2015年08月07日
なぜ腰を低くするのか?「mario matt選手」
今回はマリオマット選手がなぜ腰を低くしているかについて考えていこうと思います(*・ω・)ノ
マット選手はピントュロー選手と違い、技術系、slスペシャリストの選手です。
雪面コンタクトと落下を両立させる必要がありません。落下だけを優先させたほうが速い可能性すらあります。
ではなぜ、腰を低くしているのか?
ヒントは昔との滑りの変化にあると推測できます。
2007年度 https://www.youtube.com/watch?v=H35EP2_1r0Y
2014年度 https://www.youtube.com/watch?v=BOMdO-vlVwc
もともと、マット選手は腰の位置が低いです。
カービングスキーが生まれた2000年代にいち早く対応し、世界のトップシーンにあがってきた選手の一人で、カービングに適したテクニックとして低い姿勢をとりいれたと考えられます(体を内側に押し込みやすい。つまり、角度をつけやすく落下しやすい)
が、現在はカービングに適した腰高姿勢が主流になっております(腰が高く、下半身も傾いている)
腰高姿勢のよさは、前回までの記事で解説した通りです。同じ落下なら腰高姿勢の選手のほうが非常に有利になります。
そのため、2010年度付近から、マット選手の成績は著しく低下し始めます。
テクニックの修正が必要になったマット選手は、そこで「さらに姿勢を低くする」という手を打っているのです(*・ω・)ノ
もういちど、2014年度、ソチオリンピック金メダル獲得時の滑りを見直してみてください。
昔より、低くありませんか?とくにターン後半が
ほかの動画でも確認してみてください
https://www.youtube.com/watch?v=doykZdZON4k
https://www.youtube.com/watch?v=yIxlzG3MRGA
てか、最後観客やば笑
次回はなぜさらに低くしたのかについて説明していこうと思います。ではでは~
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2015年08月06日
なぜ腰を低くしているのか?「alexis pinturault選手」
いや~、暑いですね。こんな時だけ、スキー場のあの寒さが恋しくなります笑
WC開幕まであと3カ月、まだかな~
さて、今回はなぜかslで腰を低くしてるalexis pinturault選手を考えていこうと思います(*・ω・)ノ
まず、alexis選手が腰が低いまま超絶難易度のWCコースをなぜ滑ってこれるのかといえば、股間節の柔軟性の高さがあげられると思います。切り替えのさい、膝と股関節の曲がりかたがばねのように機敏です。
https://www.youtube.com/watch?v=kD8OSgEr80M
しかし、これはあくまで腰を低くしても滑れるというだけで、メリットにはなっていません。
むしろ、板が前にすっぽ抜けやすいというリスクが生まれています。
「腰高だとトップがかむ」でも解説しましたが、腰は重心です。そして重い。膝と股関節を曲げて抱え込みをしすぎると、どうしても腰がある程度後ろに移動してしまうのです。結果、体が後ろに回るモーメントが生じてしまいやすくなるのです。これがいわゆるすっぽ抜けの原因
https://www.youtube.com/watch?v=BOMdO-vlVwc&feature=player_detailpage#t=182
では、なぜ腰を低くしているのでしょうか?
それは、落下と雪面コンタクトを両立させる狙いがあるためなのだと推測できます。
というのも、彼は技術系スペシャリストではなく、オールラウンダーを目指しており、それが技術の進化に大きくかかわっているのです。
技術系で最高速度をあげるのに一番影響をもつのはなんでしょうか?
板の踏み方? コース取り? ストックワーク?
もちろんぜ~んぶ大事です。
けど一番は「たわみを走らせる」だと思うんですよ。
だから、切替時にしっかり前に落下して、板を走らせて、トップをかませてまたしっかりたわませて・・・
という動作がもっとも重要ではないかと。
たわみによる走りがもっとも加速度をあげやすいから、だからこそ、短いエッジングとか、踏むのは一瞬みたいなテクニックがはやったわけですし。
それでは、高速系で最高速度をあげるにはなにが一番大事なんでしょうか?
たわみによる走り?…ぶっちゃけそれはあんまり関係ないかと。
速度域が違います。たわみを解放することで生まれる力自体は自分の踏む力が返還されたものなので、あまり変化はないはず。しかし高速度域では速度をあげるのにかかる抵抗(雪面からとか空気とか)が非常に大きくなる。同じ力を加えても、生まれる加速度は微々たるものになります。
では、何が大事になるかというと…「雪面コンタクト」だと思うんですよ。
高速度を保つには、莫大な空気抵抗や雪面抵抗に拮抗、もしくは超える力を常にうけて、加速し続けなくてはなりません。
常にうまれる加速の候補として考えられるのは、ターン前半(ぶっちゃけ、重力による影響も小さくなるので、後半も立派な加速源だと思ってます)に前にある程度落ちた状態で後ろに踏み続けること(「bode miller」の記事を参照してください)
そうすることで、雪面からの反動をもらい、前に進み続けることができます。
そのため、切替の時間をなるべく短くしてすぐに板を踏み始め、さらに板を踏んでいる際にはじかれて浮いてしまうと加速度がえれなくなるので、雪面コンタクトというのは非常に大事な要素になると考えられます。
しかし、技術系では、雪面コンタクトのメリットはそこまで高くはない。
たとえば、marcel hirscher選手は雪面コンタクト結構雑です・・・でも、技術系最強の選手です。
https://www.youtube.com/watch?v=Yd9AQD5SA4o
結構浮きますよね。雪面コンタクトよりも落下を重要視してる滑りですね。
そう、技術系と高速系。どちらか片方だけに集中するなら、片方だけを優先させる選択しをとることができるのです。
ですが、オールラウンダーを目指すpinturault選手は、両立させるテクニックを磨かなくてはなりません。
(高速系でも活かせるレベルの)雪面コンタクトを保ちつつ、(技術系でも通用するレベルの)落下を切替でしなくてはならない。
そのためには腰高ではだめだったのです。
腰高では切替時伸ばせる足が短い。これで思いっきり前に落下しようとしたら、板が雪面から簡単に離れてしまいます。かといって、落下を犠牲にするわけにはいかない。だからこそ、腰を低くして両立させているのです。
現にslではミスなく滑り切ればラップタイムを平然とだしてくる速さをもっています。腰が低いせいで縦方向のうねりは吸収しきれずはじかれやすいのですが、片斜面や横方向のうねりには逆に柔軟な対応力をもつ滑りとなっているのです。
最後のド緩斜面で雪面をなめるように加速していくのも、雪面コンタクトのよさといえましょう。
次回は、mario mattについて考えていこうと思います
ではでは~
alexis pinturault選手などのGS連続写真を解説してる記事などありオススメですよ~
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2015年08月05日
腰が低いけど、、、すごく速い選手
確かにWC選手はほとんど、腰が高いです。とくに技術系は。
スタンスは「よくそんなバランスで滑ってこれるな」というぐらい狭いですし、スタンスだけじゃ説明できないぐらい、みんな外足を長くつかってますし。
日本人選手でも、早い選手はかなりスタンス狭いですよね。
ですが、何事にも例外はあるようです。
WC選手でも腰の位置が早い選手が少数ながらいるにはいるのです。
たとえば、前回までの記事で何度も説明してきたalexis pinturault選手。
そして、ソチオリンピックで最年長金メダルをとり、先シーズン引退したmario matt選手。
マリオマット
ピントュロー
なぜ彼らは、腰が低い姿勢をあえてとっているのでしょうか?
正直確証はまったくありませんが(爆)勝手に考えていこうと思います。
ではでは~
ではではまた明日~
matt選手などのWC選手の連続写真をみたいひとはこちらをどうぞ SKI journal (スキー ジャーナル) 2014年 07月号 [雑誌] ¥214から
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