2017年06月04日

マーラー

昨日、本日と日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会に呼んでいただきマーラーの交響曲第8番のハーモニウムという楽器を演奏しています。

指揮は若手ながらも既にベテランのような落ち着きとキャリアを持つ山田和樹さん。

マーラーの交響曲第8番は、「千人の交響曲」としても知られ、バンダ(本隊のオーケストラとは離れた場所で演奏する別動隊)が付いた巨大オーケストラに加え、8人のソロ歌手、混声合唱、児童合唱から成り、今回の編成では「千人」には届かないものの演者だけで300人は超えているのではないかと思います。

昨日の本番では、山田さんのマーラーへの並々ならぬ思いが伝わり、歌手陣、合唱団、オーケストラも集中し、精神性を伴う熱演であったと思います。

本日も15時より渋谷のオーチャードホールで公演があります。当日券の有無はわかりませんが、演奏機会の少ない作品ですので、ご希望の際には03-3477-3244(Bunkamura)にお問い合わせしてみてください。

私も長らく日本フィルさんにはお世話になっていますが、マーラーは実は初めてとなります。
山田さんによるとマーラーは「平均率のピアノが嫌いだった」とのことで、ピアノ作品をほとんど書かず、ピアニストにとってはご縁があまりない作曲家です。
しかし今回、実際に演奏させていただき、ある部分のマーラーの魅力に気付かされました。
抗うことのできない矛盾や不合理、贖罪、現実世界の様々を重ね合わせ、得難い理想を見つめようとしているところとでも言いましょうか…、R・シュトラウスの「最後の4つの歌」にも通ずるような気がします。

ちなみに画像は、今回私が演奏しているハーモニウム。非常に珍しく、日本にも数台しかないとか。
サン・サーンスやフランクもハーモニウムの作品を残したようですが、クラシックのコンサートでもほとんどお目にかかりません。
要は昔の「足踏みオルガン」の類いになりますが、実際弾くと音量のコントロールがとても難しい!
普通に弾き続けていると知らぬ間に音が消えていたりと。
ちょっと苦労していますが、私も頑張りますので、よかったら今から聴きにいらしてください!

IMG02904-1

pianotanaka at 12:18|PermalinkComments(0)

2017年06月01日

儚い誠実

2015年11月、取手市の当時中学3年生だった中島菜保子さんは、「いじめられ たくない」と書き残して自殺した。

彼女は真剣にピアノに取り組んでいたようで、先日、生前の彼女が弾くシューマンをテレビで少し聴いた。
彼女のレベルはかなりのもので、もし命を断たなければ、将来、一線で活躍していた可能性もあったのではないかと思う。

取手市教育委員会は、これまで「いじめと自殺は関係ない」としてきたが、昨日になりやっと一応の謝罪をした。
おそらく中島さんの両親が実名を公開してテレビ等で大きく取り上げられようになり、取手市も悪者扱いされたためやっと重い腰をあげたに違いない。

もちろんこの自殺の厳密な真相は私にはわからない。
しかし力を持つものの対応は往々にしてこんな態度ばかりだ。
関係者に「もし自分の子どもが同じようになったら」と考える想像力が働かなかったのだろうか?
いや、きっと彼等の多くも本当はわかっているのだろう。しかし彼等も自分や家族の生活を考えると「誠実」という儚い言葉がどこかに飛んでしまうのだろう。

しかし日本には、未だにこのような体質が蔓延りすぎてはいないか?
どうしたら人は、もっとまっすぐ進めるようになるのか?


pianotanaka at 23:55|PermalinkComments(0)

2017年05月26日

7月19日(水)「ラヴェル ピアノ協奏曲室内楽版」 ぜひ聴きに来てください!

昨年、離島の中学生たちにどうしても聴いてもらいたくて、また自分でもどうしても弾きたくて、ラヴェルのピアノ協奏曲の第2楽章を、東京藝大等で講師をされている作曲家・齋藤圭子さんに室内楽版(ピアノと木管五重奏用)への編曲依頼をしました。

そして今年は、「やっぱり全楽章やんなきゃ」ということで、残りの第1,3楽章の編曲を齋藤先生に再依頼し、7月19日(水)にいよいよ東京公演を行います。

第2楽章に対しての思いは以前のブログにも書いてきました。
こんなにも美しく、儚い音楽をラヴェルが書いた真相は、本当のところわかりません。
ただ第1、3楽章は、多彩な音色、リズム感、ドライブ感に溢れ、当時画期的であったジャズや土着風の音楽が巧みにクラシック音楽と同化させられているとの印象を持ち、ピュアにラヴェルが音楽的要素を追及した作品であると考えます。そういった意味では第2楽章よりも両端の第1、3楽章は、ある意味でよりラヴェル的な音楽かもしれません。
いずれにしても全楽章演奏することで、第2楽章の本質的魅力が増すものと思います。

室内楽版の編曲は、どうしてもオリジナルのオーケストラ版と比較すると、音色やダイナミクスな面では劣ってしまいますが、齋藤先生の編曲はオリジナル版とは趣を少し異にする室内楽版ゆえの魅力-シンプルでいて密な音楽-を感じます。また限られた編成の中で、ラヴェルの個性を尊重しながらも齋藤先生ならではの新たな音色も散りばめられているのも魅力です!

共演は、若手の木管五重奏団ボーダーズ。
この難儀ともいえる挑戦に、嫌な顔一つせずに賛同してくれました。
彼らとの合わせ練習や飲みニケーションは楽しく、きっと本番も素晴らしい演奏をしてくれることでしょう。

そう、よい音楽になるかは、あとは私次第ですね。
フランス風に飄々としながらも、どこか命を削る思いで取り組んでいきたい作品です。

ぜひぜひ、皆さん、聴きに来てください!


日時
2017年7月19日(水) 開場18:30 開演19:00

会場
代々木上原MUSICASA(小田急線・千代田線 代々木上原駅より東口より徒歩2分 〒151-0036 東京都渋谷区西原3-33-1)

プログラム
・ラヴェル ピアノ協奏曲室内楽版(ピアノと管楽のための六重奏版) 編曲/齋藤圭子
・モーツァルト ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452
ほか

出演
ピアノ/田中良茂
木管五重奏/ボーダーズ

チケット(販売中)
3,500円(税込・自由) 2,500円(学生券限定20枚・税込)

お申込み・お問合せ
MAT音楽事務所/03-6657-5151

2017ラヴェル室内楽版B







pianotanaka at 10:34|PermalinkComments(0)

2017年05月16日

ポスティング

運営している音楽教室では、年に何度かポスティング(各家庭の郵便受けにチラシを入れること)をしています。
業者さんに頼むことが多くなりましたが、地味で忍耐のいる作業、費用削減と初心を忘れないために自分も時々やりますし、従業員にもさせています。

しかしこのポスティング、色々な問題を抱えています。

一つは、興味もないチラシを郵便受けに入れることで、不特定多数の方に迷惑をかけているということ。
ゴミ箱や古紙の回収場所に持って行くのにもご面倒おかけしますし、また紙資源を無駄にしてるとも言えますね。
そのため、よく郵便受けに「ポスティングお断り」と張り紙されていることもあります。

しかし一方、ネットが勢威を振るっているとはいえ、SNSやネット広告が適しているとは言えないビジネス分野もあり、またその他の広告手段が様々な事情で難しい場合、やはりポスティングに頼らざるを得ないケースがあります。

最近では、大きなマンションではポスティングを厳しく禁止してることも多く、手間の割にポスティングは宣伝効果が年々悪くなっていますし、さらには作業中に白い目で見られたり、冷たい言葉をかけられることも少なくありません。


国は、景気をよくするため色々頑張ってくれているようですが、巷レベルでの景気回復はまだまだ遠い先にあるようです。
景気回復には各企業の努力や試行錯誤が一番ですが、広告一つとっても口で言うほど効果的で画期的な方法はないですし、お金の少ない中小零細が出せる広告は実際あまりないように思います。

「ポスティングお断り」の方々のお気持ちを変えたいなどとは毛頭思いませんが、ビジネスには先にに記したような仕方のない背景もあります。
またポスティングを専門に生計を立てている方がいるということも、少しお知りいただければありがたいなと思います。


pianotanaka at 23:19|PermalinkComments(0)

2017年04月30日

とにかく久々

GWに入りましたが、皆さんはいかがお過ごしですか?

さて私は久々に、音楽と向き合う時間を得ています。

普段は、運営する教室の業務やその他もあって、音楽の研究やピアノの練習に充てる時間が以前と比べ極端に減ってしまいました。

昨日は教室も休みというもこともあって、10時間程度、音楽と向き合うことができました。
今日もそれぐらいの時間が取れそうです!

当然と言えば当然ですが、仕事やその他(直接の仕事ではないけれど仕事的なもの)では、多くのストレスがあります(どんな仕事でも)。

正直なところ私にとって音楽は、ちょっと特殊な事情もあって(過去のブログで少し触れたことはありますが)、決して「好きです」と率直に言えるものではありませんが、様々な経験を通じていくうちに、複雑な世の中にあって音楽は、本当に「マシ」なものであると最近は深く思えるようになりました(こんな言い方ですが、私の中では相当なホメ言葉なのです)。
そのため、音楽と向き合える時間が非常に貴重だと感じています。

さて、10時間程度、何の音楽と向き合っているかと言うと、

一つは、6月3日(土)・4日(日) 日本フィルのマーラー交響曲第8番「千人の交響曲」。

ピアニストにとって、基本的にマーラーは「遠い存在」で、実は演奏するのは初めて。

タイトルのように、この交響曲には多くの歌のソリストや幾つもの合唱団が参加し、オーケストラもとても大きな編成です。
私の役割は少しですが、「ハーモニウム」というオルガンの一種を弾きます。
「ハーモニウム」も多分初めての楽器です。

そのマーラーのスコアを音源を聴きながら4時間くらい読んでいました。
というか、とても複雑な楽曲なので、スコアをある程度読み込まないと、決して多くはない自分のパートでさえ音楽の中にコミットできないのです(少し専門的な話になってすみません)。


そして7月には文化庁の派遣事業で今年も八丈島の子ども達の前で演奏させていただくことになっていて、その準備も。

その八丈島の事業と曲目はほぼ重なりますが、7月19日(水)には代々木上原のムジカーザで自主企画のコンサートを開催します。
これに関しては、改めてお知らせさせていただきます!


さらに7月の終わり頃には、ヴァイオリニストの佐藤久成さんのコンサートで共演させていただく予定です。

また6月にも子ども向けのコンサートがあったりと、かなり立て込んではいますが、この連休中に可能な限りの「仕込み」をしたいと思っています!

どうも今年は7月が「ヤマ」になりそうですが、その後は、以前からやりたいと思っていた簿記や英語の勉強、そして疎かになっている運動も再開したいのですが、どうなることやら???

今年のGWは比較的天候もよさそうなので、皆さん、身体を休めながらお楽しみください!















pianotanaka at 13:54|PermalinkComments(0)