October 26, 2023

2023年12月〈おしらせ・よてい〉

〈Pippoの活動予定のお伝えコーナーです〉
【『人間に生れてしまったけれど』刊行記念イベント】[4/8~16、Pippo・岡崎武志・カイズケン氏とのトーク&三人展][5/14《ポエカフェ〈新美南吉〉in半田 &岩滑ふるさと散歩 》]、6/24 ポエカフェ番外編〈新美南吉 童話《けんか》〉、[7/19〈ポエトリーカフェin名古屋《新美南吉の詩をいま読む》@ON READING〉]終了しました。ご来場ありがとうございました!

ポエトリーカフェ
2023年。パンデミック下の日常も4年めとなり、リアルイベントも再開しつつありますが、ひとり時間・おうち時間の過ごしかたとして、〈本〉と親しんだかたがたも多いのかなと思います。
そこで、詩の読書会〈ポエカフェ〉番外編として、ことしの「本との時間」をふりかえる小さな会を企画しました。

【ポエトリーカフェ・番外編】〈2023年 この一冊、この一篇(オンライン)〉
 (↑お申込はこちらにて)
▼12/29(金) 15:00〜17:30(開場14:30) 定員:15名程度

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2023年に出会い、心にのこった本の一冊(詩集、歌集、小説、エッセイ、絵本、ノンフィクション ほか何でも)を選び、「ことしの推し本」として、本の一節や詩の一篇などを朗読・紹介し、熱いものや、よさをかんじたところなど、みなで語り合いましょう。お一人一冊の "推し時間" は朗読を含め、6分位でおねがいします。ことし刊行の本でなくとも、大丈夫です! また”推し本”であれば、例えば、ご自身の著作や参加したもの、制作に関わった本でもOKです。

お好きなおやつや飲み物など用意して。ことしを振り返り、年の瀬にすきな本や詩を語らう、くつろぎのひとときを、みなで過ごせたら嬉しいです!

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※【2024年 のポエトリーカフェ定例篇】は、1/27(ZOOM),1/28 夜 (神保町・神田伯剌西爾)を予定しています〜12月半ば頃には、参加募集要項をお伝えします。


[2023年3月刊行!]
kamogawa Pippo新刊

 さて。ことしは新美南吉さん、生誕110周年・没後80年の年ですが。長らく作業に注力してました、Pippoの本 『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』(かもがわ出版)が3月中旬に刊行されました!すてき表紙画はカイズケンさん。
 題名の『人間に生れてしまったけれど』は、新美南吉の詩「墓碑銘」(何かのまちがいで人間に生れて来てしまった鳥の一生と、その鳥に捧ぐ鎮魂歌) からとった一節です。
 本書は、南吉の「詩」を軸に伝記、《南吉のふるさと・愛知県半田市周辺》の文学散歩(&地図)、幼年童話に詩の読書会etc ――南吉の生きた大正から昭和〜 令和へ、100年の時を楽しくつなぐ本です。そして、南吉からの時をこえた「手紙」です。よかったらお手にとっていただけたら嬉しいです。


[2023年4月刊行!]
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私家版詩集/Pippo『心臓を交わす』(限定100部) 。 ことし四月の三人展に併せ、約十年ぶりに詩集をつくりました。完全手作り、増刷予定なし。残部僅少となっています。気になる方はリンク先記載の店舗にてぜひ。


◆雑誌・web掲載◆
◆2023年2月
odajima mal隣町珈琲の本「mal“03 特集小田嶋隆」へ、「廃墟に詩を」(小田嶋隆追悼エッセイ)を寄稿しました。約35年にわたる 小田嶋氏との忘られぬ私的(詩的)交流をつづりました(「Bon courage」や「現代詩手帖 尾形亀之助特集号」ほか)。お読みいただけたら嬉しいです。

◆2022年12月 中公文庫web「私の好きな中公文庫」
 後藤正治『清冽 詩人茨木のり子の肖像』、梅崎春生の短編・随筆集『怠惰の美徳』(荻原魚雷編)、『日本の詩歌』(全30巻別冊1)の、33冊をあげさせていただきました。

◆2021年7月刊、詩誌「季刊 びーぐる」52号(北村太郎)へ、 高階杞一詩集『星夜 扉をあけて』の書評を寄稿しました! 記憶を映写する空のスクリーン。空に明滅するやさしい交信。『星夜』ほんとにいい詩集なのでぜひ。
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◆「詩と思想」(土曜日術社出版販売)2021年7月号〈小熊秀雄 特集〉へ、小文を寄稿しました。以前、開催した「ポエトリーカフェ・小熊秀雄篇」へご参加のかたがたのお声も紹介しています。すごい熱気あふれた特集号で、小熊の批判精神とダイナミズム。強烈な吸引力をもつ詩人だな…という認識を新たにしました。
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◆2/3(水)発売の「anan」2236号 "官能の記憶”特集 内の、「古今東西の詩で味わう、官能」というコーナーにて、官能生をおびた詩歌、10作品をご紹介しています。
(バイロン「いまは、さまようのをやめよう」 /新潮文庫『バイロン詩集』、村山槐多「死の遊び」/『槐多の歌へる』、大手拓次「香料の顔寄せ」『大手拓次詩集』、タケイ・リエ「甘いゼリー」/『ルーネベリと雪』、中江俊夫「(失夢)」)/『伝言』、茨木のり子「恋唄」/『歳月』、北原白秋「邪宗門秘曲」/『邪宗門』、ウイリアム・ブレイク「虎」/『対訳ブレイク詩集』、戸田響子『煮汁』より一首、岡崎裕美子『わたくしが樹木であれば』より一首)
五感と心ではるか遠くへゆけます。お手にとってみてくださいね。
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◆文芸誌「群像」2021年1月号へ、「「弱さの音」を聴く詩歌」と題して、随筆を寄稿しました。
自らの「弱い音」を聴き、おのれの強さに変えた金子光晴の生と詩から、虫武一俊さん(『羽虫群』より)と藪内亮輔さん(『海蛇と珊瑚』よりの短歌、また山崎るり子さんの詩(『地球の上でめだまやき』)を紹介しています。

◆2020年10月刊行!◆
インタビュー集『一篇の詩に出会った話』刊行のお知らせ

◆2015年11月刊行!◆
Pippo著『心に太陽をくちびるに詩を』(詩と詩人の紹介エッセイ集)
(↑ クリックでそのページに飛べます)
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Pippo〈プロフィール〉〈これまでの仕事一覧
おしごと依頼など⇒ mail宛先 tintiro.ivent@gmail.com

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October 25, 2023

[ポエトリーカフェ]料金の改訂につきまして

2009年より、開催をつづけております〈詩の気さくな学び場・ポエトリーカフェ〉ですが。
「十代などの若いかた、また経済的にきびしい状況にあるかたなどを含め、どなたでも参加できるように」ということで、長らくご参加費をお一人 1300円 (初ご参加は 500円)ということで安価に抑え、やらせてもらってきました(通常 、主宰がしっかりした資料を準備・提供する、このような詩の会は大体 3000〜5000円程度が相場かと思います)。

ご参加したことのあるかたは知っておられると思うのですが。当会は、詩人の年譜(生涯)・テキスト(課題詩人、テーマ篇いずれも)を一回一回、つど私が作成しています。ひとりの詩人をとりあげる場合は入手できる限りの、全詩(全詩集、或いは単行本詩集)、また評伝・自伝の類書を徹底的に読み、コンパクトな資料をつくっています。およそ、一回の会の資料作成に一週間〜二週間(テーマ篇のときはもっとかかる)の時間/労力をかけてます。基本的に図書館で借りられるものは借りてますが、図書館にない、読みたい本は、古書で購入していることも結構あります。そして、ZOOMの年間使用料(及び喫茶店開催の時は会場費用)等も当然かかりますので、月によっては、ちょっと経費がきびしいときがあります。
「それなら、もっと多人数が参加できるようにしたら?(定員増やせば?)」というお声もありますが。ご参加のかた皆さんが朗読し、自分の意見を自由にのべたり、語らったり。約二時間半の会で一人一人がゆったり詩や詩人を実感をもって楽しむ、ということを考えると。ほんとは、15人以内位が一番、いいのです(最大20人位になってしまうこともありますが…)。

SDGs じゃないですが… 現在の 主宰の負担をほんの少し、軽減したく。
継続的に皆さんに楽しんでいただける、すこやかな「詩の会」をつくってゆきますので、今回から、1300→1500円、と すこし(200円)料金をあげさせていただきます。
ご理解、ご協力をいただけましたら、幸いです。 

2023年10月26日 「ポエトリーカフェ」主宰:Pippo


※「参加費の捻出がきびしい、でも参加したい」というかたは、相談にのらせてもらいますので、どうか気兼ねせず、ご連絡・相談くださいませ (→ tintiro.ivent@gmail.com )。



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October 12, 2023

“詩と街”の古本市@三叉灯×七月堂 オープニングトーク「詩をさがしに街へ出よう

【古本市&トークイベント】
◆「詩と街の古本市」at三叉灯 開催のお知らせ(七月堂note)

日時 2022年11月3日(金・祝)〜19日(日)
 ※イベントは終了しました。ご来場ありがとうございました!
時間 12時半〜20時 (月曜定休) 会場 三叉灯3F
最寄り 小田急線・京王線 下北沢駅

◉参加者◉ 青と夜ノ空/歩く本棚/黒猫リベルタン文庫/高橋岳人/ヌイブックス/脳天松家/野原本棚(うららや)/のほほん製作所/百葉箱/ママ猫の古本や/七月堂古書部
★ゲスト:クラリスブックス

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詩と街の古本市・オープニングトーク

◆“詩と街”の古本市@三叉灯×七月堂
オープニングトーク「詩をさがしに街へ出よう」(出演:岡崎武志・Pippo)
毎年恒例の秋の風物詩、七月堂×三叉灯の古本市。今回のテーマは「詩と街」ということで、詩人たちが「街」をどんなふうにうたってきたか、「下北沢」の思い出に、「街」にまつわる好きな詩を紹介など…本と詩と散歩を愛する作家・岡崎武志さんとPippoが、楽しく語らいます。
三叉灯の古本市にともる、小さな秋の夕べ。どうぞ気軽にあそびにいらしてください♪

【トーク内容】
・近現代の詩における「街」・「下北沢」と私
・「街」にまつわる好きな詩(詩集)紹介

日時:11/3(金・祝)19:00〜20:30(18:30開場)
参加費:1200円 定員13名(会場参加限定:配信なし)
会場:三叉灯3F ※下北沢駅南西口駅より徒歩3分(アクセス
三叉灯地図

【お申し込み先(以下サイトから、参加チケット購入できます)】
詩をさがしに街へ出よう〈詩と街〉の古本市@三叉灯×七月堂:オープニングトーク 
*お申込が定員に達しました!現在、キャンセル待ちで受付となります(10/15)。


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September 17, 2023

Pippo【仕事一覧】2009年頃〜(2023年 10月記)

《雑誌・新聞・書籍寄稿、ラジオ出演、ほか》2023年1月記
(*◎=書籍

【2009年】
詩の学び場(読書会)「ポエトリーカフェ」10月〜 開始(現在まで)
 *ここに現在までのポエカフェ開催記録を載せています♪( ↑ )

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【2010年】
[出張]6月、ポエトリーカフェ〈尾形亀之助 篇〉。火星の庭・前野さんのお声がけで「Book!Book! Sendai」の企画で、@ひつじ屋room仙台 にて開催。

[出張]7月、ポエトリーカフェ〈中原中也 篇〉in鎌倉、城戸朱理さんのお声がけ&協力にて、開催。

★7月、近代詩朗読集・中原中也「てふてふ三匹め」発行(私家版)

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【2011年】
★5月、Pippo編「ぼん・くらーじゅ」刊行(私家版700部・復興支援詩冊子)。

◎[寄稿] 辻元力・藤原ちから編『〈建築〉としてのブックガイド』(明月堂書店)へ、書評エッセイ(『伝言』中江俊夫、『喪の日記』ロラン・バルト、『異国の女に捧げる散文』ジュリアン・グラック/天沢退二郎訳 絵・黒田アキ、『木犀の日』古井由吉、『カンガルー・ノート』安部公房)掲載。
建築としての

・[トークイベント]12月、岡崎武志・北條一浩・Pippoの「詩の夕べ〜詩と映画と歌のつどい」開催。

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【2012年】
●文化放送ラジオ「くにまるジャパン」内「本屋さんへ行こう!」に初出演。
 (以降、準レギュラーとして詩と詩人や本の紹介など、9年間担当。2021年8月にコーナー終了) 

◎[寄稿] 10月、『古本の雑誌 (別冊本の雑誌) 単行本(本の雑誌)へ、「古本ざしきわらしが行く」掲載。
古本の雑誌

◎[読書会・紹介]11月『TOKYO BOOK SCENE (玄光社MOOK)』(東京のブックカルチャームック)の、読書会の項に「ポエトリーカフェ」が紹介・収録される。
TOKYO BOOK

[出張]11月、ポエトリーカフェ武甲書店にて、ポエトリーカフェ〈山歩き〉、秋の遠足篇、開催@埼玉県・秩父。

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【2013年】
●[寄稿]詩誌「季刊びーぐる」18号〈特集 名詩を発掘ー埋もれた宝石に光をあてる 〉へ、福田和夫さんを紹介。

●[寄稿]4月〜しんぶん赤旗にて、詩と詩人紹介エッセイ「心に太陽を くちびるに詩を」月一回、連載開始〜

[出張]11月、ポエトリーカフェ武甲書店にて、ポエトリーカフェ秋の遠足篇〈山と虫〉開催@埼玉県・秩父。

★Pippo詩集『リベルテ』発行(私家版・限定100部)。
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◎[寄稿]「BOOK5」(トマソン社)にて「詩はSFに乗って」連載開始(2013〜2016年12月「BOOK5」最終号まで)。

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July 30, 2023

7/19(水) ポエトリーカフェ in 名古屋〈没後80年・新美南吉の詩をいま読む 〜南吉の選択と詩〜〉@ON READING 開催記録

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さる、7/19(水)【ポエトリーカフェ in 名古屋〈没後80年・新美南吉の詩をいま読む 〜南吉の選択と詩〜〉】が ON READING さんにて開催されました!
『人間に生れてしまったけれど』刊行記念イベントとしては。4月の荻窪・本で旅するViaさんでのカイズケン・岡崎武志 氏との展示&トーク、5月の半田市での「岩滑ふるさと散歩&ポエトリーカフェ@新美南吉記念館」につづき、第三弾!のフィナーレ回でした。

ON READING のお二人とは、2008年より、名古屋で始まった「ブックマークナゴヤ」(お二人は当時、YEBISU ART LABO FOR BOOKSというお店を営み、実行委員をされていた)にゲストで参加時にご挨拶して以来、いろいろと長くゆるやかに交流させてもらってきたのですが(2017年「ブックマークナゴヤ」最終回時のPippo記事)。

「『人間に生れてしまったけれど』刊行記念のイベントをうちでぜひ!」と、お声がけいただいて、このような形で、初めてともにイベントをできましたこと、ほんとうに嬉しかったです。

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〈ON READING 店内(名古屋・千種区東山通)〉

 *

今回の「ポエトリーカフェ in 名古屋〈没後80年・新美南吉の詩をいま読む 〜南吉の選択と詩〜〉」は近隣の名古屋・愛知県各所・岐阜・関東圏などから、15名のかたがご参加くださいました。『人間に生れて〜』表紙画を担当されたカイズさん、装幀担当の土屋さん、名古屋を代表する歌人の一人である 荻原裕幸さん、現代詩人の村田さん、読書会を主催の中田さん、小さな本屋を営む みさきさん(近代詩復興委員「四季派支部長」)、カリグラフィーを20数年やっておられるかた、介護士のかた、南吉の初恋の人のご親戚のかた、詩友、会社員&ドッグトレーナーのご夫妻、デザイナー…など、じつにさまざまなかたがいらっしゃいました。そんな皆さんの自己紹介から、Pippoが南吉の生涯と折々の生の〈選択〉を紹介ののち、おひとりずつ詩を朗読、自由に意見・感想など、かたりあってゆきました。

会の模様 (1)20230822_164431_20230822164538

そう、当方で用意した南吉の詩のテキスト(33作品)より、参加の皆さんへ朗読希望の作をあらかじめ選んでもらっていたのですが。ここで、ポエカフェ13年の歴史で初の事態が起こりました…!
なんと、第一希望がひとつもかぶらなかったのです! ミラクル… ということで、参加の朗読有志の方々(とON READINGの黒田義隆さん・杏子さんの)計16名の皆さん、16篇が朗読されました。
朗読された作品は〈「詩人」「窓」「ひかる」「球根(たま)」「月は」「去りゆく人に」「墓碑銘」「春の電車」「雨蛙に寄せる」「木」「道」「デージイ」「工房」「秋陽」「お伽噺」「小さな星」〉。

詩を読んで、語られた内容としては…… 十代の南吉の、自身の才能への自信と懐疑に揺れる内心を想像したり。詩のリズム、言葉の組み合わせ、選びかたの妙を深掘りしたり。「ひかる」の詩に、南吉の子どもたちへの願いを想起したり。植物への南吉のあたたかなまなざしを見出したり。「月」がにおう、ってどういうことだろう? と考察したり。南吉のえがいた「道」とは、どういうものだろう、と考えたり。失恋時の喪失感、さびしさをえがいた詩に人間の心性の変わらなさを思ったり。「墓碑銘」にこめられた南吉の願いと現代社会の抱える問題を照射してみたり(名古屋・今池「ちくさ正文館」「シネマテイク」の閉店の話になり。荻原裕幸さんが塚本邦雄さんと「ちくさ正文館」のエピソードをお話くださる一幕も)。「秋陽」の「光」について考えをめぐらせたり。「木」のあたたかさ、さびしさを実体験から、感受したり。明るい風景描写の「春の電車」に南吉の少しいびつな感情をとらえたり。「デージイ」に「見上げてごらん夜の星を」を想起したり。「雨蛙」にご自身の境遇をかさねてみたり。「工房」に南吉がこれまで創造してきたさまざまな世界を見出したり。「お伽噺」の魅力、惹かれるポイントをかんがえたり。「小さな星」に戦争が激化する状況で、よりいっそう南吉のまもりたい「小さな」大切なものたちに思いを馳せたり…
(詳細を知りたいかたは、別ページに記載⇒「ポエトリーカフェ@名古屋 ON READING 《新美南吉篇》:詩のご感想・詳細」

貧困、病気、失恋、そして、戦争。夢を諦めずに29年の生涯をまっとうした、南吉の生に思いを馳せながら。皆さん、お一人お一人が南吉の詩にふれ、まっすぐな感受、感想をお話くださっていたのが、とても印象的でした。また自身の人生の経験・体験を振り返りつつ、南吉の詩を考察されるかたも多く見受けられ。新美南吉の詩が、そのかたの心に反射して、また新たな言葉がつむがれてゆくさまに非常に心を揺さぶられました。80年も前に亡くなった南吉の詩がこんなにも皆さんのお心にとどいているんだなあ、と。南吉さん、よかったね…
南吉作品のもつ、さびしさ、やさしさ、自然や生命全般への温かなまなざし。社会や事物に対する、古びぬ批評性にも改めて、気づかされる時間でした。

そう、また。この会へは「ポエトリーカフェ」初参加のかたが大半だったのですが、自己紹介時にお三方ほど「読書会・朗読会の類いに参加するのも初めてで、朗読とかも、どうしたらよいのか…」と緊張ぎみのかたがいらっしたのですね。
参加理由をおききしたら、「最近、詩の展示をみて〈詩〉に興味をもちはじめたところで」、「前まで小説ばかり読んでたのだけど〈詩〉も面白いな、と思ったタイミングで」、「介護の仕事をしてるのだけど、最近、患者さんが新美南吉の童話集を読んでて、そういえば昔、新美南吉記念館に行って楽しかったなと思い出し…愛知県出身だし、と気になってたところで」「カリグラフィー(西洋書道)を20数年やってきて、英米詩やフランス詩を書くことが多いのだけど、同時代の日本の詩人・新美南吉にも関心がでてきたところで」などと。たまたま〈詩〉や新美南吉に関心をもったタイミングで、この会(ポエトリーカフェ)の存在を知って、参加された方が多かったのです。
ON READINGさんのおかげで未知のかたがたと出会い、詩や南吉さんについて、気さくに語らえたことも… 大きな喜びでした。

会の模様 (2)
[ポエトリーカフェ終了後に記念撮影 by ON READING]

改めまして。ON READINGのお二人、そして「ポエトリーカフェ」ご参加の皆さん、担当編集のAさんも、ありがとうございました!

またいつの日か、名古屋で皆さんとおあいできたら嬉しいなと、思っています。

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July 29, 2023

「ポエトリーカフェ@名古屋 ON READING 《新美南吉篇》 :詩の感想・詳細」

◆ポエトリーカフェ@名古屋 ON READING 《新美南吉篇》 :詩の感想・詳細◆
(朗読をされた16名のかたのご感想・詳細を記しています)

Aさん「詩人」 /自分は馬鹿な男だなど、なんかグダグダいってるのだけど、15歳ゆえの自信のなさと、自信・野心のあるかんじがゆらゆらと振り子のように揺れているところが、いいな、面白いなと思った。表現のいくつかに、ゲーテやリルケの影響もかんじた。

Tさん「窓」 /素直で爽やかな印象。力強く、リズムも心地よい。空と「こはく」をむすびつけているのが、すごくいい。俳句でも、全然、別のもの(言葉)をむすびつけて、新たなイメージを喚起するというのがあるけれど、この詩にもそれを感じた。

Yさん「ひかる」 /読むと気持ちいい。ここにあげられたものたち、「ひる(昼)」はひかってるけど元々は、ひかってないものもある。自ら、ひかってるように見ようと思えば、ひかる、というか。見れば、ひかってみえる。そこに希望をかんじる。「赤い鳥」に載ったということもあるが、南吉の「子どもに、いろんなものに眼をむけてほしい」という気持ちの表れでもあるのかなと。

Kさん(画家)「たま」 /短くてシンプルな詩だが、球根をじっと観察してる南吉のまなざしと、そこに誰かが住んでる、っていう物語性とがある。球根に、球根よ、って呼びかけてる、そのやさしさ。なかに誰かが寝ていて、あたたかくなってからめざめなさいよ、みたいな感じがいいなあ、と。

Kさん「月は」 /最初によんで、うつくしく、きれいだなあ、と惹かれた。でも、ふと疑問に思ったけど、月って匂わなくない?と。この詩のイメージだと、暗いなか、月の光がすみずみまでいきわたる。光ってさえぎられるけど、匂いは、さえぎられない。ひろがる。その感じが、月ってなんとなく匂いそうだな、って考えに至ったりして。詩って面白いなと思う。

Mさん(詩人)「道」 /ふしぎで面白い詩。確かであるはずの「道」がどっかへいっちまう、というのが。《小川や溝はまたいでく》とか。高村光太郎「道程」の詩に出てくる「道」を思うと、どう生きてくのか、みたいな、こう…立派な感じだけど、それとはちゃう魅力がある。自然描写がいい。

Nさん「去りゆく人に」 /尾崎紀世彦「また会う日まで」を思い出して、読んだ時に、きよちゃん!ってなった。この詩には、悲壮感もないし、突き放してもいない、未練たらたらでもない。飄々と淡々としてるところがよい。でも、ここに至るまではすごく大変だったのだろうなと。尾崎紀世彦の歌はこの詩の35年くらいあとだが、人の心性っていうのは、あまり変わらないんだなと、そういうところが響いた。

Tさん「墓碑銘」 /私、会社員なんですけど、今日は《青い小さなロマンの灯》を守るため、《感傷の海》にひたりにこの ON READINGのポエカフェに有給をとって来たんです。(場内爆笑)
でも《現実の冷たい風》は《ゆく先ゆく先へと追っかけて》きて。がんがん仕事のメンション(通知)が飛んでくるんですよね。なかなか逃がしてくれず、私の青い火が消えそうになったので、もう電源を落としてここにきました。ていうのは、半分、ほんとのような冗談なんですけど。

小鳥たちと空、大地の中に眠ってる者たち。小鳥は子どもかな、大人と子どもの対比。自然と文明、つつましさと強欲。撃つ人間と撃たれる小鳥たち。小鳥たちの純粋な言葉と人間の言葉。いろんなものの対比が描かれていて、すごく感動的だなと思いました。ようは亡くなった方の追悼だと思うんですが。いま自分たちの生きている世界が、なんでもかんでも整った最適化されている世界、ではないんだっていうことを、死者の側から問いかけて、それをつないでくれるような詩なのかなと。死ななくても良かったのに死んでしまった。それを死者の側から、それはなぜなのか、問いかけてくるような詩だなあ、と。

《名古屋の〈文化の灯〉について》
そして、こう名古屋今池に8年住んでいると、見えない翼をもつ人たちが営む場所、青い火が消えないように守り続けてた、とても大切な場所である書店「ちくさ正文館」や「名古屋シネマテイク」とか、そういう文化の灯がふっと吹きけされていってる(両店とも7月で閉店)という状況があって。私たちが遊びにいったり、歌ったり踊ったりしながら、守ってゆかないとゆけない。別にシネコンがきらいっていうわけじゃないけど、シネコンだけがある世界がきっと最適で完璧なわけではないので、「思いをつなぐ」っていうのはだいじかなと決意を新たにしたり。

《荻原裕幸さんと「ちくさ正文館」》
P「ちくさ正文館で、40年前に塚本邦雄さんと遭われてるのですよね?」

荻原さん「高校生の頃から、ちくさ正文館さんにはお世話になってて。古田さんが、読みたいんだけど、もう絶版になってる本とか、いろいろ調べてくださって。絶版でも、流通の過程でどっかの問屋さん(取次)にのこってたりとか途中に数冊あったりするみたいで。そういうのを探してきてくれて、ほんとにいろいろな本を買って、読んできました。初めて古田さんに、お会いしたのは1970年代の終わり頃だったんですが。塚本邦雄さんとは、たまたま雑誌の投稿なんかで交流があって「ちくさ正文館にいるのでいついつ遊びにきてください」と言われて。お店にいったら、ちくさ正文館の二階の応接室へ連れてゆかれて。そのとき、塚本さんと初めてお会いしたんです。ちくさ正文館は、詩とか短歌だけじゃなく人文系も幅広く扱っていて。そこに行けば、いろんな人を知ることができるし、出会えた。古田さんはフィクサー的な存在で(笑)。いろんなイベントをやってて、ジャンルをこえて、いろんな人をつなげてくれるっていう存在でしたね」。

Wさん「秋陽」 /他の詩にくらべると、すごくこう情景がイメージしやすい詩だなと。自分は、写真をみたり、とったりするのが好きなんですけど。こっそり、カーテンのあいだから差し込むとか、光が自然にイメージできるのが、すごく面白いなと思いました。光には本来、意志とか意図とかないはずなんだけど。情景描写から、そのときの感情、おだやかなかんじがわかる。安城の女学校の正教員になってて、おだやかな時期だったのだろうなと。

Tさん「木」 /「さびしい」っていう言葉が三回でてくるんですけど。それにたいして「あったかい」って言葉が出てくるのがすごくいいなって。わたしも木にふれて、あたたかかったことがあったんです。冬にひび割れているような銀杏の老木みたいな、神社の境内にあるご神木にさわったとき、温かくて、落ち着いたんですよね。さびしさが、あたたかい、って感触がすごく伝わってきた。南吉も、木に温もりやパワーをもらったのかな。そのあとに、白い雲も見える。その情景もいい。

Oさん(歌人)「春の電車」 /いただいた資料を読んで、いちばん明るい風景だし、具体的な風景がみえて、楽しい感じでいいなと思いました。ただ、微妙に気になることもあって「わがかつて愛したりし女」とか、世界に対してはぜんぜん自信が無いのに、なんで女性に対しては、こんなに自信があるのかっていう。(場内・笑)中学とか、高校、若い心情のありようとしては、すごくいびつなものもかんじました。多少、抽象的な所もありますが、かなり具体的で。誰の影響かはわからないですけど、新体詩のリズムではない。自由詩のこう、リズミカルなのに自由で、しばられてないかんじもとてもいい。

Mさん「デージイ」 /南京玉、ってビー玉でいいんですかね(「ビーズ」とあとで判明)。坂本九ちゃんの「見上げてごらん夜の星を」を思い出していました。「ささやかな幸せをうたってる」「ささやかな幸せを祈ってる」という歌詞とか。余談ですが、元の歌詞は「ささやか(に)幸せを祈ってる」で、いまは「ささやか(な)幸せを祈ってる」に変わってるんですね。永六輔が書き換えたんだろうから、初めは「ささやかに幸せを祈って」たんだな、と。そのことをふっと想起した。

Mさん「雨蛙に寄せる」 /
これは七五調で読んでると、気持ちいい。あと、蛙がかわいい。蛙って動かないんですよね。昔、仙台に住んでたとき、玄関先に雨蛙をふんじゃってたときがあって、かわいそうなことしました…。あとちょっと調べたら、「方丈記」が出てきて、今の自分の境遇と重なるところもありました。自分を律して、こう、のどかに過ごしてる。ちょっと飽きたら、べつのことやったりして。余談ですが「方丈記」もえげつない話しなんですよね。

Tさん「工房」 /今までの自分が作ってきたもの、創造してきた世界を南吉さんが、ふりかえってるのかな?と。「小さい」と繰り返されしているのが印象的。自分が交流してきた子どもたちもふくめ、そういうものにたいする愛おしさ、も感じられる。ジブリのワンシーンみたいですね。ファンタジックさと、ずっとかわらない優しさ、心にのこるワンシーン。私、メールおくるのおくれて、ぎりぎりになっちゃったんですけど、この詩を読ませてもらってすごくうれしかったです。

Y・Kさん(ON READING)「お伽噺」 /リズムも好きだし。小鳥をはなってやるとか、そういう比喩みたいなのが、うつくしい、そういうのが好きなんです。目に浮かんでキレイな歌だなあと。
(いろんな生物も土手の草の愚痴、うたわれた側がうれしいか、うれしくないのも面白い。南吉が鳥になって、代弁して、歌ってるみたいなかんじがして)。

K・Kさん(ON READING)「小さな星」 /「小さい」って言葉が今回、ぴっぽさんの詩のテキスト読んでたら、たくさん出てきてるなあって印象的だったんですが。この詩にも「小さい」という言葉が多く使われています。「小さい」っていうことを南吉自身がすごくたいせつにしていたんだろうなあって。「咳をしながら」っていうのは南吉自身かなと。戦争の時期ですよね。世間の情勢が「小さい」ものに対して、すごく変わってきていたころなんだろうな、と。そのなかでこの詩を書いていたのは、南吉の決意表明のようにもみえます。派手さもないし、大きい力も無い自分が、小さい花だったり、いろんな「小さい」ものを代表して、うたっている。
(「小さい」大切なものがぜんぶなぎ倒されてゆく、そういう時代に、小さい「個」の重要性をうたっている)

《南吉の詩の表記がカナ使いなど、ときどき変?という話題になり》
Mさん「原稿の段階だと表記揺れがはげしかったりしますよね。南吉の変な表記もそうなんじゃないかなと。全集は原文ママですよね? だから、たぶん表記ゆれ、あと、これいいにくいんですけど。推敲してないのもあるのかなと。「小さい」とかめちゃ繰り返してて。これぜったいいま雑誌に載せるとしたら、編集者から指摘は入りそう(笑)



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June 01, 2023

5/14(日)「ポエトリーカフェ in 半田・岩滑〈新美南吉 篇〉&ふるさと文学散歩」開催記録

5月14日イベントチラシ


さる、5/14(日)。愛知県半田市岩滑にて『人間に生れてしまったけれど』刊行記念として、《新美南吉の〈ふるさと散歩〉& 新美南吉記念館での〈ポエトリーカフェ〉》が開催されました。
〈散歩〜ポエトリーカフェ〉と約三時間の会でしたが、愛知県在住の方々はじめ、関西圏、そして関東圏から、約20名の方々がご参加され、終始、和気藹々とした空気が流れていました。それはきっと南吉への 皆さんのさまざまな”思い”のなせるわざだったのだろうな…と思いつつ。念願のイベントを皆さんとご一緒できましたこと… じつに幸せな一日となりました。
当日のもようを簡単にレポートします。

《岩滑・ふるさと散歩》11:45〜13:20(約一時間)

▼〈さんぽコース〉半田口駅⇒南吉の生家⇒八幡社⇒離れ⇒岩滑小学校⇒矢勝川沿い⇒新美南吉記念館
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南吉が生まれ育った「生家」(畳屋と下駄屋・雑貨屋を営んでいた渡辺家)や常夜灯。幼い日の南吉がよく遊んでいた「八幡社」とそのそばにある生家の「離れ」。南吉が学んだ「岩滑小学校」(のちに代用教員を勤め、その時期に「ごん狐」を書いた)。そして、童話「ごんぎつね」の舞台である「矢勝川」周辺と、川の向こうにみえる「権現山」。矢勝川沿いを彩る、赤いポピー畑…
南吉の作品にここ岩滑の風景が力強く映し出されていることを実感しつつ。
みなさんと歩き… 目にした風景のなんと心にしみいったことでしょう。

当日はあいにくの雨天でどうなることかと思いましたが…〈散歩〉開始時には本降りだった雨も、道行きにつれ小雨になり、ゴールの新美南吉記念館へ到着のころにはすっかりあがって。みなの気持ちがゆっくりと天に通じたようでした。

【おまけ】カイズケンさん画の〈南吉ふるさと散歩ツアー〉先導旗。
(雨天の為、ラミネートフィルムを貼り、防水加工!)。

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《ポエトリーカフェ〈新美南吉 篇〉@新美南吉記念館(会議室)》 13:30〜 15:30 (約二時間)

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Pippoの挨拶から、ゲストの新美南吉記念館・館長の 遠山光嗣さんのご挨拶。『人間に生れてしまったけれど』の表紙画を担当したカイズケンさん、南吉の初恋の女性のご親戚のKさんをはじめ... ご参加の皆さんの自己紹介ではお一人お一人に、新美南吉や記念館、あるいは Pippo との関わりなどお話いただきました。

そして、新美南吉の生涯をたどりつつ。有志の皆さんに一作ずつ詩を朗読いただき、作品の感想などを聞いてゆきました(取り上げられた作品は 詩「詩人」「ひかる」「明日」「秋陽」「父」「寓話」「仲間はづれの」「工房」「お伽噺」「泉〈B〉」「天国」、童話「こぞうさんのおきょう」等)。
南吉の「母」への思いを今一度、みなで想起したり、その詩に”エレファントカシマシ”を感じる!というかたがおられたり。「こぞうさんのおきょう」の提示する世界の豊かさを考えたり、南吉の「人生観」「結婚観」について深掘ってみたり…その詩を「我が身」に引きつけて読み、解釈について皆で意見をのべあってゆくなかで、 南吉の作品のもつ批評性・メッセージが、いまも全く古びていないことをまざまざと感じました。それと、やはり、音読・朗読されることで、そのリフレインの美しさや、リズムの心地よさ、言葉のそぼくな力強さが生き生き、立ち上がります。かつ「童話」よりも、「詩」のほうに、南吉の心情、葛藤や悲しみ、喜びが素直にうたわれているものが多いことにも改めて気づいたり。南吉作品の魅力を幾つも再発見することができました。

また、遠山館長さんが、折々に南吉、あるいは作品についてのお話を聞かせてくださったことも心にのこっています。とくに印象的だったのは、詩「明日」について。

「明日」

花園みたいにまつてゐる。
祭みたいにまつてゐる。
明日がみんなをまつてゐる。

草の芽
あめ牛、てんと虫。
明日はみんなをまつてゐる。

明日はさなぎが蝶になる。
明日はつぼみが花になる。
明日は卵がひなになる。

明日はみんなをまつてゐる。
泉のやうにわいてゐる。
らんぷのやうに点つてる。


遠山館長さん「この詩を好きだと言われる方はとても多いんですが、南吉の詩のなかでは、いちばん多くの人に共感される詩なんじゃないかなと思います。そう、コロナウイルスの感染拡大が始まってすぐに、南吉記念館も臨時休館しなきゃならなくなって。でも、スタッフたちと、何かこう…南吉がこの時代に役に立たなければ、記念館がある意味がないよね、という話になって。その時代に役に立てるものを発信できなくてどうする、という感じで。 SNSで “ぜひ、南吉のこの詩「明日」を朗読して、アップしてください” って呼びかけたんですよね。そうしたら、ぞくぞくと… 中には、曲をつけて歌って動画にアップしてくださる方もいらしたり。100本近い投稿をいただいて、すごく反響がありました。この詩は「明日がみんなをまっている」と言っている。待ってくれているんだから、私たちは明日にむかって歩みつづけなきゃいけないわけですよね。こう、じーっとしてたら、明日が向こうからきてくれるんじゃない。待ってくれてるんだから、自分が行かなきゃいけない、んですよ。一歩前に出る気持ちにさせてくれる詩だなと。すごく前向きな詩です。」

 ***

胸が熱くなりました...

「新美南吉記念館」の存在する意義。地元の作家の生涯や仕事を顕彰・紹介する、にとどまらず、「いまの時代にどうすれば、南吉が皆の役に立てるのだろうか」――それを考え、実践しつづけておられるのが、館長さんはじめ、記念館の皆さんなのだなあ、と。

ご参加の地元の方々は「この機会に、新美南吉や、その詩をもっと知りたくて」とおっしゃる方々が多く、また関東圏などからいらした方々は「南吉の故郷を見てみたい」という思いを胸に来られたかたも多かったようで。その小さな機会を作れたことが、ほんとうに嬉しかったです。

〈ご参加のかたが、このイベントについて書いてくださってました!嬉しい…〉
◆半田でライター・編集などのお仕事をなさっている、Tさんの記事
◆新美南吉記念館 併設の「ごんの贈り物」さんの記事


さいごになりますが。この日、地元の方々や、館長さんのお話を伺いながら、ことさら実感したことがありました。それは「南吉のふるさとの風景」を保存、存続するために地元の有志の方々がどれほど継続的に尽力しているか、ということでした。

思い返せば。2021年の2月に初めて東京からこの地を訪ね、南吉の「ふるさとの風景」を目の当たりにした自分は非常な感銘をうけたのでした(以来、計5回再訪)。新美南吉が生まれ、ここ半田・岩滑で過ごしたのは、80〜110年も前のことです。それなのに「生家」「養家」を見学することができるし、矢勝川周辺では、秋の彼岸花をはじめ、季節ごとに咲く美しい花々を目にすることもできる。これは決して、当たり前のことではありません。「生家」は一度取り壊したものを、多くの方々が尽力して復元したものだし、季節ごとに咲く花々は「南吉のふるさと」の景観を美しく保つために、南吉を大切に思う地元の方々が精魂込めて植えたものです。

新美南吉記念館に併設の「童話の森」(「ごん狐」に出てくる、中山さまのお城があったと言われる場所)もしかりです。この森を「もっと人が来たくなるような明るい森にしよう」ということで、2020年秋に”童話の森で。プロジェクト“チーム(半田市観光協会の榊原さん、榎本紀久さん、記念館館長の遠山光嗣さん他)が立ちあがり、その思いに共鳴する多くの方々とともに、運営・整備作業に継続的にあたっておられます(⇒「HIROBA!」インタビュー記事)。「ごんの贈り物」さん作成の「童話の森 活動レポート 2022」はこちら。
じつは東京へ帰る際に「ごんの贈り物」店長の亜矢さんと少しお話したのですが、そのときにも「童話の森」の植物に関する新たな企画アイデアなどもお聞きして… 胸がおどりました。

改めまして。
「南吉ふるさと散歩&ポエトリーカフェ」にご参加いただいた皆さん。半田市観光協会の榊原さん。ポエカフェ時に皆へ美味しいドリンクを提供してくれた「ごんの贈り物」店長の亜矢さん。そして〈ポエトリーカフェ〉にて貴重なお話を聞かせてくださった、新美南吉記念館・館長の遠山光嗣さんへ、心より感謝いたします。

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April 29, 2023

Pippo『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』×岡崎武志『憧れの住む東京へ』刊行記念!トーク&三人展(2023年 4月8日〜16日)開催記録

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(岡崎武志・画)

さる 4/8(土)〜16(日) の 九日間。
Pippo 編著『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』(かもがわ出版)と、岡崎武志 著『憧れの住む東京へ』(本の雑誌社)の刊行を記念した、【岡崎武志&Pippo&カイズケン による《トーク & 絵画展 & 散歩アルバム展 & 古本市》】が「荻窪・本で旅するVia」にて開催されました。
おくればせながら… 会期初日の刊行記念トーク へのご参加・ご視聴及び、三人展へ遊びにきてくださったみなさん、Viaさん、ありがとうございました!

ことしの二月に「本で旅するVia」のご店主・伊藤さんと初めてお会いした際に「新刊出るなら、うちで何かやりませんか?」とお声がけいただき。まず『人間に生れてしまったけれど』表紙画ご担当の カイズケンさんの作品展示、が頭に浮かび、また新刊の『憧れの住む東京へ』を面白く読んでいたこともあり 岡崎武志さんと「作家と上京・ふるさと」などのテーマでトークができたら良いなあ…と考え。お二人にお声がけしたところ、快諾いただき、岡崎さんはトークとともに絵画展・古本市もなさることになり… ちょっとてんこ盛りの「三人展」を開催する運びになったのでした。

ふり返ると、二月に立案してお二人を誘い、(三月『人間に〜』刊行)、四月に三人展&トーク…ですから、電光石火です。きっと、新刊にちなみこういうイベントができたらいいな、と無意識下で考えていたものが、伊藤さんのひと声で、マグマのように一気に噴出したのでしょう。
九日間にわたって開催された、この三人展。思い返せば、2020年1月からの コロナ・パンデミック下で詩の会(ポエトリーカフェ)は喫茶店→ZOOMになり。会いたい人たちと直接会う機会もなかなか作れなかったこの数年をへて。リアル会場で何かを企画・開催したのが、じつに三年ぶりだったのですよね。初日のトークイベントから始まり、会期中、連日のように、嬉しい、懐かしいお顔に会えて、言葉を交わせたこと。ほんとうに幸せでした。ああ、わたしはこんなにも… ”会いたかった” んだな…と。

そして、ここで買いたかったんだ〜 と新刊『人間に生れてしまったけれど』を会場でお求めくださった方々もたくさんいらして、それも嬉しかったです。


さて。トークの模様と展示のようすを簡単にお伝えします。

《開催記録》
◆岡崎+Pippp &カイズケン[トークイベント](4/8)◆
18:30〜20:00


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(photo by 散歩堂さん

トーク【第一部】は「二人の本の制作秘話・作家たちの上京・文学散歩の楽しみ」ということで。まずPippoと岡崎武志さんとの古本界隈での出会い(2008年頃)から、幾度もやってきた「好きな詩を語らうトークイベント」の思い出にふれつつ。お互いの新刊の製作秘話やこぼれ話をいろいろ語らいました。『人間に〜』表紙画担当のカイズケンさんを交え、絵を制作中のお話をうかがったり(「寡黙なカイズさんが、岡崎さんのボケに突っ込む」という貴重な一幕も)。

長年「上京する作家たち」について研究・取材を重ね、多くの本を著してきた岡崎さんは、ご自身も作家を志して、1990年に大阪から上京された「上京者」です。その来し方、「東京」での生活や思いもうかがいました(岡崎氏は41歳で初単著を出して、以来、単著・共著、詩集も併せ 30冊以上、本を出しておられるのだから、ほんとうにすごい…。じつは自分も41歳・初単著刊行者で… そんな共通点についてもひとしきり)。また東京出身&育ちで「ふるさと」を持たぬ Pippoが、新美南吉を始めとする、作家の「ふるさと(故郷)」へ憧れる思いを話したり。岡崎さんと私の興味の方向性が真逆なのはやはりその出自が関係してるんだな、と気付かされる時間でもありました。

そして、お互いの「楽しかった《文学散歩・ベスト3》」を発表! 岡崎さん、渋かったなあ(笑)。ちなみに自分がフリップ付きで紹介した「ベスト3」は 山崎方代(鎌倉山)・木下杢太郎(伊東)・村山槐多からの中原中也(京都)でした。

【第二部】詩の朗読コーナーでは、「上京した作家たちが東京で書いた詩」をひとり三篇/二人で六篇ほど選び、紹介・朗読、その詩について、語らってゆきました。とりあげられた「上京詩」は以下。
◆岡崎武志・選 /石原吉郎「本郷肴町」(『石原吉郎詩集』)、荒川洋治「見附のみどりに」(『水駅』)、小長谷清美「隣人の森へ」(『スクラップ、集まれ』)

◆Pippo・選 /室生犀星「第二の故郷」(『寂しき都会』)、竹内浩三「わかれ」「望郷」(『日本が見えない』)、山之口貘「妹へおくる手紙」(『思辨の苑』)
「ふるさと(金沢)」で苦労を重ね、裸一貫で上京し、がむしゃらに生きてきた 室生犀星の「ふるさと」と「東京」への思いを想起すると、私はいつも泣いてしまいそうになります。「東京」がいつの頃からか自分を抱きしめてくれるようになった、というのにも。
岡崎さん選の「おれが好きだというだけの町で/おれが好きだという数だけ/熱にうるんだ灯がともっても/風に あてどは/もうないのだ」…石原吉郎「本郷肴町」には、しびれました。

:::

というかんじで。一時間半のトークもあっというま。場内満員で会場参加のかたにはちょっと狭い思いをさせてしまって申しわけなかったのですが…
ご来場&ご視聴のかた、楽しい会をともにつくってくださり、ありがとうごさいました。
(イベント後の打上げ会場など手配くださった、散歩堂さんにも感謝♪)

◆《併催!》「カイズケン絵画展」+「岡崎武志ミニ絵画展&古本市」◆

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【会期】2023年 4/8(土)〜4/16(日)

岡崎さん、カイズさん、Pippoによる、三人展。
それぞれの展示作品の一部などご紹介します〜

カイズケン絵画展「いきものがたり」(協賛:かもがわ出版)
〈表紙画を担当した『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』の原画 + 生き物 +物語というテーマの作品を展示〉
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岡崎武志 ミニ絵画展+古本市(協賛:春陽堂書店)
〈作家などのスケッチと詩の一節や、春陽堂書店webにて連載中の「岡崎武志的LIFE ~オカタケな日々」に寄せた作品を展示〉*店内で「ミニ古本市」も開催♪
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Pippo ミニ詩集 &《南吉文学散歩&釣り》ミニアルバム展〈私家版詩集と、新美南吉ゆかりの、愛知県半田市周辺の「文学散歩」&「釣り」の写真アルバム〉
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置いておいた、[半田市周辺の Pi文学散歩&釣り散歩 ・写真アルバム] ですが、親しい方々がくるたびに、音声付きで「さんぽのようす」を熱く語り部してしまって、すみません(笑) でも楽しかった。

そう、近代詩伝道師として活動を始めて以来、自分の詩作については「十年に一回位のペースで手作り詩集を少し作る」って感じになっているんですが。『人間に生れてしまったけれど』執筆の傍ら、書いていた詩を私家版詩集として100部制作し、このイベントで発売しました。会期中の販売と通販で80部以上お求めいただき… 感想もいただけたりして、嬉しかった。 この詩集については、私に関心や応援の気持ちをもってくださってるかたが(あっ、こんなこと考えてるんだ〜)などと読んでくれたら、それだけで幸せですので。売り切れても増刷等の予定はありません。のこりはいま 10部未満位かなと… 【私家版詩集『心臓を交わす』(お取り扱いの各店舗)】にて販売いただいてますので、気になる方はどうぞ。


◆トークイベント◆

二冊の本の表紙
◆4/8(土) 作家と上京〜文学散歩の楽しみ←ご参加お申込はクリック!)
(定員に達しました!)
 開始 18:30〜20:00(開場18:15) /出演:岡崎武志・Pippo &カイズケン
 会場参加 18名 /オンライン視聴申込有

【内容】
第一部 それぞれの本の制作秘話・作家たちの上京・文学散歩の楽しみ
第二部 詩の朗読(上京した作家たちが東京で書いた詩を、ひとり三篇/二人で六篇ほど選び、朗読&話)
《コラボイベント ・メンバー紹介》
◆岡崎武志 1957年 大阪生まれ。書評家・ライター。立命館大学卒業後、高校の国語教師をへて1990年春に上京。出版社勤務の後、フリーライターになる。書評を中心に各紙誌に執筆。『上京する文學』『ここが私の東京』ほか著書多数。はてなブログで「okatakeのブログ」、春陽堂webで「オカタケな日々」公開中。

◆Pippo 1974年 東京生まれ。近代詩伝道師、著述業。短大芸術科専攻科卒後、詩書版元に入社。編集部時は多くの詩書編纂に携わる。のち2008年より、音楽・朗読及び詩の伝道活動を開始。2009年秋〜 詩の読書会「ポエトリーカフェ」を始め、今年14年目を迎える。著書に『心に太陽を くちびるに詩を』、編書に『一篇の詩に出会った話』がある。

◆カイズケン 1977年 新潟県生まれ、千葉県在住。画家。東京藝術大学美術学部デザイン学科在学中にテレビ東京「たけしの誰でもピカソ」アートバトル・グランドチャンピオンとなる。2021年にリニューアルした、ひめゆり平和祈念資料館の展示用イラストを制作。近年は動物をモチーフとした絵を多く描いている。[よたか堂/カイズケンのblog]
 

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April 08, 2023

★私家版詩集『心臓を交わす』★について

Pippo編著『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』(かもがわ出版)と岡崎武志氏の新刊『憧れの住む東京へ』(本の雑誌社) の刊行を記念して、岡崎氏・カイズケン氏とトーク&三人展を、4/8(土)〜4/16(日)まで「本で旅するVia(荻窪)」にて開催しました(ご店主のご厚意にて、4月一杯まで展示会期を延長)。

その際に『人間に生れてしまったけれど』執筆のかたわら、2022年秋〜2023年春にかけて、書いていた詩をまとめた、私家版詩集『心臓を交わす』を発行&販売しました。
(内容的には『人間に生れてしまったけれど』の第二の「あとがき」のような・・・)

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[書誌情報]--------------------------------
『心臓を交わす』著者 Pippo 
〈詩八篇〉いちきのこ/夕暮れ/円環/挨拶/繋がっているもの/Gをはさむ/この生/心臓を交わす[あとがき]

2023年4月8日 初版
編集・印刷・製本・発行 黒猫リベルタン文庫(P) 全24頁/100部限定 ¥500(税込)
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わたしは普段、さまざまな詩を紹介、みなで読み、語らう「ポエトリーカフェ」を継続開催したり、本を書いたりと「詩や詩人に楽しくふれる場」や「詩に親しむきっかけ」を作ることをメインに活動しています。詩をときどきに作っていますが、詩人ではありません。なので、自身の詩集を出すのは約10年ぶり(2014年発行の私家版詩集『リベルテ』以来)です。
ほんとに読みたい、ほしい、と思ってくださる人々のお手にわたればそれでよいかな ..と 100部作りました。今の所、増刷の予定はありません。

*この詩集は以下の店舗にてお取扱いいただいてます(6/12現在、100部中、80部はお手にとっていただき。残部は各お店の店頭にあるのみです)。

★「本で旅するVia」(東京・荻窪)
〒167-0032 東京都杉並区天沼 3丁目9−13(JR線・東京メトロ 荻窪駅北口より徒歩6分)*売り切れ(店頭在庫なし)

★「あんず文庫」(東京・大森)
〒143-0023 東京都 大田区山王2-37-2 パセオ山王101(TEL:03-6451-8292)
 (【『心臓を交わす』通販ページ】もございますので遠方のかたはぜひご利用を♪)

★「隣町珈琲」(東京・荏原中延)
〒142-0053 東京都品川区中延3-8-7 サンハイツ中延B1(03-6451-3493)(東急池上線 荏原中延駅より 徒歩6分)

(※いずれのお店も少部数を置いていただいてますため、購入されたいかたはお店にご確認の上、ご来店をおすすめします)

【通販ご希望の方へ】⇒《『心臓を交わす』通販ページ
遠方の方や、展示にゆけなかったけど詩集をほしいという方々より、通販ご希望をいただきましたので、少部数(20部)ですが通販のお申込を受け付けます。
受付期間は「本で旅するVia」延長展示期間の、4/18〜4/30です(売り切れ時に受付終了)。本体の税込価格は500円、送料込みで600円となります。
*この通販用20部は完売しました。ありがとうございます!

※詩集の本体は同じですが、右フチのお色が選べます(緑・白の二種類)
※4月中旬〜後半が多忙のため、恐縮ですが、発送については 4/27(木)以降となりますので、ご了承くださいませ。


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February 27, 2023

Pippo『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』×岡崎武志『憧れの住む東京へ』刊行記念!コラボイベント(2023年 4月8日〜16日)

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(フライアー by岡崎武志)

Pippo 編著『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』(かもがわ出版)と、岡崎武志 著『憧れの住む東京へ』(本の雑誌社)の刊行を記念して。岡崎&Pippo&カイズケン(画家)の三人で《トーク & 絵画展示 & 古本市》のコラボイベントを開催します。
春の到来とともに、ぜひ遊びにおこしください!

◆トークイベント◆
二冊の本の表紙

長年「上京する作家たち」について熱く研究を重ねつづけてきた岡崎武志さんは、ご自身も大阪より「上京した作家」です。
対する Pippoは生粋の江戸っ子ですが『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』は「新美南吉の〈詩〉と〈ふるさと〉」にスポットをあてた本です。この本、じつは伝記の内の一章が 新美南吉の「上京時代」にまるまるさかれています。そこから、岡崎さんと「作家の上京とふるさと」について、お話できたら楽しいのでは? と、Pippoがお声をかけさせてもらいました。
そんな二人の共通の趣味は作家・詩人ゆかりの地を巡る「文学散歩」。

お互いの新刊の制作秘話、作家たちの上京、文学散歩。上京した作家たちの書いた詩のミニ朗読会。会場はテーマにもぴったりの荻窪のすてき読書空間「本で旅するVia」。
はてさて、どんな話が飛びだすのでしょうか。乞う、ご期待!!
◆4/8(土) 作家と上京〜文学散歩の楽しみ(←ご参加お申込はクリック!)
(お申込開始は3/4〜)
 開始 18:30〜20:00(開場18:15)
 出演:岡崎武志・Pippo &カイズケン

【内容】
第一部 それぞれの本の制作秘話・作家たちの上京・文学散歩の楽しみ
第二部 詩の朗読(上京した作家たちが東京で書いた詩を、ひとり三篇/二人で六篇ほど選び、朗読&話)

【参加費】
★会場定員:15名ほど(1ドリンク込み) ¥1600
★配信参加(お申込):ZOOMを利用してのリアルタイム視聴ができます。 ¥1000
 (イベント終了後、数日以内にトークの録音データを後送します。映像がみられるのはリアルタイム参加のみで、アーカイブはのこしませんのでご注意ください) 


【会場】荻窪・本で旅するVia
〒167-0032 東京都杉並区天沼 3丁目9−13(JR線・東京メトロ 荻窪駅北口より徒歩6分)

◆《同時開催》「カイズケン絵画展」+「岡崎武志ミニ絵画展&古本市」◆

カイズケン絵画展「いきものがたり」(協賛:かもがわ出版)
〈表紙画を担当した『人間に生れてしまったけれど 新美南吉の詩を歩く』の原画 + 生き物 +物語というテーマで作品を展示〉

岡崎武志 ミニ絵画展+古本市(協賛:春陽堂書店)
〈作家などのスケッチと詩の一節や、春陽堂書店webにて連載中の「岡崎武志的LIFE ~オカタケな日々」に寄せた作品を展示〉
 *店内の「古本市」へもぜひお寄りください♪

●Pippo ミニ詩集 &《南吉文学散歩&釣り》ミニアルバム展〈さいきん書いた詩をまとめたものと、文学散歩の写真アルバムを置いてます♪〉
【会期】2023年 4/8(土)〜4/16(日)
【会場】荻窪・本で旅するVia (website)  (Twitter)

〈営業時間〉
1部 平日:11時〜14時30分 土・日・祝:11時〜13時30分
2部 平日:15時〜19時 土・日・祝:14時〜19時   ★水曜定休
(注)本店は基本的には「読書空間」です。2部は読書でカフェを利用されるお客様との兼用となりますので、お静かにご鑑賞願います。

※ギャラリー鑑賞の際は、1ドリンクのご注文をお願いします。
※最新の営業日・時間は「本で旅する Via」のウェブサイトにてご確認ください。

〒167-0032 東京都杉並区天沼 3丁目9−13 (JR線・東京メトロ 荻窪駅より徒歩6分)
〈行き方〉荻窪駅北口から青梅街道を環八通り方面へ。東京衛生病院入口交差点を右折し、UGセンタービルさんの手前を左へ入った路地にございます。

《コラボイベント ・メンバー紹介》

◆岡崎武志 1957年 大阪生まれ。書評家・ライター。立命館大学卒業後、高校の国語教師をへて1990年春に上京。出版社勤務の後、フリーライターになる。書評を中心に各紙誌に執筆。『上京する文學』『ここが私の東京』ほか著書多数。はてはブログで「okatakeのブログ」、春陽堂webで「オカタケな日々」公開中。

◆Pippo 1974年 東京生まれ。近代詩伝道師、著述業。短大芸術科専攻科卒後、詩書版元に入社。編集部時は多くの詩書編纂に携わる。のち2008年より、音楽・朗読及び詩の伝道活動を開始。2009年秋〜 詩の読書会「ポエトリーカフェ」を始め、今年14年目を迎える。著書に『心に太陽を くちびるに詩を』、編書に『一篇の詩に出会った話』がある。

◆カイズケン 1977年 新潟県生まれ、千葉県在住。画家。東京藝術大学美術学部デザイン学科在学中にテレビ東京「たけしの誰でもピカソ」アートバトル・グランドチャンピオンとなる。2021年にリニューアルした、ひめゆり平和祈念資料館の展示用イラストを制作。近年は動物をモチーフとした絵を多く描いている。


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January 21, 2023

“詩の思ひ出”〜ポエトリーカフェ記録 〜【2009年10月〜2023年7月】計147回、開催記録・課題詩人一覧。

minna

※第27回 2012年3月24日 課題詩人:室生犀星/ゲスト・いがらしみきおさん@KakkaCAfe(池袋)

★2023年8月改訂★

2009年10月から開始した、詩の気さくな勉強会「ポエトリーカフェ」。

ご参加のみなさんへ。作成した、課題詩人の年譜・代表作25選ほどのテキストを配布し。
詩人生涯を、わたしがたのしくご紹介しながら、みなさんがくじ引きで選ばれた、詩篇などを朗読され。すきにご感想や、意見交換をわいわい…という現行の内容にかたまったのは、じつは15回目の、八木重吉篇からでした。

「詩の楽しい入口をつくるんだ!」と、がむしゃらに熱くつっぱしった、第一期(2009年10月〜2010年10月)。みなさんと、詩と詩人のときを少し楽しめるようになってきた第二期(2011年4月〜2012年4月)。そして、みなさんとともに、ゆかいに楽しんだ第三期(2012年5月〜2013年4月)。そして、“詩と詩人”を参加の皆さんへあずけ、自由なふれあいみつけはじめた第四期(2013年5月〜現在)・・・

気に入って、かよってくださるリピーターの方々も多いのですが、すべての回のご参加人数を、たすと1600名さま位になったようです。
思えば遠くへきたもんだなあ… あそびにきてくださった皆さん、応援してくださってるみなさんへの、感謝のねんがふつふつと、こみあげます。

いつも、いま通算何回めなのか、課題詩人、何人めなのか?
リターンズ篇とかはじめたのもあって。まちがえたり、わからなくなって(20回記念スペシャル村山槐多!とか騒いだときも、19回めだった。笑)、アナウンスしてしまうときが多々あり。オープンに開催したものの記録を、少しまとめておこうかと…
それぞれの回の記録は、当blogで、時々に記してきましたので、こちら(◆Pippoのポエトリーカフェ◆)でご探索を♪

みなさんは、どの回にいらしたかな?そして、何回いらしたでしょう?詩人と気さくに、ふれあって何人め?
きたことない方は、「ああ、この詩人やっちゃったのかあ〜」「この詩人、まだなんだ!やってくれ!」等、どうぞ、気さくにご意見お寄せくださいね。
ポエ忘備録♪どうぞ、ご活用くださいφ(.. )

=======《取り上げ済み/名:近現代詩人名簿一覧》==========

【一期】:島崎藤村、北原白秋、中原中也、尾形亀之助(東京/仙台の2回開催)、草野心平、左川ちか、竹内浩三、北園克衛、竹中郁、三好達治、丸山薫。山之口貘 萩原恭次郎、高橋元吉、立原道造、山村暮鳥。大木実、高村光太郎、金子光晴、萩原朔太郎(ファイナル)。

【二期】:八木重吉、村野四郎、安西冬衛・北川冬彦、村山槐多、中野重治、竹久夢二、伊藤整、村上昭夫、石川啄木、室生犀星(東京にて2回開催)(ファイナル)。

==========================================
【三期】:《パンの會篇》(吉井勇、北原白秋、木下杢太郎他)、北原白秋(リターンズ/2回目)
     大手拓次、高橋新吉、小熊秀雄、杉山平一、竹中郁(リターンズ/2回目)、

  ≪ポエカフェ入門編「酒」詩人part1≫島崎藤村/北原白秋/木下杢太郎/萩原朔太郎/草野心平/中原中也/富士正晴/及川均/竹内浩三/田村隆一/黒田三郎/清水昶/種田山頭歌/若山牧水/尾崎放哉/吉井勇《中国》陶淵明/李白/于武陵《アラブ》アブ−・ヌワース《ペルシャ(イラン)》オマル・ハイヤーム《ロシア》アレクサンドル・プーシキン《スコットランド》バーンズ《フランス》ポール・ヴェルレーヌ/シャルル・ボードレール/アルチュール・ランボー《ドイツ》ノヴァーリス/ゲーテ/ハインリッヒ・ハイネ/ヘルマン・ヘッセ《アメリカ》チャールズ・ブコウスキー/ラングストン・ヒューズ/リチャード・ブローティガン
【おまけ:ドラッグ系】芥川龍之介/平野威馬雄/坂口安吾/織田作之助/太宰治 (計38人)

   ≪ポエカフェ入門篇「山歩き」篇:宮澤賢治、尾崎喜八、串田孫一≫
     山之口獏(リターンズ)、高階杞一、高見順、永瀬清子、新美南吉、吉塚勤治 
==========================================
【四期】:木下杢太郎、吉井勇、上田敏、堀口大學、北原白秋(3回目)、萩原朔太郎(2回目)

≪ポエカフェ入門編「酒」詩人part2《ゲスト:荻原魚雷》≫
【日本】[荒地] 田村隆一・黒田三郎・中桐雅夫
島崎藤村・北原白秋・木下杢太郎・萩原朔太郎・金子光晴・山之口貘・草野心平・木山捷平・中原中也・富士正晴・及川均・竹内浩三、清水昶・秋元潔・辻征夫・種田山頭火・若山牧水・尾崎放哉・吉井勇・石川啄木
【外国】陶淵明・李白・于武陵、アブー・ヌワース、ハイヤーム、プーシキン、バーンズ、ヴェルレーヌ、ボードレール、ランボー、ノヴァーリス、ゲーテ、ハイネ、ヘッセ、ブコウスキー、ヒューズ(39人)

   ≪秋の遠足2013秩父篇 ポエカフェ入門編「山と虫」〜草野心平・宮澤賢治・菊田守〜≫
   高橋元吉(2回目)、尾形亀之助(3回目)
   ≪ポエカフェ入門篇in奈良〜杉山平一(リターンズ2回目)・西尾勝彦≫

≪ポエカフェ入門篇 〜世界の旅詩人篇〜≫
【外国】 杜甫・李白・于武陵、金笠、バイロン、ゲーテ、リルケ、プーシキン、ランボー、ムハンマド・イクバール、
[ビート]ギンズバーグ・ケルアック・バロウズ、ゲイリー・スナイダー、ニール・キャサディ、ブコウスキー、ヒューズ、ブローティガン
【日本】西行、宗祇、松尾芭蕉、山頭火、若山牧水、伊良子清白、尾崎放哉、金子光晴、藤原新也、池澤夏樹、
ナナオサカキ、『五足の靴』(与謝野鉄幹・平野万里・杢太郎、白秋、吉井勇)、宮内悠介(詩)、千種創一(短歌)、宇都宮敦(短歌) (37人)

   西尾勝彦(奈良・東京2回開催)、西條八十(ファイナル)

==========================================
【五期】 2014年6月〜2015年5月
与謝野晶子、石川啄木(リターンズ2回目)、尾崎放哉、種田山頭火、高田敏子、《ポエカフェ 秋の秩父遠足篇 2014 テーマ「風」 〜宮澤賢治/古今東西・風の詩人〜》、中原中也(リターンズ3回目)、《珈琲・煉瓦》入門篇、ケストナー篇、リルケ(プチ・リルケ篇とともに3月に2回開催)、ゲーテ、ヘッセ (合計13回開催)

==========================================
【六期】 2015年8月〜 2016年7月
原民喜、高階杞一(リターンズ2回め)、茨木のり子、山村暮鳥(リターンズ2回め)、入門篇《テーマ:薔薇》、八木重吉(リターンズ2回め)、入門篇《テーマ: 犬と猫》、木下杢太郎・北原白秋(リターンズ杢太郎2回目、白秋4回目)、新潟「季」講演&『心に太陽を〜』登場詩人達をテーマにポエカフェ、入門篇《パンと本》、田中冬二(リターンズ篇あわせ、二回)、リチャード・ブローティガン、三好達治 (合計14回開催)

==========================================
【七期】 2016年9月〜2017年8月
丸山薫、《少年・少女》篇、《鳥の詩》篇、吉井勇篇(リターンズ二回め)、吉原幸子(リターンズ篇をあわせ二回)石垣りん、尾形亀之助(リターンズ四回目)、山村暮鳥、竹中郁、竹久夢二、山崎方代(リターンズ含め二回)
(合計12回開催)
◆2017年 《新潮講座 ポエカフェ in神楽坂》12回
1/31(火) 室生犀星 @神楽坂教室
2/28(火) 新美南吉、3/28(火) 中原中也、4/25(火) 茨木のり子、5/30(火) 石垣りん
6/27(火) 山之口貘、7/28(金) 八木重吉、8/25(金)竹内浩三、9/22(金) 永瀬清子
10/27(金) 草野心平、11/24(金) 金子光晴、12/22(金) 山村暮鳥
==========================================
【八期】 2017年9月〜2018年12月
ジャック・プレヴェール、《本と本屋》篇、《本と食卓篇》 、新川和江、西尾勝彦(リターンズ三回目)、高村光太郎(リターンズ二回目)、テーマ《春・夏篇》、 高橋新吉(リターンズ二回目)、 尾崎放哉(リターンズ二回目)、種田山頭火(リターンズ二回目)、 小熊秀雄(リターンズ二回目)、大手拓次、(西尾勝彦〈朗読会〉:七月堂との共催notポエカフェ)、《秋・冬》篇(リターンズ含め二回) (合計14回開催)
◆2018年《新潮講座 ポエカフェ in神楽坂》 12回
1月 吉原幸子 @神楽坂教室、2月 高村光太郎、3月 高田敏子、4月 新川和江、5月 種田山頭火
6月 高階杞一、7月 与謝野晶子、8月 ジャック・プレヴェール、9月 中野重治、10月 小熊秀雄
11月 ヘルマン・ヘッセ、12月 村山槐多
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【九期】2019年2月〜2020年1月
エミリ・ディキンソン(リターンズ含め二回)、《桜と春 篇》(出張篇と併せ二回)、石原吉郎、《雨 篇》、《パンの会 篇》(リターンズ含め二回)*total で三回目、ポール・エリュアール、竹内浩三(三回め)、《12月とクリスマス 篇》、淵上毛銭 (合計12回開催)

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

《ポエトリーカフェの歩み》

〜第一期:2009年10月〜2010年9月10月〜
 《計14回開催/課題詩人 20人ご紹介》

≪2009年≫ 

1 ◆第1回(東京定例)10月31日 課題詩人【島崎藤村・北原白秋・中原中也】
 会場 珈琲&jazz喫茶去(きっさこ)/神保町

2 ◆第2回 11月29日【尾形亀之助・草野心平】 会場:キアズマ珈琲/雑司が谷  

3 ◆第3回 12月26日【左川ちか・竹内浩三】 会場:神田伯剌西爾/神保町
  <ゲスト:荻原魚雷氏>続きを読む

pipponpippon at 17:46|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ◆Pippoのポエトリーカフェ◆ 

December 31, 2022

2022年、ありがとうございました!

こんにちは。
年の瀬のおいそがしいなか「ぴっぽのしっぽ」へご訪問くださり、ありがとうございます。

2022年。未だ続くロシアのウクライナへの侵攻、終わらないパンデミック、小田嶋隆さんの逝去、安倍元総理の銃撃事件、そこから炙り出された自民党と旧統一教会の長く密接な関係をはじめ・・・ 怒ったり、悲しんだり、心配したり、くるしい心地になることも多い年でしたが。みなさんは、どんなとしだったでしょうか。

個人的には、引き続き「ポエトリーカフェ」を主に、選者を担当中の「赤旗」投稿詩欄の選評を月二回書いたり、詩にまつわる活動をしながら。
将来的にやりたいこともふまえて「保育士資格」《三年間で11科目合格で取得できる》をとるための勉強を始め、春に試験を受けたり。
また年の後半からは、来年生誕110周年を迎える、新美南吉の本(かもがわ出版)の制作にほぼかかりきりといった状況でした。
SNSも半分おやすみ状態でしたが、水面下で勉強したり、研究・執筆したり。
新たなチャレンジと創作にむきあった一年でした。

 *

新美南吉は、わたしにとって格別に愛着のある作家です。
本も春頃には、今年中に刊行できれば、と担当の編集さんと言っていたのです。
しかしながら、童話集・詩集以外の関連書で、新美南吉にまつわる良書はすでに山ほどあるのです。そんな中で「あらたに、自分が新美南吉に関する本を作る意味」をめちゃくちゃ考えました。
「新美南吉の生涯と折々に書かれた詩の紹介、現地に幾度も足を運んで楽しんだ”ふるさと文学散歩”の模様」を柱にすることは、ことしの半ばに決まりました。
それで、執筆にあたって膨大な資料を読みこみ(南吉の故郷、愛知県半田市・知多半島の風土・民俗・宗教・歴史等にまつわる本なども徹底的に)ここを掘りさげるべきか、あれを掘りさげるべきかと葛藤し、迷走し、書いては削り、直しをくり返し、そうとうな時間が経過してゆきました。わたしが悪戦苦闘しているうちに。九月に、四度目の半田市訪問に編集さんと共に同行くださった、海津研さんが本のテーマに沿ったすばらしい絵を仕上げてくださいました。海津氏は旅より帰還後すぐにラフ画を描かれ、幾度かの意見交換をへて、十月の後半にはほぼ完成させてました。仕事が早い!早すぎる・・・ これが胸の奥がきゅっと熱くなってくるくらい、良い絵なんです。内容より表紙絵が先に出来るなんて、どういう状況なんだ。編集さんを待たせつづけているのもあるし、焦りました。
(そのかたわら、10月から月例の伊藤比呂美さんの詩の講座へ通い始め、ひろみさんと課題の詩作に熱中という予期せぬ事態もあったりもしましたが・・)

その、海津さんの「絵」を机の前にかざり。
日々ながめているうちに、おのずと胸にわいてきた問い。

お前は何者なんだ?
お前がこの本で、新美南吉について、一番、伝えたいものはなんだ?
・自分は詩の伝道活動をやっている者
・南吉は童話作家として有名だが、詩も良い。詩がめっちゃ良い!
 詩をもっと知ってほしい、読んでほしい!
・三十歳に満たぬ生涯で、相当に過酷な人生をおくった南吉ののこした詩や言葉は、わたしたちにとっても「今を生きぬくための」支えになり、励ましになる。
・南吉とふるさと(主に半田市・知多半島)との強固な結びつき
・半田市はめっちゃよいところだよ!
・詩人のゆかりの地をめぐる「文学散歩」は楽しいよ!
・「文学散歩」は(たとえパンデミック下とかでも)誰とも接触せずに一人でも楽しめるし、
 親しい人と一緒でも楽しめるし、とってもいいよ!

この思いを本の根底にしっかり据えることを決めてからは早かったです。原稿のいらない部分をバッサバッサ削り、重要な部分を書き足すために資料を読み直し、肉付けし。また修正をくりかえし (帯状疱疹やらコロナやらもありましたが)。ようやっとこ、初稿の大部分ができあがったのが、11月の後半でした。長かった。。

2021年5月のポエカフェご参加の皆さんにもご協力をいただきながら。
あともう一息。来年の春には刊行予定です。

と、あらっ?
こんな語るつもりなかったのに、本の話がめっちゃ長くなってしまいました。
軽い読み物を期待していたかたには、たいへん申し訳ない!

ことしの活動振り返りに戻ります。

2022年 回顧
《詩の気さくな学び場・ポエトリーカフェ開催記録》

●1/29 ポエトリーカフェ〈川崎洋〉篇(17名様のご参加)
●1/30 リターンズ! ポエトリーカフェ〈川崎洋〉篇(7名)
●3/12 ポエトリーカフェ〈長田弘〉篇(16名)
●3/19 リターンズ!ポエトリーカフェ 〈長田弘〉篇(11名)
●5/21 ポエトリーカフェ〈マヤコフスキー〉篇(16名)
●7/30 ポエトリーカフェ〈パステルナーク〉篇(17名)
(本の制作作業につき、8〜10月はポエカフェおやすみ) 
●11/26 ポエトリーカフェ〈杉山平一篇〉(17名)
●12/25 ポエカフェ番外篇〈この一冊、この一篇〉「クリスマス推し本大会」(18名)

いずれの回も皆さんの朗読くださった数々の詩、お言葉が印象深く。心に深くのこっています。
ご参加、応援くださった皆さん、ありがとうございました!
(2023年の一回目は、2/25にzoom開催予定)

そう、約十年くらいは主に神保町の「ぶらじる」で開催させてもらっていた「ポエトリーカフェ」(全国各地へ出張も)も。2020年8月のパンデミック下での開催再開から、ZOOMでのリモート開催が定着してきたような感がありますね。もう2年以上、ZOOMでやっているのか・・・ 来年はまた「ぶらじる」でできたらよいなあ。ひたすらに物理的な「密」が恋しい。ただ、リアルでの開催が再開しても、ZOOMも並行でやってゆく心づもりですので。遠方の方、ご安心くださいね。

 **********

《古本市・古本出店》

●11/3〜20 七月堂×三叉灯「詩とうたたねの古本市」
 黒猫リベルタン文庫で参加出店

埼玉県霞ヶ関の「つまずく本屋ホォル」さんの棚へ出店(2022年7月〜現在まで)
 遊びに行って、その文化的交差点っぷりに感銘をうけた「ホォル」さんの棚をお借りしてます。
(お隣さんが、ぶるやぎさんのなんだっけ、芋煮書房(?)棚)
 黒リベは、うえの方の少しみづらい場所なんですが、気にして手にとってくださるかたがいらして、買ったよ〜ご報告に、いつもめちゃくちゃ感激しています。感謝。
 ホォルさん、すてきな楽しいお店なのでどうぞ遊びにいってみてくださいね。
 来年はもっとたびたび補充にゆきたいです。

 ***********

《寄稿》
中公文庫web「私の好きな中公文庫」(12月)

 「最大3冊まで」とのことで悩みましたが、後藤正治『清冽 詩人茨木のり子の肖像』、梅崎春生の短編・随筆集『怠惰の美徳』(荻原魚雷編)、『日本の詩歌』(全30巻別冊1)の、33冊をあげさせていただきました。ってなにげに、11倍になってるやん!(と「日本の詩歌」は一冊カウント?のようでセーフ!)。未読のかた、よかったらぜひ。

《blog記事》
 5月にポエカフェの課題詩人でとりあげた、マヤコフスキー。
 《会のようすはこちら》⇒「5/21 ポエカフェ・マヤコフスキー篇」

 このマヤコフスキーの詩と人間(の思想)が、なぜかめちゃくちゃに刺さり、しばらくマヤコフ沼にはまっていて抜けなくなって書いたもの。
 ・「マヤコフスキーからの手紙 〃歃僂鮖屬港瓦討凌佑燭舛悄
 
 ,箸あるけど、マヤコフについて、続きをいろいろ書くつもりだったんだろうね。
 書けよ! いや、本の作業やれよ! ってかんじですが。いつか続きを書けたらいいな。


個人的に楽しかったこと、読んで良かった本たち、思い出深いできごとや、新たな嬉しいお仕事、などいろいろありましたが。
また来年に少しずつふりかえってゆけたらと思ってます。

そう、2022年に家人と一緒に観にいった映画では「ドライブ・マイ・カー」「さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について」「荒野に希望の灯をともす(中村哲氏のドキュメンタリー)」などが、じつにじつに良かったでした。
 (とくに「ドライブ・マイ・カー」。最高やったな・・・
  自分、村上春樹好きではないんですが。そういうかたにこそ観て欲しい)
 
 *

 ではでは。
 詩をつうじて語らうことのできたみなさん、交流のあったかたがた、あるいは、なくとも気にかけてくださったみなさま。ことし一年、心より、ありがとうございました!

 2023年が、みなさんにとって、なるべく健康で、おだやかで幸多き一年になりますように。
 来年もどうぞよろしくおねがいいたします。                        

  2022年12月31日 Pippo


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December 01, 2022

2020年1月より、「しんぶん赤旗」(平日版)の〈読者の文芸:《詩の投稿欄》〉の選者を担当します。(*任期延長となりました!)

2020年01月30日13時16分36秒0001
「しんぶん赤旗」1月21日(火曜) 「読者の文芸《詩》」

◆入選 
宮城県 我妻武夫「人生にイエス」
愛媛県 新見かずこ「粗相をする」

◆選外佳作 
「二人の時間」(児丸さん) 日常、傍らにいる人の大切さ。
「新聞配達の少年」(本間さん) 少年期のやさしい感受の萌芽。
「中村哲さんを悼む」(細井さん) 良い内容であったが、少し直情的なのが惜しい。
「存在」(北村さん) 哲学的、根源的なものだがもう少し輪郭をはっきりしたら格段に良くなりそう。
「さくら」(鈴木さん) 政治批判であるが、詩としてはもう少しで惜しい。
「漢詩一題」(並木さん) 面白い試みではあるが、もうひとひねりあればもっと良くなりそう。

選者、第一回目(1/21)の入選作は二作。誌面では入選作とその寸評しか載らないのですが、佳作が多くありました。なので、当方では、一回ごとに、惜しくも入選をもれた「選外佳作」とその寸評をノートに記してゆくことにしました(どんなふうか、ちょっとご紹介)。悩みながらも、作品を拝読する時間はとてもよきひとときです。どうぞ、こんごもお気軽にお送りくださいね。(Pippo)


こんにちは。
さてさて、ことしの1月より、「しんぶん赤旗」(平日版)、毎週火曜日《読者の文芸》の〈詩の投稿欄〉の選者を、月二回、熊井三郎さんと二人、隔週で担当することとなりました。
まだまだ若輩者の自分に、なんという大役を、と恐縮しつつ…
選者と云うよりも、詩が好きな一人間として、詩を書く方々を応援する気持ちで、楽しみながらつとめさせていただけたらと思っています。

Pippoより、読者のみなさんへのメッセージ(1/13付「しんぶん 赤旗」より)。

「〈詩〉は心の文芸です。
生きてゆくうえで、心にわきおこる多様な感情を、
どうぞ自由に〈詩〉にしてみてください。
待っています」

akahatasenjya
(お伝えくださったMさん、感謝です)

「しんぶん赤旗」は共産党(政党)の機関紙です。
購読されている方々には自明のことと思いますが、なじみのないかたもいらっしゃるかなと。

少し経緯の説明をば。
わたし自身は党員ではないのですが(投票先として、時に選ぶことはあります)、長年の活動において、戦前・戦後の魅力的なプロレタリア系の詩人を時々に紹介しています。中には、共産党員の詩人の方もいらして、それが8年前に、「しんぶん赤旗」編集部の方のお目にとまりました。
そのきっかけから、「赤旗」で「心に太陽をくちびるに詩を」(2013年4月〜2015年9月)という詩と詩人紹介の月一回の連載をもたせていただき。その連載が嬉しくも、1冊目の著書としてまとまったのでした。
(→ 『心に太陽をくちびるに詩を』ページ
今回の選者へのお声がけも、その流れのなかでのことなのかな、と思います。

政党系の新聞ですので、けっして、ムリにとは申しませぬが。
購読されている方々や、ご興味あるかた、詩作を定期的にしてゆきたいな、と考えておられるかたなど…
ぜひとも、詩をお送りくださいね。
「しんぶん 赤旗」web
見本誌、無料請求ページ (平日版の方です/毎週火曜日)

先に、〈詩は心の文芸〉と申しましたが…

仕事、生活、趣味、家族・友人との交流、人生。悲しみ、喜び、悔しさ、怒り、願い。
生きていくうえで、心に〈強い感情〉がわき起こったとき、どうか、その感情をしっかりとつかまえてみてください。
そして、その感情に、〈言葉〉を与えてみてください。できるだけ、あなたにしか書けない言葉、表現で。

そこに、〈詩〉は生まれてくるはずです。

よき詩と出会えることを、心より、楽しみにお待ちしています。
よろしくどうぞ!

近代詩伝道師 Pippo

《追記》2020年1月より、2年間の任期予定だったのですが、継続で担当させていただけることとなりました。今後ともよろしくおねがいします! (2022年12月記)






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November 28, 2022

2022年11月「詩とうたたねの古本市」@三叉灯

●「詩とうたたねの古本市」終了♪
 ご来場くださったみなさま、三叉灯・七月堂さん、ありがとうございました!

◆古本市 *11/9 情報更新!
毎年の恒例になりつつある、小さな秋の風物詩。
七月堂主催、下北沢・三叉灯で開催の「詩とうたたねの古本市」(新本・古本・雑貨など販売)に黒猫リベルタン文庫、ことしも参加します!
SNS用詩とうたたねの古本市会場のようす (1)

ことしのテーマは「詩とうたたね」。ふふ、ほっこりしますね。テーマを聞いたとき、先に刊行された西尾勝彦さんの詩文集『なんだか眠いのです』をちょこっと想起しましたが。どんな人も「うたたね(夢)と現実のはざま」にそれぞれの〈詩〉をにじませて生きているのでしょう。

みなさんの心が少しでもポッと明るめばよいな、と思いつつ、「黒猫リベルタン文庫」もこのテーマにそって選書しました。

11/9に追加納品にゆきました!
ので・・・ちょっと「黒猫リベルタン文庫」本棚ご紹介♪
黒猫リベルタン文庫

★日常からちょっとはなれて。心がのびのび、その世界にひたれるような本を並べました。詩集(『夢に夢みて』、『綵歌』、『翻訳目録』、吉田加南子『つゆ』『闇』)SF短編集、歌集(『体温と雨』『わたくしが樹木であれば』)、外文(E.マコーマック)、また山・自然関連の『人はなぜ山を詠うのか』(正津勉)、大竹英洋『そして、ぼくは旅に出た』)、八木重吉のめっぽう素敵なZINE『六甲のふもと 百年の詩人〜 八木重吉の詩 神戸篇』(新本) 、スタンダードブックスシリーズは、河合隼雄・星野道夫・松田道雄など。
  
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★新刊!特設コーナー
『ニーネ詩集 自分の事ができたら』/大塚久生(点滅社)2022年11月刊 (税込2200円)
ニーネ詩集1

ニーネ詩集2
(ニーネの好きな詩を、選んで貼りました! *クリックで拡大できます)

 創立五ヶ月のふたり出版社「点滅社」の記念すべき一冊目の本。
 結成24年目のロックバンドである、ニーネ(の24年間)の大塚久生氏の歌詞を一冊にまとめた、いわばニーネの歌詞集であり、「全詩集」です。
 わたし、じつはニーネさんというバンドのことを存じあげなかったのですが、愛読してる 点滅社の「編集日記」noteで熱く紹介されていた、ニーネのいくつかの歌詞をみて。そぼくに「いい詩だなあ」と思いました。
 詩として、ああ、好きだな・・・と感じたのです。

 24年間も音楽を、一つのバンドを続けるということは、よいことも多けれど、ときに心折れたり、負けてしまいそうになる日もあると思うんです(いえ、確実にあったと)。けれど。大塚氏は、自らを鼓舞してみたり、ときにユーモアをまじえつつ、素直な気持ちをのべていて。自らを励ますように書いた言葉が、こちらの心をも明るくてらしてくれた。きれいな水を飲んでるみたいに胸にしみこんできて、すごく励まされたんですよね。負けても、弱くても、諦めず、続けてゆくための「言葉」がここにあった。

「詩を好きなひとたちに、みてもらいたい、読んでみてほしいな」と点滅社の屋良さんに無理をいって、この「詩とうたたねの古本市」用に、三冊新刊で仕入れさせてもらいました!(創業して一冊目の本が詩集ってのも応援したくなった、ひとつの理由ですが笑)。
どうか、気になるかた、ぜひ手に取ってみてくださいね♪

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*江戸小紋の似たり鮫模様で黒猫リベルタン「特製栞」も作成しましたよ(本にはさんでおります)!

*【遠方で会場へゆけないよ〜】というかたは、購入したい本がありましたら、三叉灯さんが通販(「詩とうたたねの古本市」特製フリペも言ってもらえたら同封しますよ!とのこと)ご対応くださるそうですので、お店( sansato.shimokita@gmail.com )へお問い合わせなどお気軽に♪


約二週間の本の祝祭。あそびにいらしてくださいね。

「詩とうたたねの古本市」
◇日時 2022年11月3日(木・祝)〜20日(日)
 時間 11時〜19時 会場 三叉灯 3F(〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-36-14)
 定休日 月曜日 
 アクセス:小田急・井の頭線、下北沢駅の南西口より徒歩7分ほど
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◉参加者◉
青と夜ノ空、歩く本棚、黒猫リベルタン文庫、高橋岳人、ヌイブックス
脳天松家、野原本棚(うららや)、のほほん製作所(西尾勝彦)
百葉箱、ママ猫の古本や、七月堂古書部
★ゲスト :とほん 砂川昌広(新本の選書とコメント)


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June 17, 2022

マヤコフスキーからの手紙 〃歃僂鮖屬港瓦討凌佑燭舛

16歳M
《16歳のマヤコフスキー》

5/21〈ポエトリーカフェ・マヤコフスキー篇〉を終え。しばらくたっても、マヤコフスキーについての思考の運動がどうにも止まらない(「代わりに読む人 0 (特集〈準備〉/小特集 後藤明生)」を読んだことも関係しているのだが)。深掘るほどにその人間的な魅力にふれ、予想以上にマヤコフスキーに惹かれてしまったようだ。一旦整理するためにも、心に強くふれたことを幾つか記事としてまとめたいと思う。(今後の展開とか内容は何も決めていないが・・・ )
始まりは、マヤコフスキーからの手紙、にしようかな。

――――

●「マヤコフスキーからの手紙 〃歃僂鮖屬港瓦討凌佑燭舛悄

この項では。19歳のマヤコフスキーがブルリュックとともに記した、未来派グループのステートメント(声明文)「社会の趣味を殴る」(1912年) と。亡くなる20日前に、36歳のかれが述べた言葉を併せて紹介する。


(19歳のマヤコフスキーにいたる道筋)1904〜1905年当時、中学生のマヤコフスキーは、ロシアと地元クタイスに満ちる「革命」への気運に共鳴し、全身を投じる。日露戦争に反対し(農民・労働者らが苦境にあえぐなか、戦争などしてる場合ではないという理由)、「ツァーリズム(皇帝主義)を打倒せよ!」と叫んでは、警官の攻撃を受け、コサック兵の鞭を浴びた。しかし、第一次「革命」運動は激しく弾圧され、失敗に終わった。のち15歳で社会民主労働党に入党、地下活動を精力的に行い、三度逮捕される(内一回はブトゥイルキ刑務所の独房に半年収監される)。その期間も含め、十代で異常な読書量をもって思考を強靱化したマヤコフスキーだったが、あくまで目指したのは、社会主義の芸術を創る――職業としての「芸術革命家」である。「自分には正しいマルクス主義的世界観があるが、芸術には修練が必要で自分にはそれが全然足りていない」と 17歳で党活動をぷっつりやめ、モスクワの絵画・彫刻・建築専門学校に入学(このときは画家志望)。そこで、11歳年長の未来派画家 ダヴィッド・ブルリュックと知り合い、親友となり、彼の知悉する芸術・詩・文学を大いに吸収。ブルリュックは、マヤコフスキーの詩才を高く評価し、「腹を減らさず書くように!」と飢えの防止に毎日50コペイカずつ支払い、かれの芸術創作を大いに励ました。

そうして。19歳のマヤコフスキーは、現存する最初の詩作品「朝」「夜」を書き上げた(第一次革命の失敗のあとの陰鬱なモスクワの街の夜明けを絵画的手法で描き出し、新たな「革命」成就への切望も密かに込められる)。のち、ブルリュックとマヤコフスキーが中心となり、1912年12月、初のロシア未来派文集『社会の趣味を殴る』が刊行された(〈共同声明〉は二人で書き、原稿はブルリュックが集めた。マヤコフスキー詩「朝」「夜」を収録)。


【脱線だが】ちなみにパステルナークは「わたしはマヤコフスキーの初期の抒情詩が大好きだった。当時の道化た作風のなかで、彼の抒情詩は、重々しく、きびしい、訴えるような真剣さをもち、その点で類例がなかった。それは巨匠の筆になる誇りに満ちた悪魔的な詩であり、それと同時に、滅びる運命を負い、破滅に瀕した。ほとんど救いを求めて叫ぶような響きがあった」(『自伝的エッセイ』)とのちに記している。

――――

さて、その〈共同声明〉とはこんな内容である。

●『社会の趣味を殴る』(一九一二)小笠原豊樹訳

 われわれの最初の美と驚異を読む人々へ。
 われわれだけがわれわれの時代の顔だ。われわれは文字によって時の角笛を吹き鳴らす。
 過去は狭い。アカデミーも、プーシキンも、象形文字以上に不得要領だ。
 プーシキン、ドストエフスキー、トルストイ、その他もろもろを現代という名の汽船から投げ捨てるがいい。
 初恋を忘れられぬ者は、最期の恋をも察知できまい。
 だが、香料ふんぷんたるバリモントのエロ文学に最期の恋を捧げるお人好しは、どこの誰だ。その恋に、今日の勇敢な精神の反映が見出だせるか。
 そして、ブリューソフの武人の黒い燕尾服から、紙の鎧をひっぱがすことを恐れる憶病者は、どこの誰だ。その鎧に、未知の美の夜明けの痕跡が認められるか。
 無数のレオニード・アンドレーエフの徒輩が書いた本の不潔な涎(よだれ)に汚れた、諸君の手を洗うがいい。
 マクシム・ゴーリキー、クプリーン、ブローク、ソログーブ、レミゾフ、アヴェルチエンコ、チョールヌイ、クジミン、プーニン、その他もろもろに必要なのは、たかだか海のほとりの別荘だ。これが仕立屋どもの報酬なのだ。
 われわれは摩天楼の高みから、かれらの無能を見る。
 われわれは命じる。以下の詩人の諸権利を尊ぶべし。

 一 任意の生産的なことばにより、辞書の容積を増大させること(言葉の新機軸)。
 二 それら以前に存在したことばに対する執念深い憎しみ。
 三 諸君が箒の枝で作った唾棄すべき安物の月桂冠を、われわれの誇り高き額から払いのけること。
 四 口笛と憤慨の海のただなか、「われわれ」ということばの岩の上にとどまること。

 そして、たとえわれわれの詩行に依然、諸君の〈常識〉や〈良き趣味〉の不潔な刻印が残っているとしても、そこにはすでにして初めて自己価値のことば(自己形成のことば)の新しい未来の美の稲妻がひらめくのだ。

 
  モスクワ、一九一二年一二月
  D・ブルリュック
  アレクサンドル・クルチョーヌイフ
  V・マヤコフスキー
  ヴィクトル・フレーブニコフ

当時の詩壇のロシア・シンボリズムに飽き足らずとし、プーシキン・ドストエフスキー・トルストイ・ゴーリキーその他、現代文学までの一切を投げすて、「未知の美の夜明け」を目指す。古い手垢にまみれた古典、過去の芸術の概念をぶちこわし、「新しい芸術を創るんだ」という気概と「われわれだけがわれわれの時代の顔」という生意気かつ傲岸不遜な断言。正直、このステートメントはすごい(笑)。柏書房の天野氏もこのステートメントにはグッときたと仰っていたけれど、「新たな時代と〈未知の美〉をわれわれの手で創ろう」という情熱には自分もひどく心動かされるものがあった。

 *

(1917〜1930年のロシア〜ソ連)のち、1917年「ロシア革命」はマヤコフスキーが共鳴した、レーニン主導のもとに成就。「ソビエト社会主義共和国連邦」が誕生。しかし、そのレーニンも亡くなり。1920年代半ばより、トロツキーとの後継者争いに勝利した、スターリンが実権を握るように。1929年〜スターリン政権が樹立。スターリンが独裁権力(個人崇拝を強制)をもつ「スターリン体制」となり、工業・農業の集団化及び、独裁体制の批判者を次々に粛清してゆく「大粛清」が行われ、その時代は長く続くこととなる。その変遷のさなか、マヤコフスキーは1930年4月14日、36歳で死をとげる(この死に関しては、自殺説が一般に浸透しているが状況的に「自殺に追い込まれた」もしくは「他殺」説のほうが信憑性が高いと私は考えています)。
 *参考資料『きみの出番だ、同志モーゼル』ワレンチン・スコリャーチン/小笠原豊樹訳(2000年刊)、『マヤコフスキー事件』小笠原豊樹 (2013刊)

 *

スターリンが政権を掌握し、本来の「革命」の理念が変質しゆくなかで失望を深め、葛藤をいだきつつ過ごしていたマヤコフスキーは、亡くなる20日前の1930年3月25日、青年共産同盟の機関紙主催の「文学の夕べ」にて、最後の公開演説をした。その模様がエルザ・トリオレ「マヤコフスキーと私たち」(小笠原豊樹訳『マヤコフスキー研究』)に記されている。そこで、マヤコフスキーは長詩「声を限りに」を朗読したあと、聴衆の質問に答えたという(演説に廻ってくる質問状に対して答えるというソビエト独特のやりかた)。その一部を引用したい。

マヤコフスキー「みなさん、みなさんの質問状がずいぶん集まりましたが、質問の数はそれほど多くありません。たくさん重複しています。いちばん多いのは、なにか詩を朗読してくれという注文です。それからこんな質問もあります。《なぜあなたは大げさな言葉を使うのですか。ふつう話しするときに使わない言葉を、詩のなかでは使っていますが、そういう言葉のうえに社会主義を建設することはできないと思います》・・・・・・私が言葉のうえになにかを建設しようと思った、そう考えるのはあんまりナイーヴです。総じて言葉のうえに社会主義を建設することはできないという意味でしたら、この質問状を書いた方のおっしゃるとおりであって、詩人が言葉を使うのは、そんな目的のためじゃありません。しかし、詩人があたりの事件にすべて目をつぶり、うっとりして甘い言葉をささやいているうちに、いきなり小犬のようにくびすじをつかまえられ、人生のただなかにつっこまれる。そういう経過が私は大好きです。こいつは詩的方法というものにすぎないのですよ」。
 ここで「甘い言葉で読者を陶酔させるような、いわゆる”抒情詩”」を否定し、「とつぜん小犬の首根っこをつかまえ、人生のただなかに引きずり込むような詩」を自分は目指してきたという、マヤコフスキーの「詩」への目的が改めて表明されるのが、ひじょうに感慨深い。それはリアルにマヤコフスキーの多くの詩のなかに表現されていたことを、私たちは知っているので。

 *

この聴衆との対話講演で、私が注目したのは以下のマヤコフスキーの発言だった。
マヤコフスキー「さっき批判してくださった方は、私が見さかいなしに古典をブチこわしてしまったと言われましたが、そんなバカげた仕事をやったことは一度もないと私は言いたい。
 私はただ、あらゆる時代において価値ある古典なるものは存在しない、とかつて主張しただけです。古典作家が活動していた時代との関連において古典作品を研究し、愛する――それは大いに結構。ただし、古典作家の青銅(ブロンズ)でできた大きな背中が、若い詩人たちの道をふさぐようなことがあってはなりません。これは私一個人のためにそう言うのではなく、将来、労働者階級からあらわれてくる何百人、何千人という詩人群のために言うのです。もし人が、若い労働者、今はまだ字も書けないが、やがては私なんかより二十倍も立派な作品を書くであろう青年にむかって、「同志、そんなことはやめなさい、いくらやったって無駄だよ、そういうことはマヤコフスキーに委せてあるんだから」――そう言ったとしたら、これはおそろしいウソです。私が古典に反対だとしても、それはクラシックをなくすためではなくて、逆に研究し、クラシックのなかで労働者階級が利用できる部分を利用するためにほかならないのです。しかし古典を無批判に受け入れてしまってはならない。どうもこのごろはそういうことが多いのですが」。

 なるほど。マヤコフスキーのかつての主張の真意がここでようやく明かされる。《あらゆる時代において価値ある古典なるものは存在しない》というのは、古典に価値がない、ということでは決してなく。それを研究することなく無批判に受け入れることへの警鐘であり、「新たな芸術(未知の美)を創出する勇気を持て!」という、芸術を志す者たちへの鼓舞であり、声援だったのだ。

 そして、もっとも心にふれたのはこの箇所。
マヤコフスキー「古典作家の青銅(ブロンズ)でできた大きな背中が、若い詩人たちの道をふさぐようなことがあってはなりません。これは私一個人のためにそう言うのではなく、将来、労働者階級からあらわれてくる何百人、何千人という詩人群のために言うのです。もし人が、若い労働者、今はまだ字も書けないが、やがては私なんかより二十倍も立派な作品を書くであろう青年にむかって、「同志、そんなことはやめなさい、いくらやったって無駄だよ、そういうことはマヤコフスキーに委せてあるんだから」――そう言ったとしたら、これはおそろしいウソです」


 マヤコフスキーは、50年後、100年後に自分が「古典」と呼ばれ、青銅の大きな像となり、若い芸術家の道をふさいでしまうようなことを強く危惧している。19歳で、冒頭のステートメント「社会の趣味を殴る」を記したマヤコフスキーが、17年後、36歳でこのように述べていることに、自分はそぼくに感銘をおぼえた。かつてかれが言ったように、自分をも古典として「投げ捨てよ」と率直に述べる潔さ。ある程度の地位と名声を築いたうえで、それにしがみつこうとする気配を微塵もみせず、こんな一貫した態度をとれる人間が、果たしてどれだけ居るだろうか。
 
 夢をいだき、作品をつむぐ創作家には「未知の美」を自身の手で創れ、と。
「青銅の大きな像」になりつつある作家には、未来ある芸術家の道をふさぐようなことを決してするな、と。
 
 これは、芸術を志す全ての人たちへの、マヤコフスキーの言葉であり、手紙だと思う。

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June 08, 2022

【第141回】ポエトリーカフェ・マヤコフスキー篇(2022年5月21日)

1924M
《1924年のマヤコフスキー》

ことし二月、ロシアのウクライナへの軍事侵攻が始まって以来、ほんとうに心の痛む情勢が続いています。そんななか、一部にロシアのかたや、文化・文学への攻撃、排除等の動きがみられるようなことがありました。非人道的なプーチンへの糾弾が高じ、それがロシア全体へのキャンセルとなってゆくようなことを自分は望みません。そして。むしろ、自分はロシアの何を知ってるのだろう? と考えました。プーチンのような独裁者が長く権力をふるう土壌、この暴挙へ至った道筋の、いったい何を知っているのだろう? と。知らないことをもっと知ってゆきたい、と思いました。そこで今回、ポエトリーカフェでも初となるロシアの詩人・マヤコフスキー(& かれの影響下で詩を書いた日本の詩人・小熊秀雄)を取りあげることに。

この、5/21開催〔マヤコフスキー篇〕には初参加の方々ふくめ、16人のかたがご参加くださったのですが。マヤコフスキーについて「名前は知ってる(興味あり)」「全く知らない」「小熊秀雄の関連で知ってた」「少し読んでいて、好きな印象的なフレーズはある」という感じで。しっかりまとめて詩を読むのは初めて、というかたが多いようでした。事前に、詩について「難解」「まったく意味が分からない」「ロシアの歴史を知らなすぎて、まず勉強しないと、と思った」などのお声も幾つかいただきました。やあ・・・確かにそうなんですよね。ロシア「革命」に熱狂、若き未来派詩人として世界に躍り出て、大衆を朗読で魅了・煽動した詩人・マヤコフスキーの詩は、ロシア史や政治的背景をあるていど分かっていないと、読みとけないものが多いのです。

どうしよう? 皆で詩を読んで楽しむことが出来るだろうか? 気さくな詩の読書会、成り立つのか? と正直なところ、わたしもかなり葛藤しました。マヤコフスキーの詩について、私自身、好きな詩、惹かれる表現はあるものの、全体を通して読むと難解な表現・詩が目白押しで。いろいろと出るであろう皆さんの質問・疑問などに自分なりにでも答えられる自信がポエカフェ史上もっとも、ありませんでした。ただ、それは私自身がかれの生きた時代のロシアの歴史、かれが詩作に用いた詩の技法について、仔細に知らないせいだというのは分かっていたので。すでにご送付してた年譜・テキストに加え、関連書籍を色々と読み、「20世紀前半のロシアの歴史とマヤコフスキー史、並列年表」を追加で作成したり、詩の技法(未来派・象徴主義/芸術革命への志向)の研究にしばらく没頭したところ。これまで分からなかった、見えなかった、かれのさまざまな詩の表現の真意(意図・主張)が劇的に分かってきました。これがねえ、もう・・・めちゃくちゃ楽しかったんですよ!! おそらく今年でいちばん心躍る時間でした。このときめきと楽しさを皆さんとも共有したい! 出来たらいいなあ。

そんな気持ちで迎えた、5月21日、ポエカフェ当日。

申し訳ない。前置きがむっちゃ長くなりました。
会のようすをおとどけします。

【註】以下、たいへん長くなりますので。「簡潔に会のようすを知りたい!」というかたは・・・
〈マヤコフスキー篇〉ご参加のお一人、グレアムペンギンさんが要所をおさえ、短くまとめて書いてくださったご参加記がオススメです。ぜひ。

「今だからこそ(ポエカフェ参加記 マヤコフスキー篇) 」( グレアムペンギンの読書メモ)



 *****

毎回、詩人の年譜をもとに、印象的なエピソードを交えつつ生涯をたどりながら、折々に書かれた詩を、参加の方々のリクエスト(当方にお任せのかたも)に基づいて朗読いただき、感想をひとこと述べてもらう、という感じで進行してます。ここでは生涯部分は簡単に記し、朗読いただいた詩(*どんな詩か)と、参加のかたのご感想を列記します。

【マヤコフスキー】1893-1930(享年37)ロシア未来派の国民的詩人
1929M
〔略歴〕1893年、ロシア南部のグルジア(現ジョージア)、トルコに近いコーカサス山脈麓の寒村にて林務官の父の長男として生まれる。父の急死により、経済的困窮、母・姉とモスクワに引っ越す。非合法のロシア社会民主労働党(ボルシエビキ)に入党し、逮捕三回、のべ11ヶ月の獄中生活で詩作を開始。1910年釈放。のち、未来派に参加。1914年、第一次世界大戦勃発、義勇兵に志願するも結局、陸軍自動車学校に徴用。戦中に長詩を精力的に創作。レーニンに心酔、1917年の十月革命を熱狂的に支持。1924年、レーニンの死去に献詩。25年、世界一周旅行に出るもパリで旅費がつき、帰国。スターリン政権に失望を深め、全体主義体制を批判する諷刺詩を続々発表。1930年4月、モスクワ市内の仕事部屋で亡くなる。
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pipponpippon at 18:26|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ◆Pippoのポエトリーカフェ◆ 

April 30, 2022

ひたちなか市・つれづれ釣り紀行 F甓冖「おさかな市場」とマグロフェス!

ひたちなか市・つれづれ釣り紀行 那珂湊港の釣り】のつづき


4/27(水)15:20 那珂湊「おさかな市場」に到着!
にぎわってます。

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と、まずは。
「おいしそうなマグロを買う」という至上命題があるので、マグロを探す。

というのも。家人がマグロ大好きなんだが、地元のスーパーだとマグロのお刺身は高価で少量なのと、自分がそんなにマグロ好きではないため(海老・蟹などの甲殻類やカツオとかが好き)、一日の食費の予算的にも、夕食のメニューとしてチョイスすることがまずなく(じつに年に数回ていど)・・・「いつか、家人にお腹いっぱいマグロを食べさせてやりたい」と思ってたんですよね。

マグロコーナーを発見。
「本マグロ」とある。そして、お店の方がサインペンで次々に値引きしている真っ最中。
うおおおお。大トロ(200g)5400円が、2000円になり。中トロ(200g)2500円が1000円に、まさに今、なりました。 こんな奇跡的な瞬間にたちあえることってある?!

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本マグロの大トロを1パックと、中トロを2パック購入。

 *

そして。おそらくこの市場の目玉でもある「新鮮生牡蠣コーナー」。
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その場で係のかたが牡蠣をあけてくれて、食べられるサービスもあり、長蛇の列にちょこんと並ぶ。
鹿児島県産の天然・岩牡蠣(1コ 600円)と岩手県産・真牡蠣(1コ250円、2コ400円)とある。
いや、天然の岩牡蠣とか食べたことないな・・・ どういうことなの。すごくない?
持ち帰りで、岩牡蠣2コと、真牡蠣4コを頼む。と、牡蠣をあけ、下の貝柱だけ切ってくれて。
「いま上も切っちゃうとわるくなっちゃうので、食べるとき切ってね」というお言葉。なんと親切。お兄さん、ありがとう。

 *

鮮魚コーナーを回遊。
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大きな金目鯛(2尾 2300円)に子持ちムシガレイ(1盛り=5尾 400円)にホヤ(3コ 500円)、真サバ(3尾 600円)、イカ(5ハイ 1200円)、ヒラメ(2尾 1200円)、アンコウ(1尾1000円)、鯛(2尾 500円)、ハマグリ1kg 2500円、真蛸にカツオ、ブリ、山盛りサーモン・・・ どのお魚もツヤツヤでめちゃ新鮮なんだけど。いや、価格破壊すごい。うれしい干物コーナーも激安。だいたい予算、一万円以内位でとは思ってたんだけど。なにをみても、地元のスーパーの3〜5分の1以下という感じの、お買い得品が目白押しで。え、う、あ、ちょっ待って、ウソ? ・・・と、若干パニクってしまい、選ぶのに苦労しました。

やあ。「おさかな市場」ファンタスティックすぎる。
人気のスポットと聞いてはいたけれど、ここ、お魚好きの人にとっては パラダイスでしかないでしょう。早い時間にゆけば、寿司屋・定食もやってるようなので、またぜひ足を運びたい。

空の発泡スチロールの大きな箱に氷をすくっていれ(持ち帰りたい人用に、そういうセルフサービスがある)あれこれ、買い込んだものを詰め込み。ヨイショ! と車まで運ぶ。

 *

よし、帰るか。
ハゼからさそわれて(会えなかったが)遊びにきた、ひたちなか市・那珂湊。最高でした。
地球上には自分の未知のすてきな場所がまだまだあるんだなあ、と改めて思う。

 *

16:00 帰途につく。ガソリンを入れるので寄った、常磐自動車道のサービスエリアで見かけたネモフィラ。やさしい青さ。可憐でかわいらしい花。
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流山のあたりから、高速が大渋滞していたので。高速をおりて、下道で帰ろうと思いきや、下道もむっちゃ混んでおったよ。ぬう、家人がご飯を炊いてまっとるので、早く帰りたいのに。混んでなければ、2時間の道におよそ倍の時間がかかる。三つくらいの渋滞をぬけて、ようやく帰宅。

20:20 
駐車場着。旅の荷物(スーツケース&リュック)と。海産物と。車にあった台車に発泡スチロールの大きな箱をのせ。がらがらと運ぶ ・・・荷物が多すぎて、つらい。駐車場から家の道のりの途中で家人にヘルプをたのむ。来てくれた。

家についた。よいしょっと。
那珂湊「おさかな市場」直送だ!
発砲スチロールの箱から、とりだしたものを床に並べてゆく。
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真鯛二尾。金目鯛の干物(大)三尾。本マグロ・大トロ200g×1パックと、中トロ200g×2パック。
さばのみりん干し三尾×2パック、明太子350g、天然ぶりの切り身(5きれ)、岩牡蠣&真牡蠣 6個。
(あとで計算したら、しめて9500円だった。しつこいようだが地元のスーパーなら3〜5倍の価格であろう)


「ん? やったーーーーー!!!!!」
家人の顔がみるまに喜色満面に。ふふふ。
ぬいぐるみのハク親子(猫)たちも喜び勇んで、かけよっている。

新鮮なうちに食べたいものを... と生牡蠣の貝柱をひとつずつ切ってゆくあいだに、マグロを切ってもらって、食卓へ。

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家人がマグロをひときれずつ、口に入れるたびに昇天していた。話しかけるのもはばかられるほどの陶酔ぶり。牡蠣もめっちゃエンジョイ。よかった。生牡蠣はもちろんのこと、大トロの脂がくどくなく、すーっととけるようで。やあ、マグロって、こんなにおいしいものなんですね・・・びっくりだ。

那珂湊「おさかな市場」プレゼンツの、マグロフェス!
すばらしかった。

ありがとうございました!!

 *

旅のレポートはここで終わりです。
ここまで、お付き合いくださったかたも、ありがとう。

 *
 
心身にエネルギーがみちた。
ようし、5月は、本の制作(待ってくださってる編集のかた、すません!)と
ポエカフェ・マヤコフスキー準備がんばるぞ。


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ひたちなか市・つれづれ釣り紀行 那珂湊港の釣り

ひたちなか市・つれづれ釣り紀行 ,泙鵑廚カレーと不審者】のつづき

4/26(昼)。

さて。釣り開始!
ハゼ、アジ、サバ、あたりが釣れますようにと願いつつ。

まずはアジの仕掛けから。
おっ、さっそく当りが。重い。引いてる?
するするひきあげてみる。

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緑、赤、赤、緑。ハイ、海藻。
陽に透けてきれいだ。

気を取り直して、ハゼの仕掛けでイソメをつけて、第二投。
ぴくぴく。釣れた!

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ぷくっとまんまるにふくれて、キュウキュウ鳴く。水玉模様の貴殿は――そう、クサフグさん。
やあ、久しぶり。

フグはねえ。釣っても毒性あって食せないし、食いしん坊でエサだけどんどんもってくわ、歯も強靱なので仕掛けや釣り糸・針ごと食いちぎってしまったり。狙ってないのにやたら釣れてしまう魚の1、2を争う、なじみのおかたです。

ハゼの仕掛けで、つづけざまに釣れる釣れる。
あっというまに、クサフグ5匹。とりあえず、バケツにいれる。
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きみは、自分のことをハゼと思っているのか?

ハゼに会いたいんや!(泣)
ハゼ仕掛けがダメなら、とアジ・イワシ・サバ用の仕掛けで再度。

釣れた!
また、きみか。

この海の水面下はクサフグの大帝国でもあるのだろうか。
それとも、わたしのことそんなに好きなのか?

釣り開始より、1時間経過してるが。
投げても投げてもクサフグさんがあがってくる。

しだいに、もはや。
この広い世界、宇宙に、クサフグと自分しかいないような心持ちになってくる。
強く生きてゆこうな。
・・・

趣向をかえて、波止場小物の仕掛けで、投げてみる。
ハイ、クサフグ。
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・・・・・・

先輩作家さんとの対談が終わったころかな? と宮内にメール。

クサフグ、八連チャンはさすがに草

いや、このネットスラング「草」(www =笑うの意)。
個人的に好きで、ほかのかたが使ってるのみるのは楽しいんだけど。
自分では使うことないだろうな、と思ってたんだが。
満を持して使ってしまいましたよね・・・

 *

4匹くらい、竿をあげるとき、逃げちゃった魚がいて。
あれ、肌色っぽかったよな、ハゼだったかなあ。
惜しいな(いや、きっとそれもクサフグ)。

しばらくたったのち、宮内より返信が。

「クサフグは外れなのかな、でもとてもかわいい」

ようく見てみる。
たしかにかわいい。すこしもっちりした肌感も。
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夕暮れ。
けっきょく、10匹オールクサフグでフィニッシュ。
やあ、ほかのお魚にも会いたかったなあ。

みんな、むっちゃ元気。海にリリース!
さよなら。ありがとう。

===============================

4/27(水)10:00頃〜

今日は、釣り場を変えてやってみよっかな、と磯崎漁港のほうへいってみる。
が釣り場がどこかわからない・・・そのまま海岸沿いを南下し、平磯海岸へ。
ううむ、ここにも、釣り人らしき人も釣ってよさそな場所もないな...
とさらに海沿いを走ってたら、帰ってきてしまった「那珂湊港」。
おお、いい天気になってきた。今日は晴れだな。

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もはや、友人に会ったようにほっとする自分がいた。
リベンジしろ、というお告げだなと、また車をとめて。
釣り開始!

そうだ、アミ姫(アミエビのコマセ)があったじゃないか! と。
サビキ(アジ・イワシ・サバ用)仕掛けのかごにアミ姫をにゅるっと入れて、一投。

あっ、かすかな当りが。淡い期待を胸に、あげてみると。
うおおおおおおお。

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豆サバさん!!!

背中のシルバー系緑銀の波模様のうつくしさ。
泣くかと思った。

アミ姫がなくなってしまったので、しばらく。
イソメで、ハゼ・アジ用の仕掛けで連投。
ちなみに今日もクサフグさん、順調に釣れてます。
(即リリース)

 *

と、すこししなやかな当りが。あげてみる。

うあああああ。虹のような透明の肌色にすらっとした、うつくしい魚体。
これは・・・
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キスさん!!!!!!

キスはずっと釣ってみたかったのだけど、初めて釣った。
うれしい・・・なんてきれいなんでしょう。


15:00
そろそろ、那珂湊の「おさかな市場」の魚類・海産物が、閉店にむけ安くなってる頃合いかな?
いかなきゃ! と釣り終了。

【4/26〜27「那珂湊港」釣果】
・クサフグ 20匹超
・豆サバ 1匹
・キス 1匹

 ※普段なら、釣れた豆サバ&キスはいただくために持ち帰るが、こののち市場でたくさん購入することを考えて。リリース。


おさかなさんたち、ありがとう!

またくるね。
来んな!って思ってるかもしれないけど、またこさせてね。



〈追伸〉
調べたら、いまの時季、ハゼはシーズンではないらしく..
ハゼなら、夏後半から秋ぐらいがよいようです。
(いなかったのね..)


F甓冖「おさかな市場」と、マグロフェス!】につづく・・・

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April 29, 2022

ひたちなか市・つれづれ釣り紀行 ,泙鵑廚カレーと不審者

2022年4月。
ひと月、勉強に集中してのぞんだ資格試験の一回目(11科目中3科目受験)を終え。ほっとひと息。記憶力と集中力の衰えを猛烈に感じつつ、興味のある分野の未知の事柄をどんどん知ってゆくのはとても楽しいことでありました。次回の試験は10月なので、コツコツとりくむ所存。
ありがたかったのが、連れあいの宮内の協力。試験終了後、問題用紙をもとに、苦手な「音楽理論」を丁寧にレクチャーしてくれたり。夕食はいま、だいたい半々の割合で作ってるのだけど、試験一週間前からはずっと夕食を作ってくれていたり。

 *

試験も終わったし、宮内の好物、いろいろ作ってあげようかな、など考えつつも。本の制作もあり、また来月から少し忙しくなるし、ロシア年表も作る予定だし(ポエカフェ・マヤコフスキー篇の一環)。 この短い余暇に、釣りに行きたいぞ・・・ という気持ちがムクムク湧いてきてしまった。こないだの知多半島のハゼ釣りがたのしすぎて、ハゼ釣りたい! と、調べたら。茨城県ひたちなか市の那珂湊港でハゼやサバ、アジなど釣れるらしい。でもって、那珂湊の天気的に、晴れの日が25、26日しかないみたい。明日からじゃん。試験終了即単身釣りへ、ってあまりにも薄情では? と逡巡しつつ・・・ 
相談してみたら、「がんばったんだし、また忙しくなるなら、いっといでよ〜」と、どこまでもやさしい。

よし、行くか! 久々だなあ.. 釣り。
前回の知多半島(常滑)が去年11月なので、じつに5ヶ月ぶり。

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と・・・ この旅がとても楽しかったので。

【ひたちなか市・つれづれ釣り紀行】
,泙鵑廚カレーと不審者(この記事)
那珂湊港の釣り
F甓冖「おさかな市場」と、マグロフェス!

の三本、記事を更新予定。
GWのおともにおひまな時間ありましたら、どうぞ♪

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4/25(月)
東京⇒三郷⇒常磐自動車道を、2時間ほど車でひた走り、25日の夕方、ひたちなか市の宿に着き、一泊。すずしく窓の外からはカエルの声がして、たいへんなごんだ。

 *

4/26(火)。
事前にみた天気予報では晴れだったのに、朝からあいにく小雨まじりの曇りもよう。
釣りはのんびり昼からにするか・・・ と。ブランチに地元で「美味しくて安く、ボリューミィ」と評判のインド・ネパールカレー「アジマール」へ。
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ナンが食べ放題らしいので、おかわりするぞ!と気合十分。
マトン&バターチキン(200円upで頼める)の2種カレーを注文。
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ナンがでかい! そして、カレーの量、多っ。
こってりコクがあり、スパイシーでめちゃくちゃうまい... 幸せ...
もぐもぐ... もぐ..
もぐもぐ...

いや、めちゃくちゃおなかいっぱいだよ!
カレーがこれくらいあれば嬉しい、という量のちょうど2倍位なので。まんぷくすぎる。
そして、地元のかたとおぼしき、おじいちゃんや、おじさん、お兄さんが続々入店。
おじいちゃん、淡々とナンのおかわりをしていて。かっこいい。健啖家。

愛されてるんだなあ、このお店.. とほのぼの感慨にひたりつつ。
ナンのおかわりを諦めた我が身のふがいなさを恥じる。

 *

釣りできるか? とまた天気予報をみると。
午後からも、小雨マークが。うむ、雨でも大丈夫なように、防水のカッパ着てやるしかない。持参してなかったので、近くにあったファッションセンターしまむらへ。薄手の手ごろな防水パーカーを見つけたので購入。よし、これで雨でも安心。
上州屋・勝田店に寄り、釣り餌の青イソメなどをげっと。レジ脇に、かわいい魚のピンバッジコーナーもあったのでそれもげっと。

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カワハギに、鮎に、ミスジリュウキュウスズメダイ? かしら。
「賞」ってなんだろう? と、レジのお兄さんにきくと、上州屋の釣り大会の景品らしい。
いいなあ・・・ この賞バッジ、もらった人、ときどき見返しては誇らしげな気持ちになったりするんだろうな。

 *

昼。那珂湊港へ到着!
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めっちゃいいとこだあ。
堤防の下のテトラポット的なとこおりれば、水面に近い。

しかし、小雨だ。
さっき買った、防水(と思いきやよく見たら撥水だった)パーカーのフードをかぶり。
ふと、車の窓ガラスに映った自分にぎょっとする。

ハイ、不審者。
PXL_20220426_042006585.PORTRAIT



那珂湊港の釣り】につづく・・・

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December 31, 2021

2021年、ありがとうございました!

さてさて。
「ぴっぽのしっぽ」のぞいてくださり、ありがとございます。
異常な寒さですが、お元気でいらっしゃいますか。
年の瀬のきわで来年も眼前ですが・・・ 今年の活動の振り返りを。

【2021年】

◎1月
●[寄稿]文芸誌「群像」2021年1月号 へ、随筆「〈弱さの音〉を聴く詩歌」を寄稿。
(金子光晴と山崎るり子の詩、藪内亮輔・虫武一俊 の短歌を紹介)
202101

月に二回「しんぶん 赤旗」の「読者の文芸〈詩〉」の投稿欄の選者を担当(一年間)

◎2月
[詩歌 紹介]「anan」2236号 "官能の記憶”特集「古今東西の詩で味わう、官能」というコーナーにて、官能性をおびた詩歌、10作品を紹介。
anan
(バイロン「いまは、さまようのをやめよう」 /新潮文庫『バイロン詩集』、村山槐多「死の遊び」/『槐多の歌へる』、大手拓次「香料の顔寄せ」『大手拓次詩集』、タケイ・リエ「甘いゼリー」/『ルーネベリと雪』、中江俊夫「(失夢)」)/『伝言』、茨木のり子「恋唄」/『歳月』、北原白秋「邪宗門秘曲」/『邪宗門』、ウイリアム・ブレイク「虎」/『対訳ブレイク詩集』、戸田響子『煮汁』より一首、岡崎裕美子『わたくしが樹木であれば』より一首)(*バイロン、村山槐多パートだけ :webに掲載 

●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第128回◆2/28(日)〈吉野弘 篇〉:17名のかたがご参加

◎4月
●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第129回◆4/25(日)〈新美南吉〉篇 :15名のかたがご参加

◎5月
●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第130回◆5/2(日)〈リターンズ! 新美南吉篇〉:15名のかたと新美南吉記念館館長さんご参加

◎6月
●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第131回◆6/27(日)〈西條八十〉篇 :16名のかたがご参加

◎7月
[寄稿]詩誌「詩と思想」(土曜日術社出版販売)2021年7月号〈小熊秀雄 特集〉へ、小熊秀雄についての小文掲載(ポエトリーカフェ・小熊秀雄に参加のかたがたのお声も紹介)。
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[寄稿]詩誌「季刊 びーぐる(特集 北村太郎)」52号へ、高階杞一詩集『星夜 扉をあけて』の書評掲載。
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◎8月
●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第132回◆8/29(日)〈金子みすゞ〉篇 :17名の方がご参加

●シミルボン書評サイトへ「詩はSFに乗って」〜《ヴァージニア・ウルフ/森山恵訳『波』によせて》を寄稿

◎9月
●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第133回◆9/4(土)〈金子みすゞ プチ・リターンズ!篇〉 :12名のかたがご参加

◎10月
●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第134回◆10/24(日)〈中原中也 篇〉18名の方がご参加

●〈ポエトリーカフェ(出張)〉第135回 10/30(土)砂町図書館 〈くらしと詩 篇〜高田敏子・石垣りん・茨木のり子〉16名のかたがご参加(⇒砂町図書館HP 開催報告記事)(⇒江東区立図書館情報誌「ことらいぶ」に会の様子が掲載
(砂町図書館の大島さんのお声がけで、久しぶりの図書館開催が実現。三人の詩人の紹介をして、地元の方々を中心に参加の皆さんと詩を朗読、詩や詩人について、楽しく語らいました!)

◎11月
◆11/6〜28 七月堂×三叉灯(下北沢)「詩と灯の古本市」に【黒猫リベルタン】として参加

●〈ポエトリーカフェ(ZOOM)〉第136回◆11/27(土)ZOOM〈くらしと詩 篇 〜高田敏子・石垣りん・茨木のり子〉15名の方がご参加

◎12月
●[劇評]「12/5(日) 阿佐ヶ谷スパイダース「老いと建築」について
 〜「老いと建築」観劇記と立原道造のヒヤシンスハウス・「方法論」等〜


2020年に引き続いてのパンデミック下において。この2021年も(砂町図書館での回をのぞいては)「ポエトリーカフェ」はZOOMでの開催とさせてもらってました。ことしの始めは、さすがに今年中には喫茶店開催を再開しできるかな? と思ってたんですが・・・。
来年こそは! とねがっております。

その「ポエトリーカフェ」の活動を中心に、昨年の『一篇の詩に出会った話』をみてくださったさまざまな方々のお声がけで新たな場所へ寄稿させてもらったり。去年から担当してる、しんぶん「赤旗」〈読者の文芸・詩〉の投稿欄の選者として、よき詩とたくさん出会うことができたり。
直接にみなさんにお会いできる機会は少なかったですが、総じて、おだやかですこやかな一年を過ごすことができたように思います。

思い返せば。心が沈みがちだったり、ざわめくような日々もあったのですが。ときどきに、ともに真摯に詩を読み、詩や詩人について皆さんと楽しく語らう時間がふっと私を〈我〉にかえらせ、しんと静かな心を与えてくれたことを想起して。詩の会へご参加の皆さんへも、感謝の念でいっぱいです。


そして。来年も新たな本が出せそうで、ちょっとした企画がうごきはじめています。

ではでは。交流のあった、あるいは、なくとも気にかけてくださったみなさん。
ことし一年、ありがとうございました!!

2022年が、みなさんにとって、おだやかで幸多き一年になりますように。
来年もどうぞよろしくおねがいいたします。


Pippo拝  2021年12月31日

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