2007年12月01日

閉鎖空間

「お前の世界がこの部屋だけで閉じてしまえば良いのに…。」
彼が常々言っていた台詞。最後の最後にも聞けた言葉。
「・・・・・。」
嬉しさが込み上げる。独占欲丸出しの彼の本音が愛しい。



「お前の世界がこの部屋だけで閉じてしまえば良いのに…。」
いつも不安だった。いつ、君は俺の前からいなくなるだろう。
この幸せはいつまで続くだろう。
「・・・・・。」
何も答えない君に俺の言葉が不快だったかと不安になった。
顔は上げられない。
少しでも嫌悪をその表情から読み取ってしまったら、俺は何をするか分からない。
「愛してる。」
どんな求愛の言葉で飾っても許されないことは許されない。

神様、この人が俺の世界からいなくなる前に俺の世界を閉じて下さい。



顔を上げれば優しく微笑む彼女が見えただろうが、彼は彼女の笑顔を見ることはなかった。

二人は閉じた世界で愛を育む。それは片思いに似た悲恋だった。

phantom_t at 21:38|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)創作 

2007年05月26日

空転思考

 何事も、過ぎてみればどうということもない場合が多い。歳も、経験も。夢や理想は、現実や事実、時に真実によって粉砕される。それを寂しいと感じることさえできなかった。妄想や幻想と戯れている乙女は、少女の心を何時何処で落として来たのか、思い出せもしない。空想の中でさえ、現実的な思考が回る。夢や理想とは何なんだろう。教えて欲しい。私は誰ですか。
phantom_t at 10:29|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)創作 

2007年01月09日

鏡の中の自分

『御前なんか、死んでしまえば良いのに。』

苛立ち、焦燥、絶望。
内側から沸いてくる不吉な感情が蠢いているのを感じる。
鏡を覗き込んではいけない。
今の状態では耐えられないだろうから。
全てを白紙に戻したいと強く思う。
理由なぞない。
自分が自分であるだけで条件は満たされる。
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2006年11月09日

鳥籠

鳥が飛び立ってしまわないように籠に入れて飼う。
独占しているように見えて、逆に支配されている。
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2006年07月08日

タオル

確乎不抜
立海大附属中学校 男子庭球部

と、書いてあるタオルがうちにあります。
それは立海のオンリーイベントで貰いました。
それは普通にうちで「他のタオルと同じ様に」使われております。

ある日のこと、母が祖母のケアセンターへ行く準備を行っておりました。
ふと手元を覗くと、タオルに祖母の苗字をマジック(油性)で書いています。
それはなんら不自然な点はなく、いつもの光景です。
問題があるとすれば、そのタオルに上記のあの文字が入っていることでした。

私は母を一生懸命止めました。
それを持たせるのは止めてくれと、縋ったのですが、
「分かる人はいない」の一言で却下されました。

いいえ、お母様。
分かる人は意外にいらっしゃると思います。
だって、それは、「テニスの王子様」という「少年漫画」に出てくる学校名です。
漫画は人気連載中ですし、終わったとはいえアニメ化も映画化もされた作品です。
少年漫画というだけあって、「男性」も知っている可能性が高いのです。
CDも出てますし、ミュージカルなんてものもやっていて、年齢層の幅が広い作品なんです。

私の懇願虚しく、今日も元気に「他のタオル同様」使用されております。
トイレで発見した時は度肝を抜かれ、文字を見えないように隠しました。

ああ、お母様。
私は確かに一風変わった部分を持った人間であることは否定致しません。
ですが、お母様。
幾ら私でも、仲間を作れないような趣味は持ちません。
万人受けするかは分かりませんが、
多くに人に受け入れられる範囲であることは間違いないと思っております。
ですから、「分からない」とは思えないのですが!

私の願いは「誰にも気付かれず」無事に私の手元に帰ってきてくれることのみです。

・・・・・・・・・・いっそ、文字を色抜き…いえ、何でも御座いません。続きを読む
phantom_t at 19:25|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)日記