2017年09月11日

ふと目が覚めた。
入院してからこの方断片的にしか眠れず、夜中に何度も起きていたが、今日はかなり深く眠ったようだ。
途中で起きることもなく、夢も見なかった。
気分はとてもすがすがしい。熱もなさそうだし、腹の鈍痛も治まっている。
やはり薬を変えたのがよかったようだが、我ながら急激な回復に感心する。

6時を迎えて今日が始まる。
看護師さんがやってきて採血の時間。
腕に針を刺し、血液を採取する。むろん僕はその場面を見ることができない(怖いのです)
ベッドに寝かされて左腕に点滴の、右腕に採血の針がそれぞれ刺さっているところを想像すると(というか実際そうなっているんだけど目を閉じています)初代仮面ライダーの改造シーンを彷彿とさせる。とはいえ、僕も初代ライダーはリアルタイムの世代ではないので、なんとなくそんな感じがするだけなのだが。
しょうもないことを考えているうちに採血終了。
後ほど担当医が結果を知らせに来てくれるとのこと。

そういえば僕には担当医が3人ついているようだ。
一人は主治医で若い女の先生。
あとはもう一人若い女の先生と若い男の先生。
主治医でない二人は必ずペアでやってくる。主には女の先生が僕と話をするが、後ろに男の先生が控えている。
主治医の先生は薬を強いものに変えてくれたのだが、わりとラジカルな考えの持ち主らしく、早く退院できることに越したことはないと思っているようだ。逆に二人の担当医は慎重派で、とにかく様子を見ることを主眼に置いている模様。
採血の結果がまもなく出るが、どの先生が来るかによってもその後の対応が変わってきそうだ。

そしてやってきたのは主治医の先生だった。
「採血の結果だけど、かなりいいです。やったね。」
先生ははしゃいだようにいうから、なんとなく僕は照れる。
「よかった。おかげでほとんどお腹の痛みもなくなったし、体温も平熱に戻ったみたいです。」
僕が言うと先生は目を見開いて喜んでくれる。(目を大きく見開くのが彼女の癖のようだ)
「じゃあお昼からごはんを食べてみましょうか。そうなると点滴も外せるね。」

僕は一応喜んだ。退院してうなぎやステーキや天ぷらを食べに行くのなら本気で喜んだと思うけど(ましてや主治医の先生と一緒に行くならより楽しそうだけど(笑))あくまでも病院の食事である。たいして期待できるようなものではないだろう。しかも現在は24時間体制で点滴をうけているから、たいしてお腹が減っているわけでもない。
それでもやっぱり、一応でもなんでも、僕は喜ぶべきなのだ。なにしろ退院に向けて前進しているのだから。

朝の散歩を終え談話室に行ってみると、誰もいなかった。まだ早い時間だからみんなベッドの中にいるのだろう。僕がiPhoneでSNSなどを見ていると、おもむろにアメリカンなTシャツの社長さんが入ってきた。
「すいません、テレビを見てもいいですか。」
と彼は僕に言う。
「もちろんです。」
と僕はいう。
社長さんは僕に礼を言ってからテレビのスイッチを入れ、ワイドショーか何かを見ていた。

お風呂に入って汗を流す(風呂は月、水、金に入れます)
湯船に浸かってのんびりとした気分。
僕の左腕にはまだ駐車針が刺さったままである。点滴は終了したが、抗生剤の投与はまだ必要なのだ。
風呂に入るときには看護師さんが針とチューブをビニールでシールドしてくれる。なのでお湯につけても大丈夫。
なんとも気持ちがいいのである。

そして久しぶりのお昼ご飯。
五分がゆ、鶏肉の焼き物、キャベツとトマトのサラダ、里芋の煮物、茄子の煮びたし、リンゴ。
離乳食のように柔らかいものばかりが出てくると予想していたが、五分がゆ以外は案外噛みごたえのあるものばかりで特に鶏肉はかなりしっかりとしており、噛めば噛むほど味わいがあってなかなかおいしかった。
ただし、五分がゆというのはあまりおいしいとは言えないものですね。ご飯だと思うとやるせないほどに満足感が薄い。なのでこれはスープだと考えて食べることにする。里芋の煮物のおつゆをスプーンですくっておかゆと一緒に食べる。おかゆをそのまま食べるよりはましかもしれない。
なんだかんだいいながら、ばっちり完食。おかずは薄味で上品だし、種類も豊富でなかなかよろしい。

食べ終わったら図書室に行って本を物色する(図書室は月〜木曜日のお昼に利用できます)
借りる数に限りはないので今回もたくさん借りてみた。
家にいる時もiPhoneを見ていることが多くなって読書をする量は確実に減っていたのだが、ここに来て本を読むのがとても楽しい。
ベッドの中にいながらいろんな経験ができるのがいい。iPhoneでいろいろ見ているのとは違う興奮がある。
まずは伊坂幸太郎の「砂漠」から読んでみよう。

本当は一週間くらいで退院できるだろうと考えていたが、そうなると明日がその日にあたる。
やっとご飯が食べれるようになったぐらいだから、明日退院するのは無理そうだ。
そろそろおうちが恋しくなってきた。
ハナは元気にしているだろうか。

夜になったら夜ご飯が運ばれて来た。
ここまでの数日ご飯を食べていなかったので、時間の感覚がないというか、ひたすら本を読んで夜が来たら消灯しなければならないので(そんなに簡単に眠れない)iPhoneでまぶたが重くなるまでいろいろ見ていたりするばかりだったが、こうして食事がやってくると、時間にメリハリが生まれる。

メニューはカレイの煮付けを中心とするもの。
昼と同じくモクモクとよく噛んでいただきます。
魚もおいしいねぇ。

モクモク。






コメントする

名前
URL
 
  絵文字