2006年09月29日

それゆけ飲酒

まさか、と、彼は目の前の光景を見て驚愕した。

ごくりと唾を飲み込むと、額から汗が一滴たれてきた。

「あら?あれ何かしら?」と、いたって落ち着いた様子で隣の助手席に座る彼女。

そんな僕とは対照的な彼女の態度を見ていると、余計に僕はあせる。

くるくると回る赤いランプ、眩しい、目が痛い、見たくない。

その赤いランプの前で、車は一台、また一台と、停車していく。

前の車も停車したので、僕もそれに続き停車する。

「助けてくれ!」と僕は悲痛な叫びを、心の中で何度も繰り返す。

僕は持ち前の運気、そしてお得意の「愛と勇気」で、幾度となく僕に降りかかってくるピンチをのり越えてきたつもりだった。

だが、今回こそは、まさに絶体絶命というやつだった。



「あ、なんだ。あれって飲酒検問ね」



バタコさんはまるで無関心な様子で言った。





今日はバタコさんがこの世に生を受けて、〇〇回目の誕生日だった。

僕は普段からお世話になっていた彼女への感謝の意を表すべく、彼女を食事へと誘った。

けして気取ることのない彼女は、「おいしいフレンチでも食べにいくましょう」という僕の提案を拒否し、「無理しちゃって。それに私普通の居酒屋くらいの方が落ち着けるし、好きだわ」と言った。

今日くらい気を使うのはやめてもいいのに、と僕は思ったが、それが彼女の性格だという事は長年のつき合いでわかっていたし、僕の方もたしかに無理はしていたので、僕は彼女の言葉に甘えて、近所の安居酒屋へ二人で行く事にした。

アンパンマン号で車道を走ると何せとても目立つので、僕のもう一つの愛車である、TOYOTAの名車、クラウン、マジェスタをだす。

僕の10歳の誕生日にジャムおじさんに買ってもらった自慢の車だ。

馬力も200以上のハイスペック。

車内も高級感のある感じだし、何より外観の威圧感がすごい。

僕はこのマジェスタでバタコさんと居酒屋に向った。



居酒屋でバタコさんはワインを頼み、僕は飲みたいお酒を我慢してウーロン茶を頼み
、二人で乾杯をした。

もちろん「おめでとうバタコさん」という僕からの言葉を添えて…。

僕らは居酒屋で2時間程たわいもない会話をしながら過ごし、ワインとビールを5杯以上飲んだバタコはとてもいい気分になっていた。

そんなバタコさんを見ていると、僕も無性にアルコールを喉に通したくなり、「一杯だけならいいよね?バタコさん」なんて、言ってみる。

しかしいくら酔っ払っていても根っからの堅物な性格は変わる事がないようで、「ダメよ!絶対ダメ!一杯だけなら、っていうその精神があなたダメ!」と、厳しい口調で言うバタコさん。

それから、「ちょっとトイレに行ってくるわ。そしたらそろそろ出ましょうね」と、用をたしに行くバタコさん。

僕はトイレに入っていくバタコさんの姿を確認した後、魔がさしたというか何と言うか、日本酒を一杯注文し、バタコさんがトイレから戻ってくる前に、急いでそれを飲みほす。

「ぷは〜っ!」と、僕はいかにも酒飲みらしい感じで。

それから戻ってきたバタコさんと共に、「おごらせてくれ」という僕の善意をしりぞけ結局割りかんだった会計をすませ、居酒屋を出る。





そして、そんな経緯があっての、今現在。

大ピンチの今現在。

自分で自分の顔を見る事はできないが、僕の顔色は明らかに青ざめているのだろう。

そして僕はとっさにギアをバックへと入れるが、すでに後ろには車がつまっていた。

僕はもうどうしたらいいのかわからなくなり動揺をあらわにした。

そんな僕の様子を見て、それまでお酒も入ってお気楽だったはずのバタコさんが、いたって真面目な面持ちで、そして静かに言った。



「あなた…、まさか」



そして、僕も言う。



「あぁ、飲んだ」



マジェスタの車内だけ時がとまったかのように、二人は固まった。

赤かったバタコさんの顔も、次第に青色へと変化していった。

僕らはそれからしゃべる気力すらなくなっていまい、僕はただ少しづつ進むこの渋滞に身をまかせてアクセルを踏むしかなかった。

まるで死刑囚の列の中で、これから首を切られるために死刑台に並んでいるみたいな気持ちだった。




検問はいつの間にか前の車の番になり、そしてそれはとうとう僕らの番へと。

一人の中年男性警官が車の窓に近づいてきた。



「すいませんが、只今飲酒検問をしておりますので、ご協力くださぁい。私の顔に向ってふぅーっと息を吹きかけてもらってもいいですかぁ…、って、うわぁ!あんたアンパンマンじゃないかぁ!うわぁ!こんな所でお会いできるなんて!しかもあんた、そのまん丸顔でマジェスタかよ!ギャップすご!」



有名人である僕との対面に、警官はさぞ感激していたようで、「これはもしや…」と思った僕は、



「はい、どうも、僕、アンパンマンです。それでは、失礼します」



なんて、流れでごまかす作戦を決行し、その場を去ろうとするも、



「あ、すいません。検問の方だけお願いします。こういうの嫌なんですけど、こっちも仕事ですもんで」



と、あっさり作戦失敗。

あぁ首が、僕の首が切られる、なんて気持ちで、僕は警官に向って息を吐く。

息を吹きかけられた警官は一瞬眉間にしわをよせた。



「あの…、もしかして…。あ、いえ、一応確認なんですがね。まさかあなたに限ってそんな事あるはずないとは思うんですけどね。あの、ちょっと確認のために、今度はこの機械に向って息を吹きかけてもらっていいですか、はい」


そして、機械を出す警官。

一回目は息を吸ってごまかしてみるも、やはりあっさりばれて、今度はしっかりと息を吹きつけると、無情にもピコピコ点滅しだす機械、憎っき機械。

そして、警官、それまでとは一変し、険しい顔になる、そう警官の顔になった。



「あなた、飲んでますね」



警官は冷静だったが、やはりどこかに厳しさを隠した口調で言った。

しかし、僕にはどうしても飲酒の事実を認めるわけにはいかなかった。

僕の場合、その辺のいち凡人が飲酒で捕まるのとはわけが違うのだ。

僕は誰でもない、愛と勇気と平和のシンボル、アンパンマンなのだ。

その僕が逮捕だなんて、けしてあってはならない事なのである。

どれだけたくさんの正義の人が絶望することか、どれだけ多くの子供達が泣く事だろうか。

そして僕が逮捕されてしまったら、いったい僕の服役中、誰がバイキンマンの悪事をとめられるというのか。

ここで捕まるには、あまりに犠牲が多すぎた。

そして僕は、追い詰められた僕は、とっさに思い立った行動でこの状況を打破しようとあがく。



「僕がお酒を飲んで運転なんかするはずがないでしょう!変な言いがかりはやめてください!それに僕、アンパンマンなんかじゃありません。僕は最近生まれ変わったんですよ。そう、酒蒸し饅頭で作られた、愛と勇気の戦士、酒蒸しパンマンにね!」



正直、苦しかった。

しかし、なんとしてでもこの場を乗り切る使命が僕にはあったのだ。



「アンパンマンさん、みっともない真似はやめてください。そんな言い訳は通用しませんよ。私としても非常に残念でありますが、あなたを今、飲酒運転の罪で逮捕します」


逮捕。

僕は逮捕されるのか。

いやだ。

そんなのはいやだ!

そんなのはいやだ!

そんな〜のは〜い〜やだぁ〜〜♪

と、動揺した僕は「アンパンマンのマーチ」の一フレーズを口ずさむ。

そして僕はなんとも愚かな行動に出た。



「酒蒸しパ〜〜〜〜ンチ!!」



僕は警官にアンパン、いや、酒蒸しパンチをくらわせた。

そして、飛んだ。

飛んで、逃げた。

バタコさんを置きざりにして、僕は上空へと飛び立った。


「バタコさん、そしてジャムおじさん、ごめんなさい…。皆、ごめんなさい…。」


僕は涙をこぼしながら、あてもなく飛んだ。

そんな僕の酒気帯び飛行を見て、お月様も泣いていた。


アンパンマン容疑者






← 今日の挿絵。現在全国指名手配中とかなんとかで。









 
 
↑ というわけで、今世間で大ブームの飲酒運転のお話でした。飲んだら乗るな、乗るなら飲むな。

  

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2006年09月26日

それゆけ遭難

雪山で遭難して六日目。

食料はとうに底をつかせていた。

さすがに命の危険を感じ始めてきた。

死は確実に僕らの近くまで歩みよってきていた。



「ジャムおじさん、どうです?体の具合は?」


ジャムおじさんは僕の問いかけに応えるため、口元をもごもごさせて言葉を発しようとしていたが、僕にはそれが聞き取れなかった。

明日までに救助が来なければジャムおじさんはもうダメかもしれない、と思った。




遭難から7日目。

ジャムおじさんは息をするのもやっとといった感じだった。

そして僕は、強烈な眠気と戦っていた。

寒さと空腹の中の強烈な眠気。

寝たら楽になれるかもしれない、というような思いが一瞬頭をよぎった、が、自分で顔をひっぱたいて、なんとか持ちこたえる。

そんな調子が何時間か続いて、僕はいつの間にかまぶたを閉じてしまう。

が、すぐにはっとして目を覚ます。

そして、驚く、心臓が引き締めれるかの心地で。

僕のすぐ目の前まで四つんばいになったジャムおじさんが地をはってあゆみよっていたのだ。

その形相はとても普段の優しい彼からは想像もできないようなもので、充血しきった目ん玉をぎょろっと見開き、口元をこれでもかという程にひんまげ、よだれもたらしていた。

僕はその時思った。



「食われる」



と。

そしてこの後、僕は取り返しのつかない事をしてしまう。

反射的だったのだ。

もちろん故意にやったわけではない。

気づいた時には叫んでいたのだ。



「アーーーンパーーーンチ!!」



って。

そして血まみれで横たわるジャムおじさん。

アンパンマンの手



← 挿絵







僕の手にもまだ鮮明とした赤色の血が…、が、その血もすぐに寒さで凍ってしまう。



「ジャムおじさん!ジャムおじさん!」



僕は何度も横たわるジャムおじさんをさすり、叫んだが、無駄だった。

僕は殺してしまったのだ。

僕の父を。

世界でたったひとりの、優しかった父を。




遭難から8日目。

ジャムおじさんの死臭が鼻をさす。

僕も彼とここで死ぬのだろう、そう確信しつつあった。

あの世でジャムおじさんになんて謝ればいいのだろうか、そんな事を考えて鬱になる一方で、なんとかして生きのびたいと思う自分の存在気づき、それがまた鬱になる。

そして、僕はまたある事に気づく。

残された最後の食料、その存在に気づいたしまったのだ。

それは気づくべきではなかったのかもしれない。

そう、ジャムおじさんが最後に手を出そうとした、あの食料だった。


「どんな気持ちでそれを食べたの?」

きっと誰だってそう思うんだろう。

しかし、僕は無心だった。

何も考えてなどいなかった。

せまりくる死を回避するための生存本能がそうさせたのだ。


頭に手をのばし、自らの頭をちぎる。

それを口元に運び、また頭に手をのばす。

その繰り返し。

頭の3分の一程を食し、僕は幾分か楽になった。

そして、あらためてジャムおじさんの遺体を見て、涙があふれた。

僕は何度も、「ごめんなさい、父さん、ごめんなさい…」とつぶやいて、とめどなく流れる涙をぬぐった。

顔のかけた僕は、今、最低だった。



遭難から9日目。

救助隊をひきつれた、バタコさんがやってきた。


「大丈夫!?アンパンマン!!」



奥にあるジャムおじさんの遺体について、僕はなんとバタコさんに説明すればいいのだろうか。

顔をかけさせた僕は、何故今生きているのだろうか。

口の中でアンパンの味と死臭がまじった。



 
 
↑ うひゃ!きょうはたのしかったーー!
  
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2006年09月22日

なんか出てる

本当のアンパンマン









上のあやしいお兄さん、実は彼こそが本当のアンパンマンなのです。

アンパンマン






← つまり、こいつは偽者なのです。(みんな、こいつに騙されるな)









やはり本物のアンパンマンは一味も二味も違う。

顔を見てみなさい。

何かこう人生の奥深さとか、そういうものが顔からにじみ出ているでしょう。

「おかしなかぶりものをしたただの変態」と言ってしまったらそれまで。

しかしそれではなんともナンセンス。

たしかに子供には嫌われるでしょう。(少なくとも人気者にはなれないでしょう。)

とてもこいつに助けを求めても、どうにかしてくれそうな気配はないでしょう。

丁度ポジション的には、仮面ライダーでいう、

ライダーマン




←ライダーマンのポジションでしょうか。






「人間の口が出ている」ただそれだけの理由で人気者になれなかった可愛そうなライダーです。

並べてみよう。

本当のアンパンマンライダーマン











おぉ、やはり!うりふたつですね。

「ただの人間じゃないか」というくだらない理由で彼らを敬遠するのだけはやめてほしい。

むしろそこがいいのではないでしょうか。

人間っぽいから親しみやすいのです。

アンパンマン




←こんな奴や











カブト



←こんな奴より、




よっぽど信用できるってもんです。

ところで、あの顔の出たアンパンマン。

あれは実は、1969年の初登場時のアンパンマンなのです。

絶対にこっちの方がかっこいいとは思いませんか?

ちょっと小太りな辺りとかがもうたまりません。

顔をちぎらなくてもいいし、絶対に現在のくそアンパン野朗より優れているといえます。

ただ、やはり本物アンパンマンは、他にいます。

そう、

やなせたかし



僕らの父、やなせたかし様、






あなたこそが本当のアンパンマンです。

リアルアンパンマン、やなせたかしは、顔をちぎったりもせず、自身の稼いだマネーにより大量のアンパンを買ってくれます。

空は飛べませんし、体も弱めですが、地位とお金はあります。

夢なんて金で買えます。

ところで、あなた、そこのあなた。

今僕が、今回のオチをどうしようかわからなくなって、意味もない事をダラダラと書いているんじゃないか、とか思ったでしょう。

その通りです。

さようなら。


 
 
↑ 「なんだこれ。画像ぱくって貼っただけのうんこ記事だ」って思ったあなた、そこのあなた。その通りです。さようなら。(最近どうもあれなんで、とてもあれなんで、もうちょっとあれじゃなくなってきたら、気合入れて毎日更新したいな、とかは別に思ってないです。)

  
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2006年09月13日

アンパンマンソング紹介

バッテラさん















作品の素晴らしさはもちろん、その挿入歌においても、多数の名曲があるといえるアンパンマンです。
今日はそんな名曲達の歌詞と一度じっくり向き合い、作品の素晴らしさを今一度認識してみましょう。





「アンパンマンのマーチ」

作詞 やなせ たかし

作曲 三木 たかし

そうだ うれしいんだ  生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ 生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため





「バイキンマンのマーチ」

作詞 やなせ たかし

作曲 三木 たかし

おれ様 天才 ファッキンラブ
帰る家なんて とっくになくなった
いっつも 一人だった
だっておれ ばい菌だから
だっておれ ばい菌だもの
友達なんて いらないから
なぁ そうだろ かびるんるん
あぁ 明日こそ 気分るんるん





「ドキンちゃんのマーチ」

作詞 やなせ たかし

作曲 三木 たかし


骨の髄まで溶かして
あなたに熱く抱かれたいの
まぶしすぎる白が ちょっぴり身にしみるわ
それでも私 耐えみせる 
あなたとてもふかふかね 
あら 少しふかふかすぎやしないかしら 
気のせいかかしら いいえ そうでもないわ
イースト菌は程ほどに イースト菌は程ほどに
私こそ あなたのイースト菌
いつでも あなたのイースト菌
さぁ 醗酵しましょう 私と一緒に
愛しのしょくぱんマン様 ドキドキドキンちゃん





「よもぎパンマンのマーチ」

作詞 やなせ たかし

作曲 三木 たかし


わかっている わかっているんだ
子供向けのパンではない けして
ただ 根強い人気 不動の人気はある
それは いなめない それはいなめないよね
アンパン カレーパン しょくぱん
たしかに勝てません とても
メロンパン ロールパン
たしかに勝てません きん差だけどね
ただ バッテラさん
バッテラさんとか出すくらいなら おれを出せ
誰が解るバッテラ どんな子供が解るバッテラ
さばの押し寿司バッテラ そんな無茶な
とちくるってるよたかし やなせたかしよ
頼むから登場させてくれ オイラよもぎパンマン






「やなせたかしのマーチ」

作詞 やなせ たかし

作曲 三木 たかし


アンパンマン 気づけば30年
わし とうとう86歳
案外死期 近いかもね
でも いいんだ
毎日 幸せだった
がっぽり印税 隠居生活
がっぽり印税 隠居生活
まさか ここまで売れるとは 思ってなかったね




 
 
↑ 手抜き更新?はは、まさか
  
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2006年09月11日

アンパンマンと語る

あんぱんまん









アンパンマン 「ねぇ、昨日言ってた事、本気かい?」

たいし 「え?何が?」

アンパンマン 「だから、昨日の記事の最後に書いてた、毎日更新はじめました、ってやつだよ」

たいし 「あぁ、あれか、まぁ本気といえば本気だよ、ただいつ息切れするかはわかんないけどね〜〜〜、もって2週間かな?はっはっはっは〜〜」



アンパンマン 「軽はずみな発言はやめろよ!!」


たいし 「う、うわぁ、び、びっくりした…。いきなりフォントサイズ6とかやめろよ…。デカフォントやるならやるで先に言ってくれよ」

アンパンマン 「ごめん…。ただ、やっぱり読者を惑わすような発言はやめた方がいいと思うんだ。一人で日記を書いてるわけじゃないんだから、言葉はしっかりと選んだ方がいいよ。これはいちブロガーとしての意見だけどね」

たいし 「え?アンパンマン、ブログとかやってんの?」

アンパンマン 「あ、しまった!まぁここだけの話だけどね」

たいし 「へぇ〜そうだったのか、世界の治安を守る傍ら、そんな事までしてるなんて、すごいなぁ。そう言われてみると、君の丸顔もだんだんインターネットっぽい顔に見えてきたよ、引きこもり特有のあの顔に。ところでブログのアドレス教えてよ。見たいからさ。よかったらリンクとかもさせてよ」

アンパンマン 「いやそれはちょっと…、まだ時期じゃないんだ…、まだ早すぎる…。とても公開に踏み切れるレベルじゃないんだよ、もう少し待ってくれ」

たいし 「そうか、いいよ君がブログに自信を持てるようになるまで、いつまでも待ってるよ。」

アンパンマン 「ありがとう、君はいい人だ」

たいし 「へへ、やめろよ、照れるじゃないか、ところで、アンパンマン、一杯どうだい?」

アンパンマン 「今日は車で来てるんだけど…、まぁ一杯だけなら頂こうかな」

たいし 「おっ、話せるねぇアンパンマン。じゃぁ…、ビールにするかい?それとも焼酎か日本酒かい?」

アンパンマン 「じゃぁ焼酎がいいなぁ。最近芋焼酎にはまっててね」

たいし 「だったら丁度いいのがある。芋焼酎、魔王。いいお酒だよ」

アンパンマン 「魔王といえば、三大芋焼酎と呼ばれ焼酎の一つで、今大人気のお酒じゃないか。それは上等のいいお酒だ」

たいし 「よく知ってるなぁ、さては相当なのん兵衛と見たぞ、はっはっは」

アンパンマン  「はは、まぁたまには羽目も外さないと、毎日笑い顔も作ってられないんだよ。おっとこれはオフレコの話だがね、ははは」

たいし 「じゃぁ、乾杯といこうか」

アンパンマン 「あぁ、乾杯!」

たいし 「ぷはぁ〜〜、やっぱりうまい焼酎だこれは」

アンパンマン 「う、うわ〜〜〜〜!!あわわ〜〜〜〜!」

たいし 「ど、どうしたんだいアンパンマン!?」

アンパンマン 「か、顔がぁ〜〜〜!僕の顔がお酒でふにゃふにゃになっていくよ〜〜〜〜〜!!」

たいし 「ふはははーー!かかったなアンパマーン!」

アンパンマン 「な、何ぃ!?」

たいし 「なんと僕の、いや、俺様の正体は…、バイキンマン様だったのだぁーー!」

アンパンマン 「く、くそぉ〜、やられたぁ〜〜」

バイキンマンだったたいし 「ざまぁみろアンパンマン!後で蒸しパンにでもしてやるよ。さすれば丁度酒蒸し饅頭といったところかぁ〜あはははは〜〜〜!」

アンパンマン 「く、くそぉ〜〜〜」

バイキンマンだったたいし 「そして聞いたぞ〜!お前ブログやってんだってな!何が何でも見つけて、あちこちで流出させてやる〜!そしてコメント欄も荒らしに荒らしてやるからなぁ〜〜。じゃぁ、バイバイキ〜ン!!」

アンパンマン 「ぶ、ブログだけはぁ〜〜、ブログだけには手を出さないでくれぇ〜〜〜〜〜」


 
 
↑ まぁ先に飲みたいと言ったのはやつの方なんですけどね。あ、所で、バイキンマンさんがアンパンマンのブログを早速見つけてきてくれたので、リンクに「アンパンマンの自己満足日記ページ」を追加しました♪

  
Posted by pinknonamakemono at 21:22Comments(2)TrackBack(0)

2006年06月15日

100度サウナ我慢大会 〜サザエさん編〜

タマ













ここはとある場所にある健康ランド。

僕は一汗かきに、サウナ室に入った。

室内の温度は100度。

いい汗がかけそうである。

しかし…!

そこで僕が見た驚きの光景とは…!!?



たいし(さ、サザエさんだ…!な、なんてこった!サザエさんファミリーが集結してるじゃないか!波平にマスオさん、カツオくんにタラちゃん!い、イクラちゃんやノリスケさんまで…!あ、あぁ!!伊佐坂先生や甚六さんまでいるじゃないか!)


?? 「ニャー。」

たいし 「どわーーー!タマいる!タマいたーーー!!サウナに動物連れ込んじゃだめだろーーぅ!!」

波平 「おや?どうかされましたかな?」



あんまりにも驚いて奇声をあげてしまったたいし。

動揺隠せず。


たいし 「いや、ちとサウナ室に猫さんがいた事に驚いてしまいましてね。いやぁ、しかしなんともハイカラですなぁ。サウナに猫とは。ほっほ。お宅の猫さんですかな?なんとも可愛らしい。」

波平 「しかしここのサウナは熱いでしょう?おたくみたいな若い人にはちょっときついでしょ。はっはっは。」

たいし 「(スルーかよ!!タマの話はスルーかよ!!このハゲが!)いえ、僕も熱さには自信がある方でしてね。こんなのは余裕ですよ。ふっふ。」


ピクッと眉間にシワをよせる波平。

頭の髪の毛もゆらりと泳いだ。


波平 「ほほ〜。とかなんとか言って、もうちょっと苦しいんじゃないのかな〜。はっは〜」


意外な所で好戦的だった波平。

たいしの眉間にもシワがよった。


カツオ 「父さん!なんだよ、この人に対抗心燃やしてるのかい?まったく父さんも子供なんだから〜。」

波平 「カツオ!!黙っとれ!誰も対抗心など燃やしとらーん!!」

カツオ 「ひ〜〜!ごめんなさ〜い!!またっく、父さんのカミナリは恐いよ…。」

マスオ 「はっはっは。でもお父さん、案外サウナで我慢対決なんてのもおもしろいかもしれませんよ?」

波平 「ん?そ、そうか?別にわしはやっても構わんが…。どうですかな?そこの若いお方。」

たいし 「いいでしょう、おもしろそうだ。しかし、何にもない勝負じゃおもしろくない。もしこれで僕が勝ったなら、お宅のワカメさんを…、ごほっ!ごほっ!いえ、やっぱり何でもありません。さぁ、勝負を始めましょう。」

波平 「ちょ、ちょっと待てぃ!い、今ワカメって言ったろぅ!ワカメをどうする気じゃー!」

たいし「おや?私そんな事言いました?コーヒー牛乳をかけて勝負しましょう、って言っただけですけどー。」

波平 「うそをつけーー!おのれ…。ワカメはわしが何が何でも守るぞ!」

カツオ 「父さん!落ち着いてよ!そんなに興奮したらのぼせちゃうよ!それに、初対面のこの人がワカメの事を知るはずがないじゃないか〜。」



なんやかんやでおっ始まった、サザエさんキャラ達とのサウナ我慢大会。

参加者は、たいし、波平、カツオ、マスオ、タラちゃん、ノリスケ、イクラちゃん、
伊佐坂先生、甚六さん、そして…、









タマ!!







また無意味なデカフォントを使った所で、我慢大会、レッツスタート。





開始一分後。

早くも一人目の離脱者が。


甚六さん 「ぷふぅ〜、もうダメだぁ〜。」


やはり浪人生の甚六さん。

そのセリフ、来年の大学受験時には聞きたくないよ。

根性ない人は何をやってもダメって事なのだ。



そしてその直後…。


伊佐坂先生「すまんが、原稿の仕上げがまだだったので、ここらで失礼させてもらうよ。」


へたれ。

へたれ伊佐坂親子。



それから10分後。


波平 「ふふ。なかなかやりますなぁ、お若いの。そろそろ苦しいんじゃ?」

たいし 「はっは。何をおっしゃる。お宅こそ!」

カツオ 「もう!なんだよ!二人とも大人げないなー!もう付き合ってらんないよぅ!」

こうして、カツオ、あっさり離脱。

意外に大人だったカツオくん。

ちっ。

おもしろくない。



そしてそれから3分後。


イクラちゃん 「はーい、父さん。そろそろ限界です。ばぶー。ここらで引き上げるとしましょう。ちゃーん。」

ノリスケ 「ん?そうか?じゃぁそろそろ出るか。」


こうして波野親子が離脱。

熱さのせいで、誰もイクラちゃんがしゃべった事に気づかず。

イッツ、サウナマジック。



我慢大会開始から、とうとう15分が経過。

100度のサウナで15分はきつい。

残る選手は、たいし、波平、マスオ、タラちゃんの4人と、白い猫が1匹。

たいしには勝算があった。

何を隠そう、彼は破滅症患者。

破滅する事に快楽を感じるのである。

そんな彼に守るものは何もない。

何を失ってもいいから、自分の体の心配などはしない。

果たして、それに波平、マスオ、タラちゃんがついていけるのであろうか…。



プルプル…、プルプル。

マスオ 「ん?お、お父さーん!プルプル言ってますよー!体、プルプル言ってるーーぅ!」

波平 「す、すまんマスオくん…。もう限界のようだ…。あ、後は頼んだぞ…。ふ、フリーザはサイヤ人の手で…、いや、熱すぎて何を言ってるかわからんくなってきた…。とにかく、磯野家のを頼んだぞ…。ぐふぅ。」


こうして、案外あっさりと波平が離脱。

さあさぁ、残るはマスオさんとタラちゃんだー!


たいし 「はぁはぁ…。どうです?さすがにそろそろきついでしょう…?」

マスオ 「いやいや、僕はスタミナはある方だからね。ちっとも。はぁはぁ…。」


誤算だった。

本当に意地っ張りなのは、波平ではなく、マスオさんだったのだ。

普段おとなしい人程、変な所で意地をはったりするものだ。



開始から20分経過。

だんだん笑えない時間になってきた。


ブクブク…、ブクブク…。


たいし 「ん?あ、あーー!た、タラちゃんが口から泡出してますよーーー!!」

マスオ 「え!?…。…。いや、タラオは口で泡を作るのが得意技でね。なぁに、こんなのはいつもの事だよ。」

たいし 「う、うそつけーー!絶対やばい顔してるもん!あ、あんたタラちゃん連れて出ると負けになるからそう言ってるだけでしょー!」

マスオ 「な、何をバカな…!ほら、この通りタラオは元気そのものだよ!!ねぇ!タラちゃん!おい!タラオーーー!!!」


泡ぶくタラちゃんを強引に揺するマスオさん。


タラちゃん 「も、もうダメですーーーぅ…。ブクブク。」

マスオ 「嘘つくんじゃない!!お前はやればできる子さ!!本当は大丈夫なんだろ!?大丈夫って言えーーーー!!」


さらに激しくタラちゃんを揺するマスオさん。


タラちゃん「だ、大丈夫ですーーーーーぅ…。ブクブク。」

マスオ 「よし!おっけい!さぁ!これでプレイ続行だ!!」


明らかに大丈夫じゃなかったタラちゃん。

マスオはたかがサウナの我慢対決で、おかしなまでの意地をはっていた。

「フグ田」と名乗らせてもらえない怒りが、ここで爆発したのであろうか。



このままではラチがあかないと判断したたいしは、ここでマスオを心理的に追い詰める作戦に出た。


たいし 「マスオさん…。あんた、悔しくないのかい?フグ田の表札を出させてもらえない事が!!」

マスオ 「な!?何故その事を…!き、君はいったい何ものだ!」

たいし 「ふふ。そんな事はどうでもいんだよ…。そういえば、言ってたなぁ。あんたの勤める海山商事の社長さんが…。アナゴの方が使える、ってねぇ!!」

マスオ 「なっ…!!あ、アナゴ君に、ま、負けた…?こ、この僕が…。あんなタラコ唇野朗に…。この僕が…。」

たいし 「ふふ、さすがに動揺を隠せないようですねぇ。」

マスオ 「ふふ…。いいんだ…。別にどうでもいいんだ…。もうどうにでもなってしまえーー!!会社も家もつぶれちまえーー!おれは磯野マスオじゃない!!フグ田マスオだぁーーーー!!うぉーーーーーー!!!」


この時、たいしは自らの最大の誤算に気づいた。

破滅症なのは自分だけではなく、マスオさんもだったのだ!!

マスオさんは、潜在的破滅症患者だったのだ!

マスオの中に眠っていた、破滅症が今目覚めたのだ!

破滅症患者の向う先は一つ!

破滅である!!































一時間後、結局3人とも脱水症状で大騒ぎ☆

サウナの隅っこの方で、猫も一匹干からびてたってさ。


 
 
↑ この前リアルに、意地っ張りの知らないオヤジと、100度サウナで対決して、19分という大記録を作りました。死ぬかと思いました。その後ずっと一日中耳鳴りがしてました。たぶん、危なかった気配です。
  
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2006年05月18日

いつかの未来 〜カツオ編〜

カツオ













僕は磯野カツオ。

高校3年生。

今年で18歳だ。

誰もがうらやむような幸せな家庭で育った。

我が磯野家はご存知、大家族。

皆がお互いが協力し合い、僕だって年の離れた兄弟とも仲良くやってきた。

しかし…。

そんな暮らしも今じゃすっかり変わった。



僕の13こ上の姉であるサザエの夫マスオさんは、僕のおじさんにあたるノリスケさんの奥さん、つまり僕のおばさんとなる、タイ子さんと駆け落ちして6年程前に蒸発。

「すまない、サザエ。タラオをたのむ。」

こう書かれた置手紙だけが、我が家に残った。

そしてつい1年程前に、姉は再婚。

バツイチ同士での結婚だった。

「やぁ、カツオ君、おはよう。」

「おはよう、あなご兄さん…。」

毎朝僕は新しい兄さんの名前を呼び、あいさつを交わした。

しかし…、僕の兄さんはマスオさんだけだと、今でも思っている。

タラちゃんだって、妹のわかめだって、僕と同じ気持ちでいるはずだ。

皆口には出さなかったが、マスオさんの事を憎むと同時に、磯野家に帰ってきてくれる事を願っていた。

もし父さんが生きていら、姉さんの再婚など、けして許しはしなかっただろう…。



忘れるはずもない。

あれは4年前の日曜日の事だった。

たまたま父さんだけを残し、僕ら磯野家はデパートへ出かけた。

その間、我が家に空き巣が入ったのだ。

家にいた父さんは犯人と出くわした。

正義感の強かった父さんは当然ながら犯人を捕まえようとした。

そして…。

腹をナイフで3ケ所刺され、父さんは帰らぬ人となってしまった。

犯人はその後すぐ捕まった。

僕らのよく知っている人物だった。

いつもうちに配達に来てくれていた三河屋のサブちゃん事、三郎さんだった。

この事実は知った僕らは二重のショックを受けた。

彼は今でも服役中である…。



この事件が直接のきっかけかどうかはわからないが、1年後、母さんが寝たきりになり、今や僕の事すら思い出せない程の重度の認知病となった。

それからというものの、磯野家の会話はめっきり少なくなった。

食事だって全員がそろって食べる事はほとんどなくなった。

姉さんは母さんの世話で忙しくなり、料理も作れなくなった。

僕やわかめやタラちゃんは、こずかいの範ちゅうで毎日菓子パンなどをかじった。



僕は知っていた。

わかめが家のために高校進学をあきらめた事を。

タラちゃんが学校をさぼって、部屋に引きこもっている事を。

わかめは、

「高校は行きたくないから行かないだけよ。早く社会に出たくなったの。」

と言う。

タラちゃんは部屋から一切出ようとせず、

「僕の事はほうっておいてください。他人に干渉されるのはもうまっぴらです。」

と、他人に口を聞こうとも耳を傾けようともしない。

でも…、僕はこんな状況なのにも関らず、二人に何も言えやしなかった。

長男である僕がしっかりしなければならない事はわかっている。

家の事情や大人の都合で、二人に道を踏み外してなんかほしくない。



しかし、今は僕も周りが見えていない。

生きる気力すらなくなりかけている。

道を踏み外したのは、僕も例外ではなかった。

「お〜い、いその〜、今日も集金にやって来たぞー。」

彼はうちにやってきては、いつもこんな調子で僕にお金を出せと言う。

中島は変わった。

中学に入ってから、中島と遊ぶ事がほんとんどなくなり、彼は一部の不良グループとつるむようになっていた。

それから僕が高校に進学した頃、中島はヤクザとつながりがある、ここらでは有名な暴走族のチームに入った。

そこでパシリをやらされていた彼は、僕をカモだとねらいをつけ、あれこれと僕に様々な要求をした。

僕が精神的に弱っていた所につけいられたのだ。

しかし、僕はどうしても中島を心から恨む気にはなれなかった。

中島は変わったが、きっといつか昔のようにまた解り合えるはずなのだ。

そう信じていた。

いつだったか、中島に言った事があった。

「中島、お前変わったな…。また昔みたいに野球しようぜ…。」

「あん?野球?てめぇなめてんのかよ。ハゲが。」

「お前だって昔は変なテクノカットみたいなやつだったじゃないか。」

僕はこの後、コンタクトレンズの長髪、中島にボコボコにされた。

あの頃の中島が戻ってくるまで、僕はいつまでも待つつもりでいた…。



人間の暮らしというのは日々変わっていく。

昔と同じままのものなんて存在しない。



父さんは死んだ。

母さんは寝たきりになった。

姉さんはマスオさんの上司、あなごさんと再婚した。

マスオ兄さんは、タイ子おばさんと駆け落ちして家を出た。

わかめは高校に行かず働きに出た。

タラちゃんは引きこもりのニート予備軍になった。

中島は髪を長くし、族のチームに入った。

僕、カツオはその中島にいじめを受けていた。

小学4年生になったイクラちゃんは、今だに「はーい」と「ちゃーん」と「バーブー」しかしゃべらない。

かおりちゃんは赤ちゃんを3回おろした。

伊佐坂家の長男、甚六さんはとうとう浪人生活8年目に突入した。

いつの間にかいなくなったタマは、花沢さんの家に住み着いていた。



良くも悪くも、これが今の現状。

この先どんな未来が待っているかなんて解りはしない。

しかし、目をそらす事なんてできないのだ。



ある日、学校からうちに帰ると、家の周りをうろうろしているマスオさんを見つけた。

「あ…、か、カツオ君…。」

マスオさんが僕に気づいた。

僕は何も聞かず、ただ言った。

「兄さん、おかえり。」

そう、良くも悪くも、これが今の現状なんだ。



 
 
↑ 僕、カツオ。こっち、115位くらい。


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↑ 僕、カツオ。で、こっち、知らない。父さん、明日はサブちゃんが刑務所から出てくる日です。


PS リンクに「のび太症候群」を追加しました♪なんかへこむくらいに相当すごいので要チェケラ。


  
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2006年05月13日

ドラゴンボールP (第一話〜第三話)

ヤムシンハン













見たことないって人には、まったくおもしろくないだろうけど、今日はかの伝説的マンガ、「ドラゴンボール」の話。

ドラゴンボールはアニメだと、

「ドラゴンボール」 → 「ドラゴンボールZ」 → 「ドラゴンボールGT」

とタイトルが進化していく。(GTは作者が違うし、僕は認めたくないけど…。)

世間一般では、このGTで終了となっているが、実は「ドラゴンボールAF」なるものが存在する。

今や都市伝説として、一部で話題の「AF」。

その実態は、海外のマニアが無許可に作ったマンガというものらしい。

詳しく知りたい人は検索で「ドラゴンボールAF」と入れてみると、情報がたくさんあるので、一度見てみるといい。

そこでは、悟空がスーパーサイヤ人10になっちゃたり、クリリンがスーパーサイヤ人になっちゃたり、とにかくやりたいほうだい。(ちなみに上の画像は、ヤムチャと天津飯がフュージョンした、ヤムシンハン。)

でも思った。

僕も無許可で続編作りたい!

と。

えー、というわけで、僕も熱心なファンの一人として無許可の続編作りまーす。

名づけて、「ドラゴンボールP」。

三部作の大長編、レッツスタート。






〜「ドラゴンボールP」〜

第一話



ここは人里離れた山奥にある、孫一家の住む家。

今日は久しぶりに、孫一家にてかつての仲間達が集まる日であった。

いちいち説明書くのも面倒なので、とりあえずドラゴンボールのキャラほとんど集合したって事にしといてくれたまえ。

悟空 「じっちゃん!久しぶりだな!!」

と、一番最初に孫家に到着したのは、亀仙人であった。

亀仙人 「うむ。悟空、元気そうで何よりじゃ。少し早くきすぎてしまったようじゃのう。悟空、皆が来るまで一眠りさせもらってもいいか?」

悟空 「あぁ!オラの部屋で寝ててくれ。」

亀仙人、一人悟空の部屋にて、仮眠をとることに。



それから数十分後、仲間達が皆孫家に集合。

チチの作った豪勢な料理が皆の前に並ぶ。

悟空 「よし!皆そろったみてぇだな!じゃんじゃん飯を食ってってくれ!」

クリリン 「いや、待て、悟空。むてんろうし様がまだみえてないぞ。」

悟空 「あ、いけねぇ。じっちゃんはオラの部屋で寝てんだった。オラちょっと起こしにいってくらぁ。」

悟空が亀仙人を起こしにいった。

しかし…。

悟空 「じ、じっちゃーーーん!!」

悟空の声が、孫家に響いた。

ピッコロ「どうした、悟空!!あ…!!」

天津飯 「ま、まさか…。」

悟空 「あぁ…。死んでる…!!」

なんと、眠っていたはずの亀仙人が、何ものかの手によって殺害されていた!

ヤムチャ 「そ、そんな…。むてんろうし様ほどの使い手が殺されちまうなんて…!くそ…!ゆるさんぞ!」

ミスターポポ 「亀仙人、ナイフでひとつきにされている。これ、相手強い証拠。ポポ、うそつかない。」

ベジータ 「ふん。だがこの事件、そう簡単な事でもないようだぜ。」

ピッコロ 「なにぃ!?どういう事だベジーター!」

ベジータ 「ふん、ナメック星人はそんな事もわからんのか。よく見てみろ。ここの
部屋の扉には鍵がかかっていて、他の出口も見当たらない。つまり…。」


キャラ一同 「み、密室殺人!!?」


ベジータ 「あぁ、そういう事だ。」

ピッコロ (さ、さすがベジータだ…。サイヤ人の王子の血は伊達じゃないって事か…!!)

孫家で不可能犯罪勃発!

どうする、ごくぅ〜〜!(予告編風に。)


第一話完




〜第二話〜


ブルマ 「皆落ち着いて考えましょう。とりあえず、亀ちゃんの死亡推定時刻は、体の硬直具合から言って、〇〇時〜〇〇時の間ってとこね。この時間にアリバイのない人間を調べましょう。」

デンデ 「さすが、ブルマさん!天才ですね!」

ピッコロ 「で、デンデ!いたのか!お前神殿はいいのか!?」

デンデ 「まぁまぁ、ピッコロさん。今日ばかりは神も無礼講ってやつですよ☆」

ベジータ 「くだらん話はよせ!とにかく全員、〇〇時〜〇〇時にどこで何をしてたか教えてもらおうか。」

チャオズ 「でも、ほとんどの人はダイニングルームに集まっていたから、アリバイのない人は数人に限られるはず。」

チチ 「そういえばそうだなぁ。たしかあの時あそこにいなかったのは、食材の調達に行ってた、悟空さと…。遅刻してきた、ピッコロさん、ブゥさん、ヤムチャさん…、それと、たしかトイレにいってた…、フリーザさん。」


キャラ一同 「うわー!フリーザーー!いたのかぁーー!!」


実はいたフリーザ。

皆驚きを隠せず。

フリーザ 「ほっほっほ。今日は占いババに一日だけ蘇らせてもらいましてね…。ほっほ。昔の敵は今日の友とはよく言ったもんじゃありませんか。今日は単純に皆さんとの再会を楽しみにきたのです。もう戦うつもりはありませんよ。そこにいる、ナメック星人やベジータさんのようにね!おーっほっほ!!」

ベジータ 「くっ。」

ピッコロ 「くっ。」

18号 「待ちな。て事は簡単さ。犯人はあんただよ、フリーザ!!」

フリーザ 「な、なにぃ!!?根拠のない事をぉ…!」

18号 「根拠ならあるさ。じゃぁ聞くけど、あんたさっきトイレって言った亜けど、いったいどこから出すもん出すってんだい?」

フリーザ 「!?」

クリリン 「そ、そうか!フリーザには出す場所がない!トイレになんか行くはずがない!」

フリーザ 「ほっほ…。このフリーザ様をここまでこけにするやつがいたとは…。いいでしょう…。教えてやりましょう。お、オレは今、生理中なんだよーーーーーーーーー!!!」


キャラ一同 「!!?」


18号 「そ、そいつは悪かったな…。」

ピッコロ 「すまん、フリーザ。この星の元神として、お前に恥をかかせてしまった事をあやまる…。」

フリーザ 「ふっ。宇宙一のフリーザ様もなめられたものだ。ねぇパパ。」

コルド大王 「あぁ。地球人共めが。生理中の息子に恥をかかせるなど、マナー知らずにもほどがある。」

場がおかしな空気になってきた。

ここで、我らが悟空、仕切りなおし。

悟空 「とにかくだー、犯人はいってぇ誰なんだ?」

クリリン 「ま、待てよ悟空。オレ、ちょっと変な仮説をたてちゃったんだけど、話してもいいか?」

悟空 「あぁ、話してくれ。」

クリリン 「その…。あくまで仮説だぜ…。疑ってるわけじゃないんだが…。悟空、お前なら、瞬間移動でこの犯行が可能なんじゃないのか?」

悟空 「…。」

クリリン 「ご、悟空?」

悟空 「…。」

クリリン 「ど、どうしたんだ悟空…。急にだまちゃって…。」



ピュン!!



クリリン 「うわー!悟空が瞬間移動で逃げたーーーー!!」

ベジータ 「くそ!犯人は奴だったのか!お前ら!カカロットの気をさぐれ!見つけてつかまえるぞ!!」

突然逃げだした悟空!

果たして本当に犯人は悟空なのか!?

どうなる、ごくぅ〜〜!(予告編風に。)


第二話完




〜第三話〜


悟空が瞬間移動で消えた直後、孫家の殺人犯行現場にて、何や不振な行動をとる人物がいた。

謎の人物 「ふふふ、あぶないあぶない。亀の野朗、ダイイングメッセージなんか残しやがって…。今のうちに証拠隠滅…。」

悟空 「そこまでだ!!」

謎の人物 「!?」

ピッコロ 「そ、そんな…。まさか貴様が真犯人だったというのか…。」

ブルマ 「う、うそでしょ…。あなたが犯人だなんて…。」

悟空 「オラには最初からおめぇが犯人だってわかってたさ。オラはすぐ見抜いたんだ。じっちゃんの死に方がおかしい事に…。そう、このポーズはろうがふうふうけん!じっちゃんが残したダイイングメッセージだったのさ!!だからあえておめぇをおびきだすために、オラが犯人のふりをしたってわけさ。」

謎の人物 「くっ…!」

悟空 「そう、この亀仙人連続殺人事件の真犯人は…、あんただよ…。ヤムチャ!!」

いつから連続殺人になったんだろうって事はさておき、なんと犯人はヤムチャだった!

ヤムチャ 「はっは…。何を言ってんだよ、語空。オレがむてんろうし様を殺すわけないだろ。それに、この密室のトリックはどう説明するっていうだい!?まさかオレにも瞬間移動が使えるとでも言うつもりかい!?はっは。」


ドブシュ!!

悟空がスーパーサイヤ人になった!

これで彼に解けない謎はなくなった!

悟空 「無駄だ、ヤムチャ。そのトリックはすでに解けたよ。」

ヤムチャ 「な、なんだと!?」

悟空 「悟飯!おめぇの出番だ!」

悟飯 「はい、父さん!」

悟空に言われて現れた悟飯。

悟飯は手のひらの上に気のボールをつくり、それを地下にもぐらせた。

天津飯 「ま、まさかこれは…。」


ボン!

悟飯が地下にもぐらせた気のボールが、突然別の場所から飛び出した!

クリリン 「そ、そうか!操気弾か!!」

悟空 「そう、ヤムチャ、おめぇはこの操気弾を使って、あたかもこれが密室殺人かのように見せかけたんだ。どうだ、違うか?」

ヤムチャ 「くっ…。さすが悟空だぜ…。あぁ、そうさ!むてんろうしを殺ったのはこのオレだよ!」

悟空 「動機はなんだ?」

ヤムチャ 「ふん、金だよ。あのじじい、かめはめ波の特許をとったとかなんとかで、オレにかめはめ波の使用料を払えとぬかしやがったんだ。一発2000万ゼニーだぜ。考えられるか?もちろん次々と現れる強敵に対して、オレはかめはめ波を使わざるえなかった…。計15発…。オレは亀仙人に300000万ゼニーもの金を要求されていたんだ…。やるしか…、やるしかなかったんだ…。」

ブルマ 「あ、あんた、あんたバカよ…!」

泣き崩れるブルマ。

多くの戦士達が悲しみにつつまれた。

悟空 「たしかに、じっちゃんがかめはめ波の特許をとって商売の道具につかった事は許せねぇ。だが、ヤムチャ、復讐からは悲しみしか生まれねぇ…。おめぇのかめはめ波が泣いてっぞ!!」

ヤムチャ 「ご、悟空…!し、しかし、オレはここで終わるわけにはいかんのだ!うおーーーー!!!」

突然気をためだしたヤムチャ!

そしてヤムチャの手の平から次々と放たれる操気弾のラッシュ!

クリリン 「や、ヤムチャさんやめてくれーーー!!」

ピッコロ 「く、くそ〜。こうなたらオレのまかんこうさっぽうで…。」

悟空 「やめろピッコロ!暴力はいけねぇ!暴力は暴力しか生まねぇぞ!!」

天津飯 「く、くそ〜、いったいどうしたら…!」

ベジータ 「はっきり言ってやろうか。この星はこれで終わりだ…。」

とまらない!

とまらない暴走ヤムチャ!


悟飯 「く、くそ〜!お父さん!もう我慢の限界です!スーパーサイヤ人で一気にかたをつけましょう!!」

悟空 「やめろーー、悟飯!!暴力は何の解決にもなんねーぞ!!」

チチ 「じゃぁ、悟空さ!いったいどうしたらいいだよ〜!」

悟空 「警察だーー!とりあえず警察を呼ぶんだーー!!」

ピッコロ 「くっ、やはりそれしか方法はないのか…!」

悟空 「警察が来るまで、オラ一人でなんとなかヤムチャをくいとめる!皆はどっか遠くに逃げろ!!」

ピッコロ 「すまん悟空!警察がすぐ来る!それまでなんとか持ちこたえてくれー!」

悟飯 「お父さん!ぼくわかるんだ。お父さんはなれたんだ、スーパーサイヤ人に…!!」

            

          完 (故 鳥山明にささげ…、あ、まだ生きてたか…。)



 
 
↑ こっち、120位くらい。(ちょっとサリンとか書くと、すぐランキングダウンだ…。ちっ。)


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↑ で、こっち、しりません。今日は勝手に僕一人で、すごく楽しかったです。たまにはこういうプレーも許してください。きもいと言われても仕方ないでしょう。ぐひひ。

PS リンクに「多重人格」と「ただの日記です」を追加しました♪(両方ともコッソリリンキング…。)

  
Posted by pinknonamakemono at 02:14Comments(20)TrackBack(0)

2006年04月05日

猫と喪黒

親、心配







雨で出るはずのバンドのライブが中止になったので、本日2回目の更新でもしてみる。(昨日さぼったし。)



ボケ〜っと、何気なく外を眺めていると…、生まれたてと思われる子猫達が、うちの庭で雨宿りをしているではないか…。

猫フェチの僕としては一大事な事であり、早速外に出て、猫を誘ってみる。

しかし、21歳、硬派な男の中の男、たいしが、子猫と戯れるなんて、とてもかっこ悪いので、散歩のふりをして、何気なく近づく。

そう、あくまでも散歩を装い、何気なくだ…。

そして、手には何気なく、猫にやるための食パンをちぎって持つ。

そして何気なくチラチラ猫の方に目をやりつつ、何気なく、偶然持っていた食パンを投げ与える。

そう、偶然だ、あくまでも散歩をしていたら偶然手に食パンを持っていたのだ。

そして食パンに群がり出す、猫たち…。

あぁ、た、たまらん…。

か、かわいい…、どんなに可愛いかと言うと、

三匹紹介


こんなに可愛い。(若干、その奥で僕を警戒し近寄ってこない親猫が気になるが…。)





もちろん、このデジカメだって、散歩をしていたら偶然持っていたのだ。

硬派な男たいしは、けして子猫を激写するためにデジカメを持ち出したわけではない。

し、しかし…、

か、かわいい…


か、かわいい…。し、死んでもいいぜ…。(左下で実は猫が一匹、乱暴猫にやられている。終始この2匹はケンカしていて楽しかった。ケンカしてても猫はかわいい。)




だんだん3匹の子猫達も私になついてきたようで、ここがもしペルシャだったら、間違いなく僕は「猫使いたいし」の称号を与えられていたに違いない。

え?ペルシャにはそんな称号があるのかって?そんな事ぁ知らんよ。

何はともあれ、ここは猫使いらしく、

直立ねこ


ひざの上で直立させてみる。か、かわいいぜ…、ぐふふふ…。




こうなったら「猫使いひざ」の上に全員集合だぁ、ってな事で、

ひざ猫ランド


ひざの上にいっぱいのせてみる。名づけて、「猫ひざランド」。




そしてその後、お腹がふくれた様子の猫たちは、パンにもあき始めていたようだったので、「ねこ使いたいし」は、ここで特別レッスンをする事に。

腹がふくれたら、お勉強タイムである。

そう、

猫と喪黒


僕の愛する神のような漫画、「笑うせぇるすまん」を与え、勉強させる事に。猫たちも「笑うせぇるすまん」が気にいってくれたようで、興味深々である。(けっこうシュールでしょう?子猫と笑うせぇるすまんって…。)



猫と喪黒2

ほんとに猫達に大人気の「笑うせぇるすまん」。
「え?マジで?喪黒福造(主人公)マジ見たいんだけど。」と、子猫達の心の声が聞こえてきそうな勢いだ。




え〜、こんな感じの、本日、雨の休日でした〜。



ニャ〜!ド〜ン!

っていうか、

ニャ〜!

か。


 
 
↑ こっち、180位くらい。


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↑ で、こっち350位くらい。そういえば、カテゴリを漫画にしてみたけど、どうなんだろうね…。


  
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2006年03月10日

本当の野比のび太

ドラえもんコミック14巻ジャケ















野比のび太は、「無人島へ家出」(コミック14巻)という話の中で、タイトルの通り、無人島に家出をした事がある。

両親から、「家に帰るのが遅い!」と言われた事が家出の原因だ。

ドラえもんも説得もきかず、彼は家を飛び出した。

そして、のび太タケコプターであてもなく海をさ迷い、偶然にも無人島を発見する。

彼はこの無人島で家出生活をおくろうとするわけなのだが、島の不便さに直面し、すぐに挫折。

家に帰る事にしたのび太。

が、不運にもタケコプターを誤って海へと飛ばしてしまう。

帰る手段のなくなった、野比のび太。

「なぁに、明日になればドラえもんが助けてくれるよ。」

と、余裕ののび太。

読者だった僕ですら、そう思っていた。

しかし…。

一週間、ドラえもんは来ない。

一ヶ月、来ない。

一年、まだ来ない。

そして驚く事に、のび太が家出をして10年という年月がたった。

10年もの時を経て、のび太は昔の面影がなくなる程に成長していて、身長は伸び、顔はヒゲ面になっていた。

結論から言うと、ドラえもんは10年目のこの年に無人島にやって来た。

10年前に持ってきていた道具の中に、「SOSはっしんき」という道具があり、それを偶然使った事が、ドラえもんがのび太を見つけられるきっかけになったのだ。

久しぶりに我が家へと戻る事になった、のび太。

しかし、10年たった今じゃ、皆に合わせる顔がないという話に。

そこで、タイムふろしき(かぶせたものの時間を戻したり進めたりする道具)を使い、のび太は10年前の姿に戻り、タイムマシンで10年前の家出をした日に戻る事になる。

そして、家族との感動の対面。ラストは、

のび太 「おなつかしいおかあさま!!」

たまこ(のび母) 「まだおきてたの、さっさとねなさい。」

というオチ。




そして、その後も、なんら変わりなく進んでいく、ドラえもんのストーリー。

相変わらずテストは0点ばかりだし、相変わらずバカばかりしているのび太。

しかし、僕には、どうしても14巻以降ののび太という人間が、嘘っぽく見えてしかたない。

姿形は元に戻ったとはいえ、彼は10年ものの歳月を、無人島で孤独に生き抜いたのである。

彼は10年間、色々な事を思い、そして色々な事を考えたに違いない。

小学4年から10年なのだから、思春期という複雑な時代にも直面していたはずだ。

そして、無人島なのだから、もちろん話す相手は誰もいない。

気が狂いそうになった事だろう。

しかし、彼は10年間、生きる事をやめなかった。

10年間を立派に生き抜いたのだ。

野比のび太はすごい男だ。

尊敬に値する。

しかし、彼の本当にすごい所は、それからの生活にある。

相変わらずジャイアンやスネ夫には、抵抗もする事もなくいじめられっぱなし。

ドジをすれば、しずちゃんにも笑われていた。

それでも、のび太は、その仲間達とつるむ事をやめなかった。

そこがすごい。

彼自身の信念や考え方も、確実に10年で変わっているはずなのだ。

それに、彼は10年間、人とのコミュニケーションをとっていなかったのだ。

そんな人間が、10年前と同じように、同じ仲間と、そして同じ対等(もしくはそれ以下)の立場でつき合いができているのだ。

恐らく彼は、ジャイアンやスネ夫に、「いじめられている」わけではない。

「いじめられてあげている」のだ。

バカをしてヘラヘラしているのも、明るい自分を演じているだけなのだと思う。

そうだ、彼はすべてを悟ったうえで、皆が望む、10年前そのままの「バカでドジな野比のび太」を演じているのだ。

ピエロを演じているのだ!

僕は、そんなのび太の気持ちを察っする事なく、彼を見下すすべてドラえもんキャラクターに、もどかしさ、そして憤りを感じる。

のび太という人は、考えられない程に、心が広く、そして優しい人間なのだ。

他人の幸せばかりを想い、進んで自らは犠牲になっているのだ。

僕は、少しでも、彼の優しさに、すべてのドラえもんキャラクターに気づいてほしいと思う。

そしてこれを読んでいる皆さんにも…。

是非とも、また金曜日の夜に、「ドラえもん」を見る機会があるのならば、少し視点を変えて野比のび太という人を見てあげてほしい。

誰かが彼の優しさに気づいたっていいんじゃないだろうか。

これは僕からの切実な願いである。



 
 
↑ アホか、僕は。


  
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