かなしい。

と書くのは簡単で。
しかもかなしいなんて書いたら
きっと手たたいてよろこぶひとの顔が見える。
壁なぐってればいーじゃんとかKYなこというひともいて。
勝手によろしくないストーリーをつくりあげるひともいるだろう。
というかそれよりなによりきっとおおくのひとにとっては
どーでもいい話に違いない。
私にとってはぜんぜん些細じゃない。ぜんぜん。
でもそれより多く、励ましてくれるひとたちがいるってことを
忘れちゃいけない。だけどかなしい。

わんわん朝まで泣いて
起きたらすっきりするかと思ったのに
思い返したらまた泣いて。

朝っぱらから抜栓したブルピノはめちゃめちゃ悲しい香りがした。
しおれた花ばかりの忘れられた花園。
スミレとバラ。苺ジャム。
「ワインて時々悲しい香りがしますから」と樹カナちゃんも言ってた。

かなしい。
決まったことがよくわかんないことであっというまにくつがえったりとか
よくわかんない。わかるけどわかんない。
世の中は不条理にみちてることくらい知ってる。
リュサックの化学式くらい知ってる。
酵母による醗酵のメカニズムくらい知ってる。

だけどつらいのはどうにもなんない。

ぽっかりあいちゃったバレンタインはどうしよっか。
バニュルスグランクリュとかいいかもね。
チョコレートの香りのする、あのワインを。