ドラフト振り返り記事の3回目は3位と4位の指名をまとめて振り返ってみたいと思います。


3位 高松渡(滝川二) 内野手


1位鈴木、2位石川と連続でピッチャーの指名になったことから3位、あるいは4位ではほぼ間違いなく野手の指名になるだろうとは予想することができました。

この順位であれば内野手なら田中俊太(日立製作所)、外野手なら島田海吏(上武大)や田中耀飛(兵庫ブルーサンダーズ)、投手としての指名にはなったものの桜井周斗(日大三)あたりの指名も考えられる中、中日は3位で高松、そして4位で清水を選択。

3位で野手というのは中日の選手層を考えれば当然ともいえるものの賛意を示したい指名方針ではあります。
しかし、正直いくつかある選択肢の中で本当に高松でよかったのかと問われればそう言い切ることはできないのかなと。

高松はとにかく足の速い選手で、一塁到達タイムは京田をも凌ぐ数字を叩き出す走力特化型の選手。
中途半端に三拍子揃っているもののプロで明確に売りになる武器を持っていない選手を指名するくらいなら彼のような選手を鍛え上げる方がいいだろうなとも思いますし、高松の獲得に動いたことについても個人的には賛成です。

しかし、持っている一芸が走力の選手を3位という高めの評価で迎えることについてはやや疑問が残りました。

私見ではありますが、走力は打撃力と守備力にプラスアルファをもたらすもので、それらの能力があってこそ意味が出てくる能力だと考えています。
先日まで臨時コーチをしてくれていた福本豊さんもよくおっしゃっているようですが、盗塁をするためにはまず打撃を頑張って出塁しなければなりませんし、広大な守備範囲を持とうが一歩目のスタートやグラブさばきが悪ければ取れるアウトは劇的には増えません。

では、高松が走力を本当の意味で活かすことができる打撃や守備をできているのかと言えば、現状まだまだだと言わざるを得ないのかなと。

出回っている動画が少ない為、少ない情報での判断になってしまう点はご了承願いたいところですが、彼の打撃はしっかり振り切るというより当て逃げ気味で(コンタクト能力が高そうな点は評価したいポイントです)プロの球威にはまだ対応できそうになく、守備はショートとして安定感に欠け、今後外野へのコンバートもありえるように感じます。

スピード型の選手とは言え身長176センチに対して体重が63キロというのはいくら何でも軽すぎますし、技術面も体力面も3年以上の長いスパンを見て育てていくべき素材でしょう。

本来であれば高松のような選手は5位以下で獲得して旨味が出てくるタイプですが、中日スカウト陣は彼がどうしても欲しかったようで3位指名に踏み切りました。
今年のドラフトがそもそも不作と言われる年でなおかつ高校生二遊間の候補はかなり少なかったところ、4位ならともかく5位で獲れていたかは不透明だったところ、阪神が下位指名するという報道があったところを踏まえると、高松との交渉権を確実に獲得する為にはこの順位で指名するしかなかったのかもしれません。

ただ、ドラフト当時は高松ではなく田中俊太や桜井、あるいはスラッガー候補の田中耀飛を指名してもらいたいとは感じていました。

とは言っても縁あって中日の指名を受けた選手ですし、今はもう切り替えて高松を応援する気満々です。
本人の努力が第一ですが、スカウトがそこまでして欲しかった程の素材であるのなら首脳陣にはしっかりと計画を立てながら育ててもらいたいなと。

最後に高松の長所、課題、不安、そして将来的な期待を書いていくと

【長所】
プロ基準でも相当早い部類に入る足
当てる打撃ゆえかもしれないが基準以上とも言えそうなコンタクト能力

【課題】
打撃、守備の基礎能力
細い身体

【不安】
打撃、守備をプロの一軍レベルまで伸ばせるのか
走塁の巧さを持ち合わせているのか

【将来的な期待】
ソフトバンク本多のような足を武器にしつつ打撃や守備でもチームに貢献できる内野手


4位 清水達也(花咲徳栄) 右投手


私は今年は野手を重視した指名にしてもらいたいと考えていたので4位でも野手の指名もありだったとは思いますが、結局中日が指名したのはピッチャーの清水。

ピッチャーを指名するにしても右腕なら同じ高校生の本田仁海(星槎国際湘南)、左腕なら田浦文丸(秀岳館)、あるいは即戦力候補として永野将司(Honda)あたりの指名も考えられましたが、ここ数年のスカウティングを見直してなのか最も馬力のある清水を選択した点には好感を覚えました。

最速150キロ、5イニングくらい投げても140キロ台中盤を計測するスピードに加えフォークという決め球があり、打ち取るパターンを既に確立できているところが清水の最大の強みでしょうか。

アーム気味のフォームを気にする人もいるかもしれませんね。
しかし、個人的にはむしろ下半身のストライドなど腕の振り以外のことが気になっています。
怪我のリスクがどれくらいあるのかは分かりませんが、そこさえクリアできるのであればアームは気にしなくていいでしょう。

高校時代からリリーフをしていたのでプロでは今持っているボールの質と精度を磨いてリリーフエースを目指してもらいたいと考えていましたが、本人は先発を希望しているとのこと。
それならカウント球のスライダーやカーブももっと磨きをかけ、カットボールなど左バッターにも使えるゴロを打たせるボールを覚えていく必要がありそうですね。

清水の長所、課題、不安、将来的な期待も書くと

【長所】
最速もアベレージも持ち合わせた球速、及び馬力
フォークという空振りが取れる決め球
甲子園優勝を果たした経験値やマウンド度胸

【課題】
全体的なボールの精度
先発をする上で必要になる投球の幅

【不安】
基本的に継投だったとはいえ甲子園決勝、さらにU-18、そして国体まで投げ続けて蓄積した疲労
アーム気味のフォームゆえの故障のリスクがあるのか

【将来的な期待】
本人が目標にしているというソフトバンク千賀のような馬力も決め球も持ち合わせた本格派右腕


清水はある程度早くから二軍での実践を積めるでしょうが、高松は試合への出場はそこそこに身体作りを優先するかもしれません。
それでも清水は30イニングくらい、高松は100打席前後を目標に試合で使ってもらいたいところ。

何度も書きましたが、今年のドラフトを大成功にするのか大失敗にするのかは今後の育成がとても重要になってきます。
その時その時で彼らに最も合った指導やら起用を心がけてもらいたいですね。


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