企画参加

2007年01月23日

たらいまわし・本のTB企画 第30回「フシギとあやし」

tara30
「たらいまわし・本のTB企画」たら本とは、御題から思い浮かべた本を挙げ、トラックバックするだけ。参加資格は特にないようです。(私もある時ふらっと参入)期限もなし。御題にピンときた方は左のきつねをクリックし、参加してみてください。

記念すべき第30回の主催者は、たら本発起人AZ::Blog はんなり、あずき色のoverQさんです。こういう機会を与えてくださってありがとうございます。

今回の御題は「フシギとあやし」
まずは主催者のお言葉を。
人類がコトバによって伝えてきたもの…古来よりその多くが、フシギとあやし。ギリシャ神話、老荘、古事記、アラビアンナイト。
ニンゲンって生き物は、不思議なこと、怪異なことが大好き。
  (中略)
たら本30。
フシギな話、幻想怪異譚、オバケ妖怪、奇妙な出来事など…古今東西老若南北を問わず、「フシギとあやし」にまつわる本をご紹介くださいませ。

最近読んだ本の中からと、ぱっと思い浮かべた作品、ワルツさんが挙げていらっしゃる作家さんと重なっていました。続きを読む

2006年10月29日

たらいまわし・本のTB企画 第28回「あなたの街が舞台となった本」

tara28「たらいまわし・本のTB企画」 第28回の主催者はきみ駒、ほっこり。のきみ駒さんです。今回の御題は「あなたの街が舞台となった本」 副タイトル「お国自慢大会」
自分がよく知っている、慣れ親しんだ街が舞台となった物語は、思い入れが5割増しになるように思いませんか?その土地の空気とか温度とか匂いとか、そういうのがダイレクトに感じられるからかもしれませんね。またその街の言葉が、素直に胸に響くからかもしれません。
このお題を思い付いたのは、単純に「皆さん、どこの人なんだろう?」って興味を持ったから。
でももちろん「その街」は、あなたの生まれ故郷でもいいし、今住んでいる場所でもいいし、かつて訪れた思い出深い土地でもかまいません。
本とともに、その街に対する思い入れやなんかも教えて頂ければ嬉しく思います。


地方だと、小説の舞台になることはめったにありません。だから知っている地名が出てくると、とっても嬉しい。つい最近読んだ 「ブラバン」に、ちょこっと地元の地名(道後温泉)が出てきただけで、好感度2割増しになりました。(※「ブラバン」の主たる舞台は広島)

私が生まれ育ったのは愛媛県松山市。続きを読む

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2006年09月11日

たらいまわし・本のTB企画 第27回「ウォーターワールドを描く本」

tarabatarabdb

「たらいまわし・本のTB企画」 第27回の主催者はイタリアごろごろ猫記のねるさんです。今回の御題は「ウォーターワールドを描く本」

 初めての生命は水から産まれ、生き物は水なしに生き延びれない。でも、同時に水の大きな塊は不安にさせる存在でもある。常に流動する水の中で通常のバランス感覚を保つのは難しい(河童や魚は別ですが)。そこには陸とは違う別世界がある、と思ったりするわけです。
 そこで、海、川、湖、運河、雨、洪水、台風(結局何でもあり)など、水のある場所「ウォーター・ワールド」を印象的に描いた本を教えていただけたら、とこんなお題にしてみました。


「水」ということで、一番に思いついたのは
合唱組曲「水のいのち」(高野喜久雄作詞 高田三郎作曲)でした。
「雨」「水たまり」「川」「海」「海よ」という5曲から成っています。
詞の情景を思い浮かべながら「水」を表現しようと歌った若き日を思い出します。
楽譜も一応「本」かな? とりあえず貼っておきます。

混声合唱 水のいのち

さて、一般的な「本」に移りましょう。続きを読む

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2006年07月05日

新潮文庫の100冊 2006

各社文庫の夏の100冊のキャンペーンが始まったようです。
新潮文庫の100冊 2006の特製マスコットがかわいい。是非GETしたいものです。
さて、とあるブログで「新潮文庫の100冊 2006」バトンというのを見かけました。
バトンというのはあまり好きではないのですが、これはちょっと面白そうだったので勝手に拾ってみました。

「新潮文庫の100冊 2006」バトン
※ルール※
既読=○、未読=×。途中までや読んだかどうか記憶が曖昧なものは△。
短編集は、表題作を読んでいるか否かで判断。

私の場合、「読んだという記憶はあるが、内容は全く覚えていない」…というのも沢山ありますが、とりあえず「読んだ記憶」があるものには○をしました。




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2006年05月23日

たらいまわし・本のTB企画 第24回 「五感で感じる文学」

tarabatarabdb

「たらいまわし・本のTB企画」…しばらくお休みしていました。前回の参加が14回だったので、ほとんど一年振りぐらいになります。

第24回の主催者は Ciel Bleuの四季さん。御題は 「五感で感じる文学」


カレーライフ
まずは、竹内真さんの「カレーライフ」
言うまでもなく、味覚。そして嗅覚もでしょうか。
読めばカレーが食べたくなります。
「ラフテーカレー」や「おでんカレー」を実際に味わえないのが残念でなりません。
そしてカレーを食べると、この本を思い出します。


麦ふみクーツェ
いしいしんじさんの「麦ふみクーチェ」
「とん、たたん、とん」というリズムがとても印象的。
陽気な、でもどことなく寂しげな吹奏楽団の演奏が聞こえてきそうです。


みどりのゆび
モーリス・ドリュオンの「みどりのゆび」
大砲から飛び出す花々、
色とりどりの花に覆われた病院の壁、
天へと伸びていく緑の蔓のはしご etc。
童話って挿し絵があるからでしょうか、
その情景とともに、お話の断片をけっこう覚えています。


そして、この「五感で感じる文学」というテーマで
最初に思いついたのは、これでした。
智恵子抄
高村光太郎「智恵子抄」
ほんの日記のブラッドさんも紹介されておられる「レモン哀歌」の
 「わたしの手からとつた一つのレモンを
  あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
  トパアズ色の香気が立つ」
この箇所。
レモンの黄色、ひんやりとした手触り
白い歯、レモンに歯を立てる幽かな音、
酸っぱい味と涼しげな香り。
この短い一節は五感の全てで味わえるんだとあらためて気づきました。


レモンと言えば、梶井基次郎の「檸檬」
檸檬
学生時代に読みました。もう20年以上前。
梶井の小説は取り立てて好きではなかったし、
あまり面白いとも思いませんでした。
でも当時「好きだった小説」の多くは忘れてしまっているのに、
「檸檬」の中の幾つかのシーンは今でも覚えています。
積み上げられた本の上に置かれた檸檬爆弾や
屍の上に根を張る満開の桜など。

印象的な情景はいつまでも心に残ります。


ところで、情景は覚えているのだけれど、
何の本なのか思い出せないというのもあります。
からっからに乾いた暑い空気の中に消えていく動物や人間。
「草いきれ」という言葉が出てきたような、こなかったような。
おそらく安部公房だったと思うのですが、
猛暑&大干魃で人間が蒸発するという話。(だった気がする)
あれは、何という小説の一シーンだったんだろう?

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2005年06月28日

たらいまわし・本のTB企画 第14回 「時の文学!」

tarabatarabdb
「たらいまわし・本のTB企画」 第14回の主催者は Breezy daysのsa-kiさん。御題は 「時の文学!」

 何十年も何百年も、いえ千年以上前に誰かが書いた言葉を、現在を生きている私が読んでいるという不思議。そしてまた一冊の本からそれを読んだ頃の自分に引き戻されることがあります。そう思うとあらゆる書物が「時の文学」と言えそう。

 福永武彦という作家に出会ったのは大学入学後でした。そして大学時代には彼の小説を読み漁りました。当時は書店に10冊以上並んでいた彼の著書(新潮文庫)も今やほとんど見かけなくなりました。たまに彼の名前を目にすると、大学での日々がふっと頭の片隅を過ぎります。
 まずはそんな福永武彦の作品から。
「死の島 (上)」 「死の島 (下)」
 20年以上前に一度読んだきりで、恥ずかしながら内容についてはあまり覚えていないのです。原爆が一つのテーマとなっており(「死の島」は「広島」とつながっています)、過去と現在とが交錯する不思議な文章でした。
 残念ながら、現在入手は難しいようです。


二十億光年の孤独
二十億光年の孤独

このタイトルだけでもう「時の文学」って感じです。
谷川俊太郎さんの言葉が紡ぎ出す悠久の時間と無限の空間。
透明な過去の駅の遺失物係……なつかしさとかなしさと。
日本語ってなんて美しいんだろう。



モモ
モモ
他にもいろいろな人が取り上げていらっしゃいますが、
やはり「時間」といえばこれ。

我が家には「モモ」についてのちょっとしたエピソードがあり、
そのことをweb日記に書いたことがありました。
今から6年前、娘たちは小学3年生でした。


 時間の花/ 1999年09月20日(月)

ミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる“時間の花”

映画(ビデオ)を見て本も読んでみたいという娘たち。
本棚から私が十数年前に買って読んだ、
埃をかぶっていた「モモ」を取り出しました。
なつかしさにパラパラとめくっていたら、はらりと何かが落ちました。

薄いピンク(だったと思われる)の押し花でした。
いつからそこにはさまっていたのでしょうか?

その花を押したのはおそらく何年か前の私なのでしょう。
でも、いくら記憶を手繰りよせようとしても、思い出せません。

私はそっとその花を「モモ」のページの間に戻しました。

「ママ、ご本にお花がはさまってるよ。何の花かな?」
「“時間の花”じゃない?」

 娘とのこんな会話が楽しめました。

「モモ」のページの間で何年も過ごしたその花は、
本当に“時間の花”と言えるかもしれません。

以上が6年前に書いた文章です。
その押し花は今も「モモ」のページの間で眠っているはず。

2005年06月20日

伊坂幸太郎作品My Best3

 トラキチさん主催のMy Best Books!の企画に参加させていただきます。

 伊坂幸太郎作品のMy Best 3は
1位 陽気なギャングが地球を回す
陽気なギャングが地球を回す

 とにかく楽しめました。作品中に散らばっていた鍵が、終盤で次々と鍵穴にぴったりとはまっていく快感! 登場人物たちも大好きでした。

2位 オーデュボンの祈り
オーデュボンの祈り

 これはミステリー? それともファンタジー? しゃぺる案山子なんかが出てくる割になんか現実的で、不思議な味わいでした。島にないものが証されるラストも納得できるものでした。
 そして、他の作品の中に「未来を予言する案山子」が登場するたびに、「あぁ、ここにも優午が…」と懐かしく思うのです。

3位 ラッシュライフ
ラッシュライフ

 読み終わった後、流れを図表にしてみたいと思いましたが、思っただけで果たせてはいません。



 伊坂さんの作品との出会いは昨年7月。図書館で「重力ピエロ」と「オーデュポンの祈り」を借りて読み、これはただ者ではないと思いました。8月には「ラッシュライフ」「陽気なギャングが地球を回す」「アヒルと鴨のコインロッカー」を借り、10月にやっと「チルドレン」を借りることが出来、図書館にある伊坂本は読み尽くしてしまいました。「グラスホッパー」は図書館に入るのを待ちきれず、購入して読みました。(しかし、買ったものの伊坂作品の中ではいちばん好みじゃなかったりします)

 伊坂作品を読んだ2004年はネット上から消えていた(ROM専の)時期でして、このblogに伊坂さんの作品の記事はありません。この機会に伊坂作品についてほんのちょこっとですが、語ることができて嬉しかったです。

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2005年05月16日

たらいまわし・本のTB企画「第13回 「美しく妖しく… 夜の文学」

tarabatarabdb
「たらいまわし・本のTB企画」…前回に続き2度目の参加です。
第13回の主催者は Ciel Bleuの四季さん。御題は 「美しく妖しく… 夜の文学」

この闇と光
 「美しく妖しく」という形容詞から私が連想する作家さんは服部まゆみさん。
 「闇」は「夜」に通じるということで、「この闇と光」を。
 幼い頃から別荘に幽閉された美しい盲目のレイア。優しい「おとうさま」と、意地悪なダフネとの3人だけの世界。美しい音楽と物語と闇の中で、静かに日々が過ぎてゆく。
 闇の世界から光の世界への転換には目がくらみそうになります。私が服部ワールドにはまりこむきっかけとなった一冊です。


ラジオスター レストラン
 寮美千子さんの「ラジオスターレストラン」は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を彷彿とさせるような、美しい夜空・宇宙が描かれています。
 ペルセウス流星群が降り注ぐ8月の星祭りの晩、少年ユーリは禁をおかして神聖なギガント山に入り、いつしかたどり着いたのは、ラジオスターレストラン。
 ユーリとともにしばしの時間旅行・銀河旅行を楽しめます。描き出されるイメージの世界に圧倒され、“物語”というよりも美しい“詩”を読んだような読後感を味わった一冊でした。


東亰異聞
 小野不由美さんの「東亰異聞」
 「屍鬼」とどちらにしようかと迷ったのですが、「妖」の漢字が似合うのはこちらでしょうか。
 帝都・東亰。その誕生から29年、夜の闇の中から浮かび上がる、火炎魔人、闇御前、人魂売り……。黒衣の人形遣いと美しい娘の人形が夜の闇と人の心の闇に誘ってくれます。


宙(そら)の名前
 最後に、「文学」というと語弊がありそうですが、「夜」で思い浮かべた一冊…「宙ノ名前」
 時々眺めては夜の風景の美しさとともに、日本語の美しさを堪能しています。続きを読む

2005年04月20日

たらいまわし・本のTB企画「第12回 爽やかな春に読みたい青春小説」

tarabatarabdb
「たらいまわし・本のTB企画」に参加させていただきます。初めての参加で少し緊張しています。
第12回の主催者は あいらブックス!のみらくるさんで、御題は「爽やかな春に読みたい青春小説」


風に桜の舞う道で自転車少年記
 青春小説というと思い浮かべるのは竹内真さんです。
 彼の作品はどれも若々しいパワーに満ちていますが、その中でも春に読みたいとなると、桜並木のシーンで始まる「風に桜の舞う道で」でしょう。桜花寮という予備校でともに一年間を過ごした10人の仲間たちとその十年後の物語です。
 そして「自転車少年記」。‘少年記’とありますが、二人の少年の4歳から29歳までが自転車との関わりを軸に描かれており、メインはやはり高校・大学時代。自転車、友情、ほのかな恋。青春小説と言うに相応しいと思います。


六番目の小夜子
 高校時代を描くことには定評のある恩田陸さん。
 先日第2回本屋大賞を受賞した「夜のピクニック」も良質な青春小説と思いますが、これは秋に読みたいということで、春に読むなら「六番目の小夜子」
 ‘転校生’というのはどこか謎めいた、憧れを抱かせる響きがあります。‘学校’という場が持つ不安や焦燥を形にしたような一冊だと思います。舞台を中学校に変えてドラマ化もされましたが、やはり高校の方がしっくりします。


ぼくは悪党になりたいぼくは勉強ができない
 「ぼくは悪党になりたい」(笹生陽子)
 「ぼくは勉強ができない」(山田詠美)
 よく似たタイトルのこの二つの小説は、どちらも父親のいない17歳の男子高校生が主人公。書かれた時期に10年の隔たりがあり、主人公たちの性格も全く違いますが、両方とも爽やかな気分で読み終えることができます。タイトルや設定が似ているのは笹生陽子さんが「ぼくは勉強ができない」を意識して書かれたといことなのでしょうか? どうなんだろう?


下妻物語?ヤンキーちゃんとロリータちゃん私家版 青春デンデケデケデケ
 「青春」という言葉から思い浮かべた小説は他にもいくつかあるのですが、楽しく読めるという点でオススメな2冊を。
 嶽元野ばらさんの「下妻物語」は、ヤンキーちゃん:イチゴと、ロリータちゃん:桃子の奇妙な友情がなんとも微笑ましいです。ロリータも族も、私には縁遠い世界ですが、若さならではのこだわりに何かしら懐かしさを覚えました。
 芦原すなおさんの「青春デンデケデケデケ」には1960年代の四国の田舎の高校生がコミカルに描かれています。純朴で不器用な男子高校生たちに古き良き時代…という言葉を思い浮かべます。 


楽隊のうさぎ
うさぎとトランペット 中学校の吹奏楽部が舞台となっている「楽隊のうさぎ」(中沢けい)は、少し青春期には早いかもしれません。でも高校時代コーラス部に所属していた私は、パート練習やコンクールの様子など当時を懐かしく思い出させる要素が随所にちりばめられているこの小説から、やはり‘青春’という言葉を連想します。
 「うさぎとトランペット」には花の木中学校吹奏楽部のOBたちのその後が描かれています。でもこちらは主人公が小学生と、ますます‘青春小説’からは離れてしまいますが…。


指の音楽
 これまで取り上げた小説のほとんどは爽やか・はつらつ系ですが(「六番目の小夜子」のみちょっと色合いが違います)、しっとりと青春期を描いた作品として思い浮かべるのが最近読んだ志賀泉さんの「指の音楽」
 美術系大学を舞台とし、心に傷を負った青年たちの姿が美しい情景とともに淡々とした筆致で描かれています。桜の下の和紙の茶室の中でお茶をいただきたいものです。


がんばっていきまっしょい
 最後に、私にとっての青春そのもの…「がんばっていきまっしょい」
 著者の敷村良子さんは高校時代のクラスメイトです。
 「がんばっていきまっしょい」はフィクションではありますが、そこに描かれる高校生活はとてもリアルで、私が3年間を過ごした高校の空気がそのままそこに封じられているようです。この本を開く時、まるで高校時代のアルバムを開くかのように当時がよみがえります。照れながら叫んでいた「がんばっていきまっしょい」「しょい」というかけ声も懐かしい。

2005年04月12日

文学の中の植物

◆Ahaha堂おばはん本舗◆ 「文学作品の中の植物」の企画に参加させていただきました。
 本のタイトルからこのblog内の記事にリンクしています。

<小説・童話>
●タンポポ
 小説に描かれた植物ということで、最初に思い浮かべたのは、大好きな『ななつのこ』(加納朋子)のタンポポ。このブログにタンポポの写真を載せちゃっているぐらいですから。
 宮部みゆきさんの初期の短編にタンポポコーヒーが出てきた気がするのですが、どの話だったか失念。

●桜
 桜で一番に思いつくのは「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」で始まる『桜の樹の下には』(梶井基次郎/『檸檬』に収載)。学生時代にこの掌編を読んだときは衝撃でした。
 それから舞い散る桜のシーンで始まる『遠い約束』(光原百合)、『風に桜の舞う道で』(竹内真)。前者は大学、後者は予備校が舞台の青春もの。余談ですが、この二つを思い浮かべたときに頭の中で流れていたBGMはユーミンの「春よ、こい」。この歌詞が娘たちの中2の国語の教科書に載っていました。(なぜか曲のイメージは桜なのに、歌詞に登場する花は沈丁花だったりする)
 『りかさん』(梨木香歩)に登場する桜の老木もとっても印象的です。
 『桜さがし』(柴田よしき)もタイトルになってるぐらいだから、桜が出てきたはず。でも桜のシーンを覚えていないなぁ。
 二本の桜の若木の1年を同じ角度から撮影し、桜のきょうだいがしゃべっているような言葉をつけた『ふたごのき』という写真絵本(文:谷川俊太郎 写真:柿崎一馬)もお気に入りの一冊です。

●百日紅
 「私は百日紅の木に憑かれていた」という一文で始まるのは『草の花』(福永武彦)。たしかにさるがすべるってぐらいつるつるしている木肌ですので、主人公が撫でたくなる気持ちもわかります。福永は私が大学時代に傾倒していた作家さん。『家守綺譚』(梨木香歩)に百日紅が出てきたときは、『草の花』を思い出してちょっぴり嬉しかった私です。

●麦
『リセット』(北村薫)の麦畑のシーン、大好きです。私も麦の黒穂で遊んだ思い出があります。

●百合
『黄昏の百合の骨』(恩田陸)
百合の匂いが漂う作品でした。(←こう書いてから、「あぁ、こういう意味にもとれる」と思ってしまった…)

●野菊 ●りんどう
『野菊の墓』伊藤左千夫
「民さんは野菊のような人だ」「政夫さんはりんどうのような人だ」

●バラ ●バオバブ
『星の王子さま』(サン・テグジュペリ)といえば、バラとバオバブの木。バオバブの木って本当にあるんですね。空想上の植物かと思っていたのでTVで見たときは驚きました。

●彼岸花
『ごんぎつね』(新美南吉)
たしか、兵十のおっかさんの葬列の場面で彼岸花が出てきたかと記憶しています。
切り絵の挿し絵が添えられていたような…。

何の植物っていうのじゃないけれど、直物系の童話で『みどりのゆび』(モーリス・ドリュオン)も好きだったお話です。

<詩・俳句>
●菜の花
 「いちめんのなのはな」が延々と続く『風景 純銀もざいく』(山村暮鳥)ははずせません。最後の一行だけ違うんですよね。「やめるはひるのつき」とかって。そこがまたいい。
 同じくひらがなだけの詩で『ことばあそびうた』(谷川俊太郎)にある『ののはな』も春の野の情景。「なずな なのはな なもないのばな」
 中原中也の『春と赤ン坊』。
「菜の花畑で眠つてゐるのは……
 菜の花畑で吹かれてゐるのは……
 赤ン坊ではないでせうか?」
この詩の中の「走つてゆくのは、自転車々々々」をずっと「じてんしゃ しゃしゃしゃ」だと思いこんでいた私。その事とともに、記憶に残っている詩です。

●落葉松
『落葉松』(北原白秋)
「からまつはさびしかりけり。たびゆくはさびしかりけり」

●あらせいとう
『わたしを束ねないで』(新川和江)
「わたしを束ねないで あらせいとうの花のように」
あらせいとうってストックのことだったんですね。中学校の国語の教科書に載っていた詩です。

●鶏頭
『鶏頭の十四五本もありぬべし』正岡子規
おばかな私はこの句を読んだとき、十数羽の鶏のとさかが並んでいる光景を思い浮かべました。(それで国語のテストでこの句の季語がわからなかったのよ。季語がないと思ったのよ。遠き日の思ひ出…) 植物のケイトウですってば。


<ここで紹介した書籍> 興味を持った方はamazonのレビューをどうぞ。
ななつのこ 檸檬 遠い約束 風に桜の舞う道で りかさん 桜さがし ふたごのき 草の花 家守綺譚 リセット 黄昏の百合の骨 野菊の墓 星の王子さま ごんぎつね みどりのゆび ことばあそびうた 

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