2016年07月23日

次の出会いに

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オオヒラタエンマムシ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro,FL-LM2 + FL-300R.

短い脚で倒木の上をぎこちなく歩いていた、オオヒラタエンマムシ。オオ、とはつきますが、体長は1cm弱。ヒラタの名の通り扁平な体と、漆塗りのように艶のある黒が目を引きます。うーん、妙にカッコイイ。そして背中にはダニがウロウロ。

エンマムシの仲間は動物の死体に集まり、そこで発生するハエの幼虫(ウジ)を食べるものがよく知られていますが、オオヒラタエンマムシは樹皮下で他の小さな昆虫を食べているのだとか。また樹液にも来るといいます。

これまで馴染みの薄かった虫だけに、何か面白いシーンは撮れないかとしばらく観察を続けてみたのですが、一見さんにはあまりサービスはしてくれないようで。どうやら次の出会いに期待するしかなさそうですが、いつになることやら。

2016年7月15日撮影分 山梨県北部

[ エンマムシも載ってます・・・ ]


photombo at 23:27|Permalink甲信越 | 甲虫

2016年07月22日

休耕田の青と赤

P7208399
ハラビロトンボ ♂
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 300mm F4.0 IS PRO

一昨日、休耕田で見かけたハラビロトンボ。幅広い腹部と青光りする額が大きな特徴。

ごく浅い湿地を好むトンボなので、植物の繁茂した休耕田は彼らにとってまたとない生息地。ただ、そういった場所は数年で草地化してしまうことが多いため、珍しいトンボではないのですが、安定して発生する産地は意外と少ないのです。

P7208350
ミヤマアカネ ♂
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 300mm F4.0 IS PRO

ミヤマアカネは山あいの水田や水路、河川敷などで発生するアカトンボ。やや細身の体型と美しい翅が相まって、とても上品な印象を受けます。僕も大好きなトンボですが、悲しいことに年々その産地や個体数は減っているように思います。この写真を撮影した場所も例外ではなく、かつては少し歩けば足元から多くの個体が舞い上がったものですが、今やよく気を付けて探してもほんの数頭にしか出会えなくなってしまいました。

山里の休耕田に翅を休める青と赤。いつまでもその姿が見られるよう願ってやみません。

2016年7月20日 神奈川県西部
[ 撮影機材は・・・ ]



photombo at 23:09|Permalink湘南 | トンボ

2016年07月21日

黒っぽい

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ジャコウアゲハ 幼虫
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro,FL-LM2 + FL-300R.

蒸し暑い午後、食草のウマノスズクサから離れ、放浪していたジャコウアゲハの幼虫。蛹化場所を探しているのでしょうか。一見すると白と黒のシンプルな鳥糞擬態ですが、よく見ればビロードのような光沢と繊細な模様が体を覆っているのが分かります。それにしても適正露出を出すのが難しい色の組み合わせ。撮影者泣かせの被写体といえます。

P7208448
クロヒカゲ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro,FL-LM2.

雑木林の林縁で出会ったクロヒカゲ。すこし翅が破れていますが愛想のいい個体で、僕が撮影のため近づいて飛ばしてしまっても、何度も同じ場所に戻ってきてくれました。樹液が出ているようにも見えなかったのですが、縄張りを貼っていたのでしょうか。

クロヒカゲは体色が暗いため、ストロボをオートにして撮ると必ず露出オーバーになる難しいチョウ。かといって自然光で撮るとシルエットにしかなりません。そこでこの場面では露出は背景を基準にしつつ、ストロボをマイナス側に調光補正して、チョウにごく軽く光が当たるようにしました。黒っぽい被写体は難しい。

2016年7月20日撮影 神奈川県西部

[ チョウを知るなら ]


photombo at 22:28|Permalink湘南 | チョウ・ガ

2016年07月20日

日影好き

P7208281
オオシオカラトンボ 産卵するメス(下)と警護するオス(上)
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 300mm F4.0 IS PRO,

今日は県西部でトンボ関係の取材。相変わらず蒸し暑いのですが、雲が多くて陽射しはそれほどなく、酷暑にならなかったのは幸いでした。

はじめに訪れた環境のよい池では、陽射しがある時には多くのチョウトンボやキイトトンボが見られ、いかにも「夏の水辺!」という感じ。しかし雲が出てくると彼らはスッと鳴りを潜め、日影が好きなクロスジギンヤンマやオオシオカラトンボが元気に活動を始めるのが面白かったです。

写真はオオシオカラトンボ。産卵中のメスを、パートナーのオスが上空で警護しているところ。なぜか同種のオスではなく、シオカラトンボやクロスジギンヤンマの干渉を受けていましたが、このオスはいずれも果敢に追い払い、務めを果たしていました。

2016年7月20日撮影 神奈川県西部

[今日の機材・・・]



photombo at 22:26|Permalink湘南 | トンボ

2016年07月19日

這い上がる

P7157289
這い上がる
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

山梨北部で小さな池のほとりを歩いていたら、足元で何やら蠢くものが。

視線を落とすと、何とも不気味な生きものが這い上がってきます。大きな牙をもつ硬そうな頭、その後ろに続く細長い胴体・・・。

P7157229
ゲンゴロウ(ナミゲンゴロウ) 上陸する幼虫
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

角度を変えて見たところ。苔の生えた石を登って行きます。

この虫はゲンゴロウ(ナミゲンゴロウ)の幼虫。親とは似ても似つかぬ姿をしています。成虫同様、水中で他の生物を食べて育ちますが、じゅうぶんに育った幼虫は上陸して土に潜り、その中で蛹になるのです。これは今まさに上陸した幼虫なのでしょう。

ゲンゴロウは最近各地で激減している虫なので、こんな場面にバッタリ出会うとは思ってもみませんでした。そして何より、その大きさに絶句。体長は8cmほどもあるでしょうか、成虫の倍ほどにも感じてちょっと怖いくらい。

P7157273
ゲンゴロウ 幼虫
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

辺りの水中をよく見ると、一回り小さな幼虫や、息継ぎに浮上してくる成虫も見られました。湘南ではまず見ることができないので、これまで全くと言っていいほど縁の無い虫でしたが、すこし手がかりがつかめた気分。いつかはじっくり狙ってみたい被写体です。

2016年7月15日撮影 山梨県北部

[ ゲンゴロウ・・・]


photombo at 21:31|Permalink甲信越 | 甲虫

2016年07月18日

透き通る

P7167676
ムネアカオオアリ クリオオアブラムシの甘露を舐める
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro. ストロボ.

クリの枝にびっしり群がったクリオオアブラムシ。そして大きなムネアカオオアリがそのアブラムシたちを触角でやさしく叩き、甘露と呼ばれる排泄物をねだっていました。アブラムシが腹部の先からプゥッと水滴のような甘露を出すと、アリはすかさずそれを舐めとります。よく見れば、アリのお腹はパンパンに膨らんでいました。

P7167687
ムネアカオオアリ クリオオアブラムシの甘露を舐める
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro. ストロボ.

そこで逆光となるようにストロボを当てると、ご覧のとおり、集めた甘露で腹部が伸びきって薄くなり、透き通っています。まるで風船のようになってなお甘露を集めるこのアリは、どこまで膨らむのでしょうか。すこし心配になりました。

2016年7月16日撮影 山梨県富士河口湖町

[ アリを知るなら ]


photombo at 21:06|Permalink甲信越 | ハチ・アリ

2016年07月17日

朝の明暗

P7167637
ネキトンボ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

昨日朝、雨が止んだのを見計らって、山裾の小さな池を訪れました。すると足元からヒラヒラと飛び立つトンボが2頭。ネキトンボです。そっと近づいて撮影しましたが、非常に敏感な個体で、すぐに逃げてしまいました。

しまった、来るのが少し遅かった!と悔やんでも後の祭り。他に居残りがいないかと探しましたが、見つけることができませんでした。

P7167666
タカネトンボ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

そのとき、同行のアミさんが「タカネが羽化してる!」と呼んでくれたのですが、よく見てみると羽化に失敗した個体でした。

それにしても、いったい何がどうしてこうなるのでしょう。成虫の腹部が殻からうまく抜けなかったところまでは想像できますが、細い植物の茎にグルグル巻きついて、にっちもさっちもいかない状態になっているのです。可哀そうですが、後は鳥や小動物、アリなどに食べられるのを待つばかり。

くっきりと明暗が分かれた朝の水辺。

2016年7月16日撮影 山梨県富士河口湖町

[ トンボはこちらで・・・ ]


photombo at 21:46|Permalink甲信越 | トンボ

2016年07月16日

届かない そして ブログ開設9周年を迎えて

P7158073
オオムラサキ♀とスジクワガタ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 40-150mm F2.8 PRO, ストロボ.

クヌギの樹液に来るオオムラサキを撮影していたら、その足元で何かが蠢いています。おっ、クワガタだ!

大アゴの形を見ると、スジクワガタのオスのよう。湘南では見かけることがほとんどないうえ、オオムラサキとのツーショットが撮れるチャンス!

「よしよし、出てこい出てこい・・・」と念を送ったのですが、どうやら届かなかったようです。クワガタはすすっと後退し、樹皮の割れ目にその姿を消しました。残念!

さて、少し前にブログの記事や写真を整理していたら、7月16日はこの「湘南むし日記」スタートの日だったことを思い出しました。2007年の夏、当時駆け出しだった僕は、身近な虫や自然の面白さを広めつつ、初の著作「沖縄のトンボ図鑑」の宣伝なども兼ねてこのブログを始めたのでした(最初の記事)。そして気がつけば今日で丸9年。

時につまづきそうになりながらも、たくさんの応援を頂いてどうにか9年間、毎日更新を続けてくることができました。これまでアクセスしてくださった皆さんに、心からお礼申し上げます。そして10年目に突入する「湘南むし日記」を、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年7月16日 ブログ開設9周年を迎えて。 尾園 暁

[ 沖縄で記録のある全83種を網羅したトンボ図鑑! ]


photombo at 22:09|Permalink甲虫 | お知らせ

2016年07月15日

映える

P7157213
モノサシトンボ ♂
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

不安定な空模様の下、久しぶりに山梨北部の小さな池を訪れました。通り雨にも見舞われましたが、ときおり陽が射してどうにか撮影もでき、ほっと一息。

池のほとりの草地にはモノサシトンボがいくつもいて、ときおりフワッと飛び上がり、オス同士で争ったり、メスを追いかけたり。

P7157180
ホソミイトトンボ 夏型♂
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro.

同じ草地には夏型のホソミイトトンボも多く、写真のように小さな虫を捕らえて食べる姿も見られました。

近年急速に分布を広げていると言われるホソミイトトンボ。山梨北部では8~9年前から確認していますが、この池には昨年までいなかったので、ますます数と勢いを増しているのかもしれません。

P7157334
ショウジョウトンボ ♂
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 12-40mm F2.8 PRO, ストロボ.

池の近くの水田にいたショウジョウトンボ。夏の山里に、燃えるように赤いその姿がよく映えていました。

2016年7月15日 山梨県北部

[ 今日のおススメ ]


photombo at 20:17|Permalink甲信越 | トンボ

2016年07月14日

振り切る

P7147935
クロスジギンヤンマ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 40-150mm F2.8 PRO, ストロボ.

今日も蒸し暑い一日でしたが、すこし暑さの和らいだ夕暮れ時、丘陵地の池を訪れてみるとクロスジギンヤンマが産卵していました。7月も中旬ということもあって、かなり老熟したメスですが、まだまだ元気なようです。

P7147920
クロスジギンヤンマ
/ OLYMPUS OM-D E-M1, M. Zuiko Digital ED 40-150mm F2.8 PRO, ストロボ.

かなり暗くなるまで産卵していましたが、思いがけずその時間帯になって複数のオスが水辺で縄張り飛翔をはじめ、このメスを見つけて激しく追尾したのです。するとそれまでゆったり飛んで移動しながら産卵していたこのメスが、まるで別人(トンボ)のように猛スピードで飛んでオスを振り切り、林の中へと消えて行きました。

夏のクロスジギンヤンマ。今年はいつまでその元気な姿を見せてくれるでしょうか。

2016年7月14日 静岡県東部

photombo at 21:31|Permalinkトンボ 
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