2005年12月05日

『ランド・オブ・プレンティ』〜四角の外の原風景〜

Land of Plenty『ランド・オブ・プレンティ』公式サイト

監督:ヴィム・ヴェンダース
出演:ミシェル・ウィリアムズ ジョン・ディールほか

 

【あらすじ】(パンフレットより)
亡くなった母の手紙を伯父に届けるため、10年ぶりに故郷、アメリカの地を踏む姪、ラナ。誇り高き自由の地、アメリカを一人で守ろうとする伯父、ポール。
世代も価値観も全く異なる二人は再会し、ある事件をきっかけに、アメリカを横断する旅に出る……。


「トラウマ」の反対語っていったい何だろう?、ふと思いついてネットであれこれ
検索するも、相当する言葉はとんと見つからず。
トラウマとは、もとはギリシャ語だそうですね。
それがもろもろの変遷を経て、今では「不幸な物語の鋳型」となっています。
道端で転んだり、電車に乗り遅れたり、街角で人に靴の後ろを踏んづけられたり、等々、
人生にどのような出来事が起ころうともすべてトラウマという「物語の鋳型」に、
余計な細部は徹底的に排除しながら、理路整然と当てはめる。
こういうのは、ニュースなどの「報道の文法」にも見事に応用されていますね。
どのような事件が起こっても、どれも似たようなものにしか見えません。

それはさておきトラウマの反対語ですが、どうしても見つからないので、
とりあえず「原風景」というベタな日本語で代用しておきます。
原風景とは、トラウマの反対語だから、幸せの源泉となりうるもの、
たとえば、今何かと話題の「メガネっ子好き」も原風景と深い関わりがあります。
それがよく表れているのが、『スウィングガールズ』でメガネっ子関口が初登場する
シーンですね。だれもいない教室でメガネっ子とばったりでくわす男子、
これこそメガネっ子にハートのど真ん中を打ち抜かれる原風景にほかなりません。
『スウィングガールズ』公開当時の、メガネっ子関口への賛美の嵐といったら……

とは言いつつも、私はメガネっ子好きなわけではありません。
それよりこれより「外はねショートヘア」が大好きですから! 
今年の「韓流シネマフェスティバル」で公開された映画『シングルス』の
主役チャン・ジニョンがしていたこのヘアスタイルにはまってしまいました。
正式名称は何て言うのだろうと、これまたネットで調べてみたがわかりません。
外はねでなく、「横はね」ショートヘアなのか。
ショートカットの先端を外はねさせ、うんぬん……という記述を見かけたぐらいです。
とりあえずは「外はねショートヘア」ということで!

『ランド・オブ・プレンティ』の主演、ミシェル・ウィリアムズもまさに同じく
外はねショートヘア。これが可愛いことといったら、
ミシェル・ウィリアムズの魅力だけでも見る価値があった作品でした。
が、もちろんそれだけではありません。
ヴィム・ヴェンダースの「アメリカ」への熱き思いがひしひしと伝わってきて、
涙が出るほど素晴らしい! 前々から期待していたのですが、期待した以上でした。
冒頭の、赤外線カメラのタイトルバックで傑作であることを確信しましたから。
今年のマイベストテンにも入れたいぐらいなのですが、あいにく現段階でおおよそを
決めてしまっているのでどうするべきか…… 
これもポールの「排除の論理」に通じるものですね。
いざとなれば、「外はねショートヘア部門」の特別枠を作ることにします。
前置きがずいぶんと長くなりましたが、以下、ネタバレありの感想が続くので、
未見の方はご注意ください。



ポールは、アメリカがアラブに攻撃されるという妄想に取りつかれた男。
すべての事柄がその妄想内では「論理的」に処理されます。
「アラブ人=悪」の図式ですべてを見るポールは、無理矢理その図式に収めることに。
これはカメラ、電話、テレビ、新聞など、「四角いフィルター」を通した世界認識
の弊害を象徴していますね。
フィルターが何重にもなっているから、真実が見えない、滑稽なアメリカ人の姿が
ここにあります。
が、決してポールを全否定するような描き方ではありません。
というのも、ポールはアメリカ人の安全を思って働いているのですから。
ボタンの掛け違いが問題なのであって、ある種の愛おしさを持って描かれています。
キム・ギドク監督の『コースト・ガード』をマイルドにしたような人物造形ですね。

ポールがこうなったのも、ひとえにベトナム戦争の傷、いわゆる「トラウマ」によるもの。9.11がベトナム戦争に重ね合わされています。
この二つの事件は、アメリカにとってまさに「トラウマ」なのでしょう。
ベトナム戦争は、アメリカが唯一負けた海外での戦争、
9.11は、アメリカが唯一本土を海外の人間に攻撃された事件。
「負けないアメリカ」のプライドがこれでズタズタになったのですから。
ベトナム戦争の記憶が9.11でよみがえったというのも、なかなかの説得力があります。

一方、ラナは、イスラエルで10年間暮らして、アメリカにやってきた女の子。
ロサンゼルスのホームレスたちの援助をしています。
ロスは貧富の差がアメリカでも一番だとか。
こういう貧富の差が激しい街は日本では見られない……こともありません。
私がほぼ半数の映画を見ている動物園前シネフェスタの近辺、すなわち新世界界隈は、
これとほぼ同じ風景が広がっているので、映画の出来事がとても他人事とは思えません。
新世界(新今宮、西成)は、難波、天王寺などの「富める街」に隣接する「貧しい街」。
ご飯のために、教会にずらずらと列をなしている風景も日常的に存在します。
新世界はいつも「昭和」があるのも見逃せません。
理髪店の料金も時価! 付け替え自由の看板で、700円前後が相場になっています。
700円とは、何とも昭和価格ではないですか。
『ALWAYS 三丁目の夕日』を見て心がまったくもって動かされない、さらには、
こんな時代の不便で貧乏な暮らしなんて御免被ると思ってしまったのは、
新世界を皮膚感覚で知っているからかもしれません。

ともあれ、ラナは、『子猫をお願い』のペ・ドゥナ扮するテヒを彷彿とさせる、
聡明かつ寛容の精神がある女性です。
ポールのトンデモぶりをことさらに非難せず、ただ寄り添うだけ。
しかも外はねショートヘアときていますから!

そんなチグハグな二人が初めてまともに対面するのがアラブ人の殺害現場。
その死をめぐってうんぬん、というのは別段どうってことのない話です。
しかし二人の間に流れる空気がたまりませんね。
ラナはポールの言うことを黙って聞く様子に、懐の深さを感じてしまいます。

こういう親子ほど年の離れた「おじさんと女の子」の人間関係を描くことには、
観客の価値観を揺るがすほどの強烈な「何か」が秘められているように思います。
父と娘といった血縁関係をも含めれば、今年の主だった作品では、
『ミリオンダラー・ベイビー』『ヒトラー〜最期の12日間〜』『サマリア』
『アワーミュージック』『メゾン・ド・ヒミコ』がそう。
去年でも、『オールド・ボーイ』や、『スウィングガールズ』までもがその種の関係を
描いていました。
母親と子供の関係なら「母性」という言葉でひとくくりにできますが、
こういう「おじさんと女の子」の関係を指す言葉はありません。
すべてゼロから始めなければならないのです。
だからこそ、その余地に「何か」があるのでしょう。
これは検討の余地が大いにある問題ですね。

ラナとポールの関係を変えるのは、とにかく「時間」のなせる技、
二人が同じ時間を過ごすことが、何よりの解決策となっています。
これはショートスパンでなく、ロングスパンで人間関係を考えていますね。
コミュニケーションの「場」を維持することで、それこそ「確率的に」お互いが
分かり合えるかもしれない、と。
人は必ず分かり合えるという甘い考えも、そこにはありません。
こういう微妙なコミュニケーションの描き方が、小津安二郎に似ています。
早急に答えを出そうとしないことに好感が持てました。

さらに、この二人のバックグラウンドも、奥行きを感じさせます。
「外へ外へ」と、とにかく思考が外向きのベクトルになっているようで、
物語に描かれていない二人のバックグラウンドへ思いめぐらさずにはいられません。
物語においても、ロスから外の、アメリカの「原風景」へと進む二人。
アメリカの、豊かな大地がそこに広がっています。
テレビや新聞で与えられる「四角い」認識の外へ、観客の認識も向けられますね。
ヴェンダース自身が語っているように、ここには「政治的」な意図がこめられています。

単なるアメリカ批判ではなく、むしろ「アメリカ愛」に満ち満ちたこの作品は、
(『ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ』はドキュメンタリーなので)
物語作品では、長らく煮え切らなかった時期を経て、
ヴェンダースが復活したことを高らかに告げていると思います。
ヴェンダースもまだ60歳、映画監督は70を過ぎてから本物になります!



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この記事へのコメント

1. Posted by Ken   2005年12月05日 23:21
TBありがとうございます!

>母親と子供の関係なら「母性」という言葉でひとくくりにできますが、こういう「おじさんと女の子」の関係を指す言葉はありません。

もしかしたら、やはりヴェンダースはラナに大きな意味で「母性」を託したのでは、という気もしますね。それが若い女の子なものだから、逆に清々しく見えたのかあ、とこちらの記事を拝見していて思いました。


2. Posted by 弓木   2005年12月06日 01:38
TBいただきました弓木です。どうも。
いやー、僕もラナ役ミシェル・ウィリアムズのキュートさには参りました。爽やかで素晴らしい! ついでに『子猫をお願い』のテヒ役ペ・ドゥナ、彼女もめっちゃ好きですね。
なおラナの「崩壊した世界で人間の優しさを守っている」という役どころは、僕的には、マフマルバフ『サイレンス』における少女ナデレーをも連想させるものがありました。
3. Posted by 朱雀門   2005年12月06日 01:56
トラックバックありがとうございました

国を愛するという意味の多義性、異なる考えを持つ者との共生
アメリカのみならず、日本においても考えるべき問題を持つ作品だと思いました。
いずれにせよ、長い時間をかけて考えるべき問題ですね。
4. Posted by hal   2005年12月06日 08:13
TBありがとうございました。
アメリカの弱さを感じさせられました。何がいいのか、わるいのか。
ヴァンダースの映画は問題提起が多いような気がします。
5. Posted by 丞相   2005年12月06日 09:39
>>Kenさん
こんにちは。TB、コメントありがとうございました。
「母なる大地」という言葉にもあるように、この作品は「母性」を感じさせる優しさ
に満ち満ちていますね。たしかに、ポールの「父性」よりも、ラナの「母性」を
強調しているように思います。
アメリカ映画には昔から「母の不在」というテーマがあるようで、
ヴェンダースは未来を「母性」に託したのかもしれませんね。
6. Posted by 丞相   2005年12月06日 09:40
>>弓木さん
こんにちは。コメントありがとうございました。
弓木さんもペ・ドゥナ好きですか! ペ・ドゥナはどの作品でも魅力的ですよね。
この夏は『リンダ リンダ リンダ』でペ・ドゥナを満喫できました。
マフマルバフの『サイレンス』は未見なので、これはチェックしておきますね。
7. Posted by 丞相   2005年12月06日 09:40
>>朱雀門さん
こんにちは。いつもTB、コメントありがとうございます。
国を愛するというのも、さまざまな形がありますね。
日本でも、古き良き過去を懐かしむだけでなく、今の時代をどう愛して、
より良い未来につなげていくか、その導火線となる作品が出てきてほしいですね。
8. Posted by 丞相   2005年12月06日 09:41
>>halさん
こんにちは。コメント、TBありがとうございました。
見やすそうでいて、なかなかに難しい作品だと思います。
こういう問題提起こそ、ヴェンダースが意図したことでしょうね。
アメリカのみならず、日本やその他の外国についても考えさせられました。
9. Posted by yama_eigh   2005年12月06日 15:31
トラックバックいただいたyama_eighです、どーも。

いやあ、深いっすねぇ。よう見たはりますわ。

で、原風景から『スウィングガールズ』のメガネっ子に飛んで、どこ行くんかいなと思ってたら「外はねショートヘア」に繋がってミシェル・ウィリアムズに戻ってくるあたりの文章構成も楽しい。

んで、「アメリカ愛」。
そう、愛に満ちた映画でしたね。同感です。感服しました。
ということで、今後ともよろしくお願い致します。
10. Posted by 丞相   2005年12月06日 23:03
>>yama_eighさん
こんばんは、コメントありがとうございました。
ヴェンダース監督の『アメリカ、家族のいる風景』も、
来年の春には公開されるそうです。
これは、監督がアメリカを去る記念に撮られたような作品らしく、
『ランド・オブ・プレンティ』と合わせて、
監督の「アメリカ滞在ビフォーアフター」となりそうですね。
これも必見だと思います。

こちらこそ、今後ともよろしくお願いしますね。
11. Posted by ichi-ka   2005年12月07日 00:17
TBありがとうございました。
劇中のラナ、かわいかったですね。
予告編を観てこれは観ないと思ってたこの映画、観てよかったなぁと思ってます。
12. Posted by 丞相   2005年12月07日 08:01
>>ichi-kaさん
こんにちは、コメントありがとうございます。
屋上でダンスをするときのラナが、とりわけ可愛かったですね。
ミシェル・ウィリアムズは、これからもいろいろな作品に
出演してほしいと思います。
13. Posted by rabiovsky   2006年02月11日 01:38
TBありがとうございます。
ミシェル・ウィリアムズの存在はいいですね。
「ドーソンズ・クリーク」ドラマに出ていたらしいのですが、
イメージがちょっと違いますよ。
http://www.wowow.co.jp/drama_anime/dawsons/

あの「外はねショート」には私もやられましたよ。冒頭のベンチに
横になっている姿が猫みたいでかわいくて!
映画のほうもシンプルではあるものの心を打つものがありますね。
個人的にはヴェンダース復活という感じです。ラナのあの懐の大きさは
なんなのでしょうか。天使みたいに寄り添っては方に手をかけるだけで
精神状態がフラットにしてくれます。私も含めて!
『子猫をお願い』のテヒに近い感じがしますね。
日本では現時点で貧富の差を体感できる所は数限られた所しかありませんね。
14. Posted by 丞相   2006年02月12日 16:52
>>rabiovskyさん
こちらこそ、いつもTBありがとうございます。
そういえば、ヴェンダースは女優さんの撮り方も上手いですよね。
かなり記憶もおぼろげなのですが、『パリ、テキサス』のナスターシャ・キンスキーも
キレイに撮られていたと思います。
『アメリカ、家族のある風景』も、今日劇場で予告編を見たところ、女優さんがかなりカワイイです!こちらも要チェックですね。   

しかし、韓国映画だったならば、ポール伯父さんはドロップキックの一つ二つ
食らわされてもおかしくないぐらい、かなりキている役どころでした。
そんな伯父さんに「好きよ」と言ってしまうラナの人物造形に、ヴェンダースの
誠実さというか良心が表れていると思います。
ヴェネチア映画祭ではユネスコ賞どまりでしたが、私が審査員なら、
この作品をグランプリ金獅子賞に推したいぐらいですね。
15. Posted by David Gilmour   2006年08月30日 23:46
こんばんは、返信トラバありがとうございました。

この映画は、今まで見たヴェンダース作品のなかで最も分かりやすい、といった印象をもちました。おっしゃる通り、ヴェンダースの復活のきざしが感じられますよね。

それでは、今後ともよろしくお願いします。
16. Posted by 丞相   2006年08月31日 00:03
>>David Gilmourさん
こんばんは。こちらこそ、TB&コメントありがとうございました。

DVDの監督インタビューによると、この作品の根底には「怒り」があるそうです。ラナの人物造形から見ると、それは意外な感じがしました。
とにかく、ヴェンダースの熱い思いがひしひしと伝わってくる素晴らしい作品ですね。その思いを伝えるため、できるかぎり物語をシンプルにしたのかもしれません。
9・11を題材にとった作品では、個人的にはこれが現時点でのベスト作品となっております。

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