April 21, 2017

《第七期 十一回》 5/21(日) 第95回 ポエトリーカフェ: 竹中郁 篇

どうも!毎度、ポエトリーカフェ主宰の Pippo です。
詩と詩人に気さくにふれる、詩の読書会(朗読/茶話会)「Pippoのポエトリーカフェ」、七年めの第七期が、2016年9月より始まりました。今期もよき近現代詩人をとりあげてゆきます。どうぞ、お楽しみに♪  〜

(* 2017年4〜6月「新潮講座〈ポエトリーカフェ in神楽坂〉」も、開講中です。5/30(火)石垣りん、6/27(火)山之口貘篇、お申込受付中!)

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*はい、達治! 第85回ポエトリーカフェ 三好達治篇@神保町・ぶらじる(2016年7月)

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86回 丸山薫篇(9/25)  [87回 少年・少女篇@京都(10/29)]   [88回 鳥の詩篇@我孫子(11/26)]

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89回 吉井勇 篇(12/18) 90回 吉原幸子篇(1/22)91回 Re吉原幸子篇(2/11)92回 石垣りん篇(2/26)
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93回 尾形亀之助篇 94回 山村暮鳥@甘夏書店

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「Pippoのポエトリーカフェ」とは、2009年10月より「入りやすい、詩の入口を作ろう!」との思いで、スタートした《気さくな詩の勉強会》です。 2008年頃より、詩の活動をはじめて以来、「興味はあるんだけど・・・誰からなにから、読んだらいいのやら」「楽しみ方がわからない」、という方々に、ほんとに多く出会ってきました。
そういう方々の、なにか手がかりになれれば、と、このような会を毎月開催しています。
2017年1月に、通算90回をおえ、10代から80代の方まで、リピーターの方も多いのですが、のべ1500人ほどの方々がご参加下さいました。「ポエカフェ」本編に入る前に、皆さんのミニ自己紹介タイムを設けていたり。詩人の生涯をハイライトでご紹介しながら。ご参加のみなさん一人一人に、その回にとりあげる詩人の《代表作テキスト》をくじ引き詩朗読(→自由な意見交換)をしていただいたり…と。自然に詩と親しめるような流れを作っています。
「詩や詩人についての知識はそんなにないんだけど、でも興味はある…!」という方、心から大歓迎。
はじめての方も、どうぞお気軽にぜひ一度、ご参加下さいませ。

《過去の開催記録》
new!!
2009年10月〜2017年2月までの全開催記録
第六期: 第72回〜第85回(2015年8月〜2016年7月) 記録
第五期: 第59回〜第71回(2014年6月〜2015年5月)記録
第四期:2013年3月(第43回 新美南吉編)〜2014年3月(第58回 西條八十篇)

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《イベント概要》
★第七期十一回 「第95回: ポエトリーカフェ 竹中郁 篇」
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竹中郁  詩人
1904−1982/明治37−昭和57  神戸市兵庫区生


竹中郁をしっていますか。


神戸の詩人・安水稔和さんの『竹中郁 詩人さんの声』によると。同人誌をやっていた仲間うちでは「詩人さん」といえば、竹中郁さん!というほどに、関西の詩壇ではよく知られ、愛された詩人でした。

けれど。いまでは、なかなか詩集が入手しづらいこともあり。郁さんの詩作品や思想など、良く知る人も少なくなってきたのかなあと、思います。

戦前は、ヨーロッパ詩歌への傾倒・留学経験を生かし、モダニズム、あるいはシネポエテイック的な、やわらかで洒脱な詩を、かいていましたが。
戦後は、「詩を書くこと、学ぶことは、人間のよりよき人格・情操を育むために必要不可欠なことである」との信念をもとに。詩作とともに、児童詩誌「きりん」の創刊・編集や、「子ども詩の会」(高階杞一さんも、子ども時代に通われていたとか!)等にて、精力的に詩の指導にうちこみ、これが後半生の主要な仕事となりました。

この真摯な思い/行動力には、いたく共鳴することがあって。
小さな詩の活動をつづける私にとって、郁さんの詩や思想は、自分の精神の大きな屋台骨のように思っています。

郁さんが世をさって、35年のいま。
かれの生涯や思想にふれながら、みなで詩を楽しんでみませんか。

[日時・内容]
2017年5月21日(日) 19:00〜21:30 定員15名(要予約)  費用 1300円(1ドリンク別)
内容 Pippoによる詩人の生涯紹介。ご参加の方々によるくじ引き詩朗読。 茶話会。※年譜・テキスト配布します /会場 神田・伯剌西爾(ぶらじる)
★竹中郁さんに、まつわる特製ポエトリーおやつをご用意してます!

[ACCESS] 東京メトロ半蔵門線/都営三田線/新宿線 「神保町駅」
A7出口徒歩3分 書泉グランデ脇小宮山ビルB1F(小宮山書店のわき道を入って右の地下)
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《竹中郁 詩をチョットご紹介》

「晩夏」

果物屋の娘が
桃色の息をはきかけては
せつせと鏡をみがいてゐる

澄んだ鏡の中からは
秋がしづかに生れてくる

(1926『黄蜂と花粉』)
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「子供」

雨があがる。水たまりがのこる。子供は踏まないやうに海峡を越えてゆく。

(1932『一匙の雲』)

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「一本の釘」

机の上の一本の釘
錆びてちびくつて役に立ちさうもない釘だが
わたしは大切にペン皿に入れておいて時々とり出して眺める

机の上の一本の釘
これは十歳になるわたしの娘の拾つてきた釘だ
「いまお国はたいへん鉄が要るんですつて」
わたしはさうだと頷いて受取つた

一本の釘を拾ふ子供の生きてゐる国と
太平洋をへだてて鉄のありあまつた国とが向ひ合つてゐる
その国にも子供はたくさんゐる
その国の子供は上等の靴をはいて暖房の中でぬくぬくと暮らしてゐる
そして毎朝果汁(ジュウス)をたつぷり飲んでゐる
わが子よ おまへの理解がすみずみに行渡る年頃になつても
錆びた一本の釘がおまへの心頭を去らぬやうに
この父は切に祈る 祈る

(1944『龍骨』)
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「二年前の日記」

ごく ちょっぴりづつ
一九四五年
手帖につけてゐた日記
六月四日で尻切れとんぼだ

その前日は書いてない
その前々日も書いてない
にげる荷造りに懸命だった夜が
ふた晩

前々々日には
従兄が来たとただ一行
雨とあるから空襲はなかった
余白に 苺一箱とある ふしぎ ふしぎ


「書物」

ああ 書物のこと思うと
咽喉をしめられるやうだ
拾五六の年ごろから
大切にして集めてきた書物

連れそふ妻よりもずっと古馴染
数えたことはなかったが
三千冊は優に超えていた
いや 四千冊はあったかな

一九四五年六月五日の朝のこと
すっかり手許においてゐて
その最後を見とどけた
けむりになって失せるのを

そののち家はみつかった
布団はめぐんでもらった
しかし 書物は
不運の書物は帰ってこない

身辺うたた荒涼
ああ 書物
夢に指でめくることもある
そらんじている文句もある

(1948『動物磁氣』)
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「桃・麦・あなた」

「生きましょうよ」
向かいあいのあなたとわたし
「しゃべりつづけて生きましょうよ」
しゃべってわるい筈はないし
しゃべることで消化も一そうよくなるし

見おろす港の船の噸数(とんすう)について
又 その行先について 積荷について
積荷についた指紋について
その指紋が巻いてるか流れてるかについて

「しゃべりましょうよ 生きましょうよ」

桃の花よ
すらりと立つ麦よ
あなたよ

(1966年)
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「夏の旅」

えんぴつをけずる
えんぴつは山の匂いがする
えんぴつは苔の匂いがする
芯には鴉のつやがある

えんぴつをはしらせる
谷川を下る筏のさけび
風にはねかえるつばめの反り
おお えんぴつを使うと
夏の旅はすこぶる手軽だ
二千円の旅も十円だ

(1968 『そのほか』)
===

《課題図書》 
予習は、必須ではありませんが、読んでおきたい!というかたへ。
新刊書店/古本屋・図書館などで、ご入手できるかと思います。

★『現代詩文庫 竹中郁詩集』 (思潮社)
★『竹中郁全詩集』(角川書店)


※上の、申し込みフォームの使えない(もし表示されない)方は、以下の宛先までお申し込み下さい。
tintiro.ivent@gmail.com まで。 
メールにて、件名は 「ご参加のポエカフェ会名」とし、お名前・緊急ご連絡先(TEL)・ご参加人数など、ご明記の上、お送り下さい。折り返し、ご予約完了のメールを、お送り差し上げます。

※キャンセル時には、それが分かり次第、お伝えいただけますと幸いです。

pipponpippon at 19:00│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

2. Posted by ぴっぽ   February 02, 2016 14:11
かずさん、こんにちは(^-^)
はい、ワンとニャーです笑
八木重吉さんの回もありがとうございました。楽しかったですね。

まどみちお先生!入りますよ〜。

犬かねこ、の詩あったような..
ちょっと探してみますね。
1. Posted by かず   February 02, 2016 11:36
5 前回初めて参加したものです。
こんなテーマもあるんですね。素人にはとても嬉しいです♪

質問なのですが「まどみちお」も近現代詩人に入るのでしょうか?
私は大好きなのですが^^;

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