遅くなりましたが、7月に実施したタイ事業フォローアップについてご報告します。
2016-2017年に実施した外務省N連事業「チェンマイ県青少年HIVエイズ予防教育事業」のフォローアップに行ってきました。支援した6校の高等専門学校で活動がどのように継続されているかを調べるフォローアップ調査を行いました。
出張日程が祝日と週末に挟まれた日程だったため、休校になっている学校が多かったものの、各学校で校長先生や担当教員が待っていてくださいました。ある学校ではピア教育ルームでボーイスカウト・ガールスカウトたちを相手に性教育を実施中のところもありました。


以下、視察のまとめです。
PHJ支援事業で行われていたHIVエイズ予防啓発キャンペーンはどこの学校でも続けられていました。またコンドームの配布も行っている学校は多かったです。
しかし、性教育が必須科目になった影響か、ピア教育自体は行われていません。また、PHJが支援していた時と同じようなHIVエイズ予防に特化したピアエデュケーター育成は継続されていませんでした。ピアエデュケーター育成のノウハウを学校の担当教員にも経験してもらったのですが、6校の学生が集まって大勢で学び楽しみ、HIVエイズ予防という目的を一つに盛り上がったダイナミックなリーダー育成を各学校で再現することはかなり難しいことだろうと改めて思いました。若者は楽しいアクティビティを通して学ぶもので、他校の学生もいたからがんばれた、とは元スタッフのジョイの言葉です。
その代わり、PHJの支援で作ったピア教育ルームが活用されている様子を見て、ハード支援も必要だと思いました。特に事業前は学生が活動し集まるための部屋がなかったということもあって、今ではピア教育ルームで学生自治会の様々な課外活動のための会議や準備、学生たちが集まって悩み相談を行っていました。HIVエイズは学生が直面する様々な問題のひとつという扱いにはなりましたが、知っておくべき知識として伝えられています。さらに性教育の担当教員がいるため、学生たちが個人的な悩みを相談しやすい体制が整っているようです。ピア教育ルームがHIVエイズ予防や他の社会問題について学び、助け合う場になっていることは非常によかったと思います。



また、地域社会と学校のつながりも強くなり、チェンマイ市内に近い学校では県保健局との活動、郊外の学校では地域の病院との活動があります。健康上の問題があればどこに行けば対応してもらえるかわかっているだけでも大きな違いです。PHJの事業のおかげだとお会いした担当の先生たちに感謝されました。
HIV抗体検査が、今では無料になったため、地域の病院がキャンパス内で保健教育や検査を行っているそうです。事業が終わって3年たった現在、学生の新規感染者はゼロだということでした。立派な成果だと思います。
HIV抗体検査が、今では無料になったため、地域の病院がキャンパス内で保健教育や検査を行っているそうです。事業が終わって3年たった現在、学生の新規感染者はゼロだということでした。立派な成果だと思います。
3年事業の3年目のフォローアップが終わったので、これでチェンマイへの出張もおしまいです。寂しい気もいたしますが、タイ人の先生方や学生さんたちが彼らなりの方法で保健活動を続けますという言葉を聞いて、彼らの自立を確信しております。
PHJタイ事務所は2016年に閉鎖されましたが、PHJの功績がチェンマイのあちこちにあることをとてもうれしく思います。元スタッフたちが集まってくれて、彼らの働きに感謝をお伝えすることができました。
(海外事業部 中田)