2007年02月02日

「フィッシュストーリー」伊坂幸太郎

『動物園のエンジン』『サクリファイス』『フィッシュストーリー』『ポテチ』の4編。
帯に「伊坂作品を彩る名脇役たちが巻き込まれる、新たな事件の数々」とあるように、他の作品で登場した人物がいろいろ出てきます。それはそれで嬉しいのですが、読んだそばから忘れていく私には、「この人はどんな人だったっけ」というもどかしさが勝ってしまって、それぞれのお話そのものに集中できなかったのが残念でした。他の作品でどんな役割をしていたかなんて、わかってなくても十分に楽しめるお話なのに。
表題作が好きでした。繋がっていく感じ。
そして『ポテチ』…双子の野球漫画とか、味違いのポテトチップスとか、小物の使い方が流石です。双子の野球漫画、読んでないなぁ。

フィッシュストーリー ★★★☆_
内容(「MARC」データベースより)
あの作品に登場した脇役達の日常は? 人気の高い「あの人」が、今度は主役に! 小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。


以下はとりとめもない話や覚え書き。
ネタばれも含みますので、未読の方はご遠慮ください。

私の第一次伊坂ブームは2004年の夏で『オーデュポンの祈り』『重力ピエロ』『ラッシュライフ』『陽気なギャングが地球を回す』『アヒルと鴨のコインロッカー』を一気に読み、その後は新刊が出るたびに読んできました。(※アンソロジー以外)
2004年というと、ちょうど読書メモをつけていなかった時期。
メモをしていても忘れがちなのですから、それさえしていないとなると、漠然とした雰囲気と好きだったかどうかということしか残っていません。伊坂小説の登場人物の名前も、カカシの「優午」と死神の「千葉」ぐらいしか覚えていない。
そんな記憶力のない私ですが、それでもいくつか発見できました。
『サクリファイス』を読んでいて、「黒澤」ってどっかに出てきたなぁと、思い当たった『ラッシュライフ』をチェック。いました、泥棒の黒澤。『動物園のエンジン』に登場する河原崎の名前も発見。『フィッシュストーリー』の飛行機に乗り合わせた老夫婦はきっと『サクリファイス』の黒澤が回想する、これも『ラッシュライフ』に出てきたご夫婦ですね。『ポテチ』の今村忠司は落ちる林檎から引力を思いついた若者。
そして『動物園のエンジン』にちょこっと登場するのは、どうも『オーデュボンの祈り』の伊藤のようです。
分かったのはこれくらい。他にもありましたらコメントをお願いします。

ところで、『動物園のエンジン』の中に、オオカミは『Wolf』で、逆にすると『Flow』小川になる…という箇所があります。
そしてこれは長女が見つけたことなのですが、伊坂幸太郎『isakakotaro』を逆にすると『oratokakasi』オラとカカシになります。カカシと言えば、『オーデュボンの祈り』の優午。彼は伊坂作品のいろんなところにちょこっと出演しています。
『isakakotaro』と『oratokakasi』…単なる偶然? それとも意図したもの? これに関しても、情報がありましたらお願いします。


<主な登場人物の覚え書き>
「動物園のエンジン」
河原崎、恩田、永沢、伊藤、私
「サクリファイス」
黒澤、柿本、花江、陽一郎、周造、山田、文吉、唄子
「フィッシュストーリー」
雅史、橘麻美、瀬川、老夫婦、ハイジャック犯、
バンドメンバー(繁樹、亮二、五郎、鉄夫)、岡崎、谷
「ポテチ」
今村忠司、大西若葉、中村、黒澤、今村の母、
落合修輔、幼顔の彼女、尾崎、監督


ラッシュライフ オーデュボンの祈り


<2/4 追記>
伊坂幸太郎ファンサイト無重力ピエロの「ISAKA World」というコンテンツで作品間リンクが解説されています。すごい。作ってくれた方に感謝。

pleiades91 at 19:32│Comments(8)TrackBack(12)伊坂幸太郎 

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この記事へのコメント

1. Posted by 藍色   2007年02月15日 12:42
小葉さん、こんにちは。
今回も伊坂さんらしい軽妙な会話が楽しめましたね。
こちらのファンサイトのリンク、行ってみてビックリ!。
忘れてたことをかなり思い出せました。
伊坂幸太郎の逆も、「キサトア」以来の衝撃でした。
案山子がしゃべる…って、そこから発想されたのでしょうか!?。

2. Posted by 小葉   2007年02月15日 20:11
>藍色さん
ファンサイトってすごいですね。
私もびっくりでした。
伊坂さんのペンネームは、西村京太郎と同画数の漢字を選んでたというのが、ウィキペディアにも出ています。
カカシについては偶然なのか、意図したものなのか…。
3. Posted by リサ   2007年02月15日 23:24
伊坂さんはいろんな不思議がいっぱいつまってます!
毎回驚かされますね〜。
そしてまた伊坂ファン度がぐっと上がっていくのです。
ファンサイト、私も見てきましたー。
すごい!わかりやすいですね。これは重宝しそうです。
4. Posted by 小葉   2007年02月16日 09:28
>リサさん
伊坂さんの新しい作品を読むたびに、こいつは何処かで見たような…という人物が出てきて旧作品で確認したくなります。
作品間リンクって、知らなくてもOKだけど、分かればより楽しい。
5. Posted by june   2007年02月25日 22:51
私も、リンク探しに夢中になって、途中ではたと「なにやってるんだ?純粋にこれを楽しんでないんじゃないか?」と考えてしまいました。
でも、やっぱり伊坂さんの世界に浸ることができるので、こういうのは楽しみにしてしまいます。私も表題作が一番好きです。つながっていく感じと、そのスケールにやられました。

それにしても伊坂さんのペンネーム、娘さんの大発見かも。
6. Posted by 小葉   2007年02月26日 09:31
>juneさん
記憶力のいい人は、「お、これはあの作品の○○だ」とぱっと思う浮かべられるのでしょうか? 私の場合、「こういう人がいた気がするなぁ、どの作品だったかなぁ」ともやもやしてしまいます。
それはそれで楽しいのですが。
ペンネームは、意図したものなら、さすが!って感じですし、偶然なら、すごい!ですよね。
7. Posted by EKKO   2007年03月10日 23:27
こんばんは♪
私も表題作が好きでした。
伊坂さんのペンネームのこと、娘さん凄い発見ですね!
TBさせていただきました。
8. Posted by 小葉   2007年03月11日 20:38
>EKKOさん
表題作が好きっていう人、多いですね。
さすが表題作だけあります。

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