三浦しをん

2007年06月18日

「三四郎はそれから門を出た」三浦しをん

タイトルからも察せられるように、読書に関するエッセイをまとめたもの。
読書に関する…って縛りがあるために、他のしをんさんのエッセイに比べてちょっと大人しい印象。

三四郎はそれから門を出た ★★★__ 
内容(「MARC」データベースより)
それでも本から離れられない-。人気作家にして筋金入りの活字中毒者、三浦しをんの秘密の日常。初の、ブックガイド&カルチャーエッセイ集。『Gag Bank』『朝日新聞』等に掲載したものに書き下ろしを加える。
(2007.6.15 読了)

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2006年11月07日

「風が強く吹いている」三浦しをん

陸上ブーム?

高校の陸上部を描いた佐藤多佳子さんの「一瞬の風になれ」で、すっかり高校生の「走り」に魅せられ、読了後しばし放心状態。もっともっと読みたい、「走る」若者達を見ていたい…そんな気持ちの時に本書の評判を聞きました。寄せ集めの即席陸上部で箱根駅伝を目指すという。既読者の評価は概ね高め。同じ「走り」を描いた作品を続けて読むのは、両者を比べてしまって良くないかなとも思いましたが、読みたい気持ちを抑えきれず、回ってくるまで数週間かかりそうな図書館の予約を取り消して書店で購入しました。

幸せ。こんなに素敵な本たちを続けて読めるなんて。読書は楽しい。
ひたむきに走ることは美しい。清々しい。泣けてくる。
似たモチーフの作品を続けて読んだことのマイナスは感じませんでした。むしろ相乗効果。「一瞬の風になれ」の片隅にいた誰かに、再会できたような感じ。

走、ハイジ、ジョージ、ジョータ、ムサ、神童、王子、キング、ユキ、ニコチャン…10人の愛称(※姓名は無理)や性格や誰がどこを走ったか、すらすら出てきます。登場人物を覚えるのが苦手な私にしては快挙。それくらい一人一人が生き生き描かれていました。

来年のお正月には箱根駅伝のTV中継を見よう。そして、ここは○○が走ったところだって、寛政大:竹青荘の面々を思い描こう。楽しみが一つできました。


ムサと走の妙に丁寧な会話がツボでした。
浮世絵を思わせるような装画も好き。

風が強く吹いている ★★★★★
内容(「MARC」データベースより)
奇跡のような出会いから、清瀬灰二と蔵原走は無謀にも陸上とかけ離れていた者たちと箱根駅伝に挑む。それぞれの「頂上」めざして…。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた、超ストレートな青春小説。


2006年10月26日

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん

「家族」の物語として読んでいました。いくつもの家族が描かれています。壊れてしまったような、壊れかけているようないくつもの「家族」。子どもの愛し方が分からない親たち。「血のつながり」を超えるもの、超えられないもの、断ち切られたもの、断ち切れないもの…。

女子高生の清海の言葉が妙に頭に残りました。「起きたら朝ご飯があるなんて、幼稚園生以来だよ」
今やこういう家族も珍しくはないのでしょうか。

登場人物も魅力的だし、読みやすく楽しめる本でした。でも「直木賞受賞作」という先入観のためか、今ひとつ物足りない感じ。「直木賞」なんて看板がなければもっと楽しめたんじゃないかな…って思いました。

まほろ駅前多田便利軒 ★★★☆
内容(「BOOK」データベースより)
東京のはずれに位置する“まほろ市”。この街の駅前でひっそり営まれる便利屋稼業。今日の依頼人は何をもちこんでくるのか。痛快無比。開巷有益。やがて切ない便利屋物語。
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2005年07月03日

「格闘する者に○」三浦しをん

格闘する者に○  藤崎可南子は文学部に通う女子大生。就職活動を始めなければならないがなかなかエンジンがかからない。友人の仁木や砂子も同様。漫画命の可南子は出版社の入社試験を受けることにする。
 藤崎家のお家騒動、西園寺さんとの恋の行方、そして就職戦線。

 三浦さんのエッセイを何冊か読みましたが、主人公の可南子はかなりご本人が反映されている感じ。漫画喫茶に入り浸ったり、古書店で衝動買いしたり、年配趣味だったり。もしかしてK談社や集A社や丸川書店の入社試験や面接なども筆者の体験? 臨場感がありました。それにしても就職活動って大変なんだ……。
 テンポが良いし、登場人物も生き生きしている。タイトル絶妙、序の文の使い方も上手いです。楽しく読めた一冊です。

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2005年05月26日

「しをんのしおり」「夢のような幸福」三浦しをん

しをんのしおり 夢のような幸福 Webマガジン Boiled Eggs Onlineで連載中の「しをんのしおり」をまとめたエッセイ。初出は「しをんのしおり」が2001.3〜2002.1、「夢のような幸福」が2001.12〜2003.3。
 内容は読書・漫画・映画・旅行・友人・家族(主に弟)・バクチク・妄想。

 翻訳サイトで「随筆」を英訳すると「Essay」が出てきます。でもこの2冊は「随筆」って感じじゃないんだなぁ。
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2001年07月02日

「月魚」三浦しをん

 古書店『無窮堂』の若い主人:本田真志喜。彼に密やかな思いを抱いている幼なじみの瀬名垣太一。二人はM県の山奥へ古本の買い付けに向かう。幼い頃の思い出を織り込みながら展開されてゆく表題作「月魚」と、瀬名垣と真志喜の高校時代を教師の視点から語った短編「水に沈んだ私の村」の2編。
 古式ゆかしい古本屋さんの裏側が覗けたようで、楽しかったです。若い著者がちょっと背伸びをしているような印象を受けた文体でした。‘父親’の描き方がもう一息かなぁ。でも著者の年齢を考えると、‘親’というのはこのように映っているものかもしれませんね。瀬名垣と真志喜の心情描写に、ふと福永武彦の『草の花』を思い浮かべたり。

月魚
三浦 しをん
角川書店 2004-05


by G-Tools


参考:草の花
草の花



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