2007年01月02日

「モノレールねこ」加納朋子

短編集です。それぞれの作品の繋がりはないけれど、どれもほっこりと心があったまるような読後感でした。いろいろな過去を、生きる辛さを抱えながらも、誠実に日々を生きようとしている人たち。脆いようでいて、しっかりと繋がっている家族の姿が描かれています。作者の人間への暖かい眼差しが感じられます。
ロクデナシの叔父:クズテツ、ロクデナシのクソオヤジ。そんな彼らが愛おしいです。

モノレールねこ ★★★★_

内容(「BOOK」データベースより)
時をこえて届くあの頃からの贈りもの。儚いけれど、揺るぎない?「家族」という絆。
デブねこの赤い首輪にはさんだ手紙がつなぐ、ぼくとタカキの友情(「モノレールねこ」)。
夫を待つ時間に取り組んだ白いパズルの中に、犬の気配が(「パズルの中の犬」)。
家族をいっぺんに失った中学生の私と、ダメ叔父さんの二人暮らし(「マイ・フーリッシュ・アンクル」)。
私と偽装結婚したミノさんは、死んだ婚約者がそばにいると信じていた(「シンデレラのお城」)。
ロクデナシのクソオヤジに苦しめられてきた俺に、新しい家族ができた(「ポトスの樹」)。
会社で、学校で、悩みを抱えた家族の姿を見守るザリガニの俺(「バルタン最期の日」)。

上記の他、2編。
年に一度だけ亡くなった人に会えるというホテル 「セイムタイム・ネクストイヤー」
僕は新規開店したラーメン屋の二号店の店長 「ちょうちょう」

pleiades91 at 20:26│Comments(8)TrackBack(5)加納朋子 

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1. 「モノレールねこ」加納朋子  [ Ciel Bleu ]   2007年01月06日 08:42
 [amazon] [bk1] 時々遊びに来ていたデブで不細工なねこが、その日赤い首輪をしているのを見て、「ぼく」はこっそり首輪の下に短い手紙を書いた紙を押し込...
2. モノレールねこ 加納朋子 文藝春秋社  [ おいしい本箱Diary ]   2007年01月10日 21:22
加納さんの短編集です。柔らかくて優しい持ち味は、いつもの まんま。そして、その中に瑞々しく書き込まれる人の心が、こちらに 語りかけてくるように伝わってくる。一篇一篇がとてもよく練られていて 人が自分の顔の後ろにひっそりと隠しているものを教えてくれます。 ...
3. モノレールねこ 加納朋子  [ 粋な提案 ]   2007年01月25日 12:57
カバー装画・章扉イラストは菊池健。装丁は大久保明子。 時をこえて届くあの頃からの贈りもの。儚いけれど、揺るぎない―「家族」という絆。短編集。 1・モノレールねこ―デブねこの首輪に挟んだ手紙がつなぐ、ぼく:サトダ
4. 『モノレールねこ』  加納朋子  文芸春秋  [ アン・バランス・ダイアリー ]   2007年02月11日 15:31
5 加納さんの最新短編集です。良かった〜〜〜最高☆ まさに加納さんの本領発揮ですね。どのお話も、可愛くて、でも悲しくて、切なくて、そしてどこまでも温かい。 何度もほろっとしました。こういう路線を書かせたら、加納さんは抜群に巧いです。切なさが増してきている....
5. モノレールねこ 加納朋子  [ かみさまの贈りもの??読書日記?? ]   2007年03月28日 16:18
過去に少しだけ秘密を持った家族や人々の心温まる短編八編。 誰もが心の奥底に癒えない傷を抱え生きていても、人生観や人との絆を大切にする事で、過去の秘密はやがて昇華され、生きていく上での極上の宝物となっていく・・・そんな物語が集められていた。 衝撃的な過去...

この記事へのコメント

1. Posted by 四季   2007年01月06日 08:49
小葉さん、こんにちは!
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたしますね。^^

私は短編集というのが基本的に苦手なのに
(連作短編集は大好きです)
加納朋子さんの短編集は、どれも好きなんです。
もしかしたら、作品全体が加納朋子さんの
暖かい視線で包み込まれているからなのかも?
「ポトスの樹」のクソオヤジみたいな人が
本当にいたらとんでもないのに!(笑)
素敵な作品集でした。^^
2. Posted by 小葉   2007年01月06日 20:18
>四季さん
こちらこそ、よろしくお願いします。
今年は開店休業状態にならないといいのですが…。

私も連作短編を期待していたので、第2話が1話目と全く関係なかったので、ちょっとがっかりしたのですが(表紙のふてぶてしいモノレールねこがとても可愛いので、別のエピソードを期待しちゃいました)、どのお話も心に沁みて、楽しめました。
連作でなくても、底辺に流れているものが同じ…という印象で、一冊の本としてのまとまりも感じられました。
3. Posted by ERI   2007年01月10日 21:27
こんばんは!!TBさせていただいたのですが、反映されているでしょうか。
この短編集、どれも優しい味わいで、加納さんの魅力がたっぷり味わえました。読んでいる間中、ほのぼのした気持ちでした。
これはやあhり、ロクダナシの魅力なんでしょうかね?
4. Posted by 小葉   2007年01月11日 11:11
>ERIさん
この本の直前に読んだ東野圭吾さんの「さまよう刃」で、どんよりした気分になっていたので、良い清涼剤になりました。
こういう暖かい話は、ほっとできます。
5. Posted by 藍色   2007年01月25日 12:24
こんにちは。
とってもハートウォーミングな短編集でした。
心に残る名作揃いでしたね。
ロクデナシたちの理由に、ほろっとさせられました。
6. Posted by 小葉   2007年01月25日 19:39
>藍色さん
あのロクデナシ親父を変えるのだから、
孫の威力っていうのはすごいですね。
でもうちの義父を見ていると、分かる気がします。
7. Posted by ゆう   2007年03月28日 16:19
こんにちは。小葉さん♪
どの作品も気持ちのよい余韻が残りましたよね♪
私が好きだったのは「ロクデナシのクソオヤジ」の話です(笑)
8. Posted by 小葉   2007年03月29日 10:06
>ゆうさん
ロクデナシたちは良い味でした。
でも身近にいると、困りそう。

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