2016年04月24日

ハートの裏側

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アサヒナカワトンボ 無色翅型♂
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

湘南の小川では、アサヒナカワトンボが既に成熟して生殖活動を始めています。

このオスは無色翅型と呼ばれる、翅に色のついていないタイプ。このタイプはスニーカーと呼ばれる繁殖戦術をとり、オレンジ色の翅をもつタイプのオス(縄張りをもつ)の近くに潜み、そこに近づくメスを横取りしたり、すでに交尾を済ませて産卵しているメスにそっと近づいて、強引に連れ去ります。

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アサヒナカワトンボ ♀
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

そんなオスがいることも知らず、樹上からふっと小川のほとりに舞い降りたメス。と、次の瞬間には近くに潜んでいた無色翅型のオスが飛びかかり、連結して10mほど飛んだのち、再び止まりました。

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アサヒナカワトンボ 交尾(♂は無色翅型)
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

そして交尾。カワトンボ類の交尾はきれいなハート型になるのでフォトジェニックですが、実はこの時、オスはメスの体内に残っている別のオスの精子を掻き出し、自分の精子を渡します(精子の置換)。そのため、トンボでは最後に交尾したオスだけが確実に子孫を残せるしくみになっているのです。

したがってこうして交尾に成功しても、その後別のオスにメスを奪われると、努力が無駄になってしまうというわけ。

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アサヒナカワトンボ 交尾後の♀
/ OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

特にカワトンボの仲間では、こうして交尾の後にメスが腹端部を葉に擦りつける行動が見られます。掻き出されたカスを落としているのでしょう。

この後、産卵も撮影しようと待機していたのですが、すぐに別のオスに追われ、逃げるように樹上へと戻って行きました。あと少しだったのに、残念。

2016年4月23日撮影 神奈川県藤沢市
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photombo at 18:14│ 湘南 | トンボ
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