若竹七海

2005年07月13日

「死んでも治らない 大道寺圭の事件簿」若竹七海

死んでも治らない 元刑事の作家:大道寺圭は、警察官をしていた頃に出くわした大馬鹿きわまりない犯罪者たちのエピソードをまとめた『死んでも治らない』という本を出す。
 死んでも治らない…大道寺を拉致した銀行強盗<トレイシー>は、あるホテルでの殺人事件を語り始める。
 猿には向かない職業…<お猿のジョージ>こと花巻譲二はしょぼい犯罪者。家でした娘のユカを連れ戻して欲しいと言う。
 殺しても死なない…神田靖という見知らぬ男から、小説の添削しして欲しいと原稿が送られてきた。
 転落と崩壊…急死した磯部隆仁の未完の「多摩愛猫家連続殺人事件」の原稿を引き継ぐことになった大道寺は磯部の資料を引き取りに虎火の山荘に向かった。
 泥棒の逆恨み…葉崎文化センターでの講演のためにやってきた大道寺だったが、二人組の<マーメイド>に拉致される。
 大道寺圭最後の事件簿1〜6…刑事:大道寺圭が遭遇した最後の事件は、藤野由貴というフリーライターの女性の殺人事件だった。

 「最後の事件簿1〜6」が5つの短編を挟み込むサンドウィッチのような形式になっています。そしてそれぞれの事件は「最後の事件簿」と関連しています。それぞれ独立した短編ですが、別の話の登場人物が他の話で出てきたりと、話が進むにつれて混乱してしまいました。時間と根性があればそれらを図式化したいところですが、暇はあるけれど根性がない。

 他のストーリーに他の本の登場人物が出てくるのは、若竹さんの本にはよくあることで、この本にも大道寺の幼馴染みとして「スクランブル」や「ぼくのミステリな日常」にも出てくる彦坂夏見が登場します。

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2001年11月02日

「悪いうさぎ」若竹七海

 葉村晶。31才。探偵事務所と契約しているフリーの調査員。彼女のもとに、家出中の女子高生:平ミチルを連れ戻して欲しいという依頼があった。その仕事中にとんだ災難に遭う葉村。退院したかと思うと今度はミチルの友人:滝沢美和が行方不明という…。
 派手な立ち回りもなく淡々と仕事をこなしつつも、一難去ってまた一難という感じの葉村晶です。「プレゼント」で葉村と出会ったときには、あまり好みじゃないな…というのが正直な感想でした。その後、若竹さんの毒と‘葉村’というキャラクターに慣れてきたのでしょうか、葉村シリーズも楽しめるようになってきました。
悪いうさぎ
若竹 七海
文芸春秋 2004-07


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2000年11月03日

「クール・キャンデー」若竹七海

 あたし:杉原渚の14才の誕生日の前日の7月20日の夜、良輔兄貴のお嫁さんである柚子さんが死んだ。あたしの最低の夏休みの幕開けだった。
 「ヴィラ・マグノリアの殺人」「古書店アゼリアの死体」と同じく葉崎市を舞台にした中編のコージーミステリ。語り手が女子中学生ということもあって、いつも以上にテンポの良い作品。
クール・キャンデー
若竹 七海
祥伝社 2000-10


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2000年09月13日

「船上にて」若竹七海

 7つの短編ミステリ。 時間/タッチアウト/優しい水/手紙嫌い/黒い水滴/てるてる坊主/かさねことのは/船上にて
 添えられた“あとがき”が楽しいです。表題の「船上にて」『海神の晩餐』『名探偵は航海中』と似た雰囲気の作。「かさねことのは」が好み。「手紙嫌い」の志逗子を主人公にして、もっと書いてみてほしいなぁ。
船上にて
若竹 七海
講談社 2001-06


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2000年08月23日

「古書店アゼリアの死体」若竹七海

 職を失い、泊まったホテルから焼け出され、新興宗教のしつこい勧誘から何とか逃れて葉崎ビーチにやってきた相澤真琴31歳。海に向かってバカヤローッと叫んだ彼女の前に、波が運んできたものは人間の死体だった。その真琴が、葉崎東銀座通りの古書店アゼリアの留守番をすることになった。
  『ヴィラ・マグノリアの殺人』と同じく架空の沿岸都市:葉崎市が舞台ですが、共通する登場人物は駒持警部補ぐらい。(ちょこちょこっとマグノリア関連のお店の名前が出てきますが、三島twinsが出てこなかったのが残念。)でも軽快で小気味良い作品の雰囲気は共通しています。このシリーズは好き。
 “アゼリア”はロマンス小説専門の古本屋さん。悲しいかな、本書に出てくるタイトル・作者で読んだことのある作品はほとんどない。私なんぞがお店に入ったら、紅子さんにたたき出されちゃいそうです。
古書店アゼリアの死体
若竹 七海
光文社 2003-09


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2000年07月07日

「依頼人は死んだ」若竹七海

 「プレゼント」に登場した長谷川探偵調査所の契約探偵:葉村晶が遭遇する事件の連作短編。 濃紺の悪魔/詩人の死/たぶん、暑かったから/鉄格子の女/アヴェ・アリア/依頼人は死んだ/女探偵の夏休み/わたしの調査に手加減はない/都合のいい地獄 の9編。 
 いずれの話にも死者が登場し、葉村晶が淡々とその謎を解きあかしていきます。人の悪意と狂気が随所に見えかくれします。
依頼人は死んだ
若竹 七海
文芸春秋 2003-06


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2000年05月31日

「ヴィラ・マグノリアの殺人」若竹七海

 海岸の斜面に建つ十軒の家:ヴィラ・葉崎マグノリア。空き家である3号棟で顔の潰された男の死体が見つかった。駒持警部補と一ツ橋初美巡査部長は住民の聞き込みにあたる。
 それぞれいわくありげな個性的なご近所さん達の悲喜劇。双子の小学生姉妹:三島亜矢・麻矢が、ちょい役ながらいい味だしています。この双子、印象としては小学2〜3年生というところだけど、学校の図書館の探偵小説は全部読んでしまったという…いったい何年生なんだろう? ちなみに、三島twinsの『フランダースの犬』評はこうです。「あれはね、子供は無垢のまんま死ねばいいって話なのよ。馬鹿にしてるったらないじゃない」 彼女たちを探偵役にしたミステリ、書いてくれないかなぁ。
ヴィラ・マグノリアの殺人
若竹 七海
光文社 2002-09-10


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2000年05月23日

「名探偵は密航中」若竹七海

 昭和5年夏、鈴木龍三郎は、兄:亥一郎に箱根丸での欧州旅行を押しつけられる。一ヶ月半の船旅は殺人事件有り、脱走未遂有り、幽霊騒ぎ有りと波瀾万丈。7話からなるオムニバス・トラベル・ミステリ。 殺人者出航/お嬢様乗船/猫は航海中/名探偵は密航中/幽霊船出現/船上の悪女/別れの汽笛
 それぞれの話の主要人物は違いますが、少しずつ重なっています。「船上の悪女」に登場するワルガキは、「海神の晩餐」を思い出させます。軽くて読みやすいです。
名探偵は密航中
若竹 七海
光文社 2003-03-12


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2000年02月14日

「八月の降霊会」若竹七海

 小説家:南澤秀子の秘書をつとめている渡部司は、秀子から、富士山麓の水屋家山荘で催される降霊会に同行するよう命じられる。水屋征児に呼ばれ、山荘に訪れたのは招待客・使用人・征児の甥、合わせて13人。疑心暗鬼の中、真名木美鶴によって最初の降霊が始まる。
 「遺品」を読んだときに、それまで読んでいた若竹さんとちょっと違う印象で面食らったんですが、先に書かれたこの作品も、オカルト路線だったんですね。
八月の降霊会
若竹 七海
角川書店 2000-08


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2000年01月24日

「遺品」若竹七海

 その年の5月の終わり、市の美術館の学芸員を辞めた「わたし」のもとに、大学時代の先輩:大林孝雄からの電話があった。孝雄の祖父大林一郎が収集し、金沢の山中にあるリゾートホテル銀鱗荘に封印されている、女優にして作家であった曾根繭子の資料を整理し、一般に公開するための仕事を任せたいという話だった。そして銀鱗荘では次々と奇怪な事件が起こる。
 亡き曾根繭子の像がすこしずつ明るみになっていく過程には惹き付けられますが、ラストのおさまりがイマイチ・・・かなぁ。
遺品
若竹 七海
角川書店 1999-12


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1999年12月22日

「プレゼント」若竹七海

 犯罪のトリックを解いていく8つの短編集。フリーターの葉村晶を謎解き役に配している作品が多い。
 葉村晶の淡々とした性格にもよるのか、人物像がイマイチつかみきれない。それぞれの作品の登場人物がだぶってはいるものの、一冊の本としてのまとまりに欠けるような・・・。
プレゼント
若竹 七海
中央公論社 1998-12


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1999年10月26日

「海神ネプチューンの晩餐」若竹七海

 タイタニックの悲劇から20年後の1932年、本山高一郎は横浜から沙市(シアトル)・晩香波(バンクーバー)に向かう客船:氷川丸に乗り込んだ。乗船の前に旧友:河坂から、タイタニック号の記念品という英文の原稿を渡される。
 若竹風「日常の謎解き」は私の好みではあるのだけれど、時代設定が大がかりすぎて、この作品ではちょっとアンバランスな印象を受けてしまった。
海神(ネプチューン)の晩餐
若竹 七海
講談社 2000-01


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1999年10月04日

「スクランブル」若竹七海

 1995年1月22日、結婚披露宴の席に、彦逆夏見はじめ6人の高校時代の文芸部の仲間達が集った。6人はそれぞれに未解決の殺人事件のあった15年前の高校時代を思い出す。犯人は・・・金屏風の前に座っていた。
 学園物は実はちょっと苦手なのですが、こういうふうな回想形式だと案外すんなり読めました。
スクランブル
若竹 七海
集英社 2000-07


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1999年09月25日

「サンタクロースのせいにしよう」若竹七海

 わたしこと岡村柊子26才は三年半の恋愛に終止符を打ったその年の7月、友人の彦坂夏見に紹介され、料理を作るという条件で松江銀子と一戸建ての借家に同居することになった。引っ越した家の玄関の下駄箱の上には、着物を着て正座しているおばあさんの幽霊が・・・。
 日常に謎を見つける連作短編ミステリ。数年前に若竹さんの「ぼくのミステリな日常」を読んで気に入り、その当時続けざまに数冊読んだ。何年かぶりに、この人の作品を読んだが、軽くてさわやで、わりと好きなタイプ。
サンタクロースのせいにしよう
若竹 七海
集英社 1999-11


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