国心を日常の思考、情熱、習慣に結びつけて、それを反省的な恒久的な感情にすることができる。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.187(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは人々の間に真実の力をつくりだしているものを人々の意志の自由な協力であるとし、その源泉を愛国心または宗教にあるとした。そしてこれに代わるものを法律に求めた。

法律は愛国心を目覚めさせ、その愛国心が日常の思考、情熱、習慣を形成すると述べた。いわば法律の機能である。なるほど法律は世代を超えてその国に存在し、何らかの意識を形成する基礎となる。現代の神話であり、宗教である。

このような指摘は社会生態学者トクビルの慧眼が光る。人々の日常の思考、情熱、習慣が国の継続性の一翼を導く。それゆえどのような法律を抱いているかは重要なポイントである。わが国の憲法が他国に押しつけられたものであるという議論もまた占領国に新しい思考、情熱、習慣を形成させようとした意図をそこにみるからである。



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2017年02月20日

トクビルの見たアメリカ その100 自由な意志の力

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


すべての市民たちを永い間同一目的に向かって前進させることのできるものは、この世界に愛国心または宗教以外には何もないのである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.187(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは歴史を俯瞰して宗教が国民を動かす主要な動機であると述べた。たとえばトルコは、現在はイスラム教の国に転換しているが、その原動力は政治ではなく市民の宗教心であるという。その後、宗教は衰え、専制政治のみが残っている。

モンテスキューは専制政治を評価したが、トクビルはこれを明確に否定し、次のように述べた。「専制政治は、それのみでは、永続的なものを何ものももちつづけることはできない。精密に注意して観察すれば、専制政治を永い間繁栄させているものが、恐怖ではなく、宗教であることが分かる」。

ここでトクビルは一つの原理を提示する。「人々の間における真実の力をつくるものは、人々の意志の自由な協力にのみ見出されよう」。



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2017年02月19日

トクビルの見たアメリカ その99 征服される準備

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


このような国民は征服されるように準備されている。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.186(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは刺激的な物言いをする。それはヨーロッパ諸国民のうちの一部の話である。その国の国民は自分たちのことを自分たちが住む地域の運命に無関心な一種の小作人だと考えているという。そのような国では自分たちの意志の全く働かないところで突然、大きな政治的、社会的変動が起こる。

正確には何が起こったのかさえ正確に知らされない。疑念はある。しかし不確かな情報を手にするという方法しかない。しかもそれは偶然手にできるだけである。それらは彼らの存在を無視しており、彼らを含むすべてのものは政府と呼ばれる他人の権力に属している。

彼らには所有物という精神もないゆえ、何かを改善する気も起きない。単なる用益権者として黙って享受しているだけである。安全が脅かされてもその地を離れず、誰かが助けに来てくれるのをまっている。

このような人間であれば自らの自由意志をこれほど犠牲にしているかわりに、服従はしたくないと感じるだろう。このような人々が法律や習俗を良い方に改善しようとするだろうか。「公徳の源泉は涸れはててしまっている」とトクビルは表現した。「臣民はまだいるが、市民はもはやどこにも見出されない」

このような状況をみて「このような国民は征服されるように準備されている」とトクビルは言った。そのような国は決して少数派ではなかった。



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2017年02月18日

トクビルの見たアメリカ その98 社会的福祉国家

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


世界中でアメリカほどに人々が社会的福祉をつくりだすために大いなる努力を断乎として払っているところはないのである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.183(講談社学術文庫)

1のコメント

アメリカほど多くのそして有効な学校を立てることに成功している民族はない。アメリカほど住民の宗教的欲求と密接な教会堂を立てることに成功している民族はない。アメリカほどよく整備されている共同体的道路を建設することに成功している民族はない。

アメリカが欠いているものは、規制という考え方、啓蒙的精神、計画の一様性、恒久性、詳細な配慮、行政的手続きの完璧さ。これに対して見出されるものはあふれんばかりの粗野な力である。

これらはヨーロッパとは正反対の特性である。これほど異なる特性ゆえ迎える未来は同じであると考えるより異なると考えた方が賢明である。



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2017年02月17日

トクビルの見たアメリカ その97 中央集権の無力さ

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


中央集権は進んで行うのではなく、防止することではすぐれている。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.182(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは中央集権の特性について言及した。中央集権には良秩序や公安(公序良俗)と呼ばれる状態を作り出す力がある。その状態を「行政的半睡状態」と呼んだ。あたかも「神を忘れて、彫像そのものをおがむ信者」に擬えた。

半面、中央集権は「社会を深くゆり動かしたり、社会を速く前進させたりすること」はできない。その点はまったくの無力である。

当時アメリカのように行政的分散が行われている国はなかった。その意味で唯一の特有さを有していた。



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2017年02月16日

トクビルの見たアメリカ その96 ヨーロッパの常識

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


ヨーロッパにおける中央集権の支持者たちは次のように主張している。政治権力は諸地方が自ら行政を行うよりも一層よく、諸地方の行政をなしていると。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.180(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは当時のヨーロッパの常識的みかたを明らかにしました。そしてよく機能する条件を挙げました。

・中央権力が活動的で諸地方が無気力であるとき・中央権力が自発的に活動する習慣をもっていて諸地方が服従することになれているとき

しかしこのような状況は地方を無能化させる。アメリカの現実はこのヨーロッパの常識を覆す。「人民が開化されて自らの利益にめざめ、これを自ら考えるように習慣づけられている」からである。

習慣とは経験の集積知である。社会生態学は社会と個人の相互作用を観る。その相互作用の代表的なものが習慣である。すなわち社会生態学の重要な観察対象である。



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2017年02月15日

トクビルの見たアメリカ その95 政治的中央集権がない状態

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


巨大な団体の分裂した諸部分が、全市民に関係ある事柄で共通権威の受託者に協力することを拒否する権利、またはその可能性を常にもっているからである。換言すれば、そこには政治的中央集権がないからである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.174(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは当時、英仏には政治的中央集権があると述べた。これに対してドイツ帝国には政治的中央集権がないと断じた。そのため一般的法律に国民を従わせることができない弱々しい国家となっている。

政治的中央集権がないという意味では、中世封建社会時代のヨーロッパも同じであった。行政と政治の権利は無数の人々に分配されていた。

さてアメリカ連邦についてである。すでに述べてきたように行政的中央集権がない。地方に分権化され、当時のヨーロッパでは考えもつかないほどである。これに対して「政治的中央集権が最高度に存在している」。



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2017年02月14日

トクビルの見たアメリカ その94 2つの中央集権

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


中央集権ということは今や絶えずくりかえされている言葉ではあるが、一般に誰もこの言葉の意味を明確にしようとはしていない。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.174(講談社学術文庫)

1のコメント
5章「個々の州にこける政治」第13節「アメリカ連邦における行政的地方分権の政治的諸効果」、トクビルはこの章の冒頭を上記の文章で始めた。ここでトクビルは政治的中央集権と行政的中央集権という言葉を使い、2種類の中央集権があることを明らかにした。

トクビルが政治的中央集権と呼ぶものは、一般的法律の立法、人民と外国人との関係という外交的な事項など国民に共通する事項を指導する権力を同一の場所または同一の人に集中することである。これに対して他のこと、たとえば共同体の事業というようなものは、国民の一部に共通する事項を指導する権力を同一の場所または同一の人に集中することである。

つまり対象の違いということになる。政治的中央集権に行政的中央集権がつけ加えられるとき強大な権力を獲得することになる。しかし両者を分けて考えることは容易である。

「朕は国家なり」といったフランスの14世が有していたものは政治的中央集権だという。しかし行政的中央集権は今日(1835年当時)と比べるとはるかに少ない。イギリスでは王朝とその内閣による政治的中央集権が確立されていた。しかしトクビルによると行政的中央集権をもっていないという。

これらの観察結果を受けてトクビルは一つの結論を述べる。「わたくし自らの考えをいえば、国民は強力な政治的中央集権なくしては、生活することはできないし、ことに繁栄することはできない。けれども行政的中央集権は、これに服従する諸民族を弱め衰えさせるものと考えられる。なぜかというと、それは絶えず彼等のうちで都市の精神を減少させる傾向があるからである」。



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2017年02月13日

トクビルの見たアメリカ その93 知事の執行権

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


州の執行権は代表者として知事をもっている。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.172(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは「州の執行権について」述べました。知事は選挙によって選ばれる。共同体や郡の行政には入り込まない。したがって日常の行政に関与する余地はない。その意味で立法議会で決まった事項を執行することを仕事とする。

知事は立法会議の側で裁決者並びに助言者の地位にあるという。知事は国の諸必要事項を立法議会に説明し、自ら判断し、その活動を停止させる権利を有している。また知事は軍事力を有している司令官である。



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2017年02月12日

トクビルの見たアメリカ その92 州の立法権

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


州の立法権は2つの議院に委託されている。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.170(講談社学術文庫)

1のコメント
「州と政府とのことはまだ述べていない」「わたくしがいわねばならないことは、誰でもたやすく入手できる成文憲法にすべて見出される」と述べ「第10節 州について」を始めました。

上院、下院は立法権を司るほかに、ときとして行政的並びに司法的な色彩を帯びる。これも権利の分散という本質を体現している。

州ごとに異なるが上院は公務員の選択に協力している。時として民事訴訟に参加することもある。下院は行政には全く関与しない。公務を上院に告発することで司法権に参加する。

他国では上院を貴族的団体として被選挙権を別にする場合もある。アメリカは異なる。被選挙権は上院でも下院でも同じである。



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2017年02月11日

トクビルの見たアメリカ その91 行政権と司法権

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


州は政治はするが、行政はしない。(中略)この原理の第一の結果は、共同体と郡との全行政官を住民自身によって選ばせることであり、または少なくともこれらの役人たちを、もっぱら住民たち自身のうちから選ぶということである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.164(講談社学術文庫)

1のコメント
行政を行うのは共同体と郡である。そこにおける行政官は選挙によって選ばれ、他の行政官によって免職されることはない。したがってそれぞれの行政官には行政的な上下関係はない。

その結果として政治や行政に裁判権が取りいれられている。行政的行為自体を裁判官が行うことはできないが牽制作用が機能している。

「裁判所は非常に政治的」と評した米国新大統領はアメリカのこの伝統的な基本構造を知っているのだろうか。大統領令自体が行政権が立法権を犯している可能性があるということである。「大統領は非常に政治的」という可きか…。入国制限を巡る今回の連邦高裁の判断は、大統領令という制度がもつ政治性を司法が健全に牽制したという絵柄である。



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2017年02月10日

トクビルの見たアメリカ その90 共同体がない南部諸州

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


各州には共同体と共同体的生活とがある。けれども、ニュー・イングランド以外の南部の連合諸州には、ニュー・イングランドの共同体に似たものは全くみつからないのである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.161(講談社学術文庫)

1のコメント
トクビルは慎重に記述を行った。「ニュー・イングランドでの共同体と郡との構造を詳しく調べてから、連邦の残りの部分を概説するつもりだ」。理由はあまりにも異なる部分が大きいからだ。

アメリカの民主主義の原点ともいうべき共同体と共同体の精神が南部にはない。共同体がないということは、あるいは機能していないということは異なる行政的、政治的スタイルとなることは容易に理解できる。

南諸州では郡が行政的中心となり、政府と市民の間で仲介的権力を行使している。ニュー・イングランドでは郡は共同体と州をつなぐ単なる行政的区域として位置づけられていた。大きな違いである。

一つの国に異なるシステムがあるということは連邦国家の特徴の一つである。制度は慣習の賜物であるならばそこには明確な原因があるはずである。社会生態学の大事なポイントである。今から過去を観ることで未来に役立つ本質的要素をとらえることができる。



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2017年02月09日

トクビルの見たアメリカ その89 司法の本質

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


マサチューセッツ州では高等裁判所は本来の行政的団体であると同時に政治的裁判所でもあるということが注意されるべきことである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.151(講談社学術文庫)

1のコメント
アメリカの司法制度は複雑である。州の裁判所と連邦裁判所が並立している。上限関係というより、2つのシステムというべきものである。

トクビルは州の裁判所の性質に言及した。司法機関であるが、行政的性格と政治的成果を有している。こんな例を挙げた。「共同体が毎年、課税評価官の名の下に税金を割り当てる若干数の役人を任命せねばならないことはすでに説明した。ある共同体は、課税評価官を任命しないで税を支払う義務をまぬがれようと企てるのである」。このような場合機能するのが州の高等裁判である。行政に対して一定以上の権力を行使できる存在である。

トクビルは明解に公務員の犯罪的行為は次の3つのいずれかに属すると述べた。
“爐亘[Г命令していることを、だらしなく不熱心に行うかもしれない。
彼は法律が命令していることを、行わないかもしれない。
H爐亘[Г禁じていることをなすかもしれない。

明解である。裁判所が関与できるのは△鉢である。連邦裁判所が大統領令の差し止めを行う権利はを根拠にしている。異なるシステムではあるがアメリカの司法権の本質を共有している。



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2017年02月08日

トクビルの見たアメリカ その88 治安判事

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


アメリカ人はその祖先であるイギリスから、ヨーロッパ大陸で知られているものとは全く似ていない一制度についての思想を汲みとっている。その思想とは治安判事についての思想である。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.149(講談社学術文庫)

1のコメント
治安判事はイギリスの制度である。しかしアメリカでは同じ名前でありながら、別の制度内容にした。「治安判事は、大衆と役人との間の、行政官と裁判官との間の、中間に介在している。治安判事は必ずしも法律に精通してはいないが、高い見識をもった市民である」。

治安判事の職務は社会の治安を取り締まるのみである。必要な資質は学識ではなく良識と公正である。これとは別に治安判事が行政に参加する場面がある。行政の専制防止手段とするときである。

このようにアメリカの制度的基盤はイギリスにあるが、内容については大いに変更されているもののも多い。その最たるものが治安判事の制度である。



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2017年02月07日

トクビルの見たアメリカ その87 仲介者としての裁判所

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


したがって行政権の放射線が集中してゆく中心のようなものはないのである。ところでそういうこととなると、殆ど凹凸のない平面をなしている社会は、どのようにして統導できるであろうか。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.147(講談社学術文庫)

1のコメント
アメリカは中央集権的要素のない国である。それゆえ郡とその行政官、共同体とその公務員を「どのようにすれば中央政府に服従させることができるか」とトクビルは問うた。

アメリカでは司法権が効果的に機能している。「中央権力と被選挙行政官団との間には、仲介者として役立ちうる裁判所のみがあるにすぎない。裁判所だけが、選挙人の権利を侵害することなく服従させるように、被選挙公務員を強制することができる」。

新大統領が出した大統領令に対し命令停止の仮処分を出したのも連邦裁判所である。どんなに強い権限も誰かがどこかで牽制する仕組みが機能している国、それがアメリカである。



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2017年02月06日

トクビルの見たアメリカ その86 代表者不在

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


アメリカ連邦での行政的権力はその構造において、集中的なものも上下の階層的なものも全くあらわしていない。このことこそは、行政的権力がどこにあるかを見えなくしているのである。権力は実在しているが、どこにその代表がいるのかはわからないのである


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.145(講談社学術文庫)

1のコメント
アメリカの本質を見事にとらえた言葉である。

「アメリカにおけるほどに法律が絶対的命令口調を以て語られている国は、世界のどこにもないのである。そしてまた、法律を適用する権利が多くの人々の手に分散されているところも、アメリカ以外のどこにもないのである。」

アメリカほど分権的な行政機構はない。

「共同体は自らの特殊利益については自ら気をつける」。何らかの外部から監視力が働くことはない。フランスの共同体には。唯一の行政官である市長がいるだけである。しかしニュー・イングランドの共同体には少なくとも19人の行政官がいる。彼等は互いに従属関係にない彼等は法律が与える範囲において全権をもっている。横方向の権力の分散は明らかである。

いくつかの共同体は郡という行政単位にまとめられる。しかし上下関係はない。郡の行政官官が共同体の行政官の行為を統導する権利を有していない。郡の行政官は郡関係のことがらについてのみ共同体の行政官に命令することができるだけである。上下(縦)方向の権力の分散は明らかである。



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2017年02月05日

トクビルの見たアメリカ その85 自由と義務

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


アメリカ連邦では、自由国での人間が何でもする権利をもっているとは思われていない。それどころか、そこでは人々は他の諸国においてよりも多くの種類の義務を課されている。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.145(講談社学術文庫)

1のコメント
人々は社会の権力を攻撃したり、奪取したりすることは考えていない。そもそも攻撃対象が見当たらない。人々が考えているのは権力の分散である。それがアメリカの本質である。

サインひとつでものごとが決まる大統領令などは例外中の例外である。適用に慎重でなければならない。アメリカの本質に反する。多数の人が意思決定に参加するから自由なのである。一人でものごとが決まる政治を専制政治という。ドラッカー教授が最も忌み嫌った状態である。

「自由とは責任を伴う選択である。自由とは権利というよりもむしろ義務である」「自由とは解放ではない。責任である。楽しいどころか一人ひとりの人間にとって重い負担である。それは、自らの行為、および社会の行為について自ら意思決定を行うことである。そしてそれらの意思決定に責任を負うことである」。ドラッカー教授の至言が思い起こされる。



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2017年02月04日

トクビルの見たアメリカ その84 権威をめぐる2つの手段

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


国民における権威の圧力を減ずるには二つの手段がある。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.144(講談社学術文庫)

1のコメント
「権威の圧力を減ずる」とは不思議な表現に思えるかもしれない。このように考えると解りやすいかもしれない。一つの社会を治めるには一定量の権威が必要。その権威は誰かがもっていなければならない。そして一定量の一部は誰かに分配されてはじめて社会を治めることができる。「国民における権威の圧力」とは国民は権威の全部または一部をよこせと声をあげる。その声を減じるには二つの手段があるという。

第一の手段。社会から自衛権または自衛能力を奪うことによって、権力(権威)を弱めることである。従来、ヨーロッパが採ってきた手段である。

第二の手段。社会力の行使を数多くの人々に分担させ、分担した領域の義務を負わせ、その範囲の全権限を与えることである。多数の公務員が行政を行う姿で、アメリカで実現している方法である。

第二の手段で無政府状態に陥る民族もいるかもしれない。しかし権威の分散は危険を減じ、かつ社会の権威そのものも破壊されることはない。

アメリカでは反対効果として自衛権を保持している。銃規制への反対はその顕著な例である。翻って日本は如何に。第二の手段に近いのであろう。天皇陛下が軍隊を形式的に保持したのはヨーロッパ法を下に成立した明治憲法下のみである。徳川幕藩体制とは権威の分散をもって社会の安定を創り出したといえよう。<権威分散→中央集権>という経験である。昨今の地方分権の議論は揺れ戻し現象なのか。



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2017年02月03日

トクビルの見たアメリカ その83 見えない行政(権威)

ドラッカー教授の思想に大きな影響を与えたアレクシス・トクビル。名声を獲得するきっかけとなった著書『アメリカの民主政治』からドラッカー教授の社会生態学の深層部への影響の一端を探る。


アメリカ連邦を旅行するヨーロッパ人の注意を最も強くひくものは、フランスで政治または行政とよばれているものがそこにはないということである。


『アメリカの民主政治<上>』 1835年 p.143(講談社学術文庫)

1のコメント
アメリカでは「社会機構を統導する手法は、どの瞬間にも眼につかないのである」。ヨーロッパ人にはそう見えるとトクビルは言う。

さらにこのような本質を述べた。「すべての民族は、その思想を表明するためには人間の言語を構成しているある文法形式によらざるをえないのである。それと同様に、すべての社会は、生存し続けるためには、一定量の権威に服従せねばならないのであって、これなくしては社会は無政府状態に陥るのである」。

社会における権力の正統性はドラッカー教授が機能する社会の2つの要件の一つとして挙げたものである。「一定量の権威に服従」と意味するところは同じである。



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