海外の天体写真といえば、ものすごく色が濃く綺麗な天の川の写真を多く見受けられます。
そんな写真に自分も魅せられて、去年の八月からこれまで天体写真を一年間撮影してきました、まだまだペーペーの星景写真ですがこの一年で自分なりに試行錯誤?した現像のやり方についてまとめて行きたいと思います。
あと、天体写真の現像方法のパラメータをどうしてるのかというのが結構細かく説明されていない部分が多いので需要が少しでもあるかなぁと思ってブログを書きました。

1.天体撮影について
機材などについてです。
  1.1 機材に関して
1.1.1 カメラはどんなのがいい?

 天体撮影の機材についてですが最初に述べて行きたいと思います。
基本的に天体撮影では高感度性能が高いカメラがおすすめです。
(もちろんコンデジなどでも撮り方によっては十分に撮影できます)
例えば最近だと人気のフルサイズ機だと

○Canon EOS6D
○Nikon D610,D750
○ソニーα7シリーズ

あたりがこれから天体撮影を始める方には薦めたいと思います。
昔と違いここ最近はフルサイズ機が安価で手に入る時代になりました。
特にNikonのD600の中古は八万円代で出る事もしばしば見受けられます。
フルサイズ機はセンサーサイズが大きく高感度に強いので天体撮影を始める方はいきなりフルサイズに行くのも一つの手だと自分は思っています。

ちなみに上記に上げたカメラなどは、あくまで推奨なだけであって実際の所、ミラーレスやAps-cでも天体撮影は十分できます。
(それでもある程度のスペックを持つミラーレスカメラやAps-c機がある方が綺麗に撮る事ができます。)

  1.1.2 レンズに関して
○綺麗な天体写真を撮影するために選ぶレンズ

•F値がF2.8以下のレンズを選ぶこと
•広角24mm以下が推奨.(広角になるほど星を撮るときに星の流れが目立たなくなるため)

例えば、自分が使用している天体撮影用のレンズだとトキナー16-28mmF2.8と広角でなおかつF値がF2.8と明るいレンズとなっています。
ただ、こうした明るいレンズは高価で手を出しにくい部分があります。

○高価なレンズが買えなくて暗いF値のレンズしか持っていない時は…?

こんな時にいつも奨めているのが、ポータブル赤道儀です。
ポータブル赤道儀とは,星を追尾して星が流れないようにするための道具です。
ポータブル赤道儀は安くて一万円のものもあります。(星の追尾精度や使うのが難しいという難点もありますが…)
ちなみに、自分が使ってるのはビクセンさんの「ポラリエ」というポータブル赤道儀で、初心者でも使いやすいようになっています。
EF24-105mmF4LISUSMなどのF値が暗いレンズでもポータブル赤道儀を使用すれば長時間光を取り込む事が出来るので多くの星を写す事が出来ます。

一方、デメリットとしては、あまりに長時間シャッターを開き続けると星を追いかけているためそれに伴い風景が流れてしまうことです。
最近では新星景写真という天体写真と地上の風景をそれぞれ分けて重ねることで地上の風景を流れなくなおかつ天体を綺麗に撮るという手法もあります。


1.1.3 その他の必要機材

○三脚
三脚については、天体撮影の際は長時間露光している事が多いので風に吹かれても大丈夫な剛性のある三脚を使用してください。

○リモートコントローラ
これはブレを無くすためには結構重要なアイテムです。
カメラのシャッターボタンを直接押してしまうとその時点でブレが出てしまう可能性があります。
そのため、リモートコントローラを使用してシャッターを切る必要があります。
もし、どうしても用意出来ないなどであればカメラ側のセルフタイマーを使いシャッターを切る事も可能です。

○カイロ
天体撮影をしているとどうしても困るのがレンズが曇ってくることです。
これを防止するためにカイロをレンズに巻いて曇らない様にする事が出来ます。
私は、今の所カイロは使用していませんが将来的には欲しいですね。
特にインターバル撮影中にレンズが曇ってしまうといったん撮影を中止しなければなりませんので…。
(これは、あればいいなーというアイテムですね)

2.撮影条件
2.1撮影条件に関して
撮影条件に関しては後ほどまとめるRAW現像(レタッチ)に関してでデータを使いながら説明していこうかなと思っていたんですが自分がだいたい設定している条件についてこの章で説明していきます。

○設定はいくつぐらいに?
撮影条件に関しては、基本はその場の状況を見て決めて行っています。
一例としては自分は、トキナー16-28mm F2.8を使用した場合にF値がF2.8,ISO3200,シャッター速度は25秒から30秒ほどの設定にしています。何故25秒から30秒の間にしてるかというとこれ以上シャッターを開き続けると星が流れてしまうからです。
下の写真は,トキナー16-28mm F2.8を使用し,画角は16mmF値がF2.8,ISO3200,シャッター速度は25秒の写真です。

IMG_9488
こちらの一部を拡大すると
IMG_9488-2
星が流れているのがわかります。25秒程度でも拡大してみると結構流れています。
ただ、拡大しなければほぼ気づかない程度です。
しかし、露光時間を40秒ほどにすると拡大しなくても「ああ、星が流れてる」ってことがわかってしまいます。 


○ピントに関して
ピントに関して僕はまず初めにレンズのAFスイッチをMFスイッチにまず最初に切り替えたあといったん無限遠にします。
その後は、最近のデジタル一眼レフでは基本ライブビューが付いているので、ライブビューで星を拡大しながらピントを合わせて行きます。
些細なピントのズレも写りに影響が出てくるのでここは注意が必要です。

○RAW撮影に関して
デジタル一眼だとJPEG撮影とRAW撮影の二種類があります。
JPEG形式だとカメラ内で調整、圧縮などが行われているもので
RAW形式では、そういった処理が行われず生の状態でメモリーカードに保存されます。
JPEGよりRAWの方が保存されている色が多いため、編集ソフトで編集するため天体撮影ではこちらを多く用いています。
ただ、RAWはデータ容量が大きいため予備のメモリーカードを持って行くのがいいと思います。

 
2.2撮影場所について
 次は撮影場所についてです。
撮影場所は、やはり光害が少ない山奥などがベストです。あとは、八丈島などの離島などがおすすめです。
ちなみにこれまで行った中でもっとも綺麗な天の川が見れたなぁと思うのは、長野県の美ヶ原高原ですね。あそこで見た天の川は今でも忘れられません。

3.RAW現像(レタッチ)について 
さて、本題のRAW現像についてです。

RAW現像についてですが自分は海外の写真を見ながら色の調整などを行ってきました。
海外の写真は、日本の星景写真よりもコントラストや彩度がかなり高めです。
ラーメンで言うと海外が二郎ラーメン、日本が塩ラーメンみたいな味の濃さの違いがあると思っています。
僕としては味が濃いラーメンが今は好きなので海外写真の濃さはいいと思っています。

これから紹介して行くのは、こうした色の調整を行った自分なりの現像の仕方についてです。

3.1現像ソフト
まず、初めに現像ソフトですが自分がphotoshop Lightroom5という写真専用の現像ソフトを使っています。こちらは1万円ほどで買える現像ソフトで学生の場合は学割が効くので6000円でお安くお買い求め出来ます。

今回は、こちらのphotoshop Lightroom5を使っての説明になります。
その他のソフトを使ってる方はすみません…、ただ、どのソフトも現像自体は似たり寄ったりの部分が大きいので参考程度に…

3.2現像編

今回使う写真は下の写真です。
IMG_5082
画像情報は下のようになっています。赤道儀ポラリエを使用しているのでシャッター時間はかなり長くISO感度もその分低いです。いつも自分はWBを白色蛍光灯にして撮影していることが多いです。
ただ、RAWファイルなら後から変更出来るため特に何にすればいいのという限定的なことはないです。

カメラ機種名 Canon EOS 6D
撮影モード バルブ撮影
Tv(シャッター速度) 210.1
Av(絞り数値) 4.0
ISO感度 640
レンズ EF24-105mm f/4L IS USM
焦点距離 24.0mm
ホワイトバランス 白色蛍光灯
ピクチャースタイル 風景

では、この写真を早速photoshop Lightroom5に取り込んで現像していきたいと思います。
取り込んだときの基本補正はこのようになっています。そして、こちらを少しずついじっていきます。

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○明瞭度を
まず、自分が最初に行うのは外観の明瞭度をMaxまで上げることです。
これにより見えにくい星をより鮮明に見えやすくします。

IMG_5082-2
上の元の写真よりも天の川がよりはっきりと浮かび上がって来ました。

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弄ったのは外観の明瞭度の部分です。こちらを+100までいったん上げています。
後ほど細かい調整をする時には下げたりしています。

○コントラストを上げる
IMG_5082-3

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次はコントラストを上げていきます。
こちらも最初に+100まで一旦上げます。
元の写真に比べだいぶ天の川がはっきりとしましたがコントラストを上げすぎると暗い星が見えなくなります。
次からは一気に調整して行きます。

○露出、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルの調整
露出、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルを自分の好みになるように調整していきます。
IMG_5082-4

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自分は、
露光量を+0.70(コントラストを上げた事により少し暗い星が見えなくなったため上げました)
ハイライトを-86(下の方の光害を目立たなくするためハイライトを落としています)
白レベルを-50
黒レベルを-26
としました。

 さて、ここから一気に調整を進めます。
色温度、色かぶりを自分好みに弄ります。
その後、露出、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルの調整をもう一回行うと…
 
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Lightroom5側の設定はこんな感じです。
かなり、海外写真に近づける事が出来ました。
この後は、細かい調整をさらに行い…
 
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Lightroom5での設定はこのようにしています。
また、マスク処理やレイヤーでの処理もせずにここまで海外っぽい写真は一応作れます。

現像編は短いですが実際はこのような手順で慣れて行けば5分も掛からずにRAW現像が完成出来ます。
また、Lightroom5にはプリセットというその写真の現像データを保存しておく事が可能なので、今回作成した現像データを使ってまた別の…ということも可能です。

3.まとめ
僕は、天体撮影やRAW現像などに関しては、まだまだ素人です…があまりこういった記事を見られないので今回書いてみました。
RAW現像こーしたらいいよーなどがあればTwitterの方で教えていただけると嬉しいです。