2016年11月11日

はじめに・・

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小著 2012.3.8発刊 

実践するドラッカー【事業編】
実践するドラッカー【事業編】

小著 2011.3.3発刊
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実践するドラッカー【チーム編】

小著 2010.4.1発刊       

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実践するドラッカー〔行動編

 

小著 2010.1.28発刊

実践するドラッカー【思考編】
実践するドラッカー〔思考編〕


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pfd at 11:11|Permalinkはじめに 

2016年08月28日

集中が必要な理由「仕事の本質」 福愀弍勅圓両魴錙P. 138)

集中が必要な理由「仕事の本質」 福愀弍勅圓両魴錙P. 138

 

ドラッカー教授は、集中が必要なのはエグゼクティブの仕事の本質と人間の本質(オリジナル版:本性)によるとしました。それでは、「仕事の本質」とは何でしょうか。

エグゼクティブは、貢献をするために必要な時間を上回って、行わなければならない重要な貢献の数の方が常に多いという現実におかれています。貢献、つまり仕事を行う時間を、行われなければならない貢献、つまり仕事量・活動量が常にオーバーしているというのです。時間は、活動、つまり仕事の燃料です。時間なしに仕事はできません。

時間について教授は、「いかに時間を管理しようとも、時間の半分以上は依然として自分の時間ではない」とし、外的要因により、多くの時間を奪われるという現実を示しました。外的要因は、第2章「時間を管理する」で述べた三つの理由(解説書第3巻22ページ)組織環境を原因とする4つの浪費(解説書第3巻44ページ)などによります。

教授が時間管理の重要性を説く理由がここにあります。集中とは、不足する時間を効率よく利用するために必要な思考習慣なのです。

DLab解説書第6巻』p.13



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2016年08月27日

「努力を集中する」(『経営者の条件』P. 138〜)

英語版では、ノンタイトルのエターナル版の1節は、「成果をあげるための秘訣を一つだけ挙げるならば、それは集中です。成果をあげる人は最も重要なことから始め、しかも一つのことしかしない」で始まります。

これに対してオリジナル版の1節は、「仕事のうえで効果を高めるための秘密を一つだけあげよといわれれば、それは努力を集中することにほかならない。効果的な経営者は、最重要事からつねにとりかかり、そして、いちどきに一つの事柄だけを片付けるのである」で始まります。

オリジナル版のタイトルは、文中から採られ、「努力を集中する」となりました。「どれだけ集中するか」に意識を向けたことになります。

これに対してエターナル版のタイトルは、「一つのことを集中せよ」であり、「一つのことしかしない」を拾ったことになります。翻訳者の上田先生は、「どこに集中するか」に意識を向けたことになります。

DLab解説書第6巻』p.12

 



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2016年08月26日

ドラッカー教授の強みの原体験

「小学校四年生のときのエルザ先生とゾフィー先生以外には、私にとって本当の教師は二人しかいなかった」[i]とドラッカー教授は、記しました。「一人ひとりは私の新聞社時代のボス、ドイツの夕刊紙の編集長」[ii]でした。

二〇歳のドラッカー青年が就職した新聞社は、『フランクフルト・ゲネラル・アンツライガー』。そして先生こと、編集長の名は、ヨーロッパ指折りのジャーナリスト、エーリッヒ・ドンブロウスキーです[iii]

若きドラッカーは、この編集長の下、ハードなトレーニングを受けつつ、仕事を行いました。編集長は毎週末、一週間の仕事ぶりを一緒に振り返り、さらに半期に一度、一日半を使って「優れた仕事は何か」「一生懸命やった仕事は何か」「一生懸命やらなかった仕事は何か」「お粗末な仕事は何か」「失敗した仕事は何か」「集中すべきことは何か」「改善すべきことは何か」「勉強すべきことは何か」を振り返りました[iv]

こうして青年時代、強みを意識させられ、集中して取り組むことを身につけました。ドラッカー教授の筆力は修練の賜物なのです。

DLab解説書第5巻』p. 53



[i] P.F.ドラッカー(上田惇生訳)[2008]『傍観者の時代』ダイヤモンド社p.66
[ii] 同上p.67
[iii] P.F.ドラッカー(牧野洋訳)[2004]『ドラッカー20世紀を生きて∣私の履歴書』日本経済新聞社p.53
[iv] P.F.ドラッカー(上田惇生編訳)[2000]『プロフェッショナルの条件』ダイヤモンド社p.102



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2016年08月25日

ドラッカー教授の強みの原体験

「ここにすわりなさい。何が得意と思うかいってみて」。小学校四年生のドラッカー少年は、こう個人面談で問いかけられました。問いかけた主は、校長先生兼四年担当のエルザ先生でした。

「そうね。本を読むことね。」云々と続け、「でも得意なものは、もう一つあるでしょ。何?」と問いました。ドラッカー少年は首を振ります。「作文が上手」と先生はズバリと指摘しました。生涯の職業であるライターはもしかしたらこのとき定まったのかもしれません。

 エルザ先生は、この後こういいます。「でも、これまで練習してこなかった。とりあえず作文の練習をしましょう」。先生は、ドラッカー少年の得意なことを伸ばすためにトレーニングの提案をしたのです。そして「力のある分野で、しかもいっそう力をつける必要のある分野で努力をしないときは、怒れる天使となって襲ってきた」のです。かくしてドラッカー教授の書く力は、高められていったのです。『傍観者の時代』(1979)で語られたドラッカー少年の日常でした。

DLab解説書第5巻』p. 52



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2016年08月24日

リーダーの仕事ぶり(『経営者の条件』P. 134)

ドラッカー教授は、「人間集団の基準というものはリーダーの仕事ぶりによって決定される。したがってリーダーこそ強みに基づいて仕事をしなければならない」と述べました。

その理由を簡明に述べました。「リーダーと普通の人たちとの距離は一定である。リーダーの仕事ぶりが高ければ普通の人の仕事ぶりも高くなる」からです。

「成果に焦点を合わせることこそリーダーの仕事である。私の知っているほとんどのリーダーが、生まれつきのリーダーでも育てられたリーダーでもなかった。自らをリーダーとしてつくりあげた人たちだった」[i]

「リーダーの仕事ぶり」とは、成果に焦点を合わせること、そのものです。そのために自らの強みを生かしきる姿勢と行動が欠かせません。

リーダーとは、自らの仕事ぶりを範として組織やチームを導く人です。自ら傑出した基準と目標をもち、実践し、成果をあげる人です。

DLab解説書第5巻』p. 51



[i] P.F.ドラッカー(上田惇生訳)[2007]『非営利組織の経営』ダイヤモンド社pp.24-25



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2016年08月23日

姿勢・思考習慣を身につける(『経営者の条件』P. P. 133〜134 )

ドラッカー教授は、「強みを生かすことは、行動であるだけでなく姿勢でもある」と含蓄のある言葉を発しました。強みの原型は、たとえば慎重であるなどの気質ですが慎重な行動をとったとき初めて強みとして発現します。単なる慎重な気質だけならば強みとはいえません。

この点で「姿勢」でもあるとの教授の言葉は、どのように理解すればいいのでしょうか。強みは行動することで生かされるのですから、強みを意識して行動することを心がけなければなりません(行動の習慣化)。

しかし当初は、そのような習慣は身についていませんから、「姿勢」を活用しなさいと教えました。すなわち「同僚、部下、上司について『できないことは何か』でなく『できることは何か』を考えるようにするならば、強みを探し、それを使うという姿勢を身につけることができる。やがて自らについても同じ姿勢を身につけることができる」と述べました。

他人の強みを探すという行動をとることで自分の強みを探すという姿勢が身につくというのです。「姿勢は行動によって変えることができる」という至言は、万能です。たとえば、トイレ掃除をすることで様々なことに気づく姿勢を身につけられるのです。論語などの素読も同じ精神です。

姿勢とは、思考習慣です。通常、行動習慣を身につけようとしたら思考習慣の形成を先行させます。納得してからしか始められないという性質が人間にはあるからです。その意味では行動習慣を先行させ、思考習慣(姿勢)を身につけるというパターンは一種の裏技です。

強みを生かす、貢献を重視する、重要なことに集中する、まとまった時間を創造するなどすべては、行動習慣であり、思考習慣です。何かの行動を重ねることで強固な思考習慣を形成することが可能です。習慣化したいものがあれば、是非この裏技を駆使しましょう。

人生においては、どのような習慣を身につけているかが、決定的に重要です。成果をあげるために必要な能力の習慣化に取り組みましょう。

DLab解説書第5巻』p. p.4950



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2016年08月22日

自らのワークスタイルを知る(『経営者の条件』P. P. 132〜133 )

2節「上司の強みを生かせ」の中でワークスタイル(仕事の仕方)について触れました。自らの場合も成果をあげるためには、それを知り、活用することが重要です。ワークスタイルは、気質などの強みよりも行動パターンとして顕著に現れるものです。その意味で取り組みやすく、容易に成果があがります。

「何よりも成果をあげるエグゼクティブは、自分自身であろうとする。ほかの誰かであろうとはしない。自らの仕事ぶりと成果を見て、自らのパターンを知ろうとする。『ほかの人には難しいが自分には簡単にやれることは何か』を考える」のです。自分に対する意識を高めなければなりません。自分で知ろうとすることとともに、他人に教えてもらうことも有効は手段として位置づけましょう。

ワークスタイルについて大事なことは、「自らを変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。それよりも、自らの仕事の仕方を向上させていくべきである。不得意な仕方で仕事をしようとしてはならない」[i]のです。

DLab解説書第5巻』p.48



[i] P.F.ドラッカー(上田惇生訳)[1999]『明日を支配するもの』ダイヤモンド社p.207 



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2016年08月21日

上司のワークスタイルを知る(『経営者の条件』P. 129〜)

「人には、『読む人』と『聞く人』がいる」。ドラッカー教授は、この節で後に、強みとは区分して用いるようになるワークスタイル(仕事の仕方)と呼ぶものを示しました。

「自らがどのような仕事の仕方を得意とするかは、とくに知識労働者にとっては、強みと同じように重要な問題である。実際には、強みよりも重要かもしれない。ところが驚くほど多くの人たちが、仕事には、いろいろな仕方があることさえ知らない。そのため得意でない仕方で仕事をし、当然成果は上がらないという状況に陥っている」[i]としました。

ワークスタイルについては、『明日を支配するもの』の第6章の該当箇所をよく読んでください。また『実践するドラッカー〔思考編〕』にワークスタイルの例を列挙しました。どのようなものがあるのかを理解しておくことは、上司や自分のワークスタイルを知る第一歩です。

DLab解説書第5巻』p.41



[i] P.F.ドラッカー(上田惇生訳)[1999]『明日を支配するもの』ダイヤモンド社p.199



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2016年08月20日

なぜ上司の強みを生かすのか(『経営者の条件』P. 127〜)

2節は、「上司の強みを生かすHOW DO I MANAGE MY BOSS?」です。ドラッカー教授は、上司の強みを生かす理由を次のように述べました。

第一に、上司に成果があがらなければ、上司の昇進もなく部下は立ち往生するだけです。通常、上司が退いても部下がその地位に就くことはなく、他からやってきます。

第二に、上司の強みを生かすことは、上司への貢献を意味し、自ら成果をあげる最短コースになります。

そこで「上司は何がよくできるか」「何をよくやったか」「強みを生かすためには何を知らなければならないか」「成果をあげるためには、部下の私から何を得なければならないか」を考えます。

ドラッカー教授は、こんなことも述べました。有能な部下は上司を改革したがるが、成果をあげる部下は上司が何をできるかを考える、と。かくして、部下たるものの能力として上司の強みの探索能力は欠かせません。

DLab解説書第5巻』p.40



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2016年08月19日

部下の強みを生かす責任(『経営者の条件』P. 126〜)

この節は、強みによる人事をテーマとしてきました。人事は通常、同僚及び部下の人事として行われます。教授は、とりわけ部下の強みを最大限に生かすことは責任であると明言し、さらに弱みに焦点を合わせることは無責任であると断じました。

その重要性は、知識労働者の登場によって益々重要性を帯びているといいます。従来は強みを知っていても生かしようがありませんでした。かつては自らを仕事に合わせなければなりませんでした。

しかし現代は、自らの能力に最も合った知識分野を選択し、仕事する場を自ら選択できるようになりました。とろが「今日の若者の方が将来の選択が難しくなっている」と指摘しました。その理由の第一は自らの強みについて知らないこと、第二にそれを生かす機会についての情報が少ないことを挙げました。

強みによって人事を行い、強みを発揮させるという習慣をもつことは、知識労働者本人にとっても、組織にとっても、社会にとっても欠くべからざることです

DLab解説書第5巻』p.36



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2016年08月18日

マーシャル将軍の弱みへの配慮(『経営者の条件』P. 123〜)

 ドラッカー教授は、強みを生かした人事を行った人物としてジョージ・C・マーシャルを挙げました。彼は、第二次世界大戦勃発により193991日、第15代陸軍参謀総長に就任しました。定年まであと4ヶ月というタイミングでした。

1930年代半ば彼が人事に関与できるようになったとき一軍の将たる者は一人もいませんでした。しかし1942年、陸軍は史上最高の数の将官を手にしていました。陸軍を数年で立て直したのは、強みによる人事という考え方でした。「この男は何ができるか」を問い、何ができないかは二の次としました。

たとえば、戦時向きのジョージ・パットンを、その野心的で自信家の気質ゆえに平時に不興を招かないよう配慮し、実際にかばいもしました。「強みの発揮を制約する弱み」だけを気にしていたのです。

あるいは、アイゼンハワー少佐(当時)に戦略的な思考を身につけさせるため戦略部門の仕事に就かせました。それは戦略家を養成するためではありませんでした。戦略に対する敬意と理解を身につけさせるためでした。マーシャルの目論見は、アイゼンハワーの強みである「チーム編成や戦術を生かすため制約を取り除く」ことにありました。強みの発揮を妨げている要因を除去することが重要です。

こんなこともありました。ある人間をある職位に任命し、移動させようとしたところ、高官から「あの欠くことのできない者は動かさないでくれ」と嘆願が入りました。しかし、「仕事のためであり、本人のためであり、軍のためである」と却下しました。

またマーシャルは、人事の失敗は、その者ではなく任命者の問題であるという原則をもっていました。それゆえ、「その仕事が合わなかったというだけである。他の仕事にも合わないということではない。任命した私の間違いであって、次の仕事を見つけるのが私の仕事だ」と。

「マーシャルは、人事が賭けであることを知っていた。しかし、何ができるかを中心に人事を行うことによって少なくとも合理的な賭けをすることはできる」としました。期待通りか、見立て違いか、賭けはより合理的に、判断も迅速です。

マーシャルの物語から弱みと人事に関する重要なポイントを読み取りましょう。

DLab解説書第5巻』p.34



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2016年08月17日

「強みに基づいた人事」を行うための原則ぁ福愀弍勅圓両魴錙P. 121〜)

第四の原則は、「強みを手にするには弱みは我慢しなければならない」です。「この人は強みをもっているか」「この強みは仕事と関係があるか」「その強みによって卓越した成果をあげることは重要か」と問い、その答えが「イエス」であればその者を仕事につけることです。

第一に「仕事」を問題にし、日頃からの評価に基づいて、その仕事に相応しい人間を探します。要求とは、仕事における卓越性です。それは一つの機会です。挑戦と成長の機会であると同時に、有能な知識労働者の能力を開発し、成果を手にする機会です。「問題ではなく機会を中心に人事を行うことこそ、成果をあげる組織を創造する道であり、献身と情熱を創造する道である」と述べました。

その際、誰にでもある弱みは我慢します。何ができないかは二義的な問題に過ぎません。人はできることでしか成果をあげられないからです。この原則こそは、一人ひとりが社会における「位置」と「役割」を得る大原則です。

DLab解説書第5巻』p.33



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2016年08月16日

「強みに基づいた人事」を行うための原則(『経営者の条件』P. 116〜)

第三の原則は、「人事は、仕事が要求するものではなく、その人にできることからスタートする」ことです。これは、一人ひとりに目を向ける原則です。しかも人事のはるか前から人を評価しておくことです。それが人からスタートするという意味です。

ドラッカー教授は、人事考課制度が普及している理由だとしながら、実際には機能していないと指摘しました。なぜならその制度が、弱みに目を向けるものだからです。

教授は、弱みではなく強みに焦点をあわせる人事の大切さを日本企業から学んだといいます。そのときの言葉が紹介されています(同書117ページ)。当時の終身雇用制度下では、弱みを中心に据えたのでは、継続して働くことが不可能になるからです。

こうして教授は、効果的なエグゼクティブは、独自の評価方法を工夫していると述べました。潜在能力ではなく、成果への期待と現実の成果を対比して評価します。この点に関して教授は、「これが仕事を大きくかつ挑戦的なものにすべきもう一つの理由である」と述べました。

DLab解説書第5巻』p.31



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2016年08月15日

「強みに基づいた人事」を行うための原則◆福愀弍勅圓両魴錙P. 113〜)

第二の原則は、「仕事は多くを要求する大きなものとして設計する」ことです。この原則が必要な第一の理由は、仕事が要求するものが必ず変化するからです。新しい状況には、新しい要求が生まれます。状況の変化ごとに仕事の内容が変わるような設計の仕方をしてはいけません。

第二に、知識労働の特性から導かれます。「大工や機械工の仕事はスキルによって規定」されていますが、知識労働者は総合的な適正と能力によって判断されます。前者は事前にテスト可能ですが、後者は仕事をしてみなければ判りません。

特に新人の知識労働者は、仕事の経験がないため最初の仕事でいかなる強みをも存分に発揮できる「大きさ」が必要です。そうすることで「知識労働者のキャリアを導き、彼自身と彼の貢献を判定する基準は最初の仕事において設定される」のです。「仕事の大きさが、挑戦を受け能力を試すにはあまりに小さすぎるとき、若い知識労働者は組織を去るか、さもなければ急速に不機嫌で非生産的な未熟な中年」となるのです。

DLab解説書第5巻』p.30



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2016年08月14日

「強みに基づいた人事」を行うための原則 福愀弍勅圓両魴錙P. 110)

第一の原則は、「仕事が適切に設計されている」ことです。仕事は自然の摂理や神の手によるものではなく、人間の手によるものであると、ここでもドラッカー教授は繰り返しました。

不可能な仕事、人にはできない仕事、誰にもこなせない仕事、仕事ができることがわかっている人が次々に失敗する仕事、半年か一年で必ず人が挫折する仕事、個人の特異性に合わせて作られた仕事、普通の人では稀にしか持ち合わせない気質を要求する仕事、天才の仕事などの仕事は不適切な仕事です。

不適切な仕事は「人を殺す仕事」であると断じ、仕事を設計し直さなければなりません。「仕事の設計」についての深い洞察は、『現代の経営』下巻22章で行われています。また、『マネジメント』上巻第17章「仕事を生産的なものにする―仕事の分析とプロセスへの統合」第18章「仕事を生産的なものにする―管理手段と大量生産」では、具体的な手順が示されています。あわせて読むと理解が深まります。

DLab解説書第5巻』p.29



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2016年08月13日

二つの落とし穴◆福愀弍勅圓両魴錙P. 109)

教授は、「仕事は客観的に設計しなければならない」という原則に従う「もう一ついわく言いがたい理由がある」と述べました。すなわち、人の気質や個性の違いを寛容に受け入れ、それらを積極的に生かす唯一の方法だからだと述べました。人材の多様性を確保するためには、組織を人中心ではなく、仕事中心に構築する必要があります。

仕事が客観的であることが、多様な人の確保につながり、結果として組織の多様性を維持し、変革能力や正しい意思決定の基礎となります。それが組織力の源泉です。

組織に必要な仕事は、成果をあげるために相互依存的に隙間なく、重複することなく設計されていなければなりません。こうして仕事が客観的であって初めて、相応しい人を探すという思考になるのです。つまり適所に適材を配することができるのです。

人中心に組織されれば、「何が正しいか」ではなく「誰が正しいか」が基準となり、人事も「秀でた仕事」ではなく「好き嫌い」が基準となり、情実や馴れ合いで、優れた者は去り、残された者もやる気を失います。この原則の重要を理解しましょう。

DLab解説書第5巻』p.28



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2016年08月12日

二つの落とし穴 福愀弍勅圓両魴錙P. P. 107〜108)

ドラッカー教授は、前項の結果、つまり自然に授かった仕事という誤解からスタートした仕事に合った人探しが、無難な人事という間違った選択をする以上の害悪をもたらすことを指摘しました。

それは、人を生かそうとするあまりに、人に合うように仕事を構築し直すことです。しかし教授は、「そのような治療は病気よりも害が大きい」と断じました。「仕事は客観的に設計しなければならない」という原則に反するからです。

仕事の範囲や構造や位置づけをその人に合わせて修正すれば、玉突きのように、組織全体に修正の連鎖が及ぶことを指摘し、「人に合わせて仕事の構造を変えるならば、仕事と人材の乖離は増大するばかりである」と述べました。

『現代の経営』のパート4は、「人と仕事のマネジメント」です。「人と仕事のマネジメントこそ、マネジメントの基本的な機能の一つである」[i]と述べました。強みと人、仕事の三者の関係を意識してこのパートを読み返して下さい。

DLab解説書第5巻』p.27



[i] P.F.ドラッカー(上田惇生訳)[2006]『現代の経営∧下∨』ダイヤモンド社p.92



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2016年08月11日

なぜ「強み」による人事はできないのか(『経営者の条件』P. 107)

ドラッカー教授は、「なぜこれらのこと(弱みに配慮し、強みを生かさないこと)は、常に行われないのか」「人の強み、特に同僚の強みを生かすことができる者はなぜ稀なのか」「リンカーンのような人でさえ、なぜ強みをもとに人を選ぶまでに三回も弱みを意識して人事を行ったのか」と3回も「なぜ」を連ねました。それは、強みを意識していない現実に対する強調でした。そうして主たる理由をズバリ指摘したのです。

その課題が、人を配置するのではなく、その仕事をこなせるかという形で現れるからであるthe task is not to place a man ;it is fill a jobとしました。その際、仕事を何か自然に実在するもののように捉えて、そこからスタートするのです。こうしてその仕事に適する人を探そうとするのです。

 しかし、そのような方法では、最も無難な人を探すという最も誤った方法を選択してしまうと断じました。このような対策として教授が提示した方法が後に述べる四つの原則です(同書110126ページ)。

DLab解説書第5巻』p.26



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2016年08月10日

「弱み」に対する考え方(『経営者の条件』P. P. 105〜106)

ドラッカー教授は、「われわれは一人では強みだけをもつわけにはいかない。強みとともに弱みがついてくる」と人の特性を述べました。それゆえ「強みだけを意味あるものとするよう、組織を構築する」必要があるのです。

しかし、組織で「成果をあげるには、人の弱みを知らないでよいというわけではない」のです。強みによる人事を行うには弱みを知ることは欠かせません。強みと弱みは、正反対のものではないのです。ドラッカー教授は、例を挙げて示しました。

対人関係の能力を欠く個人営業の税理士は成果をあまりあげられなくても、組織内でその専門能力を発揮すれば成果をあげることができるとしました。この者にマネジメント能力があれば、マネジジャーとなるでしょうが、そうでなければ部下のいない専門職として成果をあげ続けることでしょう。

教授は、弱みや「もっていない能力」は、制約要因であると指摘しました。したがって成果をあげられないとの情報は、人を配置し、生かす局面では重要です。

DLab解説書第5巻』p.25



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