2016年12月04日

暗殺者

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ヤニサシガメ幼虫 ヒラタアブを捕食
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8 .

伐り倒された竹の上で、ヤニサシガメの幼虫が食事していました。獲物はヒラタアブの一種。針のような口を刺して消化液を注入し、中身を吸い取っているところ。もうヒラタアブはほとんど中身を吸われてペラペラになっていました。

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ヤニサシガメ幼虫 ヒラタアブを捕食
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8 .

サシガメの仲間は英語でアサシンバグ(Assassin Bug )、つまり暗殺虫と呼ばれています。狩りの様子を見ると納得なのですが、抜き足差し足でゆっくり獲物に近づくと、そーっとそーっと口吻を伸ばし、相手が気づかないうちにプスッと刺して殺してしまうのです。まさに暗殺者。

ヒラタアブだって人が手で採ろうとしてもそうそう捕まらない敏捷な虫ですが、きっと日向ぼっこでもしているうちに、近づいてきたサシガメの射程距離に入ってしまったのでしょう。決して素早く動くことの無いサシガメ。その接近術には昆虫写真家として見習うところがあります。

2016年12月4日 神奈川県藤沢市

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photombo at 22:04|Permalink湘南 | セミ・カメムシ

2016年12月03日

前脚

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ウスイロカモドキサシガメ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8 + NISSIN i40.

ヤツデの葉の裏に、体長7〜8mmの細長い虫がいるのに気がつきました。一見したところ双翅目の昆虫のようにに見えますが、これがどうしてカメムシなのです。その名もカモドキサシガメ。体も細長いのですが、触角や脚がそれに輪をかけて細長く、カというよりはガガンボのよう。手元の資料では、ウスイロカモドキサシガメという種にたどり着きました。

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ウスイロカモドキサシガメ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon MP-E 65mm F2.8 1-5x Macrophoto, OLYMPUS マクロフラッシュ STF-8 + NISSIN i40.

この仲間が面白いのはその前脚。まるでカマキリのそれのようになっていて、どうやら捕食の際にこの前脚で獲物をはさみこむようです。そういえば、水生カメムシの一種であるミズカマキリにも良く似ていますね。どんな獲物をどのように捕まえるのか、そんなシーンも見てみたいものです。

2016年12月3日 神奈川県藤沢市

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photombo at 23:15|Permalink湘南 | セミ・カメムシ

2016年12月02日

惹かれる

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シロハラコカゲロウ オス
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

丘の上の雑木林で昆虫を観察していると、1本のクヌギの幹に思いがけず小さなカゲロウの姿がありました。赤っぽい頭に黒い胸、白っぽい透き通った腹部。シロハラコカゲロウのオスのようです。最寄りの河川からは数百m離れていますが、そこで羽化したものが飛んできたのでしょうか。

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シロハラコカゲロウ オスのターバン眼
/ OLYMPUS OM-D E-M1, KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon MP-E 65mm F2.8 1-5x Macrophoto, OLYMPUS マクロフラッシュ STF-8.

コカゲロウの仲間は、オスの頭部に大きな特徴があります。「ターバン眼」と呼ばれるものがそれで、その名のように複眼の一部が、ターバンを巻いた人の頭のような形状をしています。いやむしろカップケーキかキノコのように見えなくもありません。これは上方からくる特定の波長の光を効率よく集め、メスを見つけやすくするものと言われていますが、詳細は良く分かっていないようです。よく見るとターバン眼の下には普通の複眼もあり、それぞれから入ってきた情報をどのように処理しているのか、不思議で仕方がありません。

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シロハラコカゲロウ メス亜成虫
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

一方、こちらは同じ種と思われるメスの個体。翅に透明感がないことや尾が短いことから、完全な成虫になる前の亜成虫と呼ばれる、カゲロウ独特のステージだと思われます。この個体の複眼は、オスとは似ても似つかない小さなもの。体長1cmに満たない小さな水生昆虫ですが、その姿や生態には強く惹かれるものがあります。

2016年12月2日(メスのみ11月30日) 神奈川県藤沢市

photombo at 21:28|Permalink湘南 | カゲロウ・トビケラ・クサカゲロウなど

2016年12月01日

何度かは

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アキアカネ
Panasonic DMC-GX8 + KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon EF 8-15mm F4 FIsheye USM.

早いもので気がつけばもう12月。今年も残すところわずかひと月となりました。朝はよく冷え込んでいましたが、日中には暖かくなってきたので、日だまりで虫探し。飛んでは止まりを繰り返し、餌を摂っているらしいアキアカネがいくつも見られました。

例年湘南では、12月中〜下旬まで見られるアキアカネ。終見日が早くなるか遅くなるかは、12月の強い冷え込みがいつくるか、あるいはどれくらい続くかに左右されるようです。

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オオアオイトトンボ
Panasonic DMC-GX8 + KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon EF 8-15mm F4 FIsheye USM.

アキアカネを撮影していたら、ツツイと目の前を横切る細長い影が。オオアオイトトンボでした。この場所ではあまり観察したことがなかったのでびっくりしました。こちらのトンボも、もうシーズン末期。先日の雪の日をよく乗り切ったものだと思います。まだ元気そうに飛んでいたので、あと何度かは出会えるかもしれません。

2016年12月1日 神奈川県藤沢市

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photombo at 20:07|Permalink湘南 | トンボ

2016年11月30日

眺める時間

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タゲリ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

今季初めて冬鳥の様子を見に、県西部の水田地帯へ。しばらく車を走らせましたがこれといった収穫はなく、まだ早かったか・・・と思ったのですが、何気なく通り過ぎようとした道端にタゲリの群れがいるのを、アミさんが見つけてくれました。

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タゲリ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

ぜんぶで14羽。このあたりで見る範囲ではまずまず大きな群れ。収穫の終わったイモ畑で、土を掘っては虫を探している様子。

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タゲリ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

いつ見ても、何度見ても愛らしいタゲリ。この個体は胸元の黒いバンドが白黒のマーブル模様。若い個体でしょうか。

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タゲリ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

やがて飛び去るタゲリたち。いつもの「ニャーッ」という鳴き声を期待していたのですが、無言のままササーッと飛んでいきました。

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コサギ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

帰ってきた?と思ったらコサギさん。

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アオサギ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

ふと覗き込んだ溝川で、思いがけず近距離にいたアオサギ。むこうも驚いたのか、逃げもせず固まっていました。

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チョウゲンボウ
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO, 1.4x Teleconverter MC-14.

農道をのんびり歩いてるタヒバリを撮影しようとしたら、ふいに慌てた様子で逃げていきました。何事かと思ったら、上空を二羽のチョウゲンボウが通過中。間もなく電柱に仲良く止まったところをスナップ。

虫が少なくなってくるこれからの季節、また鳥を眺める時間が長くなりそうです。

2016年11月30日 神奈川県西部

[鳥撮りにおすすめ]


photombo at 17:06|Permalink湘南 | 鳥類

2016年11月29日

ここだけ

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モンシロチョウ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

雲は多めでしたが、日中は陽が射すとぽかぽか暖かく感じるほど。河川敷の南向き斜面を訪れると、案の定まだ多くのチョウたちが活動していました。最初に現れたのはモンシロチョウ。

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ベニシジミ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

そしてベニシジミも。それほど擦れてもいないので、比較的最近になってから羽化した個体ではないでしょうか。

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ウラナミシジミ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

南方系種、ウラナミシジミもまだ頑張っていました。この個体はノゲシ類と思しき植物に執着し、何度も産卵行動をとっていましたが、キク科は食草ではないはず。不思議です。

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ツマグロヒョウモン
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8

日が傾くころ、クワの葉の裏で眠りにつくツマグロヒョウモンに出会いました。よほど眠いのか、ときおり強い風が吹いても、人が近づいても逃げません。

チョウたちの舞う穏やかな時間。この場所だけ、まるで秋のまま取り残されたかのよう。

2016年11月29日 神奈川県藤沢市



photombo at 21:27|Permalink湘南 | チョウ・ガ

2016年11月28日

冬が来る

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チャエダシャク
/ Panasonic GX8, KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon EF 8-15mm F4 FIsheye USM.

昨冬によくフユシャクを観察した高台の林を歩きました。さすがにフユシャクにはまだ早いようですが、桜の幹にそれっぽいガの姿が。チャエダシャクです。

チャエダシャクは11月頃に限って出現する初冬のガ。先日の雪の日以外はまだ比較的暖かな湘南ですが、本格的な冬はすぐそこまできているようです。

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ニトベエダシャク
/ Panasonic GX8, KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon EF 8-15mm F4 FIsheye USM.

そして嬉しかったのはニトベエダシャクとの出会い。チャエダシャク同様、初冬に限って出現するガで、その美しくユニークな翅の模様に惹かれます。

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ニトベエダシャク
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8

このニトベエダシャク、夜間の灯りに誘われてきたのでしょう、公衆トイレの内壁にペタペタといくつもついていたのですが、さすがにトイレで撮影できないぞ・・・とその周囲を散々探し回ったところ、トイレの前の街灯の下に1頭だけポツンと止まっていたのです。諦めずに探してよかった。

2016年11月28日 神奈川県藤沢市

photombo at 22:22|Permalink湘南 | チョウ・ガ

2016年11月27日

ムチムチ

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リンドウ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 40-150mm F2.8 PRO.

日影にはまだ雪が残る中、日向の斜面に一輪、忘れられたように咲くリンドウの花が目を引きました。

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ヒメカゲロウの一種(ヤマトヒメカゲロウ?)
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

水辺のほとりに立つ東屋の柱に、そっと身を寄せるヒメカゲロウの一種。ヤマトヒメカゲロウでしょうか。

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ヒメカゲロウの一種(ヤマトヒメカゲロウ?)
/ OLYMPUS OM-D E-M1, KIPON マウントアダプター EF-MFT AF + Canon MP-E 65mm F2.8 1-5x Macrophoto, OLYMPUS マクロフラッシュ STF-8.

頭部を高倍率マクロレンズで拡大接写。一部のクサカゲロウのような虹色の輝きはありませんが、渋い銅色の金属光沢。これもまた美しい。

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ダイミョウセセリ 幼虫
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

林の中を散策していたら、ムチムチした白っぽいイモムシが目の前に。ダイミョウセセリの幼虫です。

ダイミョウセセリは幼虫越冬ですが、本来はヤマイモの葉を綴って繭状にし、落葉とともに地面に落ちてその中で越冬するはず。こんなところに丸裸でいたら、あっという間に鳥に食べられてしまいそうです。そもそも巣からほとんど出てこない幼虫ですが、2日前の雪の日はどうしていたのか、この先無事に越冬できるのか、気になることがいっぱいです。

2016年11月26日 静岡県

[ Today's special ]


photombo at 18:04|Permalinkカゲロウ・トビケラ・クサカゲロウなど | チョウ・ガ

2016年11月26日

またとない

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オオアオイトトンボ
Panasonic DMC-GX8 + OLYMPUS M. Zuiko Digital ED 12-40mm F2.8PRO.

静岡東部の山間域へ。まだ雪が残っているだろうと思った通り、日陰にはかなりの残雪が。しかしそういった場所は寒すぎるのか、虫の姿がほとんどありません。しかし日向には、冷たい雪の日を乗り越えたトンボやチョウが姿を見せてくれました。日当りの良い斜面で暖をとるオオアオイトトンボ。周囲も探しましたが、この1頭だけでした。彼らの活動するシーズンも、そろそろ終わりが近づいています。

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キタテハ
Panasonic DMC-GX8 + OLYMPUS M. Zuiko Digital ED 12-40mm F2.8PRO.

同じ斜面にはキタテハの姿もちらほらと。しかしこれも雪のある場所では見ることが出来ず、思い描いていた昆虫と雪の組み合わせはほとんど撮れませんでした。雪の上にアキアカネが数秒止まるなど、チャンスはあったのですがすぐ逃げられて・・・。

あまり撮影に生かすことができなかったせいで余計にそう思うのかもしれませんが、今回の雪はまだ比較的虫の多い時期に雪が積もるという、またとないチャンスだったような・・・。

2016年11月26日 静岡県東部

photombo at 20:33|Permalinkトンボ | チョウ・ガ

2016年11月25日

聴いてきました⇒「カメムシがこんなことするのか!?―ベニツチカメムシの驚異の保育行動」

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トークショー 左から鈴木 海花さん、向 井 裕美さん、新開 孝さん

先日このブログでも紹介した、鈴木海花さんの新著、『わたしたちのカメムシずかん』(福音館書店)



今日はその出版記念トークセッション(2回目)、「カメムシがこんなことするのか!?―ベニツチカメムシの驚異の保育行動」を池袋のジュンク堂本店へ聴きに行ってきました。

到着すると書店入口の外で鈴木海花さんが寒風に吹かれながら虫かごを持って立っています。その中を見れば、体長2cmほどの赤と黒の美しい模様を持つカメムシがいっぱい。それがベニツチカメムシでした。

ついで4階の会場へ行くと、開始30分前にはもう満席状態。海花さんたちとカメムシの人気にちょっとびっくり。

トークセッションは海花さんの進行の下、気鋭のカメムシ学者である向井裕美さんの長年に渡るベニツチカメムシの行動研究を中心に紹介。卵を守り、孵化を助け、餌をせっせと運んでくるという昆虫らしからぬ?その行動を鮮明な写真とともに紹介され、会場は驚きの声とへぇーっというため息の連続でした。

次いで昆虫写真家の新開孝さんが、これまで撮りためてこられたキンカメムシ類の生態を中心に紹介。お三方の並々ならぬカメムシ愛が感じられる、エネルギッシュなトークセッションとなりました。会場にいた方はみな、これまで以上にカメムシにハマってしまうのではないでしょうか。

新開孝さんのカメムシ本はこちら。(わたしはカメムシ!)


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ジュンク堂池袋本店 7階

ジュンク同池袋本店では、7階の理工書フロアにて『鈴木海花プロデュース 秋の昆虫展』を展開中。海花さんセレクトの昆虫関係書籍がずらっと並ぶほか、美しいガの標本や世界の昆虫切手が展示されています。こちらは11月30日(水)まで。ぜひ足をお運びください。

2016年11月25日 

photombo at 23:57|Permalinkお知らせ 
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