ラストです。ネタバレ注意。





マーカーを探そうにも、何処にいるのか分からないアイザック。ウロウロしていると聞き慣れたアナウンスが。

「一体どんな守護霊がお前を守っているのかは知らない。だが、アイザック、今度こそ終わりだ。200人の武装警備員が全ての出入り口を張っている。貴様はマーカーには辿り着けやしない!」

いやいや、200人って。容赦なさ過ぎっすよ、ティードマンさん。ハッタリはよして下さいよと思いながら歩いてるとスポットがアイザックを照らし出す。きゃー眩しいー、と顔を手で庇うアイザック。

「武器を下ろせ、アイザッククラーク!」

わーお、もう追い込まれちゃったよ。

「お前は完全に包囲されている。武器を捨てて両手を上げろ!」

えー、そんなのやだよー、と渋っていると発砲してくる。被弾すると痛いし、死ぬかも知れないので、横の脇道にそれ、しばらく様子を伺う。

「何も聞こえません。奴は死んだのでは?」

彼の単純さに泣いた。ホラー映画に出たらフラグ建てて三秒後に死んでそう。

「いや、奴のRIGを追跡している。奴はまだ生きてるぞ。」

あちゃー。ばれちゃったか。急いで行動を開始する。

「第一部隊、奴の潜伏場所に接近する。」

やばいやばい、こっちに近付いてやがる。急いでダクトをくぐり階段を駆け上がる。

「目標喪失、付近一帯を捜索するんだ。」

二階のこの部屋の存在に誰も気付いていない。ガラス越しから凄まじい数の警備員が銃を構えて張り込みしているのが見える。効率悪いな。人材の無駄遣いだろ、これ。

「監督官殿に報告。アイザックは未だ確認出来ず。繰り返します、目標は未確認。」

特に何もすることがないので、近くにあったプラグを引っこ抜いてみる。すると辺りの電気が消えてしまう。

「クソっ!停電だと!誰か、補助電源を入れるんだ!」

おんぎゅるわーん、と唸り声が聞こえる。奴らが迫っている。

「あれはまさか・・・ 畜生!隔離ドアだ!停電で拘束が外れちまった!奴らがなだれ込んでくるぞ!」

「おい!聞こえたか?奴らが来る!奴らが来るぞ!」

「神様・・・神様・・・」

「撃て!撃て!」

まるで洪水のように、モーフが勢いよくなだれ込み、警備員を蹴散らして行く。

「こいつらどうなってんだ!頭を撃っても死なないぞ!」

「退け!退け!撤収だ!」

「死にたくないよぉ。死にたくないよぉ・・・」

「来るなぁ!あっちに行きやがれ畜生がぁ!」

モーフがダクトを潜っているのが見える。マズい。
急いで部屋から出ると、階段にモーフが。お決まりの、ステイシスからの腕ポキからのテレキネシスでなぎ倒していく。オラオラオラ。
さっきまで警備員が居たフロアは惨状と化しており、四肢がない死体があちこちに転がっている。でも、モーフはいない。何処に行ったんだ?

「アイザック、何処に行くの?」

おー、丁度良いところで現れてくれた。さっさとナビゲートしてくれ。

「・・・分からない。」

「心配しないで、私が導いてあげる。」

ニコールの力によってオブジェクトマーカーが復旧。今まで説明してなかったけど、このゲームはL3ボタンを押すと目標地点まで青白いラインでナビゲートしてくれるのです。英語が出来ないオイラもこの機能があれば安心だね!

ラインを辿って行くと、展望台へ。ガラスの向こうに角のような立派な石造物が、二つ重なり合ってそびえ立っている。ビル二十階建てに相当するほどの大きさだ。これがマーカーなのか。

「何てこった、これを俺が作ったってのか。」

アイザックさんのイマジネーションぱねぇ。

「奴らは、ネクロモーフ共は何をやっているんだ?」

マーカーの根元で、おびただしい数のネクロモーフが、マーカー様バンザーイと、お祭り騒ぎをしている。

「彼らはマーカーに集うの。収束はもうすぐよ。」

「何だ?奴ら、何を始める気だ?」

「あるべき姿に。さぁ、こっちに来て。」

隣の部屋に入る。何とも如何わしい機械が置いてある。随分寝心地が悪そうなベットがあって、そこに身を委ねた人を拘束するかのように、円形状の鉄の筒が囲んでいる。
見るからに危険な臭いがするが、その筒の内側にビッシリと針が敷き詰められているのを見て、いよいよこいつは本気でヤバいと再確認し、何事もなかったかのように通り過ぎようとするが、ニコールが、何処に行くのという目でこちらを見つめているので、仕方なく機械と戯れる。

「この装置、シュトロースが言っていたのと同じだ。覚えているぞ。この装置でマーカーのコードが封じられている俺の脳の部位を活性化するんだ。だが、これがどうしてマーカーの脅威になると言うんだ?奴らは何を恐れているんだ?」

「私を。私たちを。私たちが共にある事を。」

「第四段階か。」

「ええ、準備は良い?」

「多分痛いんだろな。」

「怖がらないで、さあ中に入って。」

筒に囲まれたベットをガラガラと引き出し、そこに身を沈める。

「第一段階。内部に這い入る。」

病院のCT装置のようにベットが自動で動き、筒の中を這い入る。突起物に刺さるかと思ったが、長さが短く身体のスレスレを通っていく。頭だけが筒から顔を出した。

「第二段階。ネジで頭を固定する。」

上部の手術用機械が作動し、鉄の金具が額に当てられ頭を固定する。更にピンセットのような金具で無理矢理目を開けさせられる。そして一本の針が右目の位置に固定される。
シュトロースの奇行を思い出す。確か、エリーの目をドライバーでくり抜いてたっけ・・・

針は金具で固定され、赤外線が発信される。瞳の部分に合わさっていれば青色になり、それ以外にズレると赤色へと変わる。要するに、瞳以外の部分に突き刺すと大変なことになります。
針をゆっくりとアイザックの目に向けて突き立てていく。電子顕微鏡の対物レンズをプレートに近付けていく感覚に近い。
アイザックの目が揺れ動く。心拍もどんどん上がっている。俺の心拍も急上昇。何でこんなえげつないことプレイヤーにやらせるの?
歯を食いしばるアイザック。息も荒い。目が仕切りに動くので中々照準を合わせられない。針を近付ければ近付けるほど目が激しく泳ぐ。
ゆっくりゆっくり、本当にゆっくりと針を近付けていく。そして、瞳に針を注入する。
痛い痛い痛い痛い痛い、充分痛いよこれだけでも。脳を刺激しときましたみたいな演出が入って、装置の拘束から解除される。

「ニコール、何処にいる?」

何あれ、ニコールが光り輝いてるんだけど。電球要らずだな。

「光を追って、アイザック。私はマーカーで待っているわ。」

そう言って消えてしまう。


モーフ登場。何やらいつもの奴と様子が違うがとりあえず撃ちまくる。何だ、少し硬いだけで動きが遅いし楽勝だな。ではハッキングしてこの部屋から出るとしますか、ってアイタっ!
倒したはずのモーフが動いている。おかしい、四肢をバラしたはずなのにくっついてるぞ。
次はグレネードで爆死させる。色々な部分が飛び散るが、少し観察していると切断面からニョキニョキとツタのように組織が生え、それが絡まり新たな腕や脚となって再生している。えー、厄介過ぎだろ、どうすりゃ良いんだよこいつ。
何回か殺れば再生しなくなるのかも知れないけど、弾の無駄でしかないし、ここはマトモに相手するべきじゃないな。
倒した後、再生するのに多少の時間がかかることを考えれば、この隙を付いて急いでハッキングしてドアを抜ければ間に合うはずだ。
再生したところ悪いが、再びグレネード!飛び散ったところでステイシス!その間にハッキング!ドア!楽勝!

「ニコール、少しだけ話そう。マーカーを倒したら、君は・・・」

「あなたは抗っているのね、アイザック。けれども気にする必要はないの。私を解放して。」

「ニコール、君を失うことなんて俺には出来ない。」

「この期に及んでまだそんな事言ってるの?他に方法はないのよ。あなたはこれを成さなくてはならない。さぁ、これで終わりよ。収束の時はもうすぐ。マーカーの元で待っているわね。」

後はマーカーの元に辿り着くだけだ。しかし、ここからモーフの怒涛のラッシュタイムが始まる。
うおらららららら!!!!!ステイシス!腕!テレキネシス!ステイシス!腕!テレキネシス!唾!テレキネシス!お返し!ステイシス!腕!テレキネシス!ステイ、ってステイシスがもう使えねぇ!やべぇぞこれは。とりあえず地雷をっと、あーもう設置中に邪魔すんじゃねぇよタコが!ばーかばーか引っかってやんの!おいおいここで久しぶりの赤ちゃん大群かよ。パルスライフル喰らいやがれ、ババババババ!いや、更に突進モーフはやめて、本当に。対応出来ないから。ジャベリン!ジャベリン!あー、ジャベリン弾切れ。ヤバい、逃げろ、逃げろ!逃がしてくれない?はぁそうですか。痛い痛いやめて!グレネード、ばひゅーん。ざまぁみやがれってんだ。え、次はリバイバルモーフっすか。あんたは無視です、本当にありがとうございました。あー、もうそこ邪魔どいてどいて!何でこんなところに張り付きモーフがいやがるんだよ!燃えろ!燃えろ!そうなんです、このプラズマカッター燃えるんです。弾、弾を寄こせ糞どもが!ヤバいヤバいリバイバルが付きまとってくる。ステイシス回復キタコレ!おらステイシス!逃げる逃げる、ひたすら逃げる!あーもう、まだいんのかよキリがねぇっつうの!はいはいはいシュートシュートシュート!どけ!終わり?え、まだいるの?もう乱射乱射、とにかく乱射!喰らえ究極奥義地雷の舞!どっかーんどっかーんどっかーん、いてぇ大分巻き込み食った。まだか、まだなのか?

眼前にマーカーがそびえ立っている。やっとか。ようやく着いた。
根元で光のモヤがぼんやりと見える。おーいニコール!と駆け寄ると、アイザックの肩と脚に杭が打ち込まれる。
変わり果てた姿のティードマンがジャベリンを構えて待ち伏せしていた。

「あのマーカーの研究は我々が失ってきた全ての人命に値するものなのだ!それを台無しにする事など絶対に許さん!」

彼の身体は丁度半分側が火傷か何かによってめちゃくちゃに損傷していた。
再びジャベリンを放つが、アイザックはそれをかわして、ジャベリンを持っている腕をねじり取り、ジャベリンの発射口をそのままティードマンに向けて発射する。
首に杭が撃たれて跪くティードマン。そのままの姿勢で必死に杭を抜こうとしている。まだ生きているのか。ゆっくりと銃口を頭に合わせて、トドメを刺す。


「ありがとうアイザック。もう準備は出来た?」

ニコールがアイザックを抱きしめようと腕を広げている。アイザックは目を合わせようとしない。

「準備だって?君も行かせてしまうためにかい?無理だ、君まで失うことは望んでいない。」

アイザックは一歩後退りする。

「望まない出来事があまりにも多かったわ、私たち・・・ アイザック、私に触れて。」

あぁそうか、と俺は思う。

「それは・・・出来ない。」

アイザックも薄々気付いているのだろうか。

「お願い、一つに!」

アイザックはあくまで目を合わせようとしない。

「・・・出来ない。」

ニコールが、マーカーである。


アイザックの意識が暴走する。気が付くと、アイザックは自分の潜在意識の空間に立っていた。その前に立っているのはニコールではなく、亡霊だった。その背後にマーカーがそびえ立っている。

「完全体になるにはマーカーを生み出した者を取り込まなくてはならない。お前の肉体こそ、再生に必要な最後の鍵なのだ!」

ニコールを生み出したのもアイザックの頭。マーカーを生み出したのもアイザックの頭。
結局ニコールや亡霊はアイザックをここまで引き寄せるための存在だったのか。

「信じていたのに!また会えたと思っていたのに!消えちまえ・・・そのクソッタレなマーカーごと消してやる!」

亡霊に向かって撃ちまくる。一定のダメージを与えると背後のマーカーが具現化され、ダメージを与えられるようになるのでそこに向けてまた撃ちまくる。
流石にこれは簡単過ぎだろと思っていると、赤ちゃんモーフが強襲。あーうぜー。
足場はサークル上になっているので、ぐるぐる回りながら倒していく。そして亡霊を撃つ。で、マーカーを撃つ。あとはその繰り返し。ビックリするほど簡単に倒せてしまう。
ぐぎゃがががががががとか言いながら、爆発して消え去るマーカーと亡霊。アイザックは潜在意識から現実へと戻る。
ニコールに裏切られたことやニコールがもうこの世にはいない現実を突きつけられ、何もする気力が起きず、へなへなとその場に座り込む。

「警告。反応炉の圧力が不安定です。反応炉が爆破する危険性があります。全職員は速やかに避難して下さい。」

建物が崩れ始めているのに動こうとしない、いじけモード中のアイザック。

「あなたは本当に大馬鹿野郎ね!これがあなたの計画だとでも?私をおっぽり出して死ぬことが?」

「俺の頭の中は良くないもので一杯だ、言っただろ?エリー。」

「そうね。ここでまたひとつ。そこの天井をぶち破ってあなたを救出するわ。だからとっとと立ちなさい!」

「何だと、待て、エリー!もう遅すぎる!速くステーションから脱出するんだ!」

「いいから今回は口出ししないで!さあ、やるわよ!」

上空にガンシップが待機している。アイザックのスーツはターボ内蔵で、宇宙空間なら飛び立つ事ができるのだ。
マーカーの周囲をぐるりと螺旋状に回りながら上昇し、岩や瓦礫などの飛来物をかわしていく。

「アイザック、手を!」

ハッチから必死に身を乗り出して差し出しているその手を掴み、ガンシップに投げ入れられる。

「ハッチを閉じて!早く!」

施設は大爆発。その衝撃が船内にも伝わり、ブラックアウト。

気が付くと、アイザックは船内の操縦席に座っていた。辺りが妙に暗く、何やら悪寒も感じる。
ふと、隣から気配を感じ取り、アイザックはゆっくりと首を横に傾ける。




「何よ?」

エリーが言った。
アイザックは小さく息を吐いた。



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