やる気を感じない




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PS3のRPG。開発はアクセスゲームズ。

ドラクエやFFやキングダムハーツと言った大型タイトル以外はまるでコンシューマにやる気のないスクエニが、中堅タイトルであるドラッグオンドラグーンの新作を作る、しかも据え置きでと聞いた時にはかなり驚いたが、なるほど、確かにこれなら企画は通るかもしれない。何故なら、金とやる気を注いでないのが丸分かりだから。

とりあえず、映像がショボい。果てしなくショボい。まさか現行機末期の今になってこんなにチープな代物を拝めるとは夢にも思わなかった。プリレンダムービーはスクエニの映像部門が作っているだけに中々だが、ムービーとプレイアブルの差が激しすぎて余計にショボく感じられるという皮肉。
物量とスケールも大したことがなく、と言うかアクションRPGと銘打っていながら、やってることは一本道を突き進みながら立ちはだかる敵をなぎ倒していく良くあるアクションゲームのそれで、普通のRPGなら冒険させてくれる部分をこのゲームはナレーションで済ませているという清々しいまでのコストカットっぷり。ボスに続く道だけをステージ制として小分けにぶつ切りしており、おかげで全く世界の広がりを感じられない。ストーリー重視のゲームでぶつ切りのミッション構成にする意味が理解できない。
理解出来ないと言えば、まるで容量を使っていないゲーム内容にも関わらずロードが長すぎるのも謎。一体何を読み込んでいるのか本気で知りたい。映像はショボい。広がりはない。最初に6Gものインストールを求められる。なのにロードまで長いとなると流石に何だこれはと言いたくもなる。RPGでミッション制にするメリットは小気味良いテンポを生み出すことくらいしかないのに、それすらロードのせいで達成できていないという情けなさ。
もうはっきり言ってしまうが、このゲームは間違いなく手抜きだ。たとえ本気で作られていたとしても、本気を出してこの程度のものしか作れない会社に受注してしまうスクエニの考えが既に手抜きだと言わざるを得ない。
何故、シリーズを手掛けていたスタッフが多く在籍しているマーベラスAQLではなく、HD機で一作しか経験のないアクセスゲームズに依頼してしまったのか。

アクションに関してはサクサク動くのは良いが、基本的には無双からワラワラ感と爽快感と操作性を全て抜き取ったような特徴のないもので、序盤は連打しているだけでどうにかなるバランスのせいで余計に劣化無双ゲーと感じられてしまいとてつもなく退屈だったし、
中盤からは難易度がグッと上がって単調さからは解放されるが、難しくなればなるほど今度は処理落ちとカメラワークの酷さが目立つようになりフラストレーションが溜まるという負の二重構成。処理落ちはまだ許容範囲だが、カメラの酷さは拷問レベル。ロックオンをしていても対象がしょっちゅう行方不明になる。基礎がガタガタで、アクションとしてどうこう言えるような域にすら達していない。
また、一本道アクションの醍醐味は、一本道だからこそ可能となる背景の映像クオリティと、どんどん敵が現れてどんどん仕掛けが動いてどんどんアトラクションが起こって、というジェットコースター的な勢いにあると思うが、当然このゲームにそんなものはなく、大したカタストロフも起こらなければ、起こったところで演出も映像も貧相なのでまるで盛り上がらない。ただただ平坦で何もない一本道を走って雑魚を斬る作業を繰り返すのみ。
そして一番駄目なのがウリであるはずの狂気をテーマにしたストーリー。日本のRPGでは珍しい血生臭い展開と過激な言葉は確かに目を引くが、そこに深い意味は何もない。苦悩もない。葛藤もない。ただこうしておけばキャッチーになるだろうという意図があるだけ。意味がないならないで明瞭な話にすれば良いのに、深い話に見せようと無駄にややこしく筋立てしているのがタチの悪いところで、余計にチープに見えて仕方なかった。
前作のニーアもストーリーにあざとさはあったが、それを補う演出力と、何より、作り手の愛があった。だが、このゲームには何もない。それっぽい描写と言葉を並べてそれっぽく見せているだけ。浅はかにも程がある。こんなものは狂気でも何でもなく、ただただ下品なだけ。

これ、もう明らかにブランド潰れても良いから最後に安く作って稼いで来いって感じで企画通ってるよね。そんな気がしてならない。スクエニにとって、一部のコンテンツ以外のコンシューマタイトルはそんな程度の認識でしかないのならガッカリを通り越して失望する。これなら作られない方がまだマシ。
忘れていたが、ただ一つ、音楽だけは良かった。