「21世紀型スキルの探求」をメインテーマに活動を行なっているCebu Dialog Night Vo3が7月24日の木曜日に行なわれましたので、今回もそのレポートをお送りします。

今回のメインゲストはフリーランスのライターとして活躍中の庄司里紗さんでした。

庄司さんはこれまでに雑誌の記事を中心に10年以上に渡ってこの業界で活躍されています。

ざっと話を聞かせてもらっただけでも、AKBから、森山未來、石原慎太郎などなど、芸能界からビジネス界、政治の世界までのビッグネームから話を聞き、記事にしてきたという話がポンポンと飛び出しました。

近々、ご自分の名前で電子書籍も出版する予定だとのことです。


今回も、まずは庄司さんについての簡単な紹介を行なった後で、私からダイアログナイトの趣旨について説明をしました。

その後、庄司さんからライティング、文章を書く時の注意点について話をお伺いし、全体でのダイアログ、小グループでのダイアログという形で進行しました。


ダイアログナイトと21世紀型スキル


ちなみに、私が話したのが、この図の話。

この図は21世紀型スキルの4つのCのイメージ図です。(なおこのイメージ図はこちらから転載しています。The Southeast technology Network CIC Grant Prject



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4つのCとは、「コミュニケーション」「コラボレーション」「クリティカルシンキング」そしてその3つが交わるところに生まれる「クリエイティビティ」の4つです。

様々な専門性を持った人たちが集まり、定められたテーマに沿って対話を行なっていく事で、物事の価値を見直し、そこから新たな創造性を発揮することができるようにしていきたいと言う話をしました。



ゲストスピーカーより


それを受けて、今回のメインゲストである庄司さんから文章を書く事についての説明を行なっていただきました。

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その日に使った資料をここでも紹介させていただきます。

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まずは、読み手に価値を感じさせる文章の条件について。

最低限のまとまりと、独自の視点や考察がないものは、読む価値が高くないもので終ってしまう。

事実を正確に書く事はもちろん大事だけれど、それであればニュースでおしまい。

個人の表現としての文章について考えた場合は、その書き手だから生まれたという「誰が書いているか」という点に価値があるということを強調されていました。



次のスライドでは、その書き手だから書くことができた、読後に読み手の心を動かす文章、庄司さんの言葉で言うと「有機的に満ちた文章」とはどのような文章であるかと言う話をされていました。

 
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良い文章は、ただの文字、言葉の羅列ではなく、生き物のように動きやエネルギーを持っているものであること。

その文章からまた新しい動きが生まれてくるようなものである事。

庄司さんの説明を聞くに連れて、文章の力が、文字の世界から、私たちが生活している世界に鮮やかにつなげ、彩りを生み出していくイメージが浮かびました。

そして、最後に、良い文章とは3つの対話であるという話でまとめられていました。 



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文章を書き続けることで、物事、相手、自分への深い洞察が生まれ、それこそが価値になる。

ここの対話を大切にしないで来た人の言葉はどれもこれも薄っぺらいもので終ってしまうし、逆に、ずっとこれら3つにきちんと向かい合いって来た人の言葉は深く、また新しい動きを生み出す新しい力を備えている。



という話だと私は理解しました。


全体でのダイアログ



その後、参加してくれた方々、また、今回参加してくれた海外就職をテーマにすでに複数の本を出版されているもりぞおさん、またエキサイトセブというセブでも有数のウェブメディアの編集を行なっているミキオくんも交えて、全体での対話を行ないました。

特にもりぞおさんは、日本における個人による電子書籍出版の第一人者であり、また個人で有料コミュニティサロンを運営され、実際にそこからの収益が現在の活動資金になっているほどです。

また、ミキオくんにしても、本人が作ったウェブメディアで広告収入を得ています。


そんなプロフェッショナル達も交えて、「21世紀に文章を書く事の意味」についても質問が広がっていきました。


インターネットの力で誰でも簡単に文章で表現できるようになった現在だからこそ生まれる文章を書く事のポテンシャルとは?

文を書くのが得意ではない、文章素人でもできる表現方法とは?

文章を定期的にスピード感を持って書き続けるコツは?


と言った質問に対して、経験から様々なアドバイスを提案してくれました。

以下、出て来た言葉をいくつか紹介いたします。


・最初は海外での就職活動がどんなものなんだろうと思いながら始め、ツイッターで現地でつかんだ情報と自分のコメントを書いていた。ある時、それがソーシャルメディアで凄い勢いで拡散されて、今の自分の仕事が生まれた。

・マスメディアや紙の本だと数万人、数十万人に読まれる可能性があるが、ウェブで書いてもせいぜい数百人、数千人も読んでくれれば良い方。難しく考えずに、気軽に情報を発信してみて、間違っていたりしたら後から訂正するというスタンスで個人メディアとしては十分。

・最近は、犬も歩けば棒に当たるという言葉を座右の銘に据えた。誰でも、歩けば面白い情報に巡り会っている。世界は広いし、自分の体でぶつかっていくのは限界があるが、みんなが自分の世界で巡り会ったことを表現していけば、ウェブで文字を読んでいくだけでも面白い情報にぶつかれるようになる。
また、自分が発信した情報が誰かにぶつかることで、そこから新しい取り組みが生まれることもある。
自分の視座だから見えたことを書く事でたくさんの新しい価値が生まれる時代になっている。

・最近は、毎日の時間を過ごしながら、もし今この瞬間を後でブログで書くとしたらどう表現するかな?という事を考えながら過ごしている。だから例えば、インタビューをした時には、もう終わった時点で、ある程度その内容が固まっているほどになった。このスキルは世界一周旅行中に、旅ブログを書き続けていた時に身につけたものだと思う。今では何を経験してもすぐに文章にできるようになっているので、日々の姿勢を人に伝えることを意識して過ごしてみると良い。


というような話をいただきました。


また、インタビュー記事を書く事を始めようとしているある参加者からは、価値の高いインタビューはどのようにして生まれるのか?という質問が投げられました。

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それに対して、

・インタビューをすると、何回もインタビューを受けている人の場合特に本人の中でもう言う事が決まっているケースがある。準備している答えだけを聞き取って書き起こしても新しい価値は生まれない。いかに、本人が言葉で言っていない事が表に出てくるようになるかがインタビューアーの腕の見せ所。

・その場で言った言葉だけでなく、その人のその他の場面での言葉や書籍などなど、言葉の裏側にあるベースに目を向けることで、インタビューの質が高まる。

・最初に言った、文章が対話であるという例から考えると、本人の言葉との対話だけでなく、言葉に出て来ていない本人との対話、本人とインタビューアーとだから生まれた対話にも目を向けて、そのインタビューの価値を広げると良い。

・インタビューはinterviewと書く。view、視点の、inter 間を探るのがインタビューの本来の意味。
つまりインタビューに関わっている二人の視点の間からどれだけ新しい価値が生まれてくるかがそのインタビューの価値。

・このダイアログで行なっているのも同じ作業だけれど、今の自分と今の相手の延長線上にある、まだ見ぬ新しい価値を作り出していける力が、21世紀型スキルにおいて重要視されている創造的なコミュニケーション「co creation」になる。

という話がこの場でなされました。


メインダイアログ


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その後は、4、5人ずつの小グループに分かれての対話となりました。

今回のテーマは、これからどんな文章を書いていきたいか?です。

日頃から文章を書いている人、ほとんど書いていない人、いくつかのスタンスの人がいたのですが、それぞれのスタンスから今後どういうことができそうか?という話に広がっていきました。

今回も自分が参加できていないグループまではわからないのですが、外から見る感じどこも盛り上がっていて、それぞれのグループごとに様々な話が出来来たようでした。




全体でのチェックアウト


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今回も、最後に今回のこのダイアログを通じて得られた学びや気づきについて全体で共有しました。

主な意見をいくつか紹介したいと思います。

文章を書く事について

・人に見せないまでも、備忘録としてでも書く事に価値があるなと思った。

・普段文章を全然書いていなかったんだけれど、今日の会でその力が感じられたので、今後は自分も文章を書いていきたいと思った。

・文章を書くというのは、決して文章で表現することだけに価値があるのではなく、文章を書く事で日々の生活全ての質が高まるようになるという話なのだろうなと思った。

・自分と同じ悩みを持っている人がいるかもしれないので、自分が情報を発信することでどこかで誰かの役に立てるのかもしれないと思った。

・とりあえず、セブで生活をしているというだけでも、日本しか知らない人たちにしてみたら1つ希少性のある話になる。それぞれの視座から1次情報が発信されるようになると、 多くの人にとって参考になる部分もあるし、自分もそれを読みたいと思う。

 

ダイアログについて

・今回初めて参加したが、日頃の単なるおしゃべりとは違い、目的があることについてみんなで話をするというのは面白いなと思った。

・まるで大学の授業のようだった。でも、大学でもこんなに密度の高いやりとりはないので、びっくりした。ぜひこの会を日本の大学にも体験させてあげたいと思った。

・最近参加したイベント系では一番面白かったと思う。何と言っても普通にめちゃくちゃ勉強になった。こんな会が定期的に無料で開催されているなんて、環境として非常に贅沢なものであると思った。


 まとめ
 
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という事で、皆さん、良い言葉ばかりを言ってくれるので、ポジティブな言葉ばかりが出てしまっていて申し訳ないのですが、参加してくれた方が楽しんでくれたようで良かったと思います。

その後、今後の活動紹介をいたしました。

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来週の木曜日vol4は琉球大学でキャリアデザインについて講義を行なっている白井旬さんをお迎えして私たちは21世紀のキャリアをどうデザインしていったら良いのか?というテーマでダイアログを行ないます。


また、8月2、3日は、その白井さんと合同で、「レゴで再発見!フィリピン留学夏のキャリアデザインフェス」も開催の予定です。まだもう少し参加が可能なので、セブにいる方はぜひこの機会に参加してもらえたらと思います。


という訳で、以上第三回目のレポートでした。

今後も21世紀型スキルの探求を続けていきたいと思っておりますので、みなさんの参加をお待ちしております。

また、スピーカーをやってみたいという方がいましたら、大歓迎ですので、こちらもどんどんと申し出ていただけると嬉しいです。

最後までお読みくださってどうもありがとうございました。