August 19, 2020

【第125回】 9/27(日) 「リモート(Zoom)・ポエトリーカフェ 〈山之口貘 篇〉」開催します!

◆詩の学び場「ポエトリーカフェ〈山之口貘 篇〉」
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Zoomを使った、気さくな詩の読書会です。今回は、沖縄県那覇市生まれの詩人・山之口貘 をとりあけます。巨視的視野で、詩に生き、愛に生きた、たくましき地球人です。
Pippoが詩人の生涯を紹介しつつ、みなさまとともに詩をよみ(お一人ずつ朗読、感想など)、自由に語らってゆきます。
バクさん好きなかたも、気になるけどあまりよく知らないというかたも大歓迎!(知識・予習なしでもOK)
お気がるにご参加くださいね。

2020年9月27日(日)15:00〜17:30 (14:30開場) (定員15名程度) *参加費 1200円
詩の学び場「ポエトリーカフェ〈山之口貘 篇〉」           
(PassMarket のこのページにアクセス↑ ください) *9/9(水) 18:00〜 受付開始

*お申込→お支払い終了時点で受付完了です。
*キャンセルは、開催日の4日前(9/23日中)迄であれば、手数料など差し引いた額を返却いたします。
 それ以降は、ご返金不可となりますので、ご注意ください。

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〈Zoomによるポエトリーカフェ(プレ開催)*無料〉
◆8/29(土) 13:30〜 15:30〈テーマ: 珈琲 篇〉 :11名のかたがご参加 (通算123回め)
◆8/30(日) 15:00〜 17:00〈大木実 〉:13名のかたがご参加 (124回め)
↓↓ Zoomによる初開催、ぶじ、終了いたしました! ↓↓↓

パソコン画面上での初の「ポエトリーカフェ」、なれずにアタフタする場面もありましたが。やはり、皆さんと集まって、詩を読み、語らうことの喜び、楽しさは、リモートでも味わえるのだなあ、と。つたない進行でしたが、おつきあいくださった皆さん、助力してくれた友人たちに感謝です。

以降、コロナの収束をみるまでは、リモートにて、月一回「ポエカフェ」を開催してゆきます。
2020年9月からはこのBlogではなく、PassMarketからの詳細告知(ご参加受付)とします。
(参加費は、従来の1300円より、少しさげて1200円となります)。定員は15人程度。
当blogでも、開催ごとに詳細を上に記し、URLのリンクを貼りますのでそこから飛び。チエックいただけたらと。
いろいろ、ご不便をおかけしますが、どうぞ、よろしくおねがいいたします!

Pippo 2020年9月09日

さてさて。ことしの2月の 「ポエトリーカフェ」 中止以来、ごぶさたしてしまっていますが……
コロナ禍が収束の兆しをみせないどころか、さらに悪化しているような状況のなか、いつものように喫茶店でみなさんと集まることは困難と判断し、しばらくはリモートで開催してゆければ、と。Zoomによる、ポエトリーカフェの開催を決めました!(ただ自分、たいへんな機械オンチで、リモートでいつものように出来るのか? という不安もあり)。テストの意味合いもふくめ、8月の終わりに、テーマ「珈琲 篇」、「大木実 篇」の、2回(各回 10名さま定員にて)を、無料でプレ開催することとします。
Zoomアプリの入っていない方は、インストールされたうえ、ちょっぴりやさしい気持ちで、おつきあいいただけましたら、嬉しいです。

●「Pippoのポエトリーカフェ」
2009年10月より始まった、気さくな詩の学び場(読書会・朗読会)です。
これまでの 「ポエトリーカフェ」のページ) 
詩や、詩人にたのしくふれてゆくことを目的とした会です。知識・予習などなしでも、okです。
初めてのかた、 「あまり知らない、わからないんだけど…興味はある」というかたも、大歓迎。
テキストはこちらで、ご用意しています。
どうぞ、お気軽にご参加くださいませね。お待ちしています。

【開催日時】
●8/29(土)  13:30〜 15:30  ポエトリーカフェ /テーマ「珈琲 篇」 (定員 10名)
 (*ご参加お申込が、定員にたっしましたため、一旦受付を終了いたします。キャンセル待ちでのお申込は受付します)

 「珈琲」にまつわる古今東西の名詩をテキストに、みなで詩を読んでゆきます。
 (珈琲好きなかたは、お気に入りの「一杯」を、かたわらにぜひ♪ )

〈ちょっと「珈琲」詩歌をご紹介〉

◎吉井勇
「珈琲の香にむせひたるゆうへより夢見る人となりにけらしな」
(訳; 馥郁とした珈琲の香りを胸一杯にすいこんだ夕べより、夢見る人となってしまったようだ)
(『酒ほがひ』 1910年)

◎寺山修司
「ふるさとの訛(なまり)なくせし友といてモカ珈琲はかくまで苦し」
(『血と麦』 1962年)

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●8/30(日) 15:00〜 17:00  ポエトリーカフェ: 大木実 篇 (定員 10名)
        (*ご参加お申込が、定員にたっしましたため、一旦受付を終了いたします。キャンセル待ちでのお申込は受付します)

大木実 さんを課題詩人に。公務員の仕事をがんばりながら、詩作をつづけた、かれの生涯をたどりつつ、詩をみなで読んでゆきます。じつに平明で実直、あたたかな詩をかく詩人で、ハッとしたり、ときに叱咤してくれたり、胸につきささる詩篇が、ほんとうに数多くあります。生活と仕事、家族へのまなざし。きびしい生への対峙の姿勢がここにはあり、「よく生きる」ということはどういうことなのかを、つねに考えさせられます。
最高なので、読みましょう!

〈ちょっと詩をご紹介〉

「妻」

何ということなく
妻のかたわらに佇つ
煮物をしている妻をみている
そのうしろ姿に 若かった日の姿が重なる

この妻が僕は好きだ
三十年いっしょに暮らしてきた妻
髪に白いものがみえる妻
口にだしていったらおかしいだろうか

――きみが好きだよ

青年のように
青年の日のように

(『夜半の声』 1976年)

*なるべく多くのかたに体験していただきたいので、
おひとり、上記の2回のうち、1回だけお申込いただけます。
気になるほうへどうぞご参加ください。


◆お申込フォーム *8/19(水)より、お申込受付開始です〜

※上の、申し込みフォームの使えない(もし表示されない)方は、以下の宛先までお申し込み下さい。
tintiro.ivent@gmail.com まで。 
メールにて、件名は 「ご参加のポエカフェ会名」とし、お名前・緊急ご連絡先(TEL)・ご参加人数など、ご明記の上、お送り下さい。折り返し、ご予約完了のメールを、お送り差し上げます(すぐに返信が来ない場合は、ご一報ください)。
※キャンセル待ちの方がいらっしゃるときがありますので、都合が悪く欠席になる際は、それが分かり次第、必ずお伝えくださいませ。


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August 18, 2020

※中止・延期となりました 《第十期- 一回》2/23 (日)、 「ポエトリーカフェ:テーマ〈色 篇〉」開催します。

〈お知らせ〉 *2020年8月より、Zoomによる、ポエトリーカフェを始めてゆきます*  

*なお、このテーマ「色 篇」は、喫茶店などでの再開のあかつきに必ず開催いたします。
 その日まで、延期ということで、ご了承くださいませ。


どうも!毎度、ポエトリーカフェ主宰の Pippo です。
詩と詩人に気さくにふれる、詩の読書会(朗読/茶話会)「Pippoのポエトリーカフェ」も、
ことし11年めを迎えます。みなさんのご愛顧に心より感謝しつつ…
2020年2月23日(日)より、第十期一回開始!
今期もよき近現代詩人をとりあげてゆきます。どうぞ、お楽しみに♪



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ハイ、Paaaan! 〈パンの會篇〉 @明治煉瓦館 (2019年8月)

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エリュアール篇〉(9/22) 竹内浩三篇(10/26) 〈12月とクリスマス篇〉(12/21) 〈淵上毛錢篇〉(1/26)
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「Pippoのポエトリーカフェ」とは、2009年秋より「入りやすい、詩の入口を作ろう!」との思いで、スタートした《気さくな詩の読書会》です。 詩の活動をはじめて以来「興味はあるけど、誰からなにから、読んだらいいのか」「楽しみ方が分からない」という方々に多く出会ってきました。そんな方々のなにか手がかりになれればと、このような会を開催しています。
2019年秋に10周年を迎え。リピーターの方も多いのですが、10〜80代の方まで、のべ1600人ほどの方々がご参加くださいました。「ポエカフェ」本編に入る前に、皆さんとのミニ自己紹介タイムを設けていたり。詩人の生涯を紹介しながら、ご参加のかた一人一人に、くじ引き詩朗読(→自由な意見交換)をしていただいたり…自然に詩と親しめるような流れを作っています。

詩がお好きなかた、学んでみたいかた、「知識はそんなにないんだけど、興味はある!」かた、生を豊かにしたい、詩歌の創作に生かしたい!…etc どんなかたでも大歓迎です。知識不要、予習も必須ではありません。
初めての方も、どうぞお気軽にご参加下さいませ。


《過去の開催記録》
2009年10月〜2020年1月までの全開催記録
★2018年記録(定例篇:第八期・1〜12月、新潮講座1〜12月分)
2017年記録(定例篇:第七期+八期・1〜12月、新潮講座1〜12月分)

《イベント概要》
※新型肺炎コロナウイルスの感染拡大のようすを重くみて、2/23(日)ポエトリーカフェは中止、延期とさせていただきます。状況が落ちつき次第、再開します。

▼ポエトリーカフェ :テーマ〈色 篇〉
いろえんぴつ

さて。2020年の〈ポエトリーカフェ〉も始まりました。
第十期の一回目は、テーマ〈色〉でお届けします。

一月の末にふと。〈色〉にまつわる多様な詩を、みなさんと読んでみたら面白いのではと思いました。
〈色〉が印象的な、じつにさまざまな詩があるからです。
ざっと手元の本/資料で〈色〉にまつわる詩を確認してみたのですが… やあ、白・黒がやはり多く、次に緑・青・赤、黄・茶・紫、水色、桃色や金・銀などがくる感じかな。また、その中で、さまざまな未知の〈色〉の名前に出会えたのにも、大変ときめきました!
ちなみに、自分は、緑と、灰色系のピンク・水色などスモーキーな色が好きです。
みなさんは、どんな色がお好きでしょうか。よく選んでしまう洋服の色は?

そんなわけで、〈色〉篇。気になる方はぜひとも、遊びにおいでくださいね。
未知の色、未知の詩と詩人とも出会ってもらえたらうれしいです。

〈色〉にまつわる詩をちょっとご紹介♪

●中桐雅夫

「海」より

根府川と真鶴の間の海の
あのすばらしい色を見ると、いつも僕は
生きていたのを嬉しいと思う、
僕の眼が
あの通りの色なら
すべての本は投げ棄ててもいい。
沖の方はパイプの煙のような紫で、
だんだん薄い緑が加わりながら岸へ寄せてくる、
岸辺にはわずかに白い泡波がたち、
秋の空の色とすっかり溶け合って、
全体がひとつの海の色をつくっている、

*
ああ、この色を僕の眼の色にできるなら、
生きてゆく楽しさを人にわかつこともできるだろう。 (『現代詩文庫38 中桐雅夫詩集』)

==========
●工藤直子

「地球は」

地球は
みどりを着るのが好き
とりわけ雨あがりは
洗いたてのシャツ
いきものを ブローチのように
くっつけて
地球 いばっている

みどりは
お前の晴れ着だね   (『工藤直子詩集』)

==========
●天野忠

「空」

四十五歳のお前が
空を見ていた
頬杖ついて
ぽかんと
空を見ていた
空には
鳥もなく
虹もなかった
何もなかった
空には
空色だけがあった

ぽかんと
お前は
空を見ていた
頬杖ついて
それを
私が見ていた。   (『夫婦の肖像』1983)

==========
●塔和子

「めざめた薔薇」

あなたの言葉で
白い花びらを楚々とひらいて
あどけなくめざめた薔薇がある

セルリアンブルーの空から
光がほどけて飛び散る朝のことだ

渚の砂に山鳩がたわむれ
木に風があそび
ああ
風景さえ今日は
その薔薇を支えて新鮮

私は軽快なリズムにのって歩くように
心が白い薔薇でゆれるのを見ながら
ひと日すごした         (『めざめた薔薇』)

*11歳でハンセン病を発病、療養所で生涯を送った詩人
==========
●永瀬清子

「外はいつしか」

外はいつしか春のみづいろ
おもむろに樹々はひかりはじめ
雨も風も心をなごます
私にいるものが漸く来たのか
陽の傾斜のわづかな回復

私の心の弱さかぼそさ
わがままにさへ私はねがふ
よい時季よ私に来てくれ

*
春の夕べの小石のごとく
わが詩に紫の翳(かげ)をたたへしめ
眠れる地虫の春を知るごとく
眼も耳もなく春を享けしめ
ああなべての事に堪えんため
私にそそげ春のみづいろ
私にそそげ春のみづいろ。   (『大いなる樹木』)

==========
●リチャード・ブローティガン

「ライオンは風に乗って黄色いバラのように」高橋源一郎訳

ライオンは風に乗って黄色いバラのように
大きくなっていく
わたしたちは古い庭園の中で
ゆっくりと後ろを振りかえる
咆哮する黄色い花々
わたしは振りかえりたい
わたしは振りかえろうとしている
いや、わたしは振りかえった
どうも、ありがとね   (『ロンメル進軍』)

==========
●パウル・ツェラン

「死のフーガ」より 飯吉光夫訳
 
夜明けの黒いミルクぼくらはそれを晩にのむ
ぼくらはそれを昼にのむ朝にのむぼくらはそれを夜にのむ
ぼくらはのむそしてのむ
ぼくらは宙に墓をほるそこなら寝るのにせまくない
ひとりの男が家にすむその男は蛇どもとたわむれるその男は書く
その男は書く暗くなるとドイツにあててきみの金色の髪マルガレーテ
かれはそう書くそして家のまえに出るすると星がきらめいているかれは
 口笛を吹き犬どもをよびよせる      (『罌粟と記憶』)1952)

*ドイツ系のユダヤ人。自身は強制労働収容所にて労働に従事。
両親ともナチスの強制収容所にて死去。収容所の詩を書き続けた。
 
▼第123回 ポエトリーカフェ:テーマ〈色 篇〉

[日時・内容] 
※会の開催は、中止となりました。

◆2020年2月23(日) 19:00〜21:30 /定員18名(要予約)
(好きな〈色〉のあるかたは、問い合わせ欄にてぜひひと言! 教えてくださいね)
◆〈内容〉 Pippoによる詩人のかんたんな紹介と、ご参加の方々による、くじ引き詩朗読。 茶話会。
      *年譜・テキスト配布します
◆費用: 1300円(1ドリンク別)
  *〈色〉にちなんだ、ポエトリーおやつをご用意します♪
(*ご予約は、以下のフォームより受付いたします) *2/2(日)〜お申込開始! *定員に達しましたため、キャンセル待ちでのご参加受付となります(感謝! 2/4)。

◆〈会場〉 神保町・神田伯剌西爾(ぶらじる)
〈ACCESS〉 東京メトロ半蔵門線/ 都営三田線・新宿線・神保町A7出口徒歩3分
書泉グランデ脇小宮山ビルB1F(小宮山書店のわき道を入って右の地下)tizu-kuro


※上の、申し込みフォームの使えない(もし表示されない)方は、以下の宛先までお申し込み下さい。
tintiro.ivent@gmail.com まで。 
メールにて、件名は 「ご参加のポエカフェ会名」とし、お名前・緊急ご連絡先(TEL)・ご参加人数など、ご明記の上、お送り下さい。折り返し、ご予約完了のメールを、お送り差し上げます(すぐに返信が来ない場合は、ご一報ください)。
※キャンセル待ちの方がいらっしゃるときがありますので、都合が悪く欠席になる際は、それが分かり次第、必ずお伝えくださいませ。



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June 27, 2020

『好きな詩 in 古書ますく堂』刊行!


『好きな詩 in古書ますく堂 』t
『好きな詩 in 古書ますく堂』 (表紙= 水彩画: 雨1 /デザイン: モモンガ)A5版 60頁
2020年6月30日発行 定価 660円(tax in)


さてさて。西池袋にあった「古書ますく堂」が、大阪の阿倍野へと移転されたのが、2020年3月のこと。 
この冊子の作成の動機や、経緯については、下にのせた、「『好きな詩 in 〜』の後記」をみていただけたら、分かりやすいかな、と思うのですが…
(ちなみに、コロナ禍と作成期間は重なっていますが、コロナとは全く関係ありません)

『好きな詩 in 古書ますく堂』は(2011年より)9年、東京でがんばってきた「古書ますく堂」と、詩や本やお店をつうじて交流のふかい皆さま(全32名)が、「好きな詩」と「古書ますく堂」について、ひたすら語りつづけるという、ある種、狂気と愛に満ちた本です。

構成は
・第一部 
   一、〈好きな詩を持ちよって語る会〉
   二、〈ますく堂との馴れ初めを語る会〉       
   ※2/8に西池袋ますく堂で開催された会の模様を収録

・第二部
  ますく堂フレンズによる 特別寄稿 〈好きな詩とますく堂の思い出〉
 
 と成っています。

約30人の方が、好きな詩、思い出の詩、たいせつな詩をかたっていて。それはそれは… 宝物をみせてもらっているような気持ちになります。また「ますく堂さんとの馴れ初め・思い出」がじつに多彩で、ユニークです。
古本屋好きのかたなら、結構あるあるかも?(いや、ナイ)
そして、この混沌のなかから、「古書ますく堂が、東京で過ごし、育んできた9年のかけら」がぼんやりと浮かび上がってきたなら、嬉しいなと思います。

そして、表紙は、とても好きな水彩画家の、雨1さんに「西池袋のますく堂、さいごの店舗の店頭」を描き下ろしていただきました。また、表紙デザインを助けてくれたモモンガさん、このお二方とご参加のみなさんには、ホントに感謝です。

 
*

いま、完成した、この本を手にして。わたしが、お伝えしたいことは、とてもシンプルなことだった、と気づきました。
それは、古書ますく堂がたしかにそこ(東京・西池)に「在った」ということ。

よかったら、ぜひ、読んでみてください。

2020年 6月27日 Pippo


《目次》
ますく堂冊子 目次
*誤植 p49「北川卓」さんのふりがな、正しくは「たかし」です。
     記しておわび申しあげます。


《「後記」より転載》
ぴっぽのしっぽ   後記にかえて

 とつぜんに「古書ますく堂が、三月に大阪へ移転する」との報を受けたのが、二〇二〇年一月二八日のこと。そこで急遽、詩の愛好仲間をつのって、二月八日、古書ますく堂にて「好きな詩を持ちよって語る会」が開催されたのでした。
 わたしは当初より、この詩の会の内容を、小さな冊子にするつもりでいました。
私事で恐縮ですが、自分は、気さくな詩の読書会「ポエトリーカフェ」を二〇〇九年の秋より、ほぼ毎月開催しておる者です。
 そこへ、ますく堂さんが初めて遊びにきてくれたのは、いつのことだったか。以来、わたしにとって(また、この冊子に参加くださった方々にとっても、きっと)ますく堂さんは、人生のなかで短くない時間、詩をともに語りあってきた、愉快で大切な友人です。

 ますく堂さんが上京ののち、東京の西池袋にお店を構えたのは、二〇一一年十月のこと。それから、九年近く、東京に根づいて、多くの方々とさまざまな交流を重ねてきたのだと思います。そのなかで、詩を好きな人々との交流は、ますく堂さんが、きっとだいじに育んできたものの一つで、それをどうしても、ひとつの「形」にして、残したいと思いました。
 この冊子の作成期間はコロナ禍のさなかと重なっていましたが、作業中はふしぎと穏やかな安らいに包まれていました。

大阪でも、持ち前のガッツと愛嬌でどうぞ、はじけてね。

 さいごに、『好きな詩in 古書ますく堂』を、手にとってくださったかたへ。この小さな冊子が、あなたの歩む道を、ささやかに彩ってくれることを祈りつつ。


 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《実店舗 取り扱い》
●現在、大阪・阿倍野の「古書ますく堂」のみ、販売、お取り扱い中です。お近くの方は、ぜひお店でどうぞ。
 「古書ますく堂」 (お店のtwitter)
 所在地: 〒545-0041 大阪府大阪市阿倍野区共立通1丁目4−26   電話: 090-3747-2989


《通販、ご注文など》

個人さま宛、通販、受付いたします
『好きな詩 in古書ますく堂』の通販をご希望の場合、一冊、660円(+送料)となります。
「『好きな詩』通販希望」として、お名前、ご住所、冊数をお書き添えのうえ、
メール( tintiro.ivent@gmail.com まで)をお送りください。
ゆうちょ銀行、三井住友銀行等へのお振り込み方法をご案内します。
お振込確認後、すみやかに発送いたします。


〈本を扱いたいというかたへ〉
書店・古書店、本のイベントなどで、扱ってみたい、とお考えのかたへ※
1冊(定価の七掛け価格)にて、5冊(以上)から、買い切り注文にて受付させていただきます。
メールにて、冊数、お送り先ご住所を、お伝えください。
( tintiro.ivent@gmail.com )
送料は、当方が負担いたします。他、委托販売をご希望の場合はご相談下さい。


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March 16, 2020

2020年3月16日(月) 文化放送「くにまるジャパン極 〜本屋さんへ行こう!」出演記

2012年より、ときどきに詩の紹介・朗読、本紹介などさせてもらっている、《文化放送(♯1134)ラジオ 「くにまるジャパン極」の月曜コーナー「本屋さんへ行こう!」》(関東広域圏放送)へ出演しました。
お聴きくださった皆さん、ありがとうございました。
( 「 radiko 」アプリをダウンロードすれば、放送から一週間ほどは、PC、スマホでお好きなときに聴けます。)

「くにまるジャパン極」への出演も、ことしで8年めとなり、数えてみたら今回、23回めでした。
メイン・パーソナリティの邦丸さん、歴代のアナウンサー、鈴木純子さん、加納有沙さん、
そして、去年より、ご一緒させていただいている、西川文野さん。
皆さんと、じつに色んな詩を読み、語らってきたなあ。
詩が与えてくれた豊かな時間を想起すると…さまざまな感情が去来します。

さて。本日のお題は…

・町内プチ引っ越しの話
・ポエカフェ、コロナ予防にて、お休みの件
・新たな本の話
・しんぶん「赤旗」〈読者の文芸:詩 の投稿欄〉選者の話
・相方(宮内)の芸術選奨受賞、南極ゆきの話  他

◎おすすめ本  能町みね子さん『結婚の奴』。 もう、たまらなく傑作です。もっとわたしたちは、自由に生きていい! 幸福のかたちは自分が決めればいい。 恋愛が苦手だったり、結婚について悩まれているかた(悩まれていないかたでも)へは、きっと、なにか素敵な生の手がかりとなるはずです。

そして!
●《ラジオ de ポエトリーカフェ》
新たな春を迎えるということで、「出会いと別れ」にまつわるすてきな詩 三篇を、くにまるさん、西川さん、Pippo が朗読・ご紹介しました。ラジオでは、時間がたらず、ご紹介、お伝えしきれなかったことなどを中心に記してゆきます。
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・ 塔和子(とうかずこ)「胸の泉に」( 『希望よ あなたに』 編集工房ノア)
●塔和子(一九二九〜二〇一三)

「胸の泉に」    

かかわらなければ
   この愛しさを知るすべはなかった
   この親しさは湧かなかった
   この大らかな依存の安らいは得られなかった
   この甘い思いや
   さびしい思いも知らなかった
人はかかわることからさまざまな思いを知る
   子は親とかかわり
   親は子とかかわることによって
   恋も友情も
   かかわることから始まって
かかわったが故に起こる
幸や不幸を
積み重ねて大きくなり
くり返すことで磨かれ
そして人は
人の間で思いを削り思いをふくらませ
生を綴る
ああ
何億の人がいようとも
かかわらなければ路傍の人
   私の胸の泉に
枯れ葉いちまいも
落としてはくれない

(『未知なる知者よ』一九八八)
 *文庫本『希望よ あなたに』に収録されています
==============
朗読された、西川文野さんの言 「ほんとに、自分の思っていることの答えがありました。人生、生きていると、思いもよらなかった人とかかわることがあるじゃないですか。かかわらずに終わっていたら、どうなってたいただろう? って。この人と関わって、自分はこういう学びがあったなあ、と最近すごい思ってたんですよ」。

塔和子さんは、1929年、愛媛県東宇和郡生まれ。13歳でハンセン病を発病し、香川県の瀬戸内の「大島青松園」に入所。特効薬プロミンの投与により、23歳で病気は完治するのですが、後遺症があったことと、「らい予防法」の強制隔離政策により(→1996年、「らい予防法」は廃止)、そのまま園にとどまり。2013年、83歳で亡くなるまでの70年間を、小島の療養所にて過ごしました。園にて出会い、結婚した男性の影響で、20代で短歌や、詩作を始め。生涯に19冊の詩集、およそ1000篇の詩をのこしています。

生前の塔さんと親しく交流を重ねていた、「塔和子の会」代表の川崎正明氏による著書『かかわらなければ路傍の人 〜塔和子の詩の世界』を読み。その壮絶な生と、詩に込めた想いをしり、胸が揺さぶられる思いでした。強制隔離政策にて、入所を余儀なくされ、「自由な生」をいわば奪われた塔さんの「島の外へ出たい、未知の他者と出会いたい、かかわりたい」という強い思い。
この詩の収録された詩集は『未知なる知者よ』(1988年)で、塔さんが59歳の年。40代頃より、その詩をつうじて、未知の多くの人たちと出会い、交流してゆくようになった、という背景があって。その詩は、塔さんを遠く、広くはばたかせる翼だったのですよね。人と「かかわったこと」「出会ったこと」でしる、感情の豊かさ、かけがえなさ。本当に打たれます。

============================
・松下育男「失った後で」 

*(ラジオでご紹介したのは 氏のtwitter からの作品ですが。おすすめは、松下さんの現段階での集大成ともいえる新刊 『現代詩文庫244 松下育男詩集』 です!)
==============
邦丸さん「ちょっとグサッとくるね…」
西川さん「ずしんと来ましたよね…」
朗読したぴっぽの言 「そばにいる人への優しさを安易に値切ってはいないだろうか、っていう、ここにグサッとささりますよね。当たり前だと思っているけど、けっして、当たり前じゃない。いまここに、そばにいてくれる人へのありがたさ、やさしさをもつ、ということを改めて教えてもらったように思います」
西川さん「でも、気づけないからなぁ…」


松下育男さんは、1950年、福岡県生まれ。1977年に第一詩集『榊さんの猫』を刊行。1978年 『肴』刊行(この詩集で、詩壇最高峰の賞、H氏賞をご受賞されています)。1988年『ビジネスの廊下』刊行。2003年『きみがわらっている』刊行。のち、しばらくのブランクをへて、「現代詩手帖」へ「初心者のための詩の書き方」を連載。2019年5月には、高階杞一さんとの共詩・詩集『空から帽子が降ってくる』刊行。
そして、これまでの詩集(『榊さんの猫』『肴』『ビジネスの廊下』『きみがわらっている』)に、未刊詩集と「初心者のための詩の書き方」などを収録した、『現代詩文庫244 松下育男詩集』(思潮社)を2019年11月に刊行されています。じつに平易な表現で、読む者をとんでもない地平へ連れ去ったり、そぼくな力強さで、わっと心をつかんできたり。ユニークな作品も多々あって、時空をゆがめたり、時には笑ってしまったり。「詩」というものの豊穣さを詩によって伝えてくださる、すばらしい現代詩人のお一人です。

この作品「失った後で」を、初めて拝見したとき、背後から頭をデカい花瓶でガンとやられたような衝撃をうけました。
「ホントは後悔をしているのではなくて/繰り返し/愛しなおしている」という詩語に含まれる、生の深淵。
失った後で、繰り返し、愛しなおしたっていい、という途方もない赦し。流れる血潮。
また、「そばにいる人への/優しさを/安易に値切ってはいないだろうか」という、一見きびしくも、やわらかな問いかけ。こんな詩をSNSで、読めるなんて。奇跡のような時代だ…、と心から思ってしまいました。
松下さんの新詩集、また、いずれ「初心者のための詩の書き方」をまとめた本、など。待望しています!


・ 中原中也 「別離 1」( 『中原中也 全詩歌集(下)』 講談社文芸文庫)

●中原中也(一九〇七〜一九三七)

「別離」

 1
さよなら、さよなら!
  いろいろお世話になりました
   いろいろお世話になりましたねえ
   いろいろお世話になりました

さよなら、さよなら!
  こんなに良いお天気の日に
   お別れしてゆくのかと思うとほんとに辛い
   こんなに良いお天気の日に

さよなら、さよなら!
  僕、午睡から覚めてみると
   みなさん家を空けておいでだった
   あの時を妙に思い出します

さよなら、さよなら!
  そして明日の今頃は
   長の年月見馴れてる
   故郷の土をば見ているのです

さよなら、さよなら!
  あなたはそんなにパラソルを振る
   僕にはあんまり眩しいのです
   あなたはそんなにパラソルを振る

さよなら、さよなら!
さよなら、さよなら!
   
(一九三四・一一・一三)

* この詩は、未刊詩篇「別離」(5章から成る、長詩です)の1、の部分です。

==============
邦丸さんによる、この詩の朗読があんまりにも心にしみいって。素晴らしかった…
コメントで、「春の昼間のような明るい別れのイメージ」というような話をしはじめましたが。
そこから先を語ると、時間が足りなくなると分かったので、はしょってしまい。すこし悔やんでいます。

この詩。ほんとうに、荒ぶる中也の精神遍歴の果ての、陽だまりのような。
さびしい明るさ、かなしい幸福さを感じとるのですよね。かなしくて、愛しくなる。

まず、自分はこの詩を読み、中也の愛した弟の死、について思いをはせ。次に、若き日の最愛の恋人・長谷川泰子との別れ、が下敷き(というか芯に)あるのかな、ということを直感しました。泰子が、中也の親友の小林秀雄と恋愛関係になり、中也の元をさったのは、この詩の書かれた、ちょうど9年前、一九二五年、一一月下旬のことです(中也は「とにかく私は自己を失った!」とのちに書く。秀雄には、絶交を言い渡されたり)。
しかし、そこからも中也は、秀雄との交流を続け(たり、離れたり)。のち秀雄と別れた、長谷川泰子とも交流をつづけ、何くれとなく彼女の世話を焼きつづけるのですね。

そんな厳しい精神の彷徨。不穏の心をいだきつづけた中也も、一九三三年の一二月、うつくしく素直でやさしい女性、上野孝子と結婚。一九三四年、一〇月には、長男・文也くんも誕生します(この男児を、中也はどれだけ愛したか…)。「別離」が書かれたのは、その翌月のことなんですね。おそらく、中也の生涯の中でもっとも心、おだやかだった時期なのではないでしょうか。
真に安寧の心から。見えない太い鎖でつながれていた、長谷川泰子との精神的・物理的な「別離」を、晴れやかな明るさで受けいれることができた瞬間であったのかな、と。根拠はないのですが、自分はそう、感じていました。


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January 10, 2020

2020年1月より、「しんぶん赤旗」(平日版)の〈読者の文芸:《詩の投稿欄》〉の選者を担当します。

2020年01月30日13時16分36秒0001
「しんぶん赤旗」1月21日(火曜) 「読者の文芸《詩》」

◆入選 
宮城県 我妻武夫「人生にイエス」
愛媛県 新見かずこ「粗相をする」

◆選外佳作 
「二人の時間」(児丸さん) 日常、傍らにいる人の大切さ。
「新聞配達の少年」(本間さん) 少年期のやさしい感受の萌芽。
「中村哲さんを悼む」(細井さん) 良い内容であったが、少し直情的なのが惜しい。
「存在」(北村さん) 哲学的、根源的なものだがもう少し輪郭をはっきりしたら格段に良くなりそう。
「さくら」(鈴木さん) 政治批判であるが、詩としてはもう少しで惜しい。
「漢詩一題」(並木さん) 面白い試みではあるが、もうひとひねりあればもっと良くなりそう。

選者、第一回目(1/21)の入選作は二作。誌面では入選作とその寸評しか載らないのですが、佳作が多くありました。なので、当方では、一回ごとに、惜しくも入選をもれた「選外佳作」とその寸評をノートに記してゆくことにしました(どんなふうか、ちょっとご紹介)。悩みながらも、作品を拝読する時間はとてもよきひとときです。どうぞ、こんごもお気軽にお送りくださいね。(Pippo)


こんにちは。
さてさて、ことしの1月より、「しんぶん赤旗」(平日版)、毎週火曜日《読者の文芸》の〈詩の投稿欄〉の選者を、月二回、熊井三郎さんと二人、隔週で担当することとなりました。
まだまだ若輩者の自分に、なんという大役を、と恐縮しつつ…
選者と云うよりも、詩が好きな一人間として、詩を書く方々を応援する気持ちで、楽しみながらつとめさせていただけたらと思っています。

Pippoより、読者のみなさんへのメッセージ(1/13付「しんぶん 赤旗」より)。

「〈詩〉は心の文芸です。
生きてゆくうえで、心にわきおこる多様な感情を、
どうぞ自由に〈詩〉にしてみてください。
待っています」

akahatasenjya
(お伝えくださったMさん、感謝です)

「しんぶん赤旗」は共産党(政党)の機関紙です。
購読されている方々には自明のことと思いますが、なじみのないかたもいらっしゃるかなと。

少し経緯の説明をば。
わたし自身は党員ではないのですが(投票先として、時に選ぶことはあります)、長年の活動において、戦前・戦後の魅力的なプロレタリア系の詩人を時々に紹介しています。中には、共産党員の詩人の方もいらして、それが8年前に、「しんぶん赤旗」編集部の方のお目にとまりました。
そのきっかけから、「赤旗」で「心に太陽をくちびるに詩を」(2013年4月〜2015年9月)という詩と詩人紹介の月一回の連載をもたせていただき。その連載が嬉しくも、1冊目の著書としてまとまったのでした。
(→ 『心に太陽をくちびるに詩を』ページ
今回の選者へのお声がけも、その流れのなかでのことなのかな、と思います。

政党系の新聞ですので、けっして、ムリにとは申しませぬが。
購読されている方々や、ご興味あるかた、詩作を定期的にしてゆきたいな、と考えておられるかたなど…
ぜひとも、詩をお送りくださいね。
「しんぶん 赤旗」web
見本誌、無料請求ページ (平日版の方です/毎週火曜日)

先に、〈詩は心の文芸〉と申しましたが…

仕事、生活、趣味、家族・友人との交流、人生。悲しみ、喜び、悔しさ、怒り、願い。
生きていくうえで、心に〈強い感情〉がわき起こったとき、どうか、その感情をしっかりとつかまえてみてください。
そして、その感情に、〈言葉〉を与えてみてください。できるだけ、あなたにしか書けない言葉、表現で。

そこに、〈詩〉は生まれてくるはずです。

よき詩と出会えることを、心より、楽しみにお待ちしています。
よろしくどうぞ!

近代詩伝道師 Pippo







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January 03, 2020

“詩の思ひ出”〜ポエトリーカフェ記録 〜【2009年10月〜2020年1月】計122回、開催記録・課題詩人一覧。

minna

※第27回 2012年3月24日 課題詩人:室生犀星/ゲスト・いがらしみきおさん@KakkaCAfe(池袋)

★2020年1月改訂★

2009年10月から開始した、詩の気さくな勉強会「ポエトリーカフェ」。

ご参加のみなさんへ。作成した、課題詩人の年譜・代表作25選ほどのテキストを配布し。
詩人生涯を、わたしがたのしくご紹介しながら、みなさんがくじ引きで選ばれた、詩篇などを朗読され。すきにご感想や、意見交換をわいわい…という現行の内容にかたまったのは、じつは15回目の、八木重吉篇からでした。

「詩の楽しい入口をつくるんだ!」と、がむしゃらに熱くつっぱしった、第一期(2009年10月〜2010年10月)。みなさんと、詩と詩人のときを少し楽しめるようになってきた第二期(2011年4月〜2012年4月)。そして、みなさんとともに、ゆかいに楽しんだ第三期(2012年5月〜2013年4月)。そして、“詩と詩人”を参加の皆さんへあずけ、自由なふれあいみつけはじめた第四期(2013年5月〜現在)・・・

気に入って、かよってくださるリピーターの方々も多いのですが、すべての回のご参加人数を、たすと1600名さま位になったようです。
思えば遠くへきたもんだなあ… あそびにきてくださった皆さん、応援してくださってるみなさんへの、感謝のねんがふつふつと、こみあげます。

いつも、いま通算何回めなのか、課題詩人、何人めなのか?
リターンズ篇とかはじめたのもあって。まちがえたり、わからなくなって(20回記念スペシャル村山槐多!とか騒いだときも、19回めだった。笑)、アナウンスしてしまうときが多々あり。オープンに開催したものの記録を、少しまとめておこうかと…
それぞれの回の記録は、当blogで、時々に記してきましたので、こちら(◆Pippoのポエトリーカフェ◆)でご探索を♪

みなさんは、どの回にいらしたかな?そして、何回いらしたでしょう?詩人と気さくに、ふれあって何人め?
きたことない方は、「ああ、この詩人やっちゃったのかあ〜」「この詩人、まだなんだ!やってくれ!」等、どうぞ、気さくにご意見お寄せくださいね。
ポエ忘備録♪どうぞ、ご活用くださいφ(.. )

=======《取り上げ済み/名:近現代詩人名簿一覧》==========

【一期】:島崎藤村、北原白秋、中原中也、尾形亀之助(東京/仙台の2回開催)、草野心平、左川ちか、竹内浩三、北園克衛、竹中郁、三好達治、丸山薫。山之口貘 萩原恭次郎、高橋元吉、立原道造、山村暮鳥。大木実、高村光太郎、金子光晴、萩原朔太郎(ファイナル)。

【二期】:八木重吉、村野四郎、安西冬衛・北川冬彦、村山槐多、中野重治、竹久夢二、伊藤整、村上昭夫、石川啄木、室生犀星(東京にて2回開催)(ファイナル)。

==========================================
【三期】:《パンの會篇》(吉井勇、北原白秋、木下杢太郎他)、北原白秋(リターンズ/2回目)
     大手拓次、高橋新吉、小熊秀雄、杉山平一、竹中郁(リターンズ/2回目)、

  ≪ポエカフェ入門編「酒」詩人part1≫島崎藤村/北原白秋/木下杢太郎/萩原朔太郎/草野心平/中原中也/富士正晴/及川均/竹内浩三/田村隆一/黒田三郎/清水昶/種田山頭歌/若山牧水/尾崎放哉/吉井勇《中国》陶淵明/李白/于武陵《アラブ》アブ−・ヌワース《ペルシャ(イラン)》オマル・ハイヤーム《ロシア》アレクサンドル・プーシキン《スコットランド》バーンズ《フランス》ポール・ヴェルレーヌ/シャルル・ボードレール/アルチュール・ランボー《ドイツ》ノヴァーリス/ゲーテ/ハインリッヒ・ハイネ/ヘルマン・ヘッセ《アメリカ》チャールズ・ブコウスキー/ラングストン・ヒューズ/リチャード・ブローティガン
【おまけ:ドラッグ系】芥川龍之介/平野威馬雄/坂口安吾/織田作之助/太宰治 (計38人)

   ≪ポエカフェ入門篇「山歩き」篇:宮澤賢治、尾崎喜八、串田孫一≫
     山之口獏(リターンズ)、高階杞一、高見順、永瀬清子、新美南吉、吉塚勤治 
==========================================
【四期】:木下杢太郎、吉井勇、上田敏、堀口大學、北原白秋(3回目)、萩原朔太郎(2回目)

≪ポエカフェ入門編「酒」詩人part2《ゲスト:荻原魚雷》≫
【日本】[荒地] 田村隆一・黒田三郎・中桐雅夫
島崎藤村・北原白秋・木下杢太郎・萩原朔太郎・金子光晴・山之口貘・草野心平・木山捷平・中原中也・富士正晴・及川均・竹内浩三、清水昶・秋元潔・辻征夫・種田山頭火・若山牧水・尾崎放哉・吉井勇・石川啄木
【外国】陶淵明・李白・于武陵、アブー・ヌワース、ハイヤーム、プーシキン、バーンズ、ヴェルレーヌ、ボードレール、ランボー、ノヴァーリス、ゲーテ、ハイネ、ヘッセ、ブコウスキー、ヒューズ(39人)

   ≪秋の遠足2013秩父篇 ポエカフェ入門編「山と虫」〜草野心平・宮澤賢治・菊田守〜≫
   高橋元吉(2回目)、尾形亀之助(3回目)
   ≪ポエカフェ入門篇in奈良〜杉山平一(リターンズ2回目)・西尾勝彦≫

≪ポエカフェ入門篇 〜世界の旅詩人篇〜≫
【外国】 杜甫・李白・于武陵、金笠、バイロン、ゲーテ、リルケ、プーシキン、ランボー、ムハンマド・イクバール、
[ビート]ギンズバーグ・ケルアック・バロウズ、ゲイリー・スナイダー、ニール・キャサディ、ブコウスキー、ヒューズ、ブローティガン
【日本】西行、宗祇、松尾芭蕉、山頭火、若山牧水、伊良子清白、尾崎放哉、金子光晴、藤原新也、池澤夏樹、
ナナオサカキ、『五足の靴』(与謝野鉄幹・平野万里・杢太郎、白秋、吉井勇)、宮内悠介(詩)、千種創一(短歌)、宇都宮敦(短歌) (37人)

   西尾勝彦(奈良・東京2回開催)、西條八十(ファイナル)

==========================================
【五期】 2014年6月〜2015年5月
与謝野晶子、石川啄木(リターンズ2回目)、尾崎放哉、種田山頭火、高田敏子、《ポエカフェ 秋の秩父遠足篇 2014 テーマ「風」 〜宮澤賢治/古今東西・風の詩人〜》、中原中也(リターンズ3回目)、《珈琲・煉瓦》入門篇、ケストナー篇、リルケ(プチ・リルケ篇とともに3月に2回開催)、ゲーテ、ヘッセ (合計13回開催)

==========================================
【六期】 2015年8月〜 2016年7月
原民喜、高階杞一(リターンズ2回め)、茨木のり子、山村暮鳥(リターンズ2回め)、入門篇《テーマ:薔薇》、八木重吉(リターンズ2回め)、入門篇《テーマ: 犬と猫》、木下杢太郎・北原白秋(リターンズ杢太郎2回目、白秋4回目)、新潟「季」講演&『心に太陽を〜』登場詩人達をテーマにポエカフェ、入門篇《パンと本》、田中冬二(リターンズ篇あわせ、二回)、リチャード・ブローティガン、三好達治 (合計14回開催)

==========================================
【七期】 2016年9月〜2017年8月
丸山薫、《少年・少女》篇、《鳥の詩》篇、吉井勇篇(リターンズ二回め)、吉原幸子(リターンズ篇をあわせ二回)石垣りん、尾形亀之助(リターンズ四回目)、山村暮鳥、竹中郁、竹久夢二、山崎方代(リターンズ含め二回)
(合計12回開催)
◆2017年 《新潮講座 ポエカフェ in神楽坂》12回
1/31(火) 室生犀星 @神楽坂教室
2/28(火) 新美南吉、3/28(火) 中原中也、4/25(火) 茨木のり子、5/30(火) 石垣りん
6/27(火) 山之口貘、7/28(金) 八木重吉、8/25(金)竹内浩三、9/22(金) 永瀬清子
10/27(金) 草野心平、11/24(金) 金子光晴、12/22(金) 山村暮鳥
==========================================
【八期】 2017年9月〜2018年12月
ジャック・プレヴェール、《本と本屋》篇、《本と食卓篇》 、新川和江、西尾勝彦(リターンズ三回目)、高村光太郎(リターンズ二回目)、テーマ《春・夏篇》、 高橋新吉(リターンズ二回目)、 尾崎放哉(リターンズ二回目)、種田山頭火(リターンズ二回目)、 小熊秀雄(リターンズ二回目)、大手拓次、(西尾勝彦〈朗読会〉:七月堂との共催notポエカフェ)、《秋・冬》篇(リターンズ含め二回) (合計14回開催)
◆2018年《新潮講座 ポエカフェ in神楽坂》 12回
1月 吉原幸子 @神楽坂教室、2月 高村光太郎、3月 高田敏子、4月 新川和江、5月 種田山頭火
6月 高階杞一、7月 与謝野晶子、8月 ジャック・プレヴェール、9月 中野重治、10月 小熊秀雄
11月 ヘルマン・ヘッセ、12月 村山槐多
==========================================
【九期】2019年2月〜2020年1月(現在)
エミリ・ディキンソン(リターンズ含め二回)、《桜と春 篇》(出張篇と併せ二回)、石原吉郎、《雨 篇》、《パンの会 篇》(リターンズ含め二回)*total で三回目、ポール・エリュアール、竹内浩三(三回め)、《12月とクリスマス 篇》、淵上毛銭 (合計12回開催)

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

《ポエトリーカフェの歩み》

〜第一期:2009年10月〜2010年9月10月〜
 《計14回開催/課題詩人 20人ご紹介》

≪2009年≫ 

1 ◆第1回(東京定例)10月31日 課題詩人【島崎藤村・北原白秋・中原中也】
 会場 珈琲&jazz喫茶去(きっさこ)/神保町

2 ◆第2回 11月29日【尾形亀之助・草野心平】 会場:キアズマ珈琲/雑司が谷  

3 ◆第3回 12月26日【左川ちか・竹内浩三】 会場:神田伯剌西爾/神保町
  <ゲスト:荻原魚雷氏>続きを読む

pipponpippon at 16:53|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ◆Pippoのポエトリーカフェ◆ 

December 31, 2019

2019年、ありがとうございました!

さてさて。一年もあっというまですね…
みなさん、あったかくお過ごしでしょうか。
そして、年越しそば、うどん、あるいは、ごちそう? はもう食しましたでしょうか。

わが家も、「年越し天ぷらうどん」の用意をしてたのですが…
お正月に親類宅へ手土産で持参するために、ほぼ一日かけて作成した〈豚肉と大根のスパイスカレー〉!!が、あまりに美味しそうな匂いでガマンできず。「スパイスカレーと、エビ天一本(天つゆ添え)」という、謎の夕食メニューとなりました。

さておき。
ことし2019年は、月例の【詩の気さくな学び場〈ポエトリーカフェ〉】が、ちょうど10周年を迎え。
〈詩を読み、語らう小さな会〉をこんなに続けてこれるなんて…と、真に嬉しく思っています。
ご参加くださった方々、詩と詩人のかたがた、会場をおかしくださったり。
また有形無形の力で会を支えてくださったすべての皆さんに改めて感謝します。

そして、ことしはラジオ「くにまるジャパン極」へは2回出演。3月は、小田嶋隆さんと一緒に出演〈春、桜にまつわる詩を紹介〉、10月は、〈秋にまつわる素敵な詩〉をご紹介させてもらいました。
また、11月は七月堂&三叉灯さんの〈詩と夜の古本市〉へ出店(黒猫リベルテフリペを一生懸命に作ったり笑)←楽しい一ヶ月でした♪ そして、雑誌「女性のひろば」12月号へ「ポエトリーカフェ」の記事を寄稿したり、鷗田かつみさんの瀟洒な詩画集の書評など、も記憶に新しいです。

以下、〈ポエトリーカフェ〉の、ちょこっと記録です。

◆2019年【ポエトリーカフェ】 

《定例篇》 計11回

第112回/ 2月 エミリ・ディキンソン篇 @神保町ぶらじる
第113回/  3/23日:テーマ《桜と春 篇》@小金井市公民館緑分館(Sさん、お声がけありがとうございました!) 
     /  3/30日:テーマ《桜と春 篇》@古書カフェ・くしゃまんべ(北区・王子) 

第114回 /4月 石原吉郎篇 @神保町ぶらじる
第115回 /5月 エミリ・ディキンソン、プチリターンズ篇! @高円寺、木もれび
第116回 /6月 テーマ〈雨〉 篇 @神保町ぶらじる
第117回 /7月 テーマ〈パンの會 篇〉 篇 @明治煉花館(北区)
第118回 /8月 テーマ〈パンの會 篇〉プチ・リターンズ篇!@高円寺、木もれび
第119回 /9月 ポール・エリュアール篇 @神保町ぶらじる
第120回 /10月 竹内浩三篇 @神保町ぶらじる *10周年anniversary!
(11月: 遅い夏休み)
第121回 /12月 テーマ〈12月とクリスマス 篇〉@神保町ぶらじる
      (* 『ガバッと起きた』でおなじみの詩人、辻和人さんもご参加くださいました!)


小金井市の緑分館は、久しぶりの〈出張ポエトリーカフェ〉ですね。
地元の方々(みなさん、お話じょうず!)や、三銃士もきてくださったりして…語らいも新鮮で、思い出深いです。

そして、ふり返ってみると、〈桜と春篇〉、エミリ・ディキンソン篇、〈パンの會 篇〉と、三回もリターンズやってるんですね!笑 
しかし、ディキンソンも、パンの會もまだまだ話したたりてないので、あと2、3回はできますが。
(さらなるリターンズがあるやも?)
どの会も、想起すると、豊かな語らいや、ユニークな鑑賞、心あつくなる瞬間があり。
いずれも、ほんとうに得がたい時間でした。
いらしてくださった皆さまは、どの回が印象的でしたでしょうか。。

ことしも、ちょっと一年をつうじて、病院通院の関係などで…
あまり活発&積極的な活動ができてはいなかったように思いますが。
来年もムリせずマイペースに、小さくとも、楽しく〈ポエトリーカフェ〉開催したり、活動してゆきたく思っています。
(1/3〜4頃に、ポエカフェ詳細またUPしますね)

どうぞ、みなさま、よいお年をお迎えくださいませ。
そして、実りある2020年となりますように♪


Pippo    2019年12月31日

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July 01, 2019

2019-6/30(日) 第116回「ポエトリーカフェ〈雨 篇〉」開催記録

0630 雨
はい、あーめ @神保町・ぶらじる

六月の〈ポエトリーカフェ〉は「雨」にまつわる名詩歌をテキストに、皆さんと読んでゆきました。

初参加の方々(雨の実さん、Yさん)もまじえ、オシの雨詩歌や小説、曲をご紹介していただいたり(三島由紀夫「雨のなかの噴水」、高橋新吉「霧雨」、ダンヌンツィオの詩、丸谷才一「横しぐれ」、〈雨〉の男声合唱曲の詩篇達、松尾芭蕉「さみだれを〜」、西脇順三郎「雨」、ウィリアムズ「赤い手押し車」、ビートルズ「Rain」、木下こう『体温と雨』他.. )。
テキストの詩歌を読んでの熱い感想・鑑賞もあふれ、じめじめな梅雨を吹き飛ばすよな、にぎやかな開催となりました。

いつもは、ひとり課題詩人を取り上げ。生涯を追いつつ、作品を鑑賞してゆくという内容が多いのですが。
「六月、雨季に、すてきな雨の詩を読みたいな」と、こんかいは〈雨篇〉に決定。
この〈テーマ篇〉は〈入門篇〉ぽく、「よい詩や、詩人をみつけたい! 未知の作品を読みたい!」
という方へ、気になる詩人をみつけてもらえたら、とたまにやっています。

しかし、〈雨〉の詩歌は予想以上に佳編が多く。明治〜現代、日本・海外のよい詩歌を全60作(詩・短歌・俳句)ほどと…当初の予定より膨大なヴォリュームになってしまいました。

読むテキストは参加の方々のくじ引き。一枚のくじに、詩歌が3〜10作ほど載っているので、
そこから気に入った作品を選び、朗読していただくことに。ご参加は15名さまほどなので、ぜんぶは読めなかったのですが、選ばれ、読まれ、鑑賞された作品をチョコっとお伝えしていきます。

〈雨 篇テキストより〉
●木下杢太郎「珈琲」(『食後の唄』(明治末期にかかれたもの)
・「古い詩が読みたい」と、選ばれた作
・濃密な気だるいムード ・酒宴〈パンの會〉のあとの虚無感?

●千家元麿「雨」(『夏草』)
・千家元麿好きなかたが選んだ作
・終盤、静かな風景なんだけども、大樹を水浴びする仏陀にたとえた、優美で宇宙的な視野、スケール感など

●田中冬二「四月の雨」(『青い夜道』)
・四月のやわらかなやさしい雨をえがいていて、うつくしい

●丸山薫「汽車にのつて」(『幼年』)
・明るい陽気な世界のなかで、ふりそそぐ雨

●竹中郁「雨があがる〜」(『一匙の雲』)
・短くていい ・子供のとぶ、水たまりを海峡にたとえる粋さ

●新美南吉「雨の音」(南吉、19歳の作)
・ざんらん、ざんらんの繰り返しの妙 ・「母さんはざんらんに帽子あんでる」?
・ざんざか ざんざか 山田今次の「あめ」も想起

●立原道造「虹とひとと」(『萱草に寄す』)
・雨のあがったあの日 男女の別れだろうか ある切ない一場面
・「僕らはだまつて立つてゐた 黙つて!」が好き
・45年、道造を応援し続けている Dさんへ

●高田敏子「春の雨」
・女性らしい肉体と感覚、心でかいた感じの詩
(男性の詩は頭で書いてるものが多いように感じる)

●石垣りん「洗たく物」(『略歴』)
・ずっとすごく好きな詩人。働いて働き続け、生活する実感にみちている
・「働いて生きること」に罪悪感がある人へも、沁みるのでは

●竹内浩三「演習 一」(『日本が見えない』)
・「そうせざるを得ない」狂気とユーモアが高次元で融合している
・出征のための兵隊訓練時の詩 
・「戦帽が小さすぎる」→その人のサイズに合った軍服、帽子などを支給されることはない

●菊田守「蝶」(『蚊の生涯』)
・「飛んでいる蝶で傷ついていない蝶はいない」。それはそうであるけれども、
 「アゲハが卵から、ぶじ成虫になれるのは3〜5%位。イモムシ期に、他の虫や鳥に狙われ食べられたり(アリにも連れさられる)、
  風雨にさらわれたり。やっとこ蛹になれたと思えば、ハエやハチに寄生されたり。ほんとに過酷な生存競争で。
  だから、空にとんでる蝶は大体しぬほどがんばった子」

●サンドバーグ・安藤一郎訳「単調音」(『サンドバーグ詩集』)
・雨のさまざまな姿、どの雨も美しい
・雨のあとの山々の景色、埋もれてゆく
・海におちてゆく「囚われの落日」もいい

●ラングストン・ヒューズ「アラバマの夜明け」 諏訪優訳(『不機嫌な果実 アメリカ黒人詩集』)
・ヒューズの詩の楽曲をうたったことがある
・ネィティヴアメリカン、ユダヤ、黒人など、さまざまな人種の血をもつ人間からでる生の声
・黒人文化の発展、差別の撤廃に尽力した詩人の切実な希望が込められていて、力強くうつくしい

●プレヴェール「バルバラ」(『プレヴェール詩集』)
・「雨」と聴いて、まっさきに浮かんだのが、このプレヴェールの「バルバラ」
・戦争によって破壊された軍港の、ある一場面、いちど会ったきりのバルバラとその恋人のうつくしい一瞬
 それを描くことによって、浮かび上がる〈戦争〉の無慈悲と暴力性、すべてを奪っていく

●ホフマンスタール 川村二郎訳「たそがれの雨」
・抽象的なのだけど、やわらかくうつくしい
・ドビュッシーの「夢」という曲が大好きで、その雰囲気に近い、作品にとても惹かれるのでこれも好き
〈現代日本 篇〉
20190707_180713
●高階杞一「雨」(『水の町』)
・強烈にうつくしい情景で、惹かれる
・「どんなにいっぱいの悲しみが/君を降らせているのか」とても心にしみる
・(雨のように)降り続けている君→ずっと泣き通しの彼女、という可能性も

●伊藤左知子「ときとときのあいだ」(前橋ポエトリーフェスティバル 2019)
・写実的な理系の作品だなあ、という印象で、とても好き
・「木木木だ」〜の箇所、やもりの家族が雨宿りしつつも喜んでいる?
 嬉嬉嬉、というふうにもとれる ・さちぽん、こんな良い詩、書いてるんだ
・雷雨に驚いていないのは、元々降っていた雨? と思うと楽しい

●櫻井周太「レストランかもがわ」(『さよならを言う』)
・雰囲気がとてもいい 
・雨がざざ降りの中、レストランで相席に相席を重ね、
「誰かが誰かに話すこともなくそこにいるというしくみが僕は好きだ」←そういうことある。自分も好き
・きっと過疎ってる場所にあるレストラン、「千葉の鴨川?」
「大阪在住の方だから、もしかしたら京都かも」「京都の鴨川付近で、ひとけもまばらな場所では?」
「というかそもそも実在の店なのか?」など盛り上がる

●藪内亮輔「雨はふる、降りながら降る 生きながら生きるやりかたを教へてください」(歌集『海蛇と珊瑚』)
・いちばん好きなうた
・雨はふる、降りながら降っている、なんの屈託もなく、悩みや葛藤もないように見える
 でも、人間は、生きながら生きるやりかたを知らずに、分からずに生きている
・雨に教えを乞う、という悲しみと切実さ、口ずさむたび、泣きそうになる

★会では読まれなかったけど、おすすめの現代詩を幾つかpick up!
(個人的な感想を記します)

●「ビードロ」(オノツバサ『やさしく象にふまれたい』)
・ビードロ、夏の音、りんご飴、ゆらめく蛾、ナイターのトランペットとメガホンの音は「夏のビールの味」。
 ひじょうに夏の澄んだ空気感の心地よい、詩
「しあわせ」と呼ぶものごとの個人差があって、その差を自分は愛してるんだなと思う

●「鳥の言語を」(Arim『青空のかけら』)
・「鳥の言語を翻訳したい」という始まりと思想に、強く惹かれる
  でも「鳴き声を表記すら出来ずにいつも困っている」という素直さも。
  ミューと鳴く鳥、を調べたところ、「タゲリ」という可愛い鳥を知れた

●「空を見上げる〜」(打出祥子 2017年作)
・「風のなか」「雨のなか」「花のなか」にきこえる「あなたの声」
  自然や大気中に存在する、「あなたが」生きているというイメージがとても好き

●「果実ひとつの」(峯澤典子『あのとき冬の子どもたち』)
・木陰で偶然ひろいあげた「果実ひとつぶんの充実」
 ――これは時間をかけて集められた雨音の静けさの重さ
 ひとつの〈果実〉の来歴、ふりそそいだ雨の量に思いをはせられる、豊かさにとても惹かれる
 「静けさのおもさ」――あらゆる生命への敬愛、想像力の尊さ

●「声のもと」(タケイ・リエ『ルーネベリと雪』)
・土の下に隠れ「わたしたちを眺める」半透明の死者達、そこへ、ほろほろと降りそそぐ雨
始まりの情景が強烈、生と死の境も溶けてなくなるような、幽玄でうつくしい世界
 「声のもと」とは、物理的に亡くなっていたとしても、魂の通底音として世界へ鳴り響きつづける何か、なのかも 
*〈雨の詩篇〉へのテキスト掲載をご許可くださった、詩人・歌人のみなさま、ありがとうございました。
*また、七月堂の現代詩集が多かったことから、多大なご協力をいただいた、七月堂・後藤さんへも心より感謝です。


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May 03, 2019

5/18(土) 「じわ100」(『じわじわ気になる100字の小説』by 北野勇作)朗読会、開催します!

こんにちは。北野勇作さんの『じわじわ気になる(ほぼ)100字の小説』(キノブックス)をしっていますか?
このシリーズ。大好評のようでシリーズ化され、なんとvol.3 まですでに刊行されています。
これは、twitterで北野氏が日々ライフワークのように創り続けている「(ほぼ)百字小説」(つまり、1ツイートにおさまる)がもととなっていて。書籍化につき一作ごとにキュートなイラストが付けられて、楽しいです♪
(参照→ 「北野勇作さんの【ほぼ百字小説】 ―togetter」

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『じわじわ気になる(ほぼ)100字の小説』
第一巻 (王冠をかぶったタコさんが目印!)

「100字小説」とはいったいなにか?!
見て(読んで)いただいたほうが早いかなと…いくつか、ご紹介。
(『じわ100』一巻( ↑ )に収録のものです)

ふむふむ。なんども行ってる「謎の式典」か。年寄りが多くて、正装しないといけない、なんの式典じゃろ?? と、本人もよく分かってないながら、律儀に行っているとこに可笑しみと哀愁がありますね…

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えっと、三年、迷いつつづけていて、未だに妻と娘に会えていない、、、と。「道順を聞いているときにわかったふりをしなければよかった」が、じわじわ来ます。わたしもよくやるので。


なんとなく、分かったでしょうか?
やあ、分からないですよね。でも、気になりますよね。
わたしも分かりません。しかし、その分かるようで、分からないところが、とっても楽しい。
なにを言ってるのか? 続きは? など、想像や妄想を大いにor じわじわ、かき立てるところが、詩に似て面白いのです。

先日、駄々猫さんが「百書店大賞」(主催=H.A.BOOKSTORE(蔵前)+双子のライオン堂(赤坂)) にて、この『じわ100』一巻を紹介されていて。

「おお、駄々さんも好きなんだ−。朗読会したい!」と呟いたところ、
著者の北野勇作さんご本より、「一冊買えば、朗読フリーです!」とのおゆるし(というかむしろ奨励)をいただけましたので。駄々猫さん(+古書ますく堂)との共同で主催することになりました。
わたしもこの朗読会のために、一冊買いましたよ〜(なにげに家人のを借りてたので(汗

そんなわけで。ご興味あるかたは、一冊かって♪
どうぞ、お気軽にご参加くださいませね。おまちしています!

◆5/18(土) 15:00〜17:00  参加費無料(持ち込みok、差し入れ歓迎)
       『じわじわ気になる(ほぼ)100字の小説』(一巻、タコのです)をご持参ください〜。
       〈要ご予約〉 tintiro.ivent@gmail.com (ぴっぽ)まで (twitterのリプライ、DMでもokです)。
       *会場がそんなに広くないため、事前に参加を伝えてもらうと助かります(10人も入ればいっぱいです)。

〈内容〉 好きな、あるいは気になる、作品をみなで、ひとりつ朗読して、楽しんだり、味わったりしませう。
      また、読んで、「作品のつづきを書いてみたい!」と思った方は、事前に書いてきて、朗読も可!
     (少し、長めの「休憩」もとり予定ですので、現場・ますく堂店内で書いたりも可です〜 ) 
      想像と、妄想の翼で好きなとこへ、自由にバッサバッサ、とんでゆきましょう。

〈会場〉 古書ますく堂   〒171-0021 東京都豊島区西池袋4-8-20-102号
                         営業時間:12:00頃-19:00頃(ほぼ..無休)TEL :090-3747-2989
                         〈Googlemapで地図をみる (←click!)〉        
                  *池袋駅西口から、徒歩15分(ゆったりゆくと20分位?)
                   まよった場合は、お電話をどうぞ〜。
                   20140714010403

                  







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December 31, 2018

2018年、ありがとうございました!

さあ、大晦日ですねえ。
みなさん、きびしい寒波にまけず、年の瀬をゆっくりすごせていますか。

一年間、お仕事や、好きなことや、苦手だけどやらねばならないもの、など…
きっと、もろもろあったかと思いますが。ほんとうに、おつかれさまでした。

自分はといえば、じつは今日も病院へ通院してて、やや疲れぎみですが。
この〆記事をかかにゃ〜、と小さなちゃぶ台の前にいます(笑)

 ――― 
わたしのことし一年は、やっぱり、定例篇(日曜夜が主)と、講師を担当してた新潮講座「ポエトリーカフェin 神楽坂」――と。月二回開催してた「ポエトリーカフェ」がメインだったかなあ、と。

まずはことしポエカフェで、とりあげた課題詩人や、テーマなど、ラインナップを記しておきますね。

2018年【ポエトリーカフェ】

《定例篇》 10回
1月 西尾勝彦 篇 @神保町ぶらじる (西尾さん、奈良よりのお土産、ありがとうございました!)
2月 高村光太郎 篇 @神保町ぶらじる
3月 テーマ《春・夏篇》 @神保町ぶらじる
4月 高橋新吉篇 @神保町ぶらじる
5月 尾崎放哉 篇 @神保町ぶらじる
6月 種田山頭火 篇 @神保町ぶらじる
7月 小熊秀雄 篇 @神保町ぶらじる
(8月:夏休み)
9月 大手拓次篇 @神保町ぶらじる
10月 テーマ《秋・冬》篇 @下赤塚・ヒュッテ
(11月: 朗読会「Pippoの読みながらはじまること」 @下北沢・三叉灯)
12月 リターンズ!! プチポエトリーカフェ《秋・冬》

 ========

《新潮講座 ポエカフェ in神楽坂》 12回
1月 吉原幸子 @新潮講座:神楽坂教室
2月 高村光太郎(以下、同上)
3月 高田敏子 
4月 新川和江
5月 種田山頭火
6月 高階杞一
7月 与謝野晶子
8月 ジャック・プレヴェール
9月 中野重治
10月 小熊秀雄
11月 ヘルマン・ヘッセ
12月 村山槐多


【1年の、あれこれ回顧】
そう、ちょうど、西尾勝彦さんの詩集『歩きながらはじまること』(七月堂)の「解説」をひきうけ、ウンウン格闘していたのも、去年の今頃だった! 
あれから一年。広く遠い場所への詩の飛翔を目のあたりにして、嬉しく驚きつづけています。

また、5月には文化放送ラジオにて、青柳さん・ペンギンさんと不思議な遠足のように出演したり。
kuutamoさん主催の朗読会に初参加したことや、七月堂さんとのご縁で、下北沢・三叉灯での古本市へ出店&「読みながらはじまること」(西尾さん詩の朗読会)をさせてもらったことも、走馬燈のように浮かんできます。
やあ、いずれも、ほっこりと胸あたたまる温泉のような時間でした。中本氏の詩集座談会も、新たな試みで面白かったな。

そして、初に、一般文芸誌より書評依頼をいただき、「新潮」2018年11月号へ、古谷田奈月さん『無限の玄/風下の朱』書評を寄稿したことも忘れ難い記憶。

そう。12月の半ばに三泊四日で、車にて、京都・大阪(いっしゅん奈良)旅行をしてきたのですが。
京都で幼少期〜青春を過ごした村山槐多の軌跡をたどる旅や、神保町のオタさんが教えてくれた、京都・城陽市の「メゾンド鴻乃巣展」をみられたことも最高に愉しかった(←東京に巡回展を強く希望!)。

また、大阪にて。その土地・場所に根づきながら、しっかりとお店を育んでおられる、
長谷川書店さん、葉ね文庫さん、本は人生のおやつです!さんたちに伺えたのも、幸福なじかんだったな..

【ポエトリーカフェなど、回顧】

《新潮講座》のほうは、2017年より、2年間24回を開催しましたが、体調の関係で、この12月で一旦休講となります。おいでくださった皆さん、出会い、詩のひとときをご一緒でき、うれしかったです。
高田敏子、高階さん、プレヴェールや、中野重治、ヘッセなど…語らいが心にのこる回も沢山でした。
また再開の機会があったなら、気軽にいらしてくださいな。

《定例篇》のほうは、種田山頭火、尾崎放哉の孤高ペアへの愛を新たにしたり(魂がポツリと独言をいってるような)。祝、岩波文庫再版の大手拓次篇や、Mさんがご紹介下さった、山小屋風喫茶店「ヒュッテ」での開催も印象深いです。また「春夏」「秋冬」篇と、テーマ篇でできたのも楽しかったなあ。ご参加のみなさん、お一人お一人の季節への感受などをしることもできたり。

肌触り、におい、光り。

一篇の詩の読みだって、千差万別、多種多様で、思ってもみないお話をきけたりして。

自分と、ここにいるこの人は、違う人で、お互い「違う」ということを、尊重しあいながら生きてゆきたいなと、自然に思えるから。
そういう瞬間のために。この、詩の会をつづけてるのかも、と思ったりしています。

ポエトリーカフェは、「詩と詩人に気さくにふれられる、場があったら良いなあ」と2009年より、月例で始めた、
詩の学び場、なのですが。来年ついに、十年目を迎えます。

体調のようすを見つつ、ムリせず、長くほそく、愉快につづけてゆくことを目標に。
今後もやってゆくつもりですので、どうぞ来年も、楽しくおつきあいくださいますように。

それでは。どうぞ、よいお年を〜お迎えくださいね。

ごきげんよう!

Pippo  2018年12月31日


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October 31, 2018

《定例篇》 第110回: 10/28(日) ポエトリーカフェ〈秋・冬篇〉終了! ありがとうございました。

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ハイ、ヒュッテ♪  ポエトリーカフェを終えて、みなさんにっこり。

下赤塚の、山小屋風・喫茶店 「ヒュッテ」にて。
10/28(日)第八期十二回、今期、さいごの「ポエトリーカフェ: 秋冬篇」が開催されました!
この、「ヒュッテ」* さん。
(*現在、月一回の歌声喫茶イベントと、週一回・数時間の営業のみ)

登山途中にひょんと出会えそうな、じつにリアルな山小屋感で…
先日、登山した天狗岳、中腹の山小屋 《黒百合ヒュッテ》 を思いだしてなりませんでした。
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丸太造りの壁、元から、色を少しくすませたという白色の煖炉。丸太の椅子たち。入口の周辺の不思議な形状、すべて店のために誂えたという、素朴ででうつくしい、ランプの数々。 細部まで、意匠のこらされたさまざまに… きけば、お店のデザイン、設計は、黒澤明監督の後期・映画の美術監督をされていたご夫婦が、手がけられたそうな。

このぼくとつで、暖かみのあるお店の空気感も大きさも、ポエカフェの雰囲気にぴったりで。
圧倒的な、居心地の良さ… ご紹介のMさん、大石さん、美味しい珈琲などご用意くださった、ご店主さま、に感謝です。

★おまけ★
当日の、ポエトリーおやつは、板橋区名物! 「大仏サブレ」と、有志の方のみ「たぬきケーキ」でした!
たぬきちゃんたち、思い思いの表情が、かわいいですね。

〈皆さんの、撮られた《たぬきケーキ》写真館〉 from フランス製菓
 〜ケーキに扮した、たぬきが一頭まじっています(ニセ、たぬきケーキを探せ♪笑)〜
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by ペンギンさん       by Ella さん       by kaizu さん

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by sachipon  by sachipon  by uchiideさん  by shinoさん

*「たぬき」お写真〜twitterより、採集したものですが…掲載に問題あるかたはご一報くださいませね。

さて、今回はよくいらしてくださる方々とともに、「ポエトリーカフェ定例篇」へ、初参加のかたがお二人。
そして、なんと…吉原幸子さんのご子息・純さんと、田中冬二さんのお孫さんのNさんも、久しぶりにご参加くださり、なんとも嬉しい幕開けです。

まずは、ご参加のみなさんに、自己紹介がてら「好きな季節・ニガテな季節と、その理由をひと言!」コーナーにて、お話いただいたのですが。お一人お一人、さまざまな理由と感性で、すきな季節・にがてな季節を語っておられたのが、とても愉快で、微笑ましかったです。
(やはり、「秋・春」が人気な印象で…意外と「冬」も。 「夏」がんばれ!笑)

と、さっそくに、グレアムペンギンさんが、ご参加レポートを書いてくださっていました。
「アンソロジーの宴」 ポエトリーカフェ参加の記 第8期の9(秋・冬篇)

選ばれ、朗読された詩人一覧や。 コンパクトにぎゅっと会の模様を伝えてくださってます。
ありがとうございます!!

そう、今回の〈秋・冬〉篇、秋冬にちなんだ、日本・海外の名詩…心ふるえる良詩が多すぎて。しぼりにしぼって、全55人、66詩という、大変なヴォリュームになり。くじ引き詩も、一つのクジに、三四篇のってるのもあったり、もはやクジの体を成していないという事態に。なので、(皆さん、なにをチョイスされるのか?)にも、内心、非常にワクワクしてました。(「木犀の匂ひ!キター!」、「やった! 素朴な琴!」、「秋の夜の会話!デカした!」「わあ、ディキンスン!」等、いちいち興奮。←うるさい。笑) 
(ちなみに、例えば、吉原幸子さんなど、はじめ六篇の良い〈秋・冬詩〉候補があり、その中から、最終的に二篇を選んだりしているのですね。一人の詩人につき、傑作が一作!ならいいのですが、ことほど左様に、一人の詩人が良い「秋冬」詩を多く書いてたりするので、真に葛藤をくり返しつつのテキスト作成でした…)

どの詩も、どのかたのご朗読も、心に静かにしみいりましたが。
会中に発せられた、印象的な、解釈・ご感想、お言葉などを… ぜんぶはかけませんが、幾つか記しますね。
(メモなどとっておらず、こまかいニュアンスなど間違っていたら申し訳ないです。
 ご連絡いただければ、訂正いたしますので、どうぞ教えていただければ幸いです!)

・「素朴な琴」(八木重吉) 
「重吉自身が、この琴のように在りたかったのではないか。」
「明るさ、というのはきっと、室内ではなく、太陽光。琴が置かれているのは自然のなかではないか」

・「秋刀魚の歌」(佐藤春夫)
「一発でひきあてたい詩をあてました!」 by 中本氏(すごい!…というか、それが「秋刀魚の歌」なことに二度びっくり)
「弱さや、情けなさ、を詩で発露する、ということの魅力。こういうことを書いてもいいんだなぁ、と」
「佐藤春夫と云えば、〈さんま〉で、「さんまにがいかしょっぱいか〜〜」、というフレーズだけ知ってたが、こんな内容の詩だったのか!という驚き」
「なぜ、そのフレーズだけ一人歩き、していったのか」
「CMで、そのフレーズが、使われていたよ」

・「秋の夜の会話」(草野心平)
「これはどういう状況なんだろう」 (「蛙たちの会話で…」) 「いい感じ」
俵万智の短歌にも、「秋の夜の会話」オマージュ的な歌がある。対話する、なにかをいうと、言葉のかえってくる相手のいることのあたたかさ。存在。

・「忘れた秋」(岸田衿子)
「待つことを、秋の道でおぼえる… 
 川は昔から今までののことも、ずっと記憶している、楡の木も同様。←過去
 「忘れっぽい蝶」← 「いま」しかない存在 ←現在(刹那の象徴) ←が映し出す存在のこと
 「木の中にも生命はあって、息づいている(虫とか、鳥とか)」
 *純さん、が吉原幸子さんのご蔵書の、岸田衿子『忘れた秋』初版本をみせてくださった。表紙の味わい深さ。

・「秋」(矢沢宰)
 「秋のつきぬける透明感や、「体の透きとおる人をだけ〜淋しくなでる」、というのがいいな、と。
 「淋しがりやだが強い死なない人、というのは、どんな人なんだろう」
 「淋しがりやじゃないが、弱く死ぬ人、がいるということか」…

・「銀杏」(ゲーテ)
 「一枚の葉の形、二枚がむすぼれあって、ひとつに見える」 「わたしはひとり、でもあなたとふたり、すてきな発想」 
 「自問自答して、ゲーテの創作の源泉(愛より生まれたさまざまな作品)を導き出すような…」

・「さむい月の出」(田中冬二)
 「サフラン色、って何色、ごはんなら黄色。でも花なら紫」
 「さびしい、かなしい状況なのに、やさしさと、幸福感のようなものがある」
 「ぴっぽ、が昔これを朗読していて(youtubeで)、若い人がこんな詩を読むんだなあ、と」 (by Nさん)
 「『王子と乞食』を想起する」
 「映像的にもうつくしい」

・「無言で語れ」(竹中郁)  
   (朱と紅の「柿」に対し、十二月をひきしめる秘密を「無言で語れ」という内容の詩)
 「無色、透明のなかに、ぽっとおかれた、朱色・紅の、印象の強さ」、「それから、想起したのは。吉原幸子(母)が、《色》をテーマにした「フィナール展」という展覧会にだした作品〈←朱印が彩りになることをヒントに、「忘れた」という詩の肉筆原稿に、朱色の篆刻印(「幸」)を重ねおししてみたもの〉についての、エッセイ。それは、少し失敗してしまったようですが…」 by 純さん  

 「柿の色、いっそうかがやく朱と紅← とは、だいぶ、完熟している柿の色では。相当熟していないと、紅にはならない。いのちの終わりに輝く、老齢の柿」

・「海を恋ふ」(吉原幸子)
 「冬の海のさびしい情景…作者の心情に思いをよせてしまうような。
 なにかこのとき、おつらいことでもあったのかな、など」
 *純さんが、この作品のなかの(白いペンキの剥げかた ちっぽけな家)のにあたる、当時、あった、勝浦の別荘のお写真をみせてくださった。なんとも素朴でモダンなすてきな別荘)

・『喪の日記』 (ロラン・バルト/石川美子) *ご朗読されたのは、十一月二十八日(一九七七年)
 「1977年の、11/10、11/28、〜翌年、2/12の三日間の抜粋だけれど、晩秋から厳冬…にあたる期間にかかれていること、母の亡くなったことをうけいれていく過程が興味深い。11/28の一日は、「不在の存在(母)」をかたわらにして、孤独をうけいれる、という複雑な心境がいいな、と惹かれて、この一日を選んだ。春とかの季節にも、この日記は書かれているのか? 確認してみたい。」


というわけで。
17名のみなさま(お手伝い兼ご参加の、Mさんを含め)と、詩をよみあい、自由に楽しく、語らいました。

ご参加くださった方々、応援・御協力くださったみなさん、Mさん、ヒュッテさん、Oさん…
この一日にかかわってくださった、みなさんに心より感謝します。

ありがとうございました。

ほんとにあっというまの、時の流れでした。
しかも、テキストが多すぎて、みなさんと読めたのは、20篇位で、全体の、三分の一にも満たないのですよね…
もっと、読み、みなさんと語らいたい!(わたしが笑) 

そして、今回、ご参加できなかったけれど、参加したい!という方々もいらっしゃいますので、
アンコール・リターンズ篇!〜〜プチ・ポエトリーカフェ《秋・冬》篇」の開催を決定しました!

12/2(日) 朝11〜13時 @神田ぶらじる、です。
初ご参加の方も、「もっとみんなで、読みたい」という二回め参加のかたも、
どうぞ、お気軽にいらしてくださいませね。よろしくおねがいします。

ぴっぽ拝


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ビフォア&アフター・ポエカフェ

ポエカフェレポート
《定例篇》 第110回: 10/28(日) ポエトリーカフェ〈秋・冬篇〉終了!
の続編です。

 =========

ポエトリーカフェの前に、どうしてもゆきたい場所があった。
この日だけ開催という、古本市「女と本のあるふうけい」@東高円寺:kissa a だ。

一緒に、ポエカフェおやつ(大仏・たぬき)を捕獲予定だった、Mさんに甘えてお願いすることにして…
少し待ち合わせ時間をおくらせてもらい。10分ほど滞在時間を捻出!やった、ゆけるぞ。

◆ビフォア・ポエカフェ
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バスで東高円寺へ。12時の開店ちょっと前に着いた。「女と本のあるふうけい」。
駄々猫さん、昨日もお会いした、青柳しのちゃん(ペア!)と遭遇。うれしや。

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よいほんのかえてうれしや、秋晴れの。
だいじに読もう。

お目当ての、
《本が好きなあなたに宛てたお手紙をzineにした冊子》もいただいた。
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どのお手紙もしんしんと心にふれてきましたが、
いいな、と思った一節をふたつ、抜粋。

本が好きなあなた。
あなたがいてくれるのは、とても安心なことです。
読書体験を共にするということは、親密で、やさしく、そしてどこかエロティックさが漂う関係性が生まれるような気がしませんか。いつの時代も、そうであったように。
――Renna Hata

どんな状況でも、安易に周囲に流されない言動の基盤を知った気がして、眩しかったです。
同時に、同じ本を繰り返して読んで血肉とすることも教わったように思います。親や先生からの教育や指導ではなく、同級生の言葉からそれを学べたことは幸いでした。

――駄々猫

駄々ちゃんのお手紙は、大切な一冊をおしえてくれたご友人にあててでした。
読みながら、高校のとき、沢山の映画をおそわり、好きな本を貸した、親しい友人を重ね合わせていたな。

◆田中冬二さんのこと

田中冬二は、大好きな詩人のひとりですが。
冬二のお孫さんの、Nさんが、「さむい月の出」の朗読(youtubeの)をみて、当方の存在を知ってくれて。
その後の、「ポエトリーカフェ田中冬二篇」(2016年開催。大人気で二回目のプチ篇も開催されました)
にも遊びにきてくださったりして。ゆるやかに交流をさせてもらっています。

そして、今回の《ポエカフェ秋冬》篇にもご参加くださったのですが。
冬二さんとNさんが、生活をともにしていた時期もある、お家が近々とりこわされ、
なくなってしまう、というお話を伺いました。

(温かな思い出も、きっと沢山のこっているのだろうにな…)と
わたしまで、少しさびしい気持ちに。

「遺品整理をしていたら、図録など色々でてきたので…」と。
山梨県立文学館の「青い夜道の詩人 田中冬二」展、の図録をいただきました。

また、冬二さんが亡くなったときに、Nさんの書いた追悼文も読ませてもらう。
不正をきらい、また、Nさんやご家族に、とってもやさしかった冬二さんの在りし日のすがたが、
ありありと浮かんできます。

  ====

そして。こんなキュートな、冬二さんの一枚も。
1973年7月、草薙温泉にて。
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 ぢぢいと 
 ばばあが
 だまつて 湯にはひつてゐる  「くずの花」より

あの、山の湯、なのだろうか。

いつか、冬二さんファンのみんなと、遊びにゆきたいなあ。

◆アフター・ポエカフェ
ヒュッテさんでの「ポエトリーカフェ〈秋冬〉篇」、終了後。
先の Nさんより、古書ますく堂あてにも、お預かりした「田中冬二:展示の図録」
を、もうこの足で届けにいっちゃおう!と、一路、西池袋の《古書ますく堂》へ。
くだんの店は、餃子パーティ開催中との噂をききつける。

Mさん、Jさん、Sぽん、Mさん、Mさん、Mさん、Kさんもご一緒に(イニシャル、Mさん多し!笑)。
移動の電車で、Pさん、Mさん(元々、宮内や古谷田さんの作品がお好きで、ポエカフェには初ご参加)と、徒然に本やこし方などを語らったり。

池袋駅より、みなで、てくてくと歩く。
こんなに集団で不意におしかけたら、いくらパーティとはいえ、餃子足りなくなっちゃう?
という危惧をいだき、近所のスーパーにて、冷凍餃子や、やきそばなどを購入。

毎度の、(あれ、この道でよいのだっけ…)と微妙に不安になる距離。

そして、到着。
Nさんの田中冬二さん土産に大喜び、のますく堂さん。
(「こんなお宝に、餃子の匂いついたらあかん!」と、宝物コーナーへこっそりしまってるのが。
 だいじな骨を土をほって埋める犬や、どんぐりを隠すリスみたいでかわいかった。)

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さっそくに、焼いていただく。餃子の満州! 
「絶景!」というほかない、良い詩書が満載の本棚をみながら、のんびりおしゃべりしたり。
本をみたり。ウロウロしたり。
名古屋から到着したての、ものの本企画さんの詩集もみせてもらう。

なんともいえない、くつろぎのひととき。
ジョルジュ・ブラック探偵のみちさんは、たまたまあった、ブラックの画集をチェック。

「ブラックの画集、これしかないの? もっと揃えなきゃ!」
「やきそば、チンして!」(なぜか、電子レンジがある)

など、ますく堂さんに、好き勝手なことをいいまくる(すまん)。

初、古書ますく堂、ご来店!のかたがたも、なんとなく楽しそうにされていて。
なんだかうれしく。

しかし、不思議な店、だよなあ。 

前の前のスナック居ぬきの、古書(&スナック)ますく堂にも、
いまの、ますく堂にも。どんどん、思い出がふえてゆく。

ときは流れ、時代はうつりかわるけど、
どうか、このままでいてほしい。

楽しかったな。

ありがとう。
餃子、おいしかったです。



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May 14, 2018

5/14(月) 「くにまるジャパン〜本屋さんへ行こう!」出演20回め記念、徒然録。

こんにちは。ぴっぽです。

文化放送ラジオの、お昼の帯番組「くにまるジャパン(極)」内、「本屋さんへ行こう!」コーナーへ、
初めて出演したのは、妹・わらしちゃんとの共演で、2012年6月のこと

朗らかで、場の空気をいつも和ませておられる、メインパーソナリティ・くにまるさんと、ハートフルなアナウンサー・ 鈴木純子さんとのほっこリペア。当時、純子さんは、お子さんをご出産、産休が明け、現場に復帰されたばかりの頃でした。
そこで、詩と詩人の紹介や、古本屋・本の紹介などを楽しくさせてもらって。

以来、たびたびにお声がけいただき。気づいてみたら、6年間。今回で、20回目の出演でした。
小さな詩の活動をしている、自分を、忘れずにいてくださることが嬉しくて。よい詩、詩人をお伝えするぞ〜!と、いつも、はりきって挑んでいるのです。

そんなことで、2018年5/14(月)お昼の「本屋さんへ行こう!」放送は、こんな内容でした。

本屋20180514
くにまるさん、純子さん、ペンギンさん、青柳さんと

・近況報告、以前に本番組に一緒に出演したこともある、家人で小説家の、宮内の新刊『超動く家にて』のお話など。←タイムフリーで聴いてみたところ、ナチュラルに「この詩集」と呼んでました…すみません(汗。詩集ではないです! ユーモア短編SF小説集であります。

・「ラジオ de ポエトリーカフェ《テーマ:夏》」( リアル版?)
 実際に、よく詩の読書会「ポエトリーカフェ」にご参加くださっている方々、グレアムペンギンさん・青柳しのさんをお招きしての、ラジオ版「ポエトリーカフェ」開催。
 会を知ったきっかけ、そこで楽しまれていることなど...
 やあ、お話をうかがいながら。ささやかな詩の会だけど、始めて、つづけてきて、よかったな…としみじみ思っていました。ペンギンさん、青柳さん、楽しい詩のひとときを共につくってくださり、感謝。

*本放送「くにまるジャパン 極 11時〜13時」は、アプリ「radiko」をインストールすれば、関東近県までは、一週間は無料で聴けます(初めに聴いてから24時間以内に、3時間まで)。それ以外の地域ですと、プレミアム会員であれば聴けるようです。

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テーマ《初夏・夏》にまつわる詩を三篇、朗読・ご紹介。朗読BGM は宮内作の楽曲。

 《登場詩人・作品》

小島きみ子「Dying Summer1」(2017年8月作) ブログ「風と光と詩論の場所」の、「ナチュラルライフスタイル」のために書いた作品 《朗読、グレアムペンギン》


高階杞一「ツバメ」 (『夜にいっぱいやってくる』、ハルキ文庫『高階杞一詩集』などに収録) 《朗読、青柳しの》
「ツバメ」

田を低くかすめて
ツバメが空へ舞い上がる
夏がきたんだ
楽しそうに子供たちが学校へと向かう
その横を
自転車をこいで
ぼくは職場へと向かう  (前半部分のみ)


●いいむらすず 「おとうさん」(『2016 戦争を拒む』に収録) 《朗読、Pippo)》
「おとうさん」

 おとうさん
わたしは あなたのことを知りません
昭和十八年 働き口を求めて硫黄島へと
そこで 死んだのだと
母から聞かされたのは 十才の頃でした

 おとうさん
母と姉と わたしは
東京大空襲で 炎に追われ
疎開先の 豊橋も空襲で焼け野原に
そして
母は製糸工場で 小さな身体を粉にし
わたしも姉も 中卒で働きました

姉はいつも わたしに言い続けました
あなたは かわいそう
父親のことを 何も知らないから と
 おとうさん
母は十五年前に
姉も昨年 八十才で亡くなりました

 おとうさん
硫黄島に向かう 朝
一才のわたしを 抱きしめ
何を 語ってくれたのでしょう
そして
わたしは 腕の中で
真っすぐに 顔を見上げていたのでしょうか

 おとうさん
 おとうさん
わたしも 七十四才になりました
あなたのことを もっと知りたいです

(いいむらすず :1942年生・愛知県在住、「詩人会議」所属)

*ご本人よりご許可いただきましたので、全文掲載
  
《詩作品、ご登場の詩人の皆さんについて》
*放送で、お話しきれなかったことなどがありますので追記。

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・小島きみ子「Dying Summer1」
朗読を担当された、ペンギンさんは、この詩を前半・後半部にわけて、ぐっと内部にわけいるような鑑賞をされていました。また、くにまるさんに、キリスト教の伝道師としてのご自身のお仕事と照らし合わせ、「お話や、聖書の朗読などに、ポエトリーカフェでの朗読は生かされているのでは?」と問いかけられ。実感のこもったお話をしてくださったことも印象的です。

この作品を自分はSNSで拝見し、素敵だなあ…と記憶していて。今回の「夏」というテーマで不意に想起し、ご紹介にいたったという経緯なのですが。これは、ブログ「ナチュラルライフスタイル」のために書かれたもの、と伺い。改めてブログを拝読したところ、「ナチュラルライフスタイル」は、ウェルギリウス(ラテン文学の黄金期を創出した、ラテン語詩人のひとり)が七年をかけて制作した長編詩『農耕詩』(作物・果樹、家畜の育て方・養蜂など四部にわかれ、農場の運営法などが主題)が根底にある、とのことで。なるほど…とすっと、心におちました。

小島さんは自然豊かな高原地方にくらしておられ。菜園で野菜や、植物・花々などを大切に育てながら。日々の生活のなかで、それを享受されていること──を、わたしはいつも、まぶしく思っていたのです。

たとえば、「豊穣の夏 ナチュラルライフ|ライフスタイル」のページを拝見すると、こんなにも豊かな実りをしっかりとはぐくみ、受け取っておられることに畏敬の念を覚えます。また、野菜や花々、それぞれの作物に受粉をしてくれる、マルハナバチ・マーヤへの愛情にも。

「Dying Summer1」 作中の「ヒマワリ/咲いてくれてありがとう/マルハナバチ/来てくれてありがとう」という一節は、一朝一夕に出てきた言葉では決してなく、小島さんの人生、心から滲みでる、感謝と恩寵のしずくのような言葉で。それが「詩」に確かな魂を宿しているのだな、と感じていました。生まれたときから一続きのようで、かけがえのない日々の積み重ねが「現在」を創り出している、ということも。

新詩集『僕らの「罪と/秘密」の金属でできた本』も手元に到来したので、これから読むことがとても楽しみです。

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・高階杞一「ツバメ」
この作品を読まれた、青柳さんは、「ツバメ」のあざやかに浮かぶ情景と、この詩の語り手「ぼく」の「失っていくものと/得るものと/その両方を生きる天秤にかけながら」という一節のさししめす、背景、葛藤、それでも失わぬ希望のようなもの…などを、自身の生活とかさねあわせ、真摯に語ってくださいました。

高階さんは、ポエカフェでこれまで二回、課題詩人として取り上げさせてもらっていて。思潮社勤務時代に知ってから20年──作品を読み続け、日々を励まされ。敬愛している詩人のお一人です。

夏、ということで。「ツバメ」と「小さな質問」(『桃の花』)をすぐに思い起こし、二篇から、「ツバメ」ということになりました。

夏が来た日。空へ舞い上がるツバメ。楽しげに学校へと向かう子供たち。その横を自転車をこいで職場へとむかう「ぼく」──この「ぼく」も、かつては、学校へ向かう子供であったこと。人生のうつりかわりの、きらめきと、無常、のようなもののことを朗読を聴きながら、考えていました。仕事が生活をささえるのだけれども、その仕事に従事する時間で得られるものと、失うもの。真に普遍的なテーマで、心をうちます。

石垣りんさんの「貧しい町」のなかの。一日働いて帰ってきて、近所の総菜屋でみかけた、もう冷え切った「売れ残りのてんぷら」についての一節も想起しました。

お二方とも詩の心にそっとよりそうような朗読で…放送中というのも忘れ、詩の世界にすっかり入ってしまいました。

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わたしは、いいむらすず「おとうさん」の、朗読を担当。
以前、反戦・平和をねがう307人の詩人によるアンソロジー『2016 戦争を拒む』を読み、新聞の書評でとりあげたのですが、そのとき、ひじょうに心に刻まれた作品でした。

今回、番組でご紹介するにあたり、いいむらすずさんにお話を伺いました。
ご結婚をされ、お子さんたちを授かり、いまは子供たちも巣立ち、旦那さまとお二人、おだやかに暮らしておられる、とのこと。

当時のことですが。お父さまは大工をなさっていたそうで。硫黄島へ、なにか軍事施設などの建設の仕事にあたるため行ったのでは、と。また「1945年の硫黄島の戦いに巻き込まれ、なくなったのではないか。それも、はっきりとは分からないけれど…」と仰っていました。「父の写真は一枚もないし、思い出もない。なつかしもうにも、記憶がないのです」というお言葉を聴いて、胸がいたくなりました。
一才で、はなればなれになって以来、会うことのかなわなかった、お父さん。
人生も後半を迎えたいま、「あなたのことをもっと知りたいです」と、いう、いいむらさんの言葉の重さ。

個人的なことで恐縮ですが、自分は父親っ子だったもので、20代半ばに父を病気で亡くしたとき、半身をもぎとられたような思いでした。けれど、25年間は、父との思い出・記憶がたくさんあります。
それが、戦争でお父さんを亡くした、いいむらさんには、ないということ…を思うと。くやしくて、やるせなく、深い憤りをおぼえます。

そして、いいむらさんは、「この私たちの世代は、3.11の震災以降──いま再び、日本が戦争への道を歩もうとしていることに、強い危惧をいだいている」と仰ってもいました。

このいいむらさんの、詩、思いを。私たちは、決して忘れてはいけない。
戦争のない未来、を作ってゆかねばならぬ、ということを改めて、つよく思いました。

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帰途、20回めの記念に──小島さんの「ナチュラルライフスタイル」へのオマージュをこめ。
近所の園芸店にて購入した、イングリッシュラベンダーと、黄のガーベラ。
20180514_174934

ラベンダーのなんともよい匂い。

これをみた家人が、「かわいいヒマワリだね」と云い。
自分もヒマワリだと思って、はじめ手にとったので、なんだか可笑しくなる。


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December 31, 2017

2017年、ありがとうございました!

さて。もう師走、というか大晦日ですねえ。
光りのごとし、一年の速さよ。

ことしは、ライフワークの、詩の気さくな学び場 《ポエトリーカフェ》。
定例篇が13回、新潮講座で担当させてもらっている講座が12回、の計25回も開催していたんですね…。
こんなに回数をかさねたのは、ポエカフェ史上、初ですよ。すごい!笑 これだけの詩人達の生涯を熱く語り、みなさんと詩を読んで、かたりあったのだなあ。一回一回のひとときを、しみじみと思い返しています。

まずは、定例篇。ふり返ると、人気だった、吉原幸子さんや、山崎方代さん篇は、アンコールリクエストのプチ開催もあって、各二回やっているのですよね。遠方より来て下さったかたや、二回もご参加してくださった方々もいらして、嬉しかったなあ。何回、語りあっても楽しいという、ふしぎ。

新潮講座のほうは、はじめ1〜3月までの一期だけの予定だったのですが、少しずつですが受講くださるかたも
ふえ、4期12回を担当させていただきました。日曜夜の回にこられないかたや、ここからポエトリーカフェを知ってご参加されるようになったかたもいらして、ほんとにうれしい機会でした。5人〜10人位のご参加の方々なので、お一人お一人のお話や、解釈・ご感想などをゆったり聞いたり、語り合えることが、この講座の魅力かもです。

つれづれに書き記しますと。このような、ラインナップでした。

【ポエトリーカフェ】

《定例篇》 13回
1/22(日) 吉原幸子 篇 @神保町ぶらじる (ご子息、純さんゲストご参加!)
2/11(土) アンコール開催: リターンズ吉原幸子 篇 @神保町ぶらじる ( 〃 )
2/26(日) 石垣りん 篇 @神保町ぶらじる
3/26(日) 尾形亀之助 篇 @神保町ぶらじる
4/15(土) 山村暮鳥 〈春のお出かけ篇〉 @ikka プラス甘夏書店(向島)
5/21(日) 竹中郁 篇 @神保町ぶらじる
6/18(日) 竹久夢二 篇 @神保町ぶらじる
7/15(土) 山崎方代 篇 @山梨県都留市:バンカムツル
8/5(土)  アンコール開催 :リターンズ山崎方代 篇 @神保町ぶらじる
9/17(日) ジャック・プレヴェール篇 @神保町ぶらじる +BOOKS青いカバさん、協賛?
10/15(日) ポエトリーカフェin名古屋 《本と本屋》篇 @ シマウマ書房 with星屑珈琲
11/26(日) ポエトリーカフェ8周年、100回記念!《本と食卓篇》 @中村橋 kuutamo
12/17(日) 新川和江 篇

《新潮講座 ポエカフェ in神楽坂》 12回
1/31(火) 室生犀星 @新潮講座:神楽坂教室
2/28(火) 新美南吉 (以下、同上)
3/28(火) 中原中也 
4/25(火) 茨木のり子
5/30(火) 石垣りん
6/27(火) 山之口貘
7/28(金) 八木重吉
8/25(金) 竹内浩三
9/22(金) 永瀬清子
10/27(金) 草野心平
11/24(金) 金子光晴
12/22(金) 山村暮鳥


また、特筆すべきは、出張開催。

以前からお声がけをいただいていた、甘夏書店さんにて、ついに開催、山村暮鳥さん篇。ポエカフェ本編も楽しかったのですが、春先、桜もまだちりのこる、隅田川周辺を甘夏書店さんの引率で、のこっておられた、みなで散策したときの、しずかで、うつくしい夕暮れ。光景が忘れられません。

また、Cさんのいらっしゃる山梨県都留での開催、山崎方代篇。これ、散策もあって、ウキウキだったのですが、自分、直射日光に弱く、はりきって引率するつもりが、うどん屋についた時には、熱射病寸前のヘロヘロになってしまったというていたらく(恥)。でも、ポエカフェが始まると元気になってました(詩は万病に効く!笑)。また、いつかやりたいなあ。

そして、最終回のブックマークナゴヤ!内イベントとして開催された、「ポエトリーカフェ in名古屋」!
憧れの《シマウマ書房》さんにて、星屑珈琲さんのいれたて珈琲をいただきながら。詩や詩人、本、本屋、古本屋、言葉を愛する、人達と、心をほどいて詩を一篇ずつ読み、かたりあった、幸せな時間。。
(これ、ブログが書き途中なので、来年初頭にはupします!)
ほんとにあたたかな時間でした。

そしてそして、8周年。100回を迎えた、ポエカフェ100回記念開催は、中村橋のkuutamoさんにて。
《本と食卓 篇》。本と食卓にまつわる詩歌を、みなさんと一篇、一作ずつ読みながら、自由に語りあいました。近代詩歌から、現代詩歌まで..
やあ、めっちゃくちゃ楽しかったよ〜。泣くかと思ってたけど、楽しすぎて泣かなかったからね。
また、ご参加のかたがたより、「ポエトリーカフェとわたし」。一言ずつ、お話いただいたさまざまな言葉。宝物としてむねにしまいました。

ちいさなカフェに、お集まりくださった23人、ほんとにトイレにゆくのも一苦労!なほどギュウギュウで、熱気にあふれて。 そして、kuutamoさんの、特製カレーやデザートのつまった、1プレートも最高に美味しかった〜。
kuutamoさんの、作るものは、みんなおいしくて、愛に満ちていて。大好きです。

ポエトリーカフェ。全25回、ご参加くださったみなさん、また会場を提供くださったみなさん、
そして、応援くださったみなさん、ほんとうにありがとうございました!!
みなさんのおかげで、「詩を楽しく学ぶ場」を、ことしもささやかながら、楽しく続けることができました。

また、ラジオや、メデイア、対談なども。

《ラジオ》
2/6(月) 文化放送 くにまるジャパン「本屋さんへ行こう!」宮内と出演: 宮内悠介特集。
6/19(月) 文化放送くにまるジャパン「本屋さんへ行こう!」出演:(詩と詩人紹介)

《トークイベント》
3/19(日)穂村弘さんとのトークイベント @西荻ラバーズ
ことばの妖精、穂村さんと直接お話ししたのは、初めてだったのですが。心にキラキラの鱗粉がまだ、のこっております。

5/20 トリオザポエムズ、岡崎武志詩集『風来坊』 刊行トークイベント。 岡崎武志さん、北條一浩さんと@高円寺コクテイル。『風来坊』。やあ、岡崎さんの詩集。そのこしかた、人となりが、すけてみえて、大好きな詩集です。 詩のうまれくる瞬間、人生をふりかえって、お話をおききできて、幸福な時間でした。

《メディア掲載》
●1/17:「日刊ゲンダイ」 「仕事の値段」コーナーにて、ポエトリーカフェをご紹介いただきました。
●3月、女性誌 「CREA」 にて、小説家・古谷田奈月さんと、対談。キレ味抜群の古谷田節がさいこうすぎて。たいへん楽しかったです。
●6/1発売 「週刊新潮」結婚欄に、宮内と登場。なんだか、出会いについてなど語らいました。
●7月「小説 BOC」 の「つながる読書〜モテ本特集」コーナーに、宮内と登場。出会いや、詩や本を通じての交流など、語らいました。

《寄稿》
●シミルボン、「詩はSFにのって」連載。投稿少なくてあいすみません!来年はもっとかきます!
●「本の雑誌 12月号」 の、詩特集へ「たくましき近代詩人たちに学ぶ、今を生きるための処世術 《貧乏篇》」を、寄稿。与謝野晶子、金子光晴、草野心平、山崎方代さんなど紹介。
やあ、これ、ぜんぜん字数が足りなかったのです(笑)。とりあげたい逆境切り抜け詩人がホンマにぎょうさんおるねん!(なぜか関西弁)   どうか、連載させてくださいませ〜〜d(^-^)ネ! >本の雑誌社さま

《古本市出店》
3/12 神楽坂一箱古本市、出店。(記念、詩人紹介フリペ作成!)
10/14 ブックマークナゴヤ! ブクマ古本市 :ゲスト出店 /ホホホ座さんとともに。

《私事》
5/13 2016年の春に入籍した、宮内との結婚パーティを@代官山 晴れたら空に豆まいて、にて開催。
文サルの西崎さんバンド、楽しかったなあ。お集まりくださったみなさんに深謝。


記し忘れがあるかもしれませんが…。
とりあえず、こんなところでしょうか。

自分は。
詩人の生涯をかたったり、あれこれ思いを想像したり。みなで詩を読んで、語らうこと。ひとつの詩に対して、多様な感受性があることをしり、そこから、新たな思考や感受を呼び起こしたりして、思索してゆく作業が、しんじつ「Happiness」なのです。
そのかけがえのない時間を、ご一緒してくださったお一人、お一人の皆さんには、こころから、感謝の念しかありません。

くる2018年も、からだをだいじにしながら、ポエトリーカフェを中心に、伝道をつづけてまいりますので。
どうぞ、よろしくおつきあいのほどを〜〜〜〜よろしく。おねがいいたします!

それでは!!!  のこりすくない今年ですが、どうぞあたたかくして。
よいお年を〜〜。

近代詩伝道師  Pippo



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November 06, 2017

2017年10月:ブックマークナゴヤ!最終回、一箱古本市参加の巻。

2008年より始まって、ことしで10年目の最終回をむかえた〈ブックマークナゴヤ〉には、たくさんの思い出がある。

初参加はさかのぼること8年前の、2009年3月。
自分は、詩にまつわる活動をはじめたばかりで、まだ「ポエトリーカフェ」を開催する前のこと。
古書往来座のせとさんたちや古書現世の向井さんとの出会いから、古本界隈に出没する機会が多くなり。
シマウマ書房をしり、cestaをしり…

そんななかで、うれしいことに。シマウマ書房さん(ブックマークナゴヤ主催メンバーのおひとり)よりお声がけいただき(それか、自分から営業をしたのだろうか? このへん記憶が曖昧ですが(笑) 商店街でライブもやらせていただいたので、事前打ち合わせはあったと思われる)。
名古屋での本のお祭りへ、ひょんと参加を決めた。2009年と、2010年の二年連続で行ったのだっけ。

やあ、すごい熱気でしたよ! ファンタジックゲームもライブも古本市も楽しかったなぁ。
(2009年の名古屋初の一箱古本市@ブックマークナゴヤは、おそらく自分の古本市出店人生のなかでもっとも本が飛び立った記憶…) まだ古本屋さんを始める前の徒然舎さんや、詩の交流をしていた、古書ダンデライオンさんに初お会いしたこともうれしかったな。
いくつか過去記事ありますので、リンク。

〈2009年〉
2009年、3/21≪BM名古屋 Pippon 2≫〜一箱古本市 in円頓寺 一日目〜

≪BM名古屋 P-4≫ファンタジックゲームi n 円頓寺〜たくましき ナゴヤの子〜♪

〈2010年〉
3/20 【名古屋-P】 Pippo in 円頓寺 一箱古本市!!!
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そんなこんなで。7年ぶりに、訪れた名古屋。
やあ、たっくさんの古本と夢をしょって、東京からはるばるやってまいりましたよ〜。
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(出店本の一部 by 黒猫リベルタン文庫)

*

ブックマークナゴヤ一箱古本市!@円頓寺商店街
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ずっと雨予報(80%以上の降水確率)が出ていたので、雨を覚悟していたのですが…
「頼む!晴れてくれ!」という、みなの思いがつうじたのか、晴れ渡った空!奇跡。

シマウマ書房さんとの再会をよろこびつつ。
朗らかな、ホホホ座(浄土寺店)の山下賢二さんのお隣にて、ちんまり出店開始。
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ホホホ座は、新刊やすてき雑貨を主とした、心躍る品揃えで。買いそびれてた、橋本君の「月刊 ドライブイン」(新刊)や山下さん『ガケ書房の頃』、書き込める式のカレンダーノートなど思わず購入。

そう、山下さんといえば。昔に、京都のガケ書房で購入したオールカラー『ウミウシ図鑑』のおかげで。そののちの、わめぞ《月の湯(銭湯)古本市》にて、そのウミウシ本をもとにして作った、——「ウミウシ釣り堀ファンタジックゲーム」(→ウミウシ釣りびと紀行〜ファンタジック五輪ピック! )を開催できたんだけども。そのお礼を、やっとお伝えできた。

「おかげで、めっちゃ楽しいウミウシ釣り堀が開催できました!」
「いえいえ、ぼくはなんにもしてませんが...」と、はにかむ笑顔。

 *
さて、〈黒猫リベルタン文庫〉はといえば。

古本90冊ほど(←120冊用意したのだが、30冊ほど家に忘れてきた模様…部屋に本が多すぎ保護色になったか)の他に、用意していたのは、鉱物すこしと、自分の本『心に太陽をくちびるに詩を』(ポエトリーカフェ用にと思って、5冊だけ用意していたので、1冊だけ出品)。

開始そうそうに、「新聞連載時から、〈心に太陽を〜〉楽しみに読んでました!できたらサインを…」とお買い上げ&お声がけくださったかたがいらして、感激。読者のかたと、こんなところでお目にかかれるなんて。

 *
ん? なにかブックマークナゴヤの歴史や、名古屋の本界隈について熱く語らう声がきこえる…

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シマウマ書房鈴木さんと、ブックマークナゴヤのかたによる「商店街ラジオ」。

こっそりおやつをたべる、徒然舎さんを盗撮。かわいい(笑)
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 *

「黒猫リベルタン」では、よい感じの新刊とともに、詩歌関連の本も(マジか…!)というくらい、どんどん飛び立ってゆきます。
そうこうするうち、つい最近名古屋へこしていった、詩友sayuちゃんがお手伝いにきてくれた♪
「ブックマークナゴヤは初体験!」と楽しみにしてた sayuちゃんと、名古屋でまた会えてうれしい。

犬の散歩がてらプラプラしてる地元のかたも多くいらっしゃるのをみて、
「こんな雰囲気ならクータン(犬)も、散歩がてらつれてくればよかった〜」。
「いったん帰って、連れてくれば?」(いやいや、古本市おわっちゃうから、みたいな笑)

気づいたら腹ペコだったのですが。
シマウマ書房さんが、差し入れてくださった、天むすのおむすびのなんとおいしいこと!

いらしてくださったかたがたとの語らいを想起すると。

・「チェコの絵本はありませんか?」と尋ねてきた、お子さん(勿論なかったので、そばにいらしたお母さんに、覚王山cestaをご紹介)
・「ぴっぽさん! 名古屋へようこそ〜」と歓迎くださった陽気なお兄さん。
・「柚月麻子さんはよく読むのだが、『BUTTER』はどんなかんじ?」とたずねてこられたお姉さん (←すこし解説..)
・穂村弘さんずきの若い方々
・ランボーやそのあたりのフランス詩や寺山修司がお好きというお兄さんとの語らい。

・詩の版元へ勤務時代に知り合い、今も名古屋で詩の活動を続けていらっしゃる村田仁さん(ブルーマヨネーズ)と10数年ぶりの邂逅。やあ、ずっと詩の活動をつづけておられる、そのことに胸が熱くなってしまう。

・詩歌がおすきで、上京の際は、神保町の古本屋さん巡りを楽しくされているという女性の方(渋い!)

・レインボーブックスさん(←名古屋でもその名が知れ渡っているようで、記念撮影を求められていて、すごい!笑)、ベランダ本棚さん、kamebooksさんら、出店されていた関東圏のかたがたとの交流

・鉱物好きの小学生の女の子とのかたらい(300円位の鉱物を熟考のすえに、お買い上げ!)。
・豊橋でビッグパンケーキを食してきた!という、榊翠簾堂のご夫妻。(豊橋といえば、丸山薫ですよ!などsayuちゃんもまじり、なぜか豊橋談義に笑) このお二人に会うと、いつも元気になる

などなど、書ききれませんが…

未知の、本や詩の好きな方々、また知人・友人たちもいりまじり。
ひっきりなしに訪れるひとびととの、楽しい語らいで、あっというまの夕暮れ。

sayuちゃんと喫茶店で、おかいあげいただいた冊数をかぞえたら、70冊ほど、お嫁にいったことがわかりました。よいかたがたのもとへとついだ本たちは、きっと幸せになることでしょう。ありがとう〜。さよなら。

遊びにきてくださったみなさん、お会いできて、うれしかったです。

また出店された方々、そして。ブックマークナゴヤ主催の方々、スタッフの方々。おつかれさまでした!

2017年10月 ブックマークナゴヤさいごの一箱古本市。
こんなに、すてきな機会、場所とひとときをほんとにありがとうございました!




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June 12, 2017

◆第六期 ポエトリーカフェ:記録(2015年8月〜2016年7月)

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《はい、みっちゃん♪ 11/22(日) 第75回 Re:金子光晴篇の記念写真@神保町ぶらじる》

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第72回 原民喜篇(8/23)   第73回高階杞一Re篇(9/20) 第74回 茨木のり子篇(10/25)
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第76回 山村暮鳥篇(12/20)  第77回 入門篇《薔薇》(1/16)  第78回 八木重吉篇(1/24)
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第79回 《犬と猫》篇(2/21) 第80回 杢太郎・白秋篇(3/20) 新潟「季」講演(『心に太陽〜』) (4/23)
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第81回《パンと本》@御殿場(4/30) 第82 田中冬二篇(5/22) 第83 プチ冬二篇(6/11)
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第84 R.ブローティガン篇(6/26) 第85回 三好達治篇(7/31)

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2009年秋より開始した、気さくな詩の読書会「ポエトリーカフェ」もはや7年目に入り、85回を数えました。

2015年8月〜2016年7月の、第六期ポエトリーカフェは、15回の開催でした。
今期は、原民喜、高階杞一(文庫版詩集刊行に併せ、リターンズ篇)、茨木のり子、金子光晴(Re)、山村暮鳥(Re)、入門篇テーマ《薔薇》@八千代市中央図書館、八木重吉(Re)、入門篇テーマ《犬と猫》、木下杢太郎・北原白秋(Re)、『心に太陽〜』刊行記念講演&ポエカフェ@新潟「季」、入門篇テーマ《パンと本》@御殿場 ロバギターなど、いつもお世話になっている定期開催場所の神保町・ぶらじるさん以外にも、千葉県、新潟県、静岡・御殿場等へお呼びいただいて、初!ポエカフェができたこと、新たなかたがたと詩のひとときを持てことも、嬉しいことでした。

また、リクエストにおこたえして開催した、田中冬二さん篇には、広島大学大学院教授の西原大輔先生や、冬二のお孫さんのNさんなどもご参加くださって、熱く楽しく盛り上がり… とても豊かな時間となりました。ちなみに《冬二さん篇》はアンコールもあり、プチ篇あわせ二回も開催。はじめて冬二さんに触れた、という方々も多かったのですが、好感にみちた多様な感想が次々とでて、とても惹きつけられたようすに。ああ、同志!!とバンバン肩をたたきたくなりました(笑  そして、冬二さんの人と詩が、いまこの時代にとても必要とされているのではないかなあ、と感じてもいました。

その次は、初のアメリカの詩人、リチャード・ブローテイガン篇。この回では、詩篇をテキストにしましたが、わたし自身も今まで未読だったブローティガンの小説を色々読み、その魅力に気づき、全体像をとらえるうえで、とても大きな示唆と導きをえました。

そして、ラストは、6年ぶりに登場の三好達治!(Re)、がかざりました。西原先生も再びご参加くださって、こちらも熱くなごやかに、三好達治の詩と人をほりさげる、豊かな時間となりました。 テキストを編む過程でこの機に改めて、『測量船』から『駱駝の瘤〜』までじっくり読み返していったのですが、もう…。やはり達治は、日本の誇る抒情詩人である!との確信をあらたにしました。最高です。

追記 ★ポエカフェ :レポート★
ご参加のかたでレポをかいてくださっているかたの記事のurlをリンクします。楽しく読み返してましたら、ひたひたと感謝の念が。ありがとうございます! (*欠けてるのありましたら、追記させていただきたいので、どうかご連絡くださいませ♪

●第72回 原民喜篇(2015年‐8/23) @神保町ぶらじる 
《第六期-一回》 第72回ポエトリーカフェ 原民喜篇 (byぴっぽ)
「ポエカフェ原民喜編 - 古書ますく堂のなまけもの日記」
「読めてよかった!!」  ポエトリーカフェ参加の記 第6期の1 (原民喜篇) (byグレアムペンギン)
「たえず喋ろうとしている彼の肩」(いつまでも生きていたい日記) (by宮本くん)

●第73回高階杞一Re篇(9/20) @神保町ぶらじる 
ポエトリーカフェ 高階杞一リターンズ(and Happy birthday!!)篇 終了感謝!
「高階杞一ポエカフェ、誕生日のリターン篇 - 古書ますく堂のなまけもの日記」
「響きをかんじながら」ポエトリーカフェ参加の記 第6期の2 (高階杞一リターンズ篇)

●第74回 茨木のり子篇(10/25) @神保町ぶらじる 
ポエカフェ 茨木のり子篇(古書ますく堂)

●第75回 金子光晴篇(11/22) @神保町ぶらじる
ポエカフェ金子光晴篇 (古書ますく堂)

●第76回 山村暮鳥篇(12/20) @神保町ぶらじる   
ポエカフェ76回は山村暮鳥でやんす篇 (古書ますく堂)

●第77回 入門篇《薔薇》(2016年‐1/16) @千葉県・八千代市中央図書館 
ポエカフェ八千代市立中央図書館篇 (古書ますく堂)

●第78回 八木重吉篇(1/24) @神保町ぶらじる 
ポエカフェ 八木重吉篇 (古書ますく堂)
「詩でなかったら人に見せない迄だ」  ポエトリーカフェ参加の記 第6期の3 (八木重吉リターンズ篇)/byグレアムペンギン

●第79回 《犬と猫》篇(2/21) @神保町ぶらじる  
ポエカフェ 犬派VS猫派篇(古書ますく堂)
「入門篇だからこそ」  ポエトリーカフェ参加の記 第6期の4 (入門篇 《テーマ:犬と猫》) byグレアムペンギン

●第80回 杢太郎・白秋篇(3/20) @神保町ぶらじる 
ポエカフェ白秋&杢太郎篇 (古書ますく堂)
「またリターンズはあるのかな?」  ポエトリーカフェ参加の記 第6期の5 (北原白秋・木下杢太篇) byグレアムペンギン

●第81回《パンと本》(4/30) @静岡県・御殿場ロバギター
ポエカフェ「パンと本」入門篇 (古書ますく堂)

●第82 田中冬二篇(5/22) @神保町ぶらじる
ポエカフェ最強ゲスト付きの田中冬二篇 (古書ますく堂)

●第83 リターンズ!プチ冬二篇(6/11) @神保町ぶらじる
帰ってきた田中冬二篇 (古書ますく堂)

●第84 R.ブローティガン篇(6/26) @神保町ぶらじる
今夜のポエカフェはブローティガンで。 (古書ますく堂)

●第85回 三好達治篇(7/31) @神保町ぶらじる
鳥取帰りのポエカフェ三好達治篇 (古書ますく堂)
「惹かれるだけでなく」  ポエトリーカフェ参加の記 第6期の6 (三好達治篇) byグレアムペンギン

=====

第六期も、さまざまな詩人や、テーマ別の入門篇などおりまぜ、詩や詩人についてかたりあえた時間、
その一回一回が、しみじみと思い出ぶかいです。

ご参加のみなさん、楽しい詩のひとときをともに作って下さり、ほんとうにありがとうございました!
こんごとも、よしなに〜。どうぞ、よろしくです。


2016年8月  ポエトリーカフェ主宰、Pippo

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April 12, 2017

5/20(土) トリオ・ザ・ポエムズinコクテイル 〜岡崎武志『風来坊ふたたび』刊行記念トーク〜


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いいじゃないか
笑うなよ 木よ風よ石よ
そして友よ

いいじゃないか
どうせ 一人だもの

次の風が首筋をなでたら
それを合図に歩き出そう
まず起ちあがることだ
尻の砂を払って
どっこらしょと声に出してみるか

どうせ
誰も聞いちゃいないんだから
どうせ一人なんだから

  風来坊11「どうせ一人だもの」より (『風来坊ふたたび』)

この春に、わがトリオ・ザ・ポエムズの、ライター・書評家、岡崎武志さんが14年ぶりに詩集を刊行されました! その名も『風来坊ふたたび』(古書善行堂/装幀・写真 林哲夫)。
小ぶりで端正、そぼくな佇まいが、詩の世界にぴったりで、しっくり心になじみます。ちなみに、“風来坊”とは20代から詩をかきはじめた氏が、我が身と心を投影した、旅する青年。やあ、ホントによい詩集なのですよ… 読んでみてくださいな。そして、語りたい…!

5/20にこの詩集の刊行と、ことし60歳をむかえた岡崎武志さんの還暦をお祝いの、トークイベントを開催します。

《いちど、しっかり詩の話をしよう!》

1『風来坊ふたたび』について(岡崎さんの詩集作成秘話。三人各自『風来坊〜』より、ベスト1を選んで朗読なども)。

2「詩をかくこと、詩をよむこと」。あらためてふり返る「詩との出会い」「ポエトリーカフェ」…「戦後詩」とはなにか?「荒地」「櫂」の詩人たち〜

3「好きな詩紹介コーナー」
詩が好きトリオの三人で持ちより、ひとり三篇。詩の朗読もまじえ、ゆるやかに語りあいます。

また、歌のミニステージやプレゼントコーナーも♪

古本と酒と肴、コクテイル書房はお酒も文士料理・つまみも、やすくてホントにおいしいです♪ 楽しい詩のゆうべ――どうぞ気楽に遊びにお越しくださいませ。

―――――――
5月20日(土) トリオ・ザ・ポエムズ inコクテイル〜『風来坊ふたたび』刊行記念トーク!
▶出演: 岡崎武志、北條一浩、ぴっぽ
▶16:00開場/スタート16:30〜 2時間程度 ▶チャージ:1500円 
《会場》高円寺、古本と酒と肴・コクテイル書房 《要ご予約》 コクテイル(Tel)03-3310-8130 
(営業時間 18:00-24:00 定休:火曜、第2・4月曜)

*《行き方》 高円寺駅北口より、徒歩5分
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*会後に、打ち上げがあります(会費2500円〜程度)よろしければこちらもぜひに♪

*コクテイル予約(電話)が難しい方は、Pippo宛( tintiro.ivent@gmail.com )まで
 「お名前、人数、緊急ご連絡先(Tel)」をお書き添えのうえ、メールくださいませ。
一両日中にご返信いたします。 


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March 19, 2017

3/19(日)《西荻ラバーズフェス 「詩人と歌人の出会う場所」》 穂村弘×Pippo ブックトーク

やあ。晴天の、そして風強く、土埃のけぶる――《西荻ラバーズフェス》での、穂村弘さんとのブックトーク。
おこしくださった方々、また主催のかたがた、ありがとうございました。
booktalk

トークのテーマは、「なんとなく好きな本、詩歌に限らず、その一節を紹介しあおう(また西荻周辺の書店・古本屋さんなどの話も少しできたら)」という内容。

わたし、まず「穂村さんという人間を心のなかにもっと屹立させよう!」と歌集を含め、自分のもつ穂村さん関連本10冊ほどをここ一週間、コシをすえて読み返したりしてました。これがなんとまあ、至福の時間だった…
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(しかしながら。ひよこの伝道師じゃ.…役不足では?)という思いのまま、挑んだ今日だったのですが。
穂村さんの、あたたかでやわらかな佇まい、軽快なお話ぶりに惹きこまれ。いつしかむくむく、楽しい気持ちになっていて。ハッと気づいたら、終わっていました。

今でもすこし夢のなかのようにぼんやりしています。

じつはこのように改まって、穂村さんと、面とむかってお話する、というのは初めてのことでした。
実際にまのあたりにする、対話した、穂村さんは――。
やっぱり、見えない世界の。そこかしこに詩を、ポエジーを見出すことのできるかたで。
そして、胸にズンと響いた詩歌をみつけると、跳ね、光りながらとびまわり、時々ハチのように刺してくる、妖精のようで(目上の大先輩つかまえて、すみません…しかし、実感)。

こんかい、交わしたのは言葉――好きな本、一節を、紹介しあうというもの、だったのですが。
それ以上の、言葉にならない大切なものを教わったような気がします。
穂村さん、ありがとうございました。

ぽわっとしてたこともあり、記憶が少しあいまいなのですが。お互いに、紹介した本、一節などを、ふり返って少しだけ記します。

―――――――――――――

まずは簡単な自己紹介から。わたしは、名前いうのをどうやら忘れた模様…。
穂村さんはしばらく住んでおられる、西荻窪の町の魅力(例えば「古本屋さんが夜おそくまでやっていること」)、すまう人々の「属性のわからなさ」。ふと、いる不思議な人たち。「自分もそうだから、こう居心地が良いのね。新宿から先は、もうダメ。中央線のその辺りにいると、元気。内弁慶なんですよね」と。

自分は、高円寺にすんで2年半。「高円寺の人々も、あんまり住み心地よいのと、《高円寺内だけでぜんぶ用事が済むから、この町から出る必要性ない》といってる人とかいますよ」。「それが、イケナイ。ワナですね。」などと、西荻窪・高円寺の楽しい町談義からはじまり。本題へ。

《西荻ラバーズフェス》穂村弘さん×Piトークにて、紹介された本たち。
かった、書店(古書店)の話なども交えつつ。

●穂村さん/ 杉山平一「わからない」(詩集『希望』より)
希望―杉山平一詩集
杉山 平一
編集工房ノア
2011-10



なんと。拙著『心に太陽をくちびるに詩を』を読みましたよ〜という穂村さんが、
「ここに沢山よい詩が紹介されているのだけど。なかに、杉山平一さんという人の「わからない」という、すごくいい詩があったんです。全部よみたくて、その詩集を入手してきました。その詩を読みますね」と朗読。

――杉山平一「わからない」

穂「この詩は、もう.. 一体なんでしょう。なんなんでしょうね、これ?」(うれしそう)

P「平一さんのこの詩。私もだいすきです。家族内にもヒエルラルキーがあって、強いものから弱いものへの攻撃の連鎖─負の連鎖がある。けど家族のなかでいちばん弱い存在であるはずの、妹がそれを絶ちきる。そして、犬の頭をなでて《犬の名はジョンといいます》。ジョン...」

穂「いや。あのね、ぼく感動アレルギーで、感動させてこようとするものに、すごい拒否感があるんですよ。やめて、って。ただ、この詩は、その細かい網目をかいくぐってきました。さいごが素晴らしい。「そうか、犬の名はジョンというんだ」という。タイトル「わからない」も――犬にとっては、人間の関係性やら世界なんか、全くわからないわけだからね。いやあ、いいです。」

―――――――――――――
●Pippo / 山川直人『道草日和』 (*西荻 モンガ堂で購入
を少し紹介したのち、道草晴子『みちくさ日記』(神楽坂一箱/書肆鯖にて購入)より、校長先生の言葉



みちくさ日記 (torch comics)
道草晴子
リイド社
2015-10-09


道草晴子『みちくさ日記』。13歳で、ちばてつや賞を受賞した、マンガを描くのがだいすきな少女(道草晴子)――はほどなく、精神の失調をきたし、精神病院へ入院。中学はかろうじて卒業できたものの、高校は落第。精神病院から定時制高校へ通う日々。デイケアにかよい、様々なアルバイトをし(失敗もし)さびしい気持ちをいだきつつ、不器用に懸命にいきてゆく。その生の30歳までの記録。

「学童のバイトをやってみない?」と云われて、不安で自分にはムリだ.. と思う彼女に、草木染めの小さな布をとりだして、校長先生がいったのは――

「草木染めのとき一本の木から染めだすと、木からとっても枝からとっても、根からとってもどこからも同じ色がでるんです。ふしぎだけど一本の木からは同じ色がでて、他の木から決して同じ色は出ないんです――その木のもう、色なんですよ」
「学童のバイト、ぜひきてください」と先生は、ニッコリ笑った。


P「この先生のことば...」

穂「ああ.. しかし。この二冊、両方マンガじゃないですか(笑)。近代詩の伝道のかたが、マンガから、詩・ポエジーをみいだしている!――ところに、むしろ驚いて、面白いなぁ、と思ってました。
そう、詩はもはや、現代詩(詩集)のなかにはないのかもしれない。若い人たちは、詩以外のものからポエジーを感じているのかな。ほかのジャンルのなかに光るポエジーがあって。それを受け止めている人たちがいる。」

―――――――――――――
●穂村さん/ 鈴木美紀子『風のアンダースタディ』


穂「鈴木美紀子さんの、歌集『風のアンダースタディ』これがすばらしくて。10首ほどつづけて、よみます。」

笑いながら「これ、ほんもの?」と指で押すサンプルだって信じてたから

容疑者にかぶされているブルゾンの色違いならたぶん、持ってる

折り返し電話するよと言うけれどそのときはもう虹は消えてる
 
車いす押して海辺を歩きたい記憶喪失のあなたを乗せて

(一部ひきましたが、わたしの手元になく。誤字、あるいは引用に問題ありましたら、どうかお伝えくださいませ) 

立てつづけに一筋縄ではいかない、するどくある種の怖さ、とんでもない迫力もつ歌が、穂村さんによって、朗読されてゆき。心臓がきゅっとし、「ブルゾンの色ちがい」の歌には笑いがこみあげ。はたまた不意に、背筋がブルルと冷えたり。拝聴しながら。ふだんつかわない、脳の部位が活発に動きはじめるような。なんとも刺激的な歌の数々.. 海辺の車椅子の歌と、ガムシロップと水晶の歌がたまらなく好きだった…。

ゆっくり味読したいので、この歌集は注文しました。

―――――――――――――
●Pippo /横光利一 日記体長編小説「夜の靴」より (講談社文芸文庫『夜の靴 ほか』 西荻・盛林堂書房にて購入)

戦時下、東北の僻村に疎開してた横光利一は、自分の身分をかくし、農村の一室に夫婦で間借り。農民たちの聡明さ、つちかわれた思想の強靭さなどに日々感銘をうけ、その観察記/雑感を克明にしるしてゆく。

村には、長い長い一本道がある。
横光は、この一本道が、そこを毎日歩いている農民たちに、より思考の強靭さ、深さを与えているのではないか?と考察。
「神や仏はあるものじゃ。」
こんなことを久左衛門が云ったりすることも、この長い道が訓えたからではあるまいか。私も人から受けた恩のことを考えたり、友人の有り難さや、人生の厳しさや、夫婦の愛や、子供の教育や、神のことなぞ、次ぎから次ぎと考えつづけて停めることの出来なかったのもここで
(略)何か矢っ張り各自に考えさせられているのである。ここを一度通って来ると、昨日の自分はもう今日の自分ではなくなっていて、その日はその日なりに人は文学をして来るのだ。(「夜の靴」)

P「これを読んでて。自分の一本道の持ってなさかげんに、痛く.. 切なくなりまして。ひとりで自分自身だけにむきあい、対話する時間のもてなさに...

――(穂村さんは)一本道ありますか?」

穂「一本道、ありますかといわれたら(笑)。うーん、やっぱりいまはむずかしいかもしれないですよね。一本道。」

(この時点で、もう終了時間がせまってたようで、穂村さんより「あと1分位ですよ、あとなにか伝えたい本は?」と、問われ。「穂村さんの新刊『野良猫を尊敬した日』のなかから、お話したいんですが.. というと。「いや、ぼくのはいい。」というやりとりがありました)

穂「ほかは〜、あっあれがいいじゃない。さっき楽屋で、みせてくれた句集!すごいいい句があった。貸して」

(P、金原まさ子 句集『カルナヴァル』を手渡す)

―――――――――――――
●穂村さん /金原まさ子 句集『カルナヴァル』(西荻 古書音羽館で購入)より



穂「ぼくも、さっきみたばかりなんですが。100歳をこえている、俳人の金原まさ子さん。帯にすごい句があって、びっくりした。それを読みますね。」

エスカルゴ三匹食べて三匹嘔(は)く

(会場より、衝撃というか.. どよめき、さざめきが起きる)

穂「102歳でこの句はかっこ良くないですか。この、エスカルゴ、というのがまずいい。なぜ、あえて、エスカルゴを選んだのか。そして、三匹食べて、三匹吐いている。三匹食べて、四匹吐いたらおかしいですが... 三匹吐いている。これ――完全な徒労じゃないですか。でも、だからいい。」

Pi「そう。いや... ほんとにかっこいいんです。切れ味。あっ、食べるといえば、ほかにこんな句も」

バージンオイルで蛍はかるく炒めなさい
            酢味噌和えでも。

百万回死にたし生きたし柘榴食う


自暴自棄の念と生への強い執着。石榴が魂、こころにみえてきて、魂をけずって。かきしるしているような..
というようなことを言いました。

ここで、時間がきてしまい。終了。

穂村さんはほかに、夏葉社の尾形亀之助詩集『美しい街』、江國香織『活発な暗闇』(詩歌アンソロジー)、江戸川乱歩『黒蜥蜴』などを、お持ちになられていました。亀之助の詩を、穂村さんはどのように読まれたのだろう... 気になりすぎる。ああ、もっとお話伺いたかった!

わたしの持参した本は、こちら。
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ヤマムラ・ボチオ(山村暮鳥)『ちるちる・みちる』は、穂村さんもお持ちだそうで、楽屋で装幀のことなどで、プチ盛り上がりました。
そして、終わってみて。わたし個人の反省ですが…長編漫画や小説の一節を紹介するとなると、まず全体像を話さねば、と話が長くなる(時間を食う)→みじかめの詩や、短歌・俳句のほうが、こういう場では、良いのかも知れない...と。井上法子さん、木下龍也さん、虫武一俊さん、など歌集が3冊もあったのだから、こちらにすればよかったです..

いろいろ思いだすと、あぁ。至らなさに、申し訳ない気持ちに。

そんなこんなで、読んでくださり。ありがとう。
ひとまず。


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December 02, 2016

【2017年1〜3月期】  《新潮講座》「ポエトリーカフェ in神楽坂」 が開講されます♪

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こんにちは。ぴっぽです。
来年1月より、新潮社主催 《新潮講座》にて、詩の気さくな学び場 「Pippoのポエトリーカフェin 神楽坂」が開講されます〜。

 「詩に、興味はあるけど、誰から、どれから読んだらいいのか…」
 「詩の楽しみかたが、よくわからない――」 

「ポエトリーカフェ」とは、そのような方々のなにか手がかりになれたらと、2009年の秋より始めた、初心者向け・月例の詩の《読書会/学び場》です。内容は、「詩人の生にふれながら、みなで一人ずつ詩をよみ、自由に語りあい、味わう」 茶話会のようなものです。
2016年の秋で、第85回の七周年を迎え。老若男女、のべ1400人の方がご参加くださいました。

ご興味さえありましたら、知識や予習もいりません。心ひとつでいらしてくださいませ。
こちらは、週末の夜に開催の事が多い、定例のポエトリーカフェと違って、平日の昼間開催です。
これまで、予定があわなかったかたもふくめ、どなたでもどうぞ、お気軽に♪

◎第一回  1/31(火)13:30〜15:30 室生犀星 篇
◎第二回  2/28(火)13:30〜15:30 新美南吉 篇
◎第三回  3/28(火)13:30〜15:30 中原中也 篇

★詳細・ご参加お申込等は、こちら 《ヨム・カク・ミル・シル 新潮講座》へ
*11/15〜 ご参加申込受付開始

  Pippoのポエトリーカフェ in 神楽坂 
 (講師:Pippo /近代詩伝道師、朗読家、著述家)

とつぜんの「ポエカフェin 神楽坂」――
きっかけは、4年前に池袋のカッカカフェでやっていた頃から「ポエトリーカフェ」のことをしっておられ。ラジオを聴いたり、拙著『心に太陽を〜』もお読みくださったという、新潮社編集部のMさんのお声がけでした。
「新潮講座でも《入りやすく、学びやすい詩の講座》をやってみたくて」とのお言葉に、とても嬉しくなって。
すぐに、お引きうけしました。新たな方々と出会えますこと、詩の時間をもてますことを、楽しみにしています。

どうぞ、よろしくおねがいします!  ポエトリーカフェ・主宰 ぴっぽ

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November 22, 2016

いい夫婦の日 ――西崎憲さんの言葉

11月22日。きょうは「いい夫婦の日」らしい。

こちとら、入籍してまだ8ヶ月のひよっこ夫婦(のかたわれ)で、パートナーではあるように思うが、「夫婦」という確固たる意識があるのかどうかも、おぼつかない。

いい夫婦――って、なんだろう? 
となると、わるい夫婦というのもあるよなあ、などと。
いい、わるい、の境目はなんなんだ。
そもそも、「夫婦」とは……などと考えていたら、思い出したことがあった。
 
 *  *  *

さかのぼること、2012年のはじまりの冬。

小説・翻訳・短歌・音楽…など多方面で才能を発揮されている、西崎憲さんが主宰されている「文系フットサル」へ初参加した。 当時読んだばかりの、西崎さんの小説『ゆみに町ガイドブック』が最高にツボにはまったこともあり、その西崎さんが呼びかけているのだから、きっと楽しいに違いない!と。

フットサルがお好き(というか、めちゃくちゃ上手!)な西崎さんが、「フットサルの魅力を多くのひとに伝えよう、みなで楽しもう!」と、 スポーツが苦手な人や、 文系の方々へ広く募り、やっておられる月例の会。ストレッチからはじまり⇒丁寧にやり方を教えてくださり。上手な人も、まるきりダメなひとも、メガネの人も(←メガネ率が異様に高いので、強いシュートは禁止)いっしょになって楽しめる敷居の低さと。西崎さんや、参加されてる方々の寛容で自由な雰囲気が、とても心地よく 「フットサル、いいなあ」と、素直に思った。

そこで、小説を書いている家人と出会った。

それから、しばらくたって、交際がはじまり。
「結婚しようか」という感じで、一緒に暮らし始めたのが、2014年夏のこと。

このとき、楽しみな気持ちももちろんあったけれど、
正直、不安も一杯だった。

小説を書く人間と、同スペースでくらすこと――先方のじゃまにならないか?
ごちゃごちゃ、くだらない話をして、イライラさせてしまわないか。
こちらもポエカフェの準備のときとか、鬼のように集中したりしてるので(10時間ぶっつづけで、資料作りとか…)、家事(食事、洗濯、掃除もろもろ)とかそのほか、生活をちゃんとやってゆけるのか?
そもそも、家族以外の他者、とともに同じ空間で二人きりで暮らすことも、生まれてはじめてだし。

どういうかんじなのか。くるしくならないか。
一人になりたくならないか。

一匹狼的気質の、自己中極まりない自分が、ほんとにそんなこと出来るのか。
いろいろイヤなとこが目について、呆れられて、嫌われないか?

絶望と希望と葛藤が、めまぐるしく交差していた。

  *  *  *
続きを読む

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