2015年08月30日

IMG_6306なんとなく重労働をこなしたような気分で起床。
そうだ、昨日はひたすら料理に明け暮れたのだった。
そして今日はミキッチンの本番日。孤軍奮闘の日である。

本当は透明の立体型プラスティックパックを買って、そこにサンドイッチを品よく並べたかったが、いくつかの店をまわってみてもちょうどいいものがなかった。
悩みながら探し続けていると、「なんでもラッピングできる」という可愛らしい袋を売っていたので苦肉の策でそれを購入した。

冷蔵庫から昨日大量に作ったカルボのタネを取り出す。
ほどよくこなれていていい感じ。
そしたら食パンを形よく切り、サンドをウィッチしていくわけだ。

サンドイッチといえば、トランプゲームに夢中になったサンドウィッチ伯爵が、ゲームの途中でも手を汚すことなくパンに肉を挟んで食べたというのが定説だが、そういう意味ではライブ中でも手軽に食べられる形態というのは実に理にかなっているといえる。

IMG_6305そう考えると自分が奮闘しているのも報われる気がしながらひたすらサンドをウィッチし、ラッピングしていく。サンド、サンド、ラップ、ラップ。

四角いサンドイッチを丁寧にラッピングして山のように積んでいくと、なんだか大量のポケットティッシュのような感じになってきた。いいのだろうか?いや!いいんです!

でっかいカバンにできたサンドイッチを詰めて、いそいそと高円寺へ向かうのです。

そして電車の中、そっと不安になる。
僕が苦心して作ったこのカバンの中のものは、一体誰かに喜んでもらえるものなのだろうか。
時間が経つにつれてサンドイッチは熟成されていくのか、それとも劣化していくのか。わからない。
一度作ったものは修正がきかない。これで勝負するしかないとわかっているのに、頭の中には悪い予感がよぎっている。僕のいつもの悪いクセだ。

高円寺HIGHに到着。
まだまだ空は明るい時間だが、僕はすっかり暗くなってしまっている。

一緒にお店を構えるのは「ナチュラル・ハイテック・レコード軒」のハヤシさんと「猫の手食堂」のタカ君。ハヤシさんは中華主体のメニューで、お鍋で暖められた甘酢あんのいい香りがあたりに漂っている。タカ君は自慢のパキスタンカレーを持参しており、あたりにはスパイシーな匂いが立ちこめている。
僕は一層暗くなる。僕のサンドイッチはラッピングされて香りを封印してあるのだ。
戦いに挑む前から負けを宣告されたような気分になり、いっそのことバッグごと神田川に流してしまおうかと思っていたら、ブッキング担当のユウスケ君(クライフ)が、
「どれどれ、いつものように味見してみようかねぇ。ひとつくださいな。」
といった。

いじけたような気分で商品をひとつ手渡す。
ユウスケ君はそれをパッケージから開けて頬張る。
「うん。さすが幹也。いい味してる。これなら400円でいけるね。」
といってくれた。
そのユウスケ君の言葉にマジで救われる僕。
なんだか勇気が凛々とわいてきた(笑)

IMG_6309コンビニのサンドイッチは200円程度で買えるから400円だと高いかなと思い、苦心して作った分も考慮して300円という値段設定にした。
儲けとかそういうのは別にいいんです。それも僕の悪いクセなのかしら(笑)

日が暮れる前にライブは始まる。徐々に人が集まり始める。
僕のカルボサンドは細々と売れていく。
今思えばどういうものがラッピングの中に入っているのか、ひとつ出しておけばよかった。
外から見たらポケットティッシュにしか見えないもんな。

ハヤシさんの中華丼や点心も、タカ君のパキスタンカレーも順調に売れていく。
地下では音楽の祭典が行われている。

IMG_6311やがて夜は更けて祭典は終わりを告げる。
結局僕のカルボサンドは完売とはいかなかった。
しかし考えてみれば今まですべての料理が完売していたのも不思議な話なのだ。
たまにはこういう日があってもいい。

でもね。
パッケージされている利点として、明日の朝ごはんにするといってお持ち帰りしてくれる人が結構いた。それはそれでちょっと嬉しかった。
彼/彼女らの朝に、少しだけの幸せを演出できたなら、それは作った甲斐があるというものだ。

さて、残ったサンドイッチをどうするかね?(笑)







2015年08月29日

明日は高円寺HIGHにて「みきっちん」である。
いつもならミムラスがお手伝いしてくれるのだが、現在ミムラスは先日リリースした自身のアルバムのキャンペーン中で全国津々浦々を巡っている最中なので、今回は参加できない。
そうなるとあらかじめお家で作っておかなくてはならないわけで、前回作ったスラッピージョウのように現場で作りながら出すことができないのである。

そうすると何を作るかいちから考えなくてはならないのである。
どうしようか。
以前作った「パン肉パン」を作ることを考えるが、あれは非常に手間がかかる。
しかしやはりサンドイッチにするのがよいような気がする。
軽くて持ち運びやすいし、食べるのも楽ちんだ。

サンドイッチで有名なのはカツサンド、ハムチーズ、玉子などなど。
たまごサンドか…たっぷりの玉子を挟んだサンドイッチはとてもおいしいが、ビールのツマミになるとはいいがたいな。どちらかというと至福のランチといったかんじだ。

玉子を使ったサンドイッチ…玉子を使った料理…

そうだ!スパゲッティーカルボナーラという料理がある!あれをサンドイッチにしたらどうだろう。玉子とベーコンとチーズ。サンドイッチに合わないわけがない!

明日作り始めると間に合わないので今日のうちから動き始める。

IMG_6292卵を40個、パンを10斤、ベーコンを1.7kg購入。
僕の人生でもこれほど大量のパンと卵を一度に買ったことはない。お料理屋さんってすごいね。

その他調味料なども購入し帰宅。
さてここからが問題である。
通常のカルボナーラはいわゆるソース状なのでサンドイッチにはならない。
一番美しいのはスクランブルエッグを作ってそれをパンに挟むことだが、あらかじめ作っておく料理だし大量に持ち運ぶことを考えると、現場に行ったらグチャグチャになっていたということも考えられる。ここはゆで卵を作ってそれをカルボナーラ的に仕上げていくのが一番安全であるようだ。

IMG_6298大鍋で卵を茹でる。
硬めに茹でてこれをひとつづつ剥く。一個二個なら簡単だが数十個剥くとなると重労働だ。
しかしこういう単純作業は僕にとってそれほど苦ではない。むしろグルーヴ感が出ていいくらいだ。
剥きながら次の作業について考えている。次はなんだ?

ベーコンを小さく切って炒める。
しばらく鍋を振っていると肉から脂が溶け出してよい匂いが漂う。
ネコのハナちゃんが台所にやってきた。
「なにをやっているの?」

IMG_6299気にするなと足に絡まるハナをなだめながらベーコンの炒め完了。

ボウルにゆで卵を入れてひたすら砕く。ベーコンを投入する。パルメザンチーズをたっぷり入れて塩こしょうで味付けする。これでだいたいカルボナーラ的な要素は揃ってきた。

一口味見してみる。うまいことはうまいのだが、食感がポロポロする。
ここで安易に浮かぶ調味料はマヨネーズだ。
しかしここでマヨネーズを使ってしまうとカルボナーラからは遠く離れてしまうような気がする。
どうしようか?
散々悩んだ結果、やはりマヨネーズを入れることにした。
カルボナーラからはかけ離れるが、やはり最終的なバランスが取れていないと商品にならない。
そもそもゆで卵を作った時点でカルボナーラとは異なるものを作っているわけだし、それにマヨネーズも卵と油からできているものだから、お料理の構成的には間違ってはいないのだ(笑)

IMG_6300オリーブオイルで香りをつけたらマヨネーズも投入する。
それで味の方も安定してきた。予想を超えるような新しい味わいではないが、サンドイッチとしては充分おいしいしリッチな気分を味わえるだろう。パルメザンチーズをたっぷり使ったのがよかったね。

とりあえずここまで作ったら後は明日の作業だ。
冷蔵庫に入れて一日寝かせることにする。

僕もそろそろ寝ることにしよう。

それにしても毎度思うが料理を作るのは楽しいけど、大量に作るのは大変なのだ。
それでは明日。









2015年08月28日

日々の中で弁当を作り続ける弁当男子のタツイミキヤです。
ただ作っても面白くないのでまるで旅しているように作るのである。
それでは最近の作品をダイジェストでお送りしましょう。

IMG_6247【東京チキン弁当】
・鶏肉と玉ねぎを小さく切って炒める。ケチャップを入れて炒め続けケチャップの水分を飛ばして凝縮させる。そこにご飯を加えてチキンライスを作る。仕上げに生グリーンピースを散らす。
・一口大に切った鶏肉に醤油とみりんであじつけしニンニクをすり込み、小麦粉と片栗粉を揉みこんでおく。そしてそれを少なめの油で揚げる。
・卵を溶きほぐし塩こしょうする。檸檬があったので少し絞ってみた。フライパンを強火で暖めスクランブルエッグを作る。

>東京駅で売られている有名な弁当を自分で作ってみました。トリスキーな僕にはたまらない弁当なのです。沢庵がいいアクセントになっているのね。

IMG_6263【東京深川飯】
・アサリを酒蒸しにする。殻からむいたアサリを汁ごとご飯に混ぜる。刻んだ生姜も混ぜ込む。
・厚焼き玉子を作って海苔で巻く。
・葉唐辛子を乗せる。キムチもあったので乗せてみた。

>案外手間がかかった弁当です。本当は味噌で味をつけるんだけど、爽やかな味わいを楽しみたかったのであえてシンプルな味付けにしてみました。


IMG_6287【東京サンマ弁当】
・玉ねぎ豚肉人参を一口大に切って塩こしょうで炒める。
・サンマの缶詰をご飯の上に乗せる。

>打って変わって簡単弁当。このサンマの缶詰が僕は好きでご飯と共によく食べます。
なんで東京でサンマなのかといえば目黒のサンマという有名な話がありますよね。それでね(笑)


IMG_6291【東京豚しゃぶ弁当】
・豚しゃぶを作ってポン酢で和える。小ネギなど、小さく刻んだ野菜を混ぜ込んでおく

>一品で充分満足できる弁当です。東京には「東京X」という豚肉のブランドがあって大変おいしいのです。今回は別のブランドしか売っていなかったのでそれを使いましたが、それでも充分おいしい弁当でした。


弁当作りって楽しいし、やっぱりなによりもおいしいのです。


2015年08月27日

それにしても夏は暑い。
IMG_6226ネコのハナちゃんには床に冷たいシートを2枚敷いていてそこで涼んでもらうようにしているが、もちろんそこで休んでいる時もあるのだが、なぜか僕の椅子の上で寝転がっていることが多い。
メッシュ状になっているから風通しがいいのだろうか。ネコは涼しいところをみつけるのが上手だからきっとそうなのだろう。
それにしてもそこにいられるとこちらの作業ができないのだけれどね。
どのみちオーディオインターフェイスがクラッシュしているから音楽的なことはできないんだけど。

ほら、この日記とかね。

IMG_6220時々椅子をくるくると回してみると、きょとんとするハナさんでした(笑)


2015年08月26日

前回彼らのライブを見たのはいつ頃だろうか。
スケジュールがなかなか合わずクライフインザベッドルームのライブを久しく見ていなかった。
そしたら今日絶妙にタイミングが合って、彼らの雄姿を見に行くことができることになったのである。

クライフのドラムサポートを卒業してからもメンバーやスタッフとは蜜月の仲が続いている。
なんだかんだで月に1〜2度は顔を合わせるし、メールのやり取りもわりと頻繁に行っている。

時々ライブハウスのスタッフの方とクライフの話になったりしたとき、
「うちの場合は〜」
と僕がクライフのことを自分のバンドのように言ってしまって、お互い照れ笑いすることがある。
長くサポートしていたからなんとなく「うちの場合」になってしまうのだ。まあいいじゃないか(笑)

メンバーと話をして現在のクライフついて情報を得ることがある。
今はダンス系の楽曲よりも、勢いで押し切る構成をメインにライブを組み立てているとのこと。
なるほど。実際僕がクライフに加入したころボーカルのユウスケ君はハウスミュージックに大きく傾倒しており、4つ打ちのダンスビートに特化した曲を多く作っていたが、僕が携わっていた後期には速い8ビートや重厚なグルーブの曲が多くなっていたからその流れでライブを展開するというのは自然な流れなのだろう。

楽しみに下北沢251に向かうが昨日に続いて今日もぱらつく雨。
なんだか上着がほしくなるような冷たい空気。
さすがユウスケ君クオリティなのである。親愛なる雨男。
軽くそぼ濡れながらライブハウスに到着すると、ちょうどクライフの出番であった。

IMG_6256「ローレライ」から始まる本日のGIG。
この曲は僕が最後にドラムのフレーズを組んだ曲だ。
ドラムのタツ君は割と忠実に世界観を踏襲してくれている。なんだか自分のフレーズを人が叩いているのってちょっと恥ずかしいような照れるような気分になる。

新曲も着々とできている模様。やはり勢いのある曲が多く非常に元気のいいクライフを見ることができた。ユウスケ君のメロディーはやっぱりいいな、好きだなと思う。
もちろん往年の名曲「アップルソース」や「ハネムーンホテル」も演奏した。両曲ともドラムがしこたま難しいのだが、タツ君は見事に奮闘していた。

しかしこうして勢いのあるクライフを見ていると、僕がアプローチしたかったクライフの姿とは違うということがわかる。


例えば腕時計。あのムーヴメントはたくさんの歯車で構成されているわけなんだけど、大きい歯車は少し動いただけで存在感があり大きなものをグイと動かす力がある。それが今のクライフだとするならば、僕は小さな歯車をやりたかったのかもしれない。細かいシステムが精密に作動してひとつの楽曲を構成している形。

掌からこぼれ落ちる砂漠の砂の音、小さな虫の羽音、規則正しく刻まれる僕の、あなたの心臓の音。


うーん、こうしてクライフを見ていると、それはそれでいいわけだけど、多分僕はクライフの内省的な曲が好きだったんだろうなと思う。激しい曲調の「cry」とか「sad paradise」のときなんかは大暴れしてたけどね(苦笑)


とにかく僕が在籍していた頃とは少しだけ違うクライフを思う存分堪能した。

なにしろ楽曲は自分で演奏できるくらいよく知っているのだから楽しいことに間違いはない(笑)


打ち上げに出て行けばいいのにとメンバーが誘ってくれましたが、今回は帰っておくことにした。

ドラムのたつ君は当時の僕と同様トランポ係を引き受けているので、機材車を戻しに出かけてしまってすぐには戻って来ない。

新旧ドラマーの交友というのをぜひ持ってみたいものですが、なかなかよい機会に巡り会えないんだよな。


ではごきげんよう。

本日も素晴らしい轟音をありがとうございました。




2015年08月25日

今日はブロークンTVのリハーサル。
なんだか最近タイちゃんとタマちゃんにしょっちゅう会っているような気がする(笑)

IMG_6229今日のリハーサルは時間をたっぷりとってある。
とはいえ特に直近でライブがあるわけではない。
要するにこのバンドは練習が好きなのだ。
時間が短い時には自分が叩きやすいよう一通りドラムのセッティングをするだけで、終わった時に元に戻しやすいようにするが、今日はなんとなく興が乗ったのでシンバルをつり下げるスタイルのセッティングにしてみた。
これは80年代、ヘビーメタルやハードロックのドラマーたちがよくやっていたスタイルで、上から吊るすことでUFOが飛んでいるような近未来的なルックスになることと、下の支えがないことでシンバルの音がクリアになるという特徴がある。

随分前に同じセッティングをやったとき周りにいた友人は「古めかしくてダサい!」といっていたが、若い子たちは「えっ!?面白い!!かっこいいです!」といっていたことを思い出す。

時代は巡る。90年代〜2000年代にはダサかったかもしれないが2010年以降にもなればこういったセッティングを知らない人もたくさんいるだろう。新しい目で見れば斬新でかっこよく見えることもある。
それに僕は昔からこのシンバル吊るしスタイルが好きなのだ。普段は面倒だからやらないけれど。

でき上がったセッティングを写真に撮っているとタイちゃんは訝しげな目で見ていた(古い目線)
ユカリちゃんは「へぇ、なんだかかっこいいねぇ」といってくれた(新しい目線)
タマちゃんは無言でそのセッティングを眺めていた(保留の目線)
リカちゃんはそもそもドラムに興味がないという感じで見てもいなかった(目線なし)

ギタリストはジャズマスターとかSGとかいろんな形やサウンドを楽しめるのにドラムは丸いばかりなのである。シンバルをつり下げるくらいのことはまあいいじゃないか。

というわけでリハーサル開始。
楽曲を丁寧におさらいしていく。
そして各楽曲にタイちゃんが新しいアレンジを提案する。
細かいことだがそういうのは曲をブラッシュアップするのに必要なのだ。無論トゥーマッチであれば却下されるけど。

トライ&エラーを繰り返しながらリハーサルは進んでいく。
休憩時間は下北沢の街を散策して「ニックンロール」なるものを買った。
いわゆる肉巻きおむすびです。
僕はトマトとチーズのニックンロールを買った。メンバーもそれぞれ好みのおむすびを買ってスタジオへと戻る。
ロビーで談笑しながら食べていたら、リーダーのユカリちゃんが肉巻きの中に仕込まれていたトマトソースを自分に向かってぶちまけていた。まるで殺人現場のようである。
ユカリちゃんは物腰や所作から非常にしっかりしたお姉さんのような印象を受けるが、実はどこかがスポンと抜けている。抜けている僕が思うのだからそれは本物なのだ(笑)

ユカリちゃんのお洋服についたトマトソースを拭ってなんとか事件を収めたら、さらにリハーサルは続く。

わりとへとへとになりながらリハーサル終了。

そして電車に乗って新宿へ。
次はPAVELのリハーサルなのである。
こちらも田村君、青木君は先日会ったばかりなので、なんだかやたらと顔を突き合わせているような錯覚に陥る。江川君とヨーコちゃんは久しぶり。

IMG_6238こちらは吊るしではなく通常のスタイルでドラムをセッティングする。さほど長いリハではないのと、もう疲れた(笑)

実は先日江川君と密かに会って(別に隠していたわけではないんだけれど)二人でPAVEL反省会を行った。
我々はもっと冷静な目でバンドを見つめなければならないと。

元々PAVELは江川君がロックをやりたいという衝動から始まったバンドであるが、江川君が持ってきた新曲はどちらかというとシンガーソングライターエガワヒロシの楽曲に近い。
僕としてはコンセプトを大事にしたいというのがあるので、そういったのんびりとした曲はエガワヒロシの方でやればいいなと思っていたが、田村君と青木君は乗り気でぜひやろうという。

別に僕もやるのが嫌なわけではないので、フレーズをひねり出して楽曲のプロットを作っていく。

休憩時間に新曲について相談していたら田村君がおもむろにいった。

「あれやりたい、これやりたいって気負っていろいろやるよりも、江川君の芯の部分から自然に出てきた曲を自然に演奏した方がこのバンドはうまくいくと思うよ。俺たち付き合いも長いしその方がわかりやすいしね。」

なるほど。まったくもって一理も二理もある。
江川君とナチュラルにやろうと話し合ったのに、僕はまだロックの呪いのようなものにかかっていたのかもしれない。田村君がいう言葉を聞いて目が覚めるような思いだった。

リハの続きをやる。
今日は午前中からひたすらドラム三昧の一日だったが、いろいろと大事なものを得たような気がする。

先日田村君がいった、
「プロの演奏とは。」
という言葉がリアルにわかってきたような気がする。

それにしても長い一日だった。
ずっと座っていたからおしりにタコができそうなのである。









2015年08月24日

雨がぱらつくとある駅前で僕は待ち合わせしている。
この駅はこじんまりとはしているが、付近にとても魅力的な居酒屋が赤提灯を掲げて営業している。
会社帰りに軽くよってしっぽりと一杯なんて最高だよなと思うが、僕はそれを尻目にファミマに入ってお茶を買う。そう、これからリハーサルなのだ。

たまちゃんが駅に到着する。たまちゃんはブロークンTVのギタリスト「タマチャンネル」である。
これから沖野俊太郎さんのリハを行うため、ベースの島田さんのプライベートスタジオへと向かう。
バンドが始動する際ギタリストはカウンターパーツのボーカルギターサワイ君に決まったが、初ライブ当日彼に予定があって参加できないことが発覚し、急遽沖野さんのリハーサルにも参加していたたまちゃんがギタリストとして招致されたのである。

ヘッドライトを揺らしながらやってきた島田さんの車に乗ってプライベートスタジオへ。
今日のリハーサルはどんなものですかね。

島田さんちに到着するとタイちゃん、はるみちゃん、沖野さんはすでに到着していた。

沖野さんのニューアルバム「F-A-R」
すべてが新曲づくしのこのアルバムを僕らはリハで再現していく。
シーケンサーやサンプラーで精巧に構築された楽曲を生楽器でどう再現するかというのが目下我々の問題であり、みなで悩みながら曲にあたっていく。

バンマスはタイちゃん。アルバム制作に常に関わっていた彼は曲の構成を一番理解しているので、彼を筆頭にアレンジを進める。

IMG_6213作詞作曲をした沖野さんもみんなと同じように悩んでいる。
それはなかなか面白い現象だ。
例えば楽曲がまるでわが子のようだとして、その子のすべてを親が知っているわけではない。
こういう子に育ってほしいという願望はあるが、その子の長所や短所はもしかすると親にはわからないところにあるのかもしれない。
だから沖野さんもまた僕らと同じように悩み、実際に演奏した感想を率直に口にする。
それは非常に参考になるし、アレンジの問題を解決する大きな糸口になる。
自分の曲に客観性を持つのってとても難しいことなんだもんね。
そしてそれはある意味とても大変なことなのだ。
沖野さんってたいした人だなぁと思いながら、僕はドラムを叩いている。

パッと演奏するとそれなりに形にはなるんだけど、やはり細かいところを調整しなければならず、それに時間をかけていく。
本番は9月だが、それほどたくさん時間があるというわけでもない。
メンバーみんなそれぞれ忙しいのでなかなか集合できる機会がないのだ。

熱心にリハを行い、濃い時間を過ごした。

僕はどちらかというとみんなの演奏に寄り添う形で演奏を展開した。
みながダイナミックに演奏方法を変えていくと、どこに着地していいものやらわからないくなるから、僕はほとんど演奏形態を変えず、フレーズも最小限にとどめた。
それでも緊張感のある演奏でじっとりと汗をかいた。ストイックな演奏というのもなかなか難しいものなのだ。

帰りに赤ちょうちんが輝くあの居酒屋に寄ろうかと思ったが、すでに夜も更けていたのでハナちゃんの待つおうちへ帰ることにした。

IMG_6211沖野俊太郎&F-A-Rs

※このメンバーで写真を撮るといつも神経衰弱のようになる。ボーダーとボーダー、黒ティーと黒ティー、チェックとチェック、帽子と帽子。
別に衣装合わせをしているわけでもないのにいつもそうなるのです。



2015年08月23日

なにげなく毎日音楽三昧な生活だが、最近オーディオインターフェイスが壊れてしまった。
正確にいうと壊れたかもしれないということ。
ある日突然スピーカーから音が出なくなってしまったのだ。
パソコンは機材を認識はしているようだ。オーディオインターフェイスの電源も入っているし、配線関係も問題ない。アンプも壊れていないと思う。なのに音が出ない。

ローランドのメーカーサイトで動作環境を確認してみる。
僕が持っているオーディオインターフェイスは大分古いものだが、新しいOSにもどうやら対応しているようだし、動作環境にも問題はなさそうだ。

連日暑い日が続いたので機材がオーバーヒート状態になってしまったのだろうか。
とりあえず、スイッチを内部スピーカーに切り替える。
これでパソコン本体から音が出るので、PC内の音は聴くことができる。
例えば「itunes」とか「you tube」は見聞きできる。
しかし外付けのシンセサイザーやギター、ベースの音はそこから出ない。
つまりそういった外部のオーディオ機器とPCを結んでいたのがオーディオインターフェイスなのだから。

おかげでシンセサイザーを弾きたい時にはヘッドホンでその音を聴き、ギターベースを弾きたい時には生音かVOXのアンプシュミレーターを通してこれまたヘッドホンで聴く必要がある。
非常に面倒くさいのである。

例えば誰かの音楽をコピーするとして(僕はドラマーなのでドラムをコピーするのが仕事ですが、一応コード進行やフレーズもコピーします。)PCでその音楽を聴きながら、ヘッドホンをしてギターやシンセでコードをコピーする必要がある。
なんだかややこしいのである。

思い切って新しいオーディオインターフェイスを買おうかなとも思うが、もし音が出ない原因がオーディオインターフェイスではなく、PC側だったり配線関係の不備だったりしたなら、買っても意味がないことになる。

パソコン周りというのはうまくいっている時にはとても便利で快適だが、一度なにかでつまづくと一つ一つの不備を確認していく作業が必要で、大変面倒なうえに不便なのである。

誰かに相談しようと思うが、なにをどう相談すればよいのかもわかんないんだよなぁ。


2015年08月22日

昨日は遅くに帰って来たが、今朝はネコのハナちゃんのせいでとても早く起きてしまった。
とはいえ今日は早く起きる予定だったので、もう寝なおしたりしない。
なんだか唐突にお腹が空いて来たので、チキンラーメンを作って食べる。
今日はこれからお洒落な街に行くのに、朝から一人暮らし感満載なのである(苦笑)

ハナちゃんのおかげで随分とゆとりを持って準備し、待ち合わせ場所へと向かう。
今日は自由が丘のスターバックスでミムラスがインストアライブを行うのだ。
すでに3度目になるのでだいぶ余裕がある。初めての時はどうなることかと随分緊張したものだが。

ギターのユウヤ君の車がゆっくりと路肩に停まり、僕は楽器と共に後部座席に滑り込む。
ミムラスはすでに助手席に座っている。僕を乗せてメンバーが揃ったというわけだ。おはようと挨拶。

IMG_6191環八はさほど混んでいるわけでもなく、スムーズに目的地であるスターバックスに到着する。
時間は午前10時すぎ。普段ライブをやる時にはまだ起きてもいない時間である。
店内に機材を持ち込む。
爽やかな空間。リラックスできる雰囲気とコーヒーの香り。僕がコーヒー好きだったら毎日でも通っていたかもしれないが、あいにく僕はコーヒーがあまり好きではないのでスターバックスにはライブでしか来たことがない。

ピアノ、ギター、カホンはもちろんのこと、スピーカーやミキサー、マイクスタンドや譜面立てなどすべての機材を運び込んでステージ作りを開始する僕ら。
お客さんたちは特に僕らに注意するわけでもなく思い思いの時間を過ごしている。
スタッフの方が差し入れでコーヒーを持ってきてくれた。
なるほど、これがコーヒーというものか。
あまりに久しぶりに飲むのである。別に嫌いなわけではないのだがいつしか進んで飲まなくなった。コーヒー牛乳は好きなんだけどね。

ひととおり設営が完成しサウンドチェックが済んだら、一息ついてコーヒーをいただく。
なるほど。ほろ苦さと高貴な香り。これをおいしいと思う人は多いんだろうなぁ。
残念ながら僕は違いがわからない男なのだ。僕にとっては特に心躍るような味わいではないみたい。

気を取り直して(メンバーはコーヒーに非常に満足していましたよ)ライブである。
まずはミムラスがひとりで演奏する。
立ち上がりは静かにやさしく、邪魔にならないようにするのがいい。

お客さんは本を読んでいたりノートパソコンを操ったりしているが、時々ミムラスの方へと目を向けている。なんというか今日は好意的なお客さんが多いような気がするのはこちらがこの雰囲気に慣れてきたせいか。

そして僕とユウヤ君も参加して3人で演奏する。
すでに僕らはこの空気感を楽しんでいる。楽しんでいる僕らの姿を見て、お客さんが心地よくなってくれればよいなと思う。

一度の休憩を挟んで2回公演。
非常に朗らかに楽しく演奏できた。こちらを向いて乗ってくれているお客さんもいたし、なかなかいいライブだったんじゃないかと思う。

さて、ライブが終わったら機材をそれぞれの家へと送り届け、ユウヤ君の自宅へ車を戻す。
時間は夕方16時を過ぎたところ。
今日はユウヤ君おすすめの居酒屋さんがあるというので、そちらにメンバーで行ってみることにした。

前回はミムラスおすすめの居酒屋に行ったし、なんだかグルメ探訪チームみたいになってきた。
だらだらと歩きながら居酒屋さんを目指す。時間が早いのでちょっと調整しながら歩いているのだ。

僕は普段行かない街なのでふらふらと歩いているだけでもかなり楽しめた。
その街にはその街の雰囲気がある。いいところも悪いところも含めてその街の景色を味わうのはとても楽しい。

というわけでいい時間になり居酒屋さんに入店。
奥のテーブル席に陣取り、旨い料理と旨い酒を充分に堪能した。
もちろんメンバーとの会話もとても弾みました。

いいライブができたからいい打ち上げができるというわけです。
合掌。





2015年08月21日

高円寺の裏と表。
どちらが裏でどちらが表なのかわからないが、駅を中心として南北に広がる街の両側にライブハウスがある。南口には高円寺HIGH、北口には高円寺Show Boat。
もちろん、高円寺という街には他にもたくさんのライブハウスが存在しており、日々多くの演奏が繰り広げられているが、僕が主に出演しているのは上記のふたつである。どちらが裏でどちらが表ということもなく。

本日はブロークンTVのライブ。場所は高円寺Show Boat。北口の方ですね。

そして本日はPAVELで一緒に演奏している田村君と青木君がやっている「Mazers」が対バンなのである。
マザーズはもともと違うバンド名でドラム、ギター、ベースのトリオバンドだったが(全員元ガウチのメンバーです)現在はタキさんというボーカリストが加入して4人で活動している。
3人の頃は何度か拝見したが、今回マザーズを初めて見る事になる。楽しみなのである。

会場に到着。
ブロークンのメンバーに挨拶。
マザーズのメンバーともうひとつの対バンの方々にも挨拶。

ところでショウボートって何年ぐらいやってるんだろう?
階段を降りた地下のホールは時代が物語る独特の重い空気が漂っている。僕が高校生の頃憧れていたミュージシャンがここでたくさんの名演を繰り広げている。チラシを眺めているだけで震えてくるようなラインナップなのだ。思えばこうしてしれっとスタッフに挨拶などしてタバコなど吸っているが、ここでそういった憧れのミュージシャンと肩を並べて演奏できているというのはすごいことなんだよなぁと思う。

リハーサルを終えたらいつものように高円寺パトロールである。
月に何度もやってくる高円寺の街並みだが、何回見回ってもこの街は楽しい。
アーケードに立ち並ぶ雑貨屋や古着屋、ガード下の古びた飲食店、そして車も入れないような細い路地にひしめく様々なお店たち。
特に買うものもないのだが、例えばリサイクルショップで電化製品を見ているのもなかなか心躍るのである。ここで買っちゃうと持って帰るのが大変なんだもんね。

ライブ。

トップバッターの「プレタポルテ」はなかなか渋いポップソングを披露していた。
ボーカルの女の子の歌声が時に切実で好感が持てる。
すべてが手に届くほどの程よい広さの世界観。その限りある広がりがむしろ心地よい。
たまに風呂敷を広げ過ぎて聴いているこちらがどこに立っているのかわからなくなるようなバンドがあるが、プレタポルテは僕にきっちりと世界の在り方を教えてくれた。

ブロークンTVも次に続く。盤石の態勢で演奏は繰り広げられる。
我々もまた限りある世界を演出する。限界があるからこそ、僕らはそれに挑むことができる。

そしてマザーズのライブ。
元々ヘビーで変拍子を多用する楽曲が多いバンドだったが、ボーカルのタキさんが加入することによって疾走感が増し、また音楽的にわかりやすくなった。それにしてもこの強固なグルーブはなんだ。ひとつひとつの楽器が混ざりあって独特の音像を作り出している。ここまで行けるようになるにはやはりメンバー間の暗黙の了解が必要なのだろう。一筋縄で出せる音ではないのだ。

ライブ終了。
楽しく打ち上げ。
いつも一緒に音を出している田村君と青木君だが、こうして別のバンドとして会っているとやはりとても頼もしいお兄さんだ。ドラマーのサバさんに至ってはすでに達観されているようにも思える。僕のドラム師匠なのであります。

ブロークンのメンバーがファンから大量のプルーンを貰っていた。
ミッキーも持って帰りなよとかなりの量をいただく。
プルーンか。とりあえずジャムを作るとして他は何ができるかなと考えながら楽しく飲んでいる。

ブロークンのメンバーは先に帰っていったが、僕はマザーズ先輩方と盛り上がっていたのでもう少し残ることにした。
貰ったプルーンがちょっと多かったのでマザーズメンバーにも是非とお裾分けしたところ、マザーズがファンから貰ったビールをお裾分けしてくれた。

お互いによい交換をしたものである。