11.02.16 川崎臨海地区工場見学&海上視察

川崎市のとどろきアリーナで行われた「川崎国際環境技術展2011」に連携して、川崎市にある先進技術を持った工場を見学しようと言う市民見学ツアーが開催され、その中の1つのCコース、ペットボトルリサイクル工場&扇島臨海地区海上視察のコースに参加してきました。

今回開催された見学ツアーはこんな感じ。
■Aコース【エネルギー関連施設ツアー】
・臨海部見学(巡視船つばめ乗船)
・東京電力川崎火力発電所

■Bコース【エコライフ・ドライブツアー】
・味の素川崎事業所
・東京ガス中原ビル
・三菱ふそうトラック・バス

■Cコース【川崎エコタウンツアー(1)】
・ペットリファインテクノロジー
・臨海部見学(巡視船つばめ乗船)

■Dコース【川崎エコタウンツアー(2)】
・三栄レギュレーター
・JFE スチール

集合
集合は川崎市民なら超ベタなJR川崎駅改札前の時計台の下集合。ここは、待ち合わせのメッカで待ち合わせの人が多いので、逆に知ってる市民は別の場所を利用するのが常識な所。
そんなところで集合は大丈夫なのかなぁと思って行って見ると、見学ツアー参加者は団体なので目立ってて特に問題はなかったんだけど、他の旅行ツアーの集合とかにも使われているらしく、そのお客さんが見学ツアーの列にならんでしまったりとかちょっと混乱気味。
参加者は、行く前は親子連れとかが多いのかな?と思っていたけど、よくよく考えると平日なので、リタイヤした年配の方中心に、会社を休んで参加の見学好きと思われる方達が参加の模様。

チャーターバス
そんな感じで、皆さん気合いが入っていて遅刻者とか居らず、定刻で集合完了してバスの待機場所へ移動。その時、引率者がバスの場所が分らずプチ迷子になっていたりしたのはご愛敬。
そして、各コース毎にチャーターされたマイクロバスに分乗して出発。

【川崎国際環境技術展】
Cコース最初の見学、とどろきアリーナで開催の川崎国際環境技術展へ。この技術展は2009年から開催されていて、今年で3回目のようです。
技術展を見た感想は、一般市民の目線で見ると、ちょっと展示方法と言うかコンセプトに残念感が。一応、一般人も参加可能な展示会ですが、あくまでもメインは企業や招待の内外の自治体関係者な感じで、一般人向けの展示もあるにもかかわらず、仕切そのものがほとんど一般人を相手にしていない仕切だったのが残念。
特に、川崎市にはこんなに優れた企業が沢山あると言うことのPRの場でもあると思うだけに、平日で一部の人しか見学できないのは非常に残念。
対企業向けだけでなく、一般市民向けのPRとしての視点がもうちょっとあればよかったのに。

【ペットリファインテクノロジー】
http://www.prt.jp/
扇町にある(JR鶴見支線扇町駅の近く)世界で唯一の技術をもつペットボトルのリサイクル工場。
え?ペットボトルの回収なんて今どきどこの自治体でもやってるし、ペットボトルのリサイクルなんてどこでもやってるんじゃないの?(かく言う自分も見学するまではそういう認識だった)と思う人がいっぱい居ると思うので、簡単に解説。

今現在、一般的に言われているペットボトルのリサイクルは、廃ペットボトルを集めて、粉砕してフレークにして洗浄分別をするところまでです。その結果出来るフレークは、工業用プラスチックや、リサイクル繊維に生まれ変わります(マテリアルリサイクル)。

一方、今回見学した、世界で唯一の技術を持つ「ペットリファインテクノロジー(以下PRT)」では、フレークから化学精製を行い(ケミカルリサイクル)、ペットボトルの原料となる、PET樹脂を生み出します。(この工場ではPET樹脂の生成までで、その後、別工場でペットボトルに生まれ変わります)
この、廃ペットボトルからPET樹脂を生み出すリサイクル工場は、世界でこのPRTただ一つです。

と言うことで、川崎国際環境技術展見学後バスで移動して、PRTへ。ここで、以前、テレビ番組で紹介されたビデオを見ながら、シウマイ弁当のお昼ご飯。

お昼ご飯を食べた後、社長さん自らによる会社の説明。観光見学化していない工場見学の一番いい所は、きちんと質疑応答時間が設けられている事だと思うんだけど、今回も、説明の後にしっかり質疑応答コーナーが。
見学会参加の皆さんは、やはりペットボトルのリサイクルは身近であるだけに活発に質問。消費者、利用者の目線の質問から、経営者寄りの質問まで多岐に渡った質問がされていました。それに答える社長さんも、一般的な質問には分りやすい言葉で、専門的な質問には専門用語を使って的確に答えていたのが印象的です。
そうそう、会社概要には2008年創業と書いてあって、でもそれにしては建物に歴史があるなぁ、と思っていたら、この会社の前身はペットリバースと言うリサイクル会社であったのが、倒産した後、缶詰・ペットボトル生産会社の東洋製罐が事業を引継、新たに、ペットリファインテクノロジーとなったそうです。

説明会の後は、実際の工場の見学へ。見学の前には、工場見学のお約束、ヘルメット装着。やっぱり、ヘルメット被るとテンションが上がります。

原料受入
原料となる廃ペットボトルの受入。川崎市のゴミ出しはペットボトルの分別回収を行っているので結構綺麗な廃ペットボトルが集まっているのかな?と思っていたけどそうでもなく、どこから集めてくるのかによって、原料の廃ペットボトルの状態はかなり違うそうです。
で、気になる原料となる廃ペットボトルですが、現在は、お金を出して買っているそうです。昔は、廃棄物処理としてお金をもらって処理していた時期もあったそうですが、今は、原料として買い取る時代だそうで。
なので、ラベルや缶が混入した廃ペットボトルは原料として良くない原料として無駄なお金を払う事になるので、原料の品質は重要です。

粉砕
粉砕器
工場に届いた廃ペットボトルは、機械でフレーク状に粉砕され、その後、水や風を使って分別・洗浄され、次の行程の化学精製に運ばれます。

化学精製
プラント1プラント2
この行程は、すべてパイプやタンクの中で行われるので外からの見学ではどうなっているのかはさっぱり分りません。工場施設は、俗に言うコンビナート施設そのものです。

袋詰め出荷
出来上がったPET樹脂を1tづつ袋詰めして出荷します。最終の袋詰め行程は、この後食品用のペットボトルの原料となる製品だけに、衛生状態が管理されて袋詰めされます。

真のペットボトルリサイクルが実は難しい技術だと知り、今まで、ペットボトルなんてほぼ100%リサイクルされているんじゃないの?と思っていただけに、結構驚きでした。
それと同時に、このPRTで製造されたPET樹脂の約6割が日本国内ではなく中国に輸出されていると言う事実。
新ペットボトルを作るのに、純原料から作るのと、再生PET樹脂から作るのでは、その時の石油相場によって変動して、必ずどちらかの方が安いと言うわけではなく、再生PETもコスト的にはいい勝負だそうで、だったら、積極時に再生PET樹脂を使えばいいのに、とも思いますが、日本企業の考え方は必ずしもそうではないようです。

見学的にちょっと残念だったのは、実際の工場内の見学は工場の機械の音がうるさくて説明がほとんど聞こえなかった事。JFEとかはトランシーバーを貸してくれるので騒音の中でも説明はバッチリでしたが、トランシーバーとは言わないまでも小型の拡声器みたいなのがあるといい気がします。


臨海部見学(川崎市巡視船つばめ乗船)
つばめ1つばめ2
工場見学の後は、川崎市の川崎市巡視船つばめを使っての、川崎臨海部の見学。
さて、つばめはどこから乗るのだろう?と気になっていたら、千鳥町の臨海消防署のある場所でした。川崎市の臨海消防署は一般人立入禁止の場所にあって、いつも橋から見ていて、いなぁ、と思っていたところだけにうれしさ倍増。
見学コースは、東扇島を一周して、浮島を通り越して羽田D滑走路沖まで足を伸ばして戻ってくるコース(下のGPSの軌跡参照)。

東扇島は最近ちょいちょい遊びに行っているので良く知っているのですが、海上から見るのはもちろん初めてで、東京電力LNG基地は海上から見ると木に囲まれていて全然LNG基地とは分らない構造になっていると知ってびっくり。
あと、東扇島には、川崎港が国際貿易港として認定されるための制限区域や監視施設があると知ったのも大きな発見。
D滑走路沖A滑走路アプローチ
そして目玉はやっぱり羽田空港。見学のテーマ的には東京都なので外れている気がするけど、やはりポイントとして押さえてあるのは超重要。しかも、東海汽船の定期航路船とかで見られる千葉側ではなく、多摩川側のしかも、立入制限水域を示す黄色いブイのすぐ近くまで接近とサービス満点。
ここではしばらく停船して、参加者はデッキに出て思い思いに写真撮影。
警備艇立入禁止ブイ
以前、D滑走路の工事現場見学に参加して、完成後はレーダー装置を設置してD滑走路桟橋部に接近してくる船舶を監視すると言っていた気がしますが、結局、レーダー装置は設置されず、人力による警戒船にて監視しているようです。
(でも、この美しい構造物を見たら、橋脚の間を一直線に通り抜けてみたい衝動に駆られるのは分る気がする)

そんな感じで、充実した見学ツアーは時間をちょっぴりオーバーして川崎駅に戻ってきて終了。
今回は応募して抽選で当たった人のみの参加でしたが、エコ意識の高まっている今、こういうエコ関連の施設はもっと色々な形でPRする場所があればいいと思います。

巡視船つばめによる川崎臨海部見学コース
(PC専用、RSS非対応。データが重いので表示されるまで時間掛かります)


Posted by RST at 2011年02月24日 12:47│Comments(0)
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