2006年05月21日

「雪に願うこと」

38e9204a.jpg映画「雪に願うこと」を見に行ってきました。


ストーリーを抜粋
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東京での成功を夢見て故郷と家族を捨てた矢崎学(伊勢谷友介)だが、事業に失敗し全てを失ってしまう。行き場を失った学は、故郷の帯広で“ばんえい競馬”の厩舎を営む兄・威夫(佐藤浩市)の元へ13年ぶりに戻ってくる。兄の厩舎で個性的な仲間たちや馬と共に寝起きするうちに、学は人生をやり直す気力を取り戻してゆく。
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と、いかにも僕好みな感じなわけで、珍しく公開初日に足を運んでみました。


それで感想はと言うと、まあほんとにいい映画でしたよ。しみじみ。

「素朴な生活を営む兄と、故郷を馬鹿にし都会に出て1度は成功したものの挫折して戻ってきた弟」という対立の構図を軸に描くのではなく、
復活を賭けてレースに出場しようとする馬に、主人公が自分を重ね合わせる、という視点を軸に描くわけでもなく。
それに、場面場面が描いているものが、"主人公への教訓"というような押し付けがましさもなく。
そこに暮らす人たちの、地に足をつけ"ただ生きる"ということ、が淡々と描かれる。

そして彼らとふれ合い生活していくことで、主人公は人間的に成長して行く。


挫折して故郷に戻ってくる、という設定とか、失った何かを取り戻すといった展開とか、
また、こうした淡々とした描かれ方とか、別段目新しさは何もないかもしれない。

それでも、地に足をつけ"ただ生きる"ということ、このことの大切さは色褪せるものではないわけで、その描写にリアリティーがあれば、映画は力強いものになる。

この映画にはそれがある。



「羨ましいな、兄さんが。迷わないで生きてる。」

「何言ってんだ。迷ってばかしだ。」

という兄弟の会話の場面や、

主人公の兄との関係について小泉今日子演じる賄い婦が「今のままで十分」と言う場面など、挙げ出したらキリがないけど、素敵な場面や言葉がたくさんあり、とくに何があるという訳ではないのに、何回も泣きそうになってしまった。

だけど、その理由を考え出すと余計に泣きそうになりそうで考えるのを止めた。
まあなんとなく自覚しているからなんだけどさ。



こうやって色々考えられる映画に出会えてよかったです。

planke at 02:40│Comments(0)TrackBack(0) movie | なんとなく思う

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