本日、中日スポーツから「楽天退団の嶋基宏捕手を中日が調査」といった旨の記事が出ました。
この記事には与田のコメントも載っており、それを見るかぎり現場は彼の獲得にかなり前向きな感じがします。
また、先日も公言前にドラフトでの石川への入札を記事にした大本営・中日スポーツから出た報道というのが大きく、中日が嶋獲得に動くのは間違いないでしょう。

そこで、今回はこの件に関する雑感を書いていこうかなと。


まず、今の嶋の実力について。

やはり気になるのは盗塁阻止率の悪さ。
基本的に中日の試合ばかり見ていてパ・リーグの選手の数字には疎い面のある私ですら今年の嶋の走られっぷりを把握しているくらいなので相当酷かったはず。
少し調べてみたところ、公式なデータは見つけられませんでしたが、某巨大掲示板のまとめサイトに今シーズンの阻止率は.0697(43-3)なんて衝撃的な数字が書き込まれているのを見つけてしまいました。

ソースがソースだけにこの情報が真実だという保証はできません。
しかし、こういう情報が出てきても瞬時にガセだと言い切れない程度に走られていたのは間違いないと言っていいでしょう。

嶋は元々あまり肩が強くなく割と走られるキャッチャーというイメージがありましたが、一昨年あたりにモーションを改良し盗塁を刺せるキャッチャーに進化。盗塁阻止率は一昨年が.289、昨年は.318を記録しました。
そんな嶋の阻止率が急落したのは今シーズン腰を痛めたことで上手く送球できなかったからなんてことを言われたりもしています。もしかしたら、腰の状態が上向けばまた盗塁を刺せるようになるかもしれません。

ただ、嶋と同じく「怪我が癒えればまた盗塁を刺せるだろう」と見込んでいた大野奨太の今を知っている中日ファンとしては期待はしにくいというのが正直なところ。

また、毎年のようにパスボールが多い点も見逃すべきではないでしょう。

一方、打撃は及第点というか中日の捕手基準で悪くはない成績を残せるかもしれません。
ここ数年打率こそ2割そこそこですが、出塁率は3割弱。要するにフォアボールを多く選べる魅力があります。
今シーズンは打席数こそ131と少なめながらOPSは.634。
これは中日の捕手だと木下拓哉に次ぐ数字です。
もっとも、そういうところも大野奨太に似通っており、嶋ならリーグが変わっても同じような成績を残せるだろうとは言い切れないのですが……

数字を見ると守備も打撃も不安な点の多い嶋基宏というキャッチャーのストロングポイントは数字には出てこないリーダーシップというかリード面と見るべきなのでしょう。
楽天で3年間嶋と共に戦った与田いわく、彼はピッチャーを育てられるキャッチャーなんだそうです。
それが本当ならば若いピッチャーの多い中日にとっては獲る価値のある選手と言えそうですね。


編成の面ではどうでしょうか。

今シーズンは支配下8人、育成1人というキャッチャーが多すぎる編成でスタートし、シーズン途中で松井雅人をトレードで放出。オフには武山と杉山を戦力外にし、ドラフトで郡司を獲得。
現状では支配下6人、育成1人という形になっています。

これを受けて、来年は一軍では加藤、木下を競わせつつ、バックアップに大野。二軍では石橋、郡司、桂、アリエルを育てるという形を基本線に、実力や状態を見て二軍の選手を加藤、木下の争いに加えるという形になるのかなと思っていました。

この形の利点はどの選手にも出場機会を与えられること。
今シーズンは杉山がサードを守ったり、アリエルが指名打者やファーストに入るなどキャッチャーをキャッチャーとして使えない試合が多く出てしまったという印象があります。
ですが、この人数であれば無理なくみんなをキャッチャーとして使えるのがメリットになるのかなと。

反面、怪我人が出てしまうとかなりカツカツになってしまうのがデメリット。
もっと言うと、大野が怪我をしてしえば最も経験のあるキャッチャーが一軍で115試合しか出場していない木下になってしまうという非常事態に陥ります。
そして、今シーズン大野は故障で一時期二軍に落ち、木下も故障しがち。桂は大怪我から復帰した選手で、石橋も郡司も1年間の計算を立てられる選手ではない……

こうやっていろいろ書いてみて、個人的にはリスクを減らす為に嶋の獲得はありなのかなという考えに至りました。
嶋がいればバックアップを大野と嶋で併用していくことも可能ですしね。


とはいえ、もちろん、手放しで賛成という訳にはいきません。

まず、他の補強に動くお金が足りなくなるほどの資金を彼の補強にかけないこと。
岐阜出身、中京大中京卒で熱狂的な中日ファンだったという嶋の獲得レースは現時点で中日が最も有利な位置にいると言えるでしょう。
ですが、ドラフトで支配下捕手を獲らなかったオリックスなども嶋を狙っているかもしれませんし、ここからマネーゲームに持ち込まれる可能性は否定できません。
個人的には単年契約はマストで、年俸も出せても今の推定年俸の半額、つまり5000万円を超えるようならば撤退も止む無しなのかなと考えています。

そして、一軍登録は大野との競争だし、二軍にいる時は若手の出場機会が最優先ということを許容してもらうこと。
大野と嶋は役割が被ります。そんな彼らを同時に一軍登録するのは良くも悪くもよっぽどのことがあった場合のみでしょう。
首脳陣には嶋の獲得を進言したからにはそのつもりであってもらいたいですし、嶋にもそれを納得した上で入団に合意してもらいたいなと。


嶋は出場機会を求めて楽天を退団したなんて報道も一部ありましたが、きついことを言えば中日としてはバックアップを前提とした話しかできない(というより、彼を獲るならそういう条件を付けるべき)というのが正直なところ。
まぁ、本人が「本当に必要とされているところでやりたい」なんてコメントを残している記事もあるので余計なお世話なのでしょうが。

それはともかく、先述したようにオリックスなどがよりよい条件を出す可能性もあるので、その時は中日が条件を緩めるのではなく縁が無かったと割り切る方がいいのかなと。


これらの条件を飲んでくれるのであれば嶋獲得に反対する理由はありません。
中日ドラゴンズ嶋基宏が実現した際には選手としてはもちろん、前評判通り若いピッチャーの育成にも期待したいですね。


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