marmaladeの読書日記

読み終わった本の備忘録

「白河夜船」 吉本ばなな 福武書店

 「白河夜船」「夜と夜の旅人」「ある体験」の三作品が収められています。
  ーこの3つの物語は、ある閉塞した状態、時間の流れが停止した期間の中にいる
   人達の、「夜」を描いたものばかりですー
 と著者があとがきに書いています。
 どの作品も主人公と関係ある人が亡くなっていて(友人、兄、昔の恋敵)、
 ある人はなにかと眠ってばかり、ある人は大学を留年し、ある人は毎晩のように
 深酒をして、時間やいろんなものが澱んでいる感じがします。
 どんな状態でも、誰かがこの世を去っても、生きている人間には生活が続いていく
 んだなぁという、一種のリアリズムも感じました。
 でも、これは私の理解力、文章力、感受性の問題ですが、作品の世界観が
 わかったようでわからない、また、自分の感想も表現しにく本でしたので、
 これを読んで、決して大した話じゃないと思わないようにお願いします(笑)

「祈りの現場 悲劇と向き合う宗教者との対話」 石井光太 サンガ

 著者が悲しみの現場で人々と接してきた5人の宗教家を対談し、
 祈りとは何か、悲しみに対し宗教家ができることは何かなど問うています。
 東日本大震災で、自ら被災しながらも、被災した檀家さんやその他の方々に
 寄り添った臨済宗の住職。
 かつては日雇い労働者、現在は生活保護受給者が多く住む地域で長年活動
 してきたカトリック教会の神父。
 宮城県の刑務所で教誨師を務める浄土宗住職。
 2013年の台風による土砂災害により檀家さんが犠牲になった、
 伊豆大島の日蓮宗の住職。
 小学3年生時自らも被爆し、2014年より原爆体験を語る活動をはじめた
 カトリック教会司祭。
 宗教・宗派は違えども、現場で自分のやれることは何か、絶えず悩み、
 活動し続けている姿は同じです。
 そして寄り添ってくれること、祈ってくれること、それだけでも人を癒す力がある
 ことに気づかされます。
 今回対談された方は宗教家で、人格者と呼ぶにふさわしい方ばかりですが、
 どのような場所・立場にいようと基本は個人対個人という人間関係だということにも
 気づかされます。
 誇れるものも技能も持たない私にも、何かできること、人の役に立てることが
 あるかもしれません。
 

「心の中に「静」をもつ」 片岡鶴太郎 サンマーク出版

 お笑い芸人・画家としてより、最近はヨガで何かと話題の鶴太郎さん。
 ヨガとの出合い、日々の暮らし、食生活などについて書いています。
 夜中一時に起きて四時間のヨガ、その後二時間かけて食事。
 食事は一日一回のみ。
 なんとストイックな・・と思いますが、本人はそれが楽しくて仕方ないんだそうです。
 彼のような生活は無理だけど、この本には良いこと言うなぁと思う言葉が
 散りばめられていました。
  新しさを求めていた「新化」から次のステージを目指す「進化」へ、
  そして歳を重ねながら自分自身を深めていく「深化」から「真化」へ
 なるほど。枝葉を広げることも大切だけど、物事を深めていくことも大切なんですね。

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