東野圭吾

2006年12月31日

「さまよう刃」東野圭吾

あまりにもやるせない。罪悪感というものが欠落したかのような若者達。悔い改めることを知らない彼ら。被害者やその家族の地獄。読むのが辛かったです。

『白夜行』には罪を犯してしまう人間の哀しさが描かれていました。でも、最近読んだ東野作品は『赤い指』も『さまよう刃』も、少年達が理解を超えた存在に描かれているように思いました。そしてニュースを賑わしている今の日本の少年犯罪のいくつかも、そういう様相を見せています。私は答えが欲しかったのかもしれません。なぜ少年達がこうなったのか。しかし、本書にその答えを見つけることはできませんでした。少年法にも焦点は当てられていましたが、それだけではないと思うのです。

さまよう刃 ★★★☆_

出版社 / 著者からの内容紹介
蹂躙され殺された娘の復讐のため、父は犯人の一人を殺害し逃亡する。「遺族による復讐殺人」としてマスコミも大きく取り上げる。遺族に裁く権利はあるのか? 社会、マスコミそして警察まで巻き込んだ人々の心を揺さぶる復讐行の結末は!?


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2006年10月24日

「赤い指」東野圭吾

展開が気になるのと、会話文が多いので読みやすく、まさに一気読みでした。ただ、重いテーマであるにもかかわらず、その読みやすさ故かどこか軽い印象でした。前原家の家族(特に八重子と直巳の描かれ方)が、ぞんざいな感じ。

加賀刑事のシリーズは「悪意」「卒業」「眠りの森」「嘘をもう一つだけ」が既読ですが、どれも6〜7年前に読んだものなので、松宮刑事やお父さんのことなど、全く記憶にありません。(未読の中に登場したのかもしれませんが)ただ、クールで切れ者という加賀刑事のイメージだけは残っており、この事件においても然りでした。

赤い指 ★★★☆
内容(「BOOK」データベースより)
犯罪を越えたその先に、本当の闇がある。二日間の悪夢と、孤独な愛情の物語。

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2006年05月25日

「容疑者Xの献身」東野圭吾

 高校の数学教師である石神哲哉は、毎朝少し遠回りをして小さな弁当屋『べんてん亭』でおまかせ弁当を買う。彼は店員の花岡靖子に密かに思いを寄せていた。その靖子のもとに5年前に離婚した夫:富樫慎二が訪ねてきたことが、殺人事件の発端となる。
 警視庁捜査一課の草薙俊平が事件を担当し、その友人の物理学者:湯川学がその謎にせまる。
 直木賞受賞作。

 泣きました。
 「探偵ガリレオ」「予知夢」の湯川学のシリーズということだったので、2005年の「このミス」1位と知ったときは、ちょっと意外でした。これまでの湯川シリーズは面白くはあるけれど、「このミス」の上位になったり、直木賞を取るような感じではないと思っていたので。
 でも読んで納得。とてもよかったです。話のテンポのよさ、伏線、そして人間の哀しさ。
 作中に「盲点」という言葉がありますが、私にとっては、「湯川シリーズ」という先入観がまさに盲点。やられました。泣かされました。
 
容疑者Xの献身 ★★★★☆

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2002年11月10日

「トキオ」東野圭吾

 宮本拓実と妻:麗子の一人息子:時生は中学卒業間近にグレゴリウス症候群という遺伝病を発症し、高校にはいるとすぐに入院した。そのまま徐々に身体機能を失っていき、最期の時を迎えようとしていた。拓実は麗子に告げた。「ずっと昔、俺はあいつに会ってるんだ。」
 所謂タイムトラベル物ですね。結論は分かっているものの、泣かされました。過去の舞台となっている拓実が23才の頃というのが、著者と同年代の私には、とても懐かしく感じられました。
トキオ
東野 圭吾
講談社 2002-07


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2002年10月30日

「レイクサイド The Lakesade Murder Case」東野圭吾

 姫神湖別荘地にて、子供の中学受験を控えた4家族が合宿を行っていた。並木俊介の部下であり愛人である高階英里子がそこに訪れ、殺害される。手を下したのは俊介の妻:美菜子だと言うが…。
 久々にドロドロ系のミステリーを読みました。昨年暮れ以来、ファンタジーや児童書に走っていた私。(NYのテロの後、心情的にミステリー系の話を楽しめなくなってしまっていました)読み始めたときは最後まで読み通せるかな〜と思いましたが、流石に東野ミステリー、サクサクと読了。でもまだ「おもしろく」は読めないなぁ。
レイクサイド
東野 圭吾
実業之日本社 2002-03-16


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2002年08月02日

「超・殺人事件 −推理作家の苦悩」東野圭吾

 推理作家の舞台裏(※帯より)を描いた短編集。 超税金対策殺人事件/超理系殺人事件/超犯人当て小説殺人事件/超高齢化社会殺人事件/超予告小説殺人事件/超長編小説殺人事件/魔風館殺人事件(超最終回・ラスト五枚)/超読書機械殺人事件
 イマイチ読書にのれない今日この頃。そう、長編に疲れ、理系ミステリに辟易してたんだわ…なぁんてね。読書モードになれない状況でも(だからこそ?)楽しく読めました。超税金対策殺人事件はまさに舞台裏を見るようで、超長編小説殺人事件は全くもって頷いてしまうようなお話でした。「読者に読ませるには、とにかく大長編でなきゃならんのです。分厚いほんでなきゃいけないんです」あぁ、笑えたっと。
超・殺人事件 推理作家の苦悩
東野 圭吾
新潮社 2004-04


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2001年12月24日

「サンタのおばさん」東野圭吾

 フィンランドの小さな村、世界中の支部からサンタが集まっての会議。この日は新しいアメリカ・サンタを決定することになっていた。そのためには全員の承認が必要だ。そして今回の後任サンタ候補は女性だった。
 『片想い』で扱われていたジェンダーの問題が、よりわかりやすくやさしい言葉で語られているように思いました。杉田比呂美さんの絵とよくあっています。‘日本サンタ’の言葉には思わず苦笑。
サンタのおばさん
東野 圭吾 杉田 比呂美
文芸春秋 2001-11


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2001年08月07日

「片想い」東野圭吾

 帝都大アメリカンフットボール部の同窓会の帰り道、西脇哲朗はマネージャーだった日浦美月に出会うが、彼女は男の姿と声になっていた。
 読みやすく、読ませるストーリー展開だとは思います。ラストはほろりとしました。でもいまひとつ物語を楽しみきれなかったのはなぜだろう?
片想い
東野 圭吾
文藝春秋 2004-08-04


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2000年10月08日

「予知夢」東野圭吾

 草薙俊介刑事が遭遇する不可思議な事件の謎(予知夢、幽霊、ポルターガイストなど)を、彼の友人である物理学者:湯川学が解き明かす。 夢想る ゆめみる/霊視る みえる/騒霊ぐ さわぐ/絞殺る しめる/予知る しる の5編収載。
「探偵ガリレオ」と同シリーズです。本書の最終話「予知る」のラストが、なんとも言えない余韻で、うまいなと感じさせます。「夢想る」中の“綱引き必勝法”を一度試してみたい。
予知夢
東野 圭吾
文芸春秋 2003-08


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2000年06月10日

「嘘をもうひとつだけ」東野圭吾

 刑事:加賀恭一郎が淡々と容疑者の嘘のほころびを解いてゆく。 嘘をもうひとつだけ/冷たい灼熱/第二の希望/狂った計算/友の助言 の短編5編。
 表題作の「嘘をもうひとつだけ」はバレエ団が関わっているとあって、「眠りの森」の雰囲気を思い出しました。他の4編は家庭の中の破綻といった感じかな。
嘘をもうひとつだけ
東野 圭吾
講談社 2003-02


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2000年05月16日

「しのぶセンセにサヨナラ 浪花少年探偵団・独立編」東野圭吾

 「浪花少年探偵団」の続編。25才の竹内しのぶは、小学校を休職し内地留学で兵庫県の大学に在学中。教え子の鉄平や郁夫は中学校に進学。それでもやっぱりしのぶセンセは事件を呼ぶ。 しのぶセンセは勉強中/しのぶセンセは暴走族/しのぶセンセの上京/しのぶセンセは入院中/しのぶセンセの引越/しのぶセンセの復活 の6編。
 “教師”という枠を出ているせいか、一段としのぶセンセの魅力に磨きがかかっている感じがします。著者の<あとがき>によると、しのぶセンセのシリーズはこれで終わりとか。う〜ん、残念です。東野センセ、気が変わりましたら、しのぶセンセのその後を書いてくださいませ。
しのぶセンセにサヨナラ 浪花少年探偵団・独立編
東野 圭吾
講談社 1996-12


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2000年05月07日

「眠りの森」東野圭吾

 高柳バレエ団の団員、朝岡未緒のもとに、同居人の斎藤葉瑠子が事務所に侵入した男を殺したという電話が入った。正当防衛と思われたが、男が強盗とは思えず、侵入の動機がわからない。加賀恭一郎は未緒に心惹かれつつ、事件を追う。
 加賀刑事シリーズ。楽しめました。
眠りの森
東野 圭吾
講談社 1992-04


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2000年05月03日

「浪花少年探偵団」東野圭吾

 ちょっと見は、丸顔の美人。でも言葉は汚く万事ががさつ。口も早いが手も早い、大路小学校六年五組の担任、竹内しのぶセンセ。彼女の行く先々に事件が待ち受ける。 しのぶセンセの推理/しのぶセンセと家なき子/しのぶセンセのお見合/しのぶセンセのクリスマス/しのぶセンセを仰げば尊し の5話が収録。
 しのぶセンセ他、クラスの子供たちや新藤刑事のキャラクターおよび、大阪弁が楽しいです。宮部みゆきさんの弁によると、しのぶセンセは「じゃりン子チエ」が大人になったときの姿に思えるとのこと。残念ながら、私は「じゃりン子チエ」を知らない。
浪花少年探偵団
東野 圭吾
講談社 1991-11


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参考:じゃりン子チエ (1)

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2000年04月21日

「卒業 雪月花殺人ゲーム」東野圭吾

 男女7人の大学生仲間の一人、牧村祥子が学生アパートの自室で手首を切って死んでいるのが発見された。相原沙都子と加賀恭一郎は彼女の死の謎を解こうとする。そして新たな殺人事件が起こる。
 「悪意」に登場する加賀刑事の大学時代の話。
卒業 雪月花殺人ゲーム
東野 圭吾
講談社 1989-05


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2000年02月08日

「悪意」東野圭吾

 人気作家:日高邦彦が自宅の書斎で殺害される。第一発見者である、日高の親友:野々口修の手記と刑事:加賀恭一郎の推理によって、事件の真相が明らかにされてゆく。
 流石東野さん、巧いです。面白かった。「悪意」はいつから芽生えたのか…。「悪意」の対義語がその出発点になっていたりすることも なきにしもあらず?
悪意
東野 圭吾
講談社 2001-01


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1999年12月21日

「白夜行」東野圭吾

 昭和40年代後半の大阪の下町の廃ビルの中で、50がらみの男が殺された。被害者の名は桐原洋介。桐原の息子:亮司と、事件の関係者と見られる西本文代の娘:雪穂を軸に20年の歳月を綴る。
 亮司・雪穂とほぼ同年代の私には、時代背景が懐かしく思い出された。同年代の作家は、こういうのがいい。「あの頃ぼくらはアホでした」というエッセイに書かれていた著者の中学・高校時代がこの中でも描かれていた。昭和50年代から平成にかけての犯罪史という読み方もできる。刑事:笹垣潤三が雪穂に初めて会ったとき、彼女が「風と共に去りぬ」を読んでいたというのが象徴的。随所に著者の巧さを感じる。
白夜行
東野 圭吾
集英社 2002-05


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参考:風と共に去りぬ (1)


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1999年10月11日

「パラレルワールド・ラブストーリー」東野圭吾

 バイテック社のMAC技術専門学校のリアリティ工学研究所に所属している敦賀崇史は、中学時代からの親友三輪智彦から恋人を紹介される。彼女は崇史が大学院在学中に電車で見かけ、心ひかれていた女性だった。
パラレルワールド・ラブストーリー
東野 圭吾
講談社 1998-03


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1999年08月25日

「あの頃ぼくらはアホでした」東野圭吾

 大阪生まれ、大阪育ちの著者の小学校から大学時代を振り返った青春期。ゴジラやブルースリーはまり、荒れに荒れたH中「狂気の二十四期生」の中でもまれ、服装自由校のF高校時代は万年金欠病。予備校を経てF大に入ったものの、似非理系人間の悲哀を味わい…。
 表題のとおり「アホ」なエピソードが続々登場。思わずくすっと笑ってしまう箇所も。
あの頃ぼくらはアホでした
東野 圭吾
集英社 1998-05


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1999年08月04日

「毒笑小説」東野圭吾

 表題の通り、ちょっと毒の効いたコミカルな短編ミステリ集。12の話が収録。
 私の好みは「つぐない」かな。「手作りマダム」も社宅奥様のありそうな話で、主婦には受けそう。
毒笑小説
東野 圭吾
集英社 1999-02


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1999年06月05日

「探偵ガリレオ」東野圭吾

 警視庁捜査一課の草薙俊平が遭遇する、死因不明の殺人事件。草薙の友人で、物理学者の湯川学が現場の状況から、その謎を解いてゆく。連作短編集。
探偵ガリレオ
東野 圭吾
文芸春秋 2002-02


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1999年03月21日

「変身」東野圭吾

 成瀬純一はたまたま入った近所の不動産屋で強盗事件に巻き込まれ、女の子をかばって犯人に頭を撃たれる。脳移植を施された純一は、3週間後に意識を取り戻すが、徐々にその人格が変化してゆく。
 東野さんのミステリーは読みやすいです。

変身
東野 圭吾
講談社 1994-06


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1999年03月06日

「名探偵の掟」東野圭吾

 大河原番三警部と名探偵天下一大五郎のドタバタ短編集。
コメディというか、パロディというか・・・。ミステリー小説を茶化して笑い飛ばしている。楽しく読めました。

名探偵の掟
東野 圭吾
講談社 1999-07


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1999年02月24日

「分身」東野圭吾

 鞠子と双葉・・・二人の物語が交互に語られる。母に疎んじられていると感じてきた鞠子。その母は火事で亡くなる。一方双葉の母は娘がTVに映ることを強く拒んでいた。しかし双葉が深夜のオーディション番組に出演したことで、パンドラの箱は開かれてしまった。

分身

「分身」東野圭吾 集英社文庫

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1999年02月22日

「放課後」東野圭吾

 私:前島は私立精華女子高等学校の数学教師で洋弓部の顧問。数日前から何者かからの殺意を感じている。そんな矢先、同僚の村橋が男子職員の更衣室で青酸入り缶ジュースを飲んで死亡する。更衣室は密室だった。
 第31回(昭和60年度)江戸川乱歩賞受賞作品。

放課後

「放課後」東野圭吾 講談社文庫 

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1999年02月14日

「秘密」東野圭吾

 杉田平介の妻:直子と小学6年生の娘:藻奈美は長野の実家に向かう途中にバス事故に遭う。藻奈美をかばい重傷を負った直子は平介に看取られ、息を引き取る。その数日後、意識を取り戻した藻奈美の口から出た言葉は・・・「あたし、藻奈美じゃないのよ。」
 泣けました。オススメ。

秘密

「秘密」東野圭吾 文春文庫 

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