中学3年初めての保護者会。
親も子供と一緒になって、受験に取り組む時代というので、はりきって、一番前、先生の目の前に座った。

若くて可愛い担任は英語の先生。朝の学活も英語で、クイズ型式でやったりしているらしく、
保護者にも、アルファベットを問いかけたり、用意したプロジェクターに文字を大きく映し出したり、と趣向を凝らした説明が続く。

「教室の一番後ろを見てください。うちのクラスの目標を漢字一文字で決めました」振り返ると大きく「力」という文字が筆で書かれていた。

「この力という文字を見て、どんな言葉を思い浮かべますか?」という先生と目が合った。
「どんな言葉がありますか?」教室で指される、という久しぶりの緊張感のなか、答えた。


「、、、、、、力士」

妙な間のあと、なんとなく和やかな笑いに被るように、
「そうですね〜〜、えー、生徒たちからは、こんな言葉が挙がりました」と先生は、プロジェクターの画面を変えた。そこには、

努力。
協力。
団結力。
忍耐力、決断力、継続力、、、、

言葉が連なっている。

そして、「今年は、最高学年ということで、子供たちはそれぞれ、こんな目標を、もって、取り組んでいきます」という言葉で締め括られた。


始まったばかりの息子の受験戦争、、
打ち上げたミサイルは、自分の領地に、ぼとん、と落ちた。