2021年09月27日

[新刊紹介] 昆虫 No.1図鑑(文響社)

昆虫 No.1図鑑

文響社のNo.1図鑑シリーズに、昆虫が登場です。10月7日発売予定。

このシリーズはあるグループの生き物の中から、さまざまな特徴でナンバー1の種類を決め、写真とともに紹介するというもの。過去には「動物」「恐竜・古生物」が出ています。

本書では世界の昆虫を「大きさ」、「強さ&美しさ」、「怖さ」、「びっくり」の4つに分け、最大、最美の昆虫など計45ジャンル、100以上のNo.1昆虫をオールカラーの生態(生体)写真で食性や分布、生活史などを詳しく紹介。昆虫への知識はもちろん「生物的・科学的な見方」や「考え方」を養うとしています。

ぼくは1点だけ(なぜかアリの)写真を提供しました。秋の夜長のお供にいかがでしょうか。

2021年10月7日 発売
定価 1150円+税
文響社

↓のリンクから予約・購入できます。


photombo at 22:39|Permalink 書籍・写真集 | ハチ・アリ

2021年09月26日

ハラハラしながら

P9240758
ジョロウグモ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.


なんだかダラーンと脚を伸ばして、風にゆれているジョロウグモ。これは様子がおかしいと近くで観察してみると、やっぱり!

P9240768
ジョロウグモ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

脱皮中のメスに、オスが抱きついて交接しているのでした(白い円内)。

ジョロウグモのオスはメスの巣網に居候していることが多いのですが、体が小さいので交接しようとむやみに近づくとメスに食べられてしまう恐れがあります。そこでメスが最も無防備になる、脱皮の直後にススっと近づいて交接するというわけです。

P9240834
ジョロウグモ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

数分後、メスが伸ばしていた脚を縮めてモゾモゾしはじめました。大丈夫かなと見ていると・・・

P9240859
ジョロウグモ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

オスはメスの元を離れて一気に巣網の上の方へ。タイミングは偶然だったかもしれませんが、メスのことをいつもよく見ているのだろうなあ、と感心するばかり。

ジョロウグモの脱皮や交接はこの時期によく見られます。その一連の行動をオスの立場になってハラハラしながら観察してみてください。

2021年9月24日撮影 神奈川県

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photombo at 23:46|Permalink 湘南 | クモ

2021年09月25日

副産物

P9210051
マイコアカネ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

ひさしぶりに目にしたマイコアカネ。先日、トンボ写真仲間の喜多英人さんと訪れた池で。

以前から減少が指摘されている種ではありますが、ここ10年ほどの減り方は尋常ではないように思います。「平地の植生豊かな池沼」という典型的な生息環境が、それだけ失われているということかもしれません。

P9210134
ミヤマサナエ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

同じ日に見かけたミヤマサナエ。砂底の緩やかな流れを好むサナエトンボ。名前にミヤマ(深山)とついていますが、山の上で見られるのは夏の一時期だけ。基本的には平地のトンボです。

冬〜春にかけて川でトンボの幼虫(ヤゴ)の調査をしていると、ミヤマサナエの幼虫は中流域から下流域にかけて意外なほど簡単に見つかります。初夏には羽化も比較的簡単に見られますが、なぜか夏〜秋の成熟した成虫はあまり見る機会がありません。これは成虫の環境選択が厳しいためか、あるいは広範囲に分散するためなのかもしれません。この日は別のトンボを探していたのですが、その副産物としてミヤマサナエの多産地が見つかったのは幸運でした。

2021年9月21日撮影

喜多英人さん編著 東京都のトンボ発売中!
書評はこちら

いかだ社 3,200円+税

photombo at 22:05|Permalink トンボ 

2021年09月24日

ソテツブルー

P9240359
やっぱり
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

海沿いの道を歩いていると、足元を飛び回る何頭ものシジミチョウに気がつきました。ヤマトシジミだろうとスルーしていたのですが、もしかしたらとしゃがんで見ると、やっぱり。

P9240375
クロマダラソテツシジミ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO. 深度合成

南方からの飛来種とされているクロマダラソテツシジミ。オスは翅表の全面が鮮やかなブルーでとても綺麗。

本来は熱帯〜亜熱帯のチョウですが、近年は本州でもたびたび発生しています。真冬なると死に絶えますが、次の年にはまた飛来して繁殖-北上- を繰り返しているよう。神奈川県でも10年ほど前からその姿が見られるようになり、かなり多く発生する年もあるようです。

P9240709

P9241547
クロマダラソテツシジミ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

食草はソテツ。海岸付近にはよく植栽されているので見に行くと、案の定縄張り占有するオスが。他の個体が接近すると飛び立ち、しばらく追いかけてから戻ってきます。

P9240728
ジョロウグモに捕食されるクロマダラソテツシジミ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

個体数が多いのでこんな場面も。ジョロウグモに捕食される個体。

P9241181

P9241474
産卵に集まるメスたち
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

頂芽のあたりには、産卵にやってくるメスもちらほらと。よく見ると卵も見えます(矢印)

ソテツを食うだけあって害虫扱いされることも多いよう。あんまり派手にやってると薬撒かれちゃうぞ・・・と余計な心配をしたりして

2021年9月24日 神奈川県

KADOKAWA から「角川の集める図鑑 GET! - 昆虫」、新発売!
尾園も少しお手伝いしました。




photombo at 23:34|Permalink 湘南 | チョウ・ガ

2021年09月23日

不用意

P9211048
ギンヤンマ 連結産卵
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO.

トンボ写真仲間の喜多英人さんと訪れたとある池。すっかり干上がっていましたが、夕日に照らされた池の底でギンヤンマがヒビ割れた泥土に産卵していました。ほかにもっと産卵に適した場所がありそうなものですが、不思議なことに3~4ペアのギンヤンマが同様に産卵していました。ちょうどこのとき、喜多さんがいい感じの望遠レンズをつけていたので、ここぞとばかりに「それ貸して!」とお借りして撮影。


P9211155
ギンヤンマ 連結産卵
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

こちらは順光で。

この場面では標準ズームでグッと近づいて写していたのですが、背後にあるネットのようなものが気になって、これ以上の広角で撮るのはやめました。

ふと気配を感じて振り返るとすぐ後ろに喜多さんがいて、カメラを構えて同じような感じで撮っていました。しかしこのあと、ふいに(不用意に?)立ち上がった喜多さんに驚いたギンヤンマは、はるか彼方へと一気に飛び去ってしまうことに...

僕は「まったくもう!今日のブログタイトルは『不用意』で決まりだなぁ!」と喜多さんに散々文句を言ったのですが、このあと喜多さんが見つけたカトリヤンマの交尾態を撮ろうとした瞬間に、今度は僕が動いたせいで(喜多さんの説。僕は違うと思っているのですが)交尾を解いて逃げてしまい、「今のは不用意だな!」と言い返されてしまいました。不意に勃発した仁義なき不用意バトル。どっちが本当に不用意か、決着をつけなければ・・・。

2021年9月21日撮影

ヤゴハンドブック


ネイチャーガイド 日本のトンボ 改訂版


photombo at 23:23|Permalink トンボ 

2021年09月22日

クルクル

P9210162
ツマグロキチョウ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

昨日の撮影中、喜多さんが見つけて教えてくれたツマグロキチョウ。あちこちで見かけるキチョウ(キタキチョウ)によく似ていますが、この時期に発生する個体では翅の先がやや尖ることや、翅裏に数本の帯があることで見分けられます。マメ科のカワラケツメイを食草としていて、河川敷の草地などで見られますが、近年は環境の悪化によって食草自体が激減し、ツマグロキチョウも衰退の一途を辿っているようです。

P9211096
コミスジ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

すっかり日も傾いたころ、空中をクルクルと回りながら争うコミスジのオスたち。この時期の夕方にも活発に飛び回っていることに、あらためて気が付いた中秋の午後。

2021年9月22日 

あの「日本のトンボ」と「ハムシハンドブック」に電子書籍版が追加され(AmazonはKindle版を取り扱っています)、フィールドでの利用が一層便利になりました。





photombo at 23:49|Permalink チョウ・ガ 

2021年09月21日

ともに

P9210660
リスアカネ 連結産卵
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

午後3時。水辺で産卵するリスアカネのカップル。メスの腹部下方には、産み落とされた卵が写っています。

アカトンボの仲間は朝から正午ごろにかけて産卵する種類が多いのですが、リスアカネはかなり日が傾いてからも生殖活動を行います。日陰の草むらに潜り込むことも多いのですが、このカップルは日向で産卵してくれたので、色がよく出ました。

P9210504
リスアカネ 連結産卵
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

こちらは別のカップル。こちらもなんとか卵の写ったカット。しかし日陰だったので、なんとなく仕上がりはいまひとつ。贅沢な話ですが。

今日はトンボ撮影仲間の喜多英人さんと、新たな撮影ポイントを探して近場をウロウロ。いつものごとく?大きな発見はありませんでしたが、それでもこのリスアカネを含めていくつかの収穫はあり、心地よい疲れとともに帰途についたのでした。

2021年9月21日

ヤゴハンドブック


ネイチャーガイド 日本のトンボ 改訂版


photombo at 23:30|Permalink ネイチャーガイド 日本のトンボ | トンボ

2021年09月20日

カサカサ

P9160165
エンマコオロギ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro. 深度合成モード.

林床からカサカサと音がして、目をやるとそこには丸々としたエンマコオロギ。メスの成虫です。

こちらの存在に気づいたのか、警戒してフリーズしている様子。ここぞとばかりにカメラを向けました。その後、画像を確認しているときに気づいたのが白丸で囲んだ腹部の先。白く小さな球のようなものがぶら下がっています(画面右上は拡大したもの)。

これは交尾のときにオスがメスの腹端部につける精球というもの。文字通り精子の詰まった袋状のもので、交尾の際にはオスがメスの下に潜り込み、腹部の先を接触させてこれをくっつけます。精子はここからメスの体内に入っていきますが、精球は栄養が豊富なためメスはこれを食べてしまうことも多いのですが、この写真のメスは、少なくともこの時点ではまだ食べていないようです。

それにしても現地で気づかなかったのが残念。もう少しわかりやすく撮りたかったな。

2021年9月20日 神奈川県

[おすすめ昆虫図鑑]


photombo at 22:00|Permalink 湘南 | バッタ・カマキリなど

2021年09月19日

こんなこと

P9160342
ショウリョウバッタ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

山の斜面にできた草原を飛ぶショウリョウバッタのオス。キチキチと軽快な音が響き渡ります。

P9160219
ショウリョウバッタ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

ここはうまくいくと背景に相模湾が入れられそうなロケーションということで、何年も昆虫の写真を撮りに通っていますが、いつもいいところに虫が止まってくれるわけもなく、空振りの方が多いのが事実。その点今回はショウリョウバッタというよいモデルに恵まれたのですが、今度は天気が悪くてがっかり。また出直すことになりました。

それはいいのですが、ひとつ気がかりなことが。ここ数年のことですが、この場所でも御多分に洩れずイノシシやシカの痕跡が目立つようになり、それとともにマダニがかなりの勢いで増えているのです。以前は何も気にせずこの草原に寝転んでチョウやバッタを撮っていたものですが、いまやそんなことをしようものならあっという間にマダニに取りつかれます。そうでなくても草むらを数分歩いているだけで、ズボンや靴下にマダニの姿がしばしば。これが現代の里山の悲しい現実。どうしてこんなことに。

2021年9月16日 神奈川県

生き物の「決定的瞬間」を撮るための教科書。プロキャプチャーモードも詳細に解説


マクロ写真の教科書。深度合成をどこよりも詳しく


photombo at 23:40|Permalink 湘南 | バッタ・カマキリなど

2021年09月18日

次は

P9160466
オオカマキリ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

8月後半から天気の悪い日が多く、あまりその姿を見かけなかったオオカマキリ。本来ならもう成虫が活発に動いている時期なので、いろいろなシーンが見られるはずなのですが。

潅木の上にいたこの個体はスリムなオス。非常に身軽で不用意に近づくとすぐに逃げ出します。

P9160652
オオカマキリ
/ OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II、M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

広角で接写していたら、ふいに飛びそうなそぶりを見せたのでプロキャプチャーモードでスタンバイ。背景がよくありませんが、なんとか飛び立ったところを画面に収めることができました。

次はもう少し天気のいい日に、空バックでお願いしたいところ(贅沢)。

2021年9月16日撮影 神奈川県

ヤゴハンドブック


ネイチャーガイド 日本のトンボ 改訂版




photombo at 23:17|Permalink 湘南 | バッタ・カマキリなど
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