経済破綻 前編ヒッピーズ

2021年11月22日

経済破綻 後編

その始まりは2009年の政権交代の時だから10年ルトラは野放しでどの金持ちも手を出さない分かりにくい田舎の森の中にある カバラの方からテッサロキニに伸びてる海岸道路を看板どおり右折すればいいけどその看板もスプレーでイタズラ書きされてほったらかしだ

曲がると緩やかに道は下って後ろは海で右に川が注いでてくねりながら道と川は並んでルトラ温泉まで1.5キロ続いて外灯も一定間隔で入場口まで配置されてるけど10年手入れされてないからさ 電気なんて付いてるのとついてないとことバラバラで道も割れしみ出る山水で池みたいに水溜りができてあって今度は登りに徐々に変わって温泉場の入り口までくると鬱蒼と植物が絡まって森のトンネルの舗装道路を歩き切って大広場に到着できるという行程だ

車なら4 50台は停めれるこの広場の周りはレストランとかお土産物売り場 サウナや個人浴室シャワールームそして障害者専用の特別な温泉プール施設を想像させる建物が集中していた

温泉は3箇所で現在も出続けその内の2箇所が広場の左側の山側から湧き上がって人工的に配管したこれらの施設を抜け広場の下を流れて今度は右側のプールを貯める仕組みだが今はもちろん機能しておらず道路の下を通ってるメインパイプのみで川へ流してる 

広場をさらに先に進むと沢山の野犬にガードされてる小さな赤い橋があり近づくと吠えて噛みついてくるが渡らないと長期滞在者用アパート群につくことが出来ない そこは同性愛者も家族も寄り付くことが犬によって出来ない旅人ジプシーヒッピー専用エリアでそれ故揉めることもなくうまくやってこれているのだろう見えないバリアで囲われてる

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ルトラの3番目の湯床

裸になって心を開いてるやつ(旅人)だけ渡れる赤い橋を超えると大体30戸ほどの同じ作りの部屋が平屋で長屋で収容キャンプ場作りで並んで好きな部屋を探してあとは好きなだけいればいいだけだ

ボクが比較的状態のいい一室を確保することができたのは前日まで旅人が暮らしていたからで部屋には薪ストーブ台と扉と古びたベッドのマットが床に残っていて他のどの空き部屋よりゴミや瓦礫も悪臭もなかった

海沿いのテオの家にいた1ヶ月半は寒さで一度も熟睡出来なかった分もあるのか数日は温泉以外テントで過ごした とにかく明日はまだ行かない それだけ決めて一日が終わるそれが2週間続いていく

 
つづく

当たり前の贅沢がここにある
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