共著・アンソロジー

2007年04月23日

「作家の手紙」

36人の作家が書いた手紙。一部を除き、雑誌「野生時代」に連載されたもののようです。
短い文章からその背景を思い浮かべることができるのは、さすが作家の手紙!です。
執筆陣は、有栖川有栖、池上永一、伊藤たかみ、歌野晶午、江上剛、大島真寿美、奥田英朗、角田光代、川端裕人、菊地秀行、北方謙三、小池真理子、五條瑛、古処誠二、小林紀晴、近藤史恵、酒井順子、佐藤正午、豊島ミホ、中村うさぎ、中村航、新津きよみ、西田俊也 楡周平、野中柊、蜂飼耳、日向蓬、姫野カオルコ、星野智幸、枡野浩一、又吉栄喜、松久淳、素樹文生、森絵都、盛田隆二

私が特に好きだったのは、
・蜂飼耳「人間でないことがばれて出ていく女の置き手紙」
・奥田英朗「一方的に自作小説を送りつけてきたファンへの手紙」
・姫野カオルコ「中元に近江牛の味噌漬けを届けてくれる、亡父の友人に、それが毎年、腐っているのだと思い切って教える手紙」
・伊藤たかみ「デビュー前夜の自分へ送る手紙」
・星野智幸「植物転換手術を受けることを決めた元彼女へ、思いとどまるように説得する手紙」

他に、新津きよみ、枡野浩一、素樹文生、歌野晶午、野中柊の手紙も好きでした。

作家の手紙 ★★★☆_
出版社/著者からの内容紹介
巧みな手紙の書き方は、文章のプロに学ぶ!
催促、苦情、お願い事。とかく手紙は、書きにくい。言いにくいことをうまく伝える方法は? 後腐れないような言い回しはないだろうか? 悩んだときは、文章のプロの見本に学ぶ。文字で思いの丈を伝える一冊!
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2007年04月08日

「ロマンティック・ストーリーズ」赤木かん子 編

中高生向けの短編アンソロジーです。(私は中高生ではなく、おばさんですが)
収載されているのは、
「よみがえった改心」O・ヘンリ
「夏の手鏡」今市子(漫画)
「お気に召すことうけあい」アイザック・アシモフ
「春の磯」坂田靖子(漫画)
「空飛ぶフライパン」ロバート・F・ヤング

O・ヘンリー…なつかしいなぁ。まさに中高生の頃に読みました。最後の一葉とか、賢者の贈り物とか。
「お気に召すことうけあい」はいかにもアシモフのロボットの話。
今市子さんの「夏の手鏡」は「百鬼夜行抄」の中のお話。
「春の磯」は坂田靖子さんの絵柄がぴったりの、のほほ〜んとした感じのお話で大好き。

ロマンティック・ストーリーズ ★★★__
内容(「MARC」データベースより)
おもしろくて読みやすく、そして深い中・短編に解説をつけ、若い人たちむけに編んだ短編集シリーズ。ヘンリの「よみがえった改心」、今市子の「夏の手鏡」など、ひとくせもふたくせもあるラブストーリー5編を収録。


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2006年12月23日

「Teen Age」角田光代 他

ティーンエイジャーって単純に十代のことだと思っていました。でも正確には13歳(thirteen)から19歳(nineteen)を指すようですね。
ここに収められた7編もほぼその年齢順に並べられているようです。
 「神さまのタクシー」角田光代/女子学園の寮
 「狐フェスティバル」瀬尾まいこ/田舎の伝統行事
 「春休みの乱」藤野千夜/高等部に上がる春休み
 「イモリのしっぽ」椰月美智子/生物部と卒業
 「ハバナとピアノ、光の尾」野中ともそ/キューバの17歳
 「Inside」島本理生/母の入院とボーイフレンド
 「一実ちゃんのこと」川上弘美/予備校の友達はクローン

「狐フェスティバル」は、いろいろと‘分かる’内容でした。田舎の伝統行事を続けるのはなかなか大変です。そしてそこになかなか入っていけない余所者の気持ちも。「インターネットの情報なんて、当てにならん」…和也の言うとおりだとは思うけれど、情報にすがりたい三崎花子の気持ちもよくわかります。転校生(転勤族)はつらいよ。
「イモリのしっぽ」ではヤマトヌマエビだのコリドラスだの、飼ったことのある生き物名前が出てきて、嬉しくなりました。

Teen Age ★★★__
出版社 / 著者からの内容紹介
友情や恋に悩み、将来への漠然とした不安に揺れ動く少年少女の姿を、読者の熱い支持を得ている七人の女性作家が描く。いま十代、そして十代を通り過ぎたすべてのひとに贈る珠玉のアンソロジー。オール・オリジナル作!
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2006年10月15日

「作家の猫」コロナ・ブックス編集部

自分の家を持ち、猫と一緒に暮らす…そんな老後に憧れます。あぁ、猫が飼いたい。
猫が好きといいながら、漱石先生の「吾輩は猫である」も読んでいない私です。

漱石先生は「猫が好き」と言及したことはなく、猫好きだったかどうかは分からないとのこと。でも妻の鏡子夫人はたくさんの猫を飼っていたそうです。孫である夏目房之介氏によると、「(猫を)小説にしたら、売れたから、猫はじぇけんにしちゃいけない、という一種のげんかつぎ」だったのではないかと。

猫を愛した作家ってたくさんいるのですね。猫と一緒に写真に写る作家の表情の和やかなこと!(特に室生犀星、大佛次郎と猫ちゃん達の写真が好き。他の写真もみんな良かったけれど)ジーンとくる猫とのエピソードがたくさんありました。紹介されていた作家さんのたちの好感度upです。
猫について書かれた本や猫が登場する本の紹介もあり、いろいろ読んでみたくなりました。
表紙の写真は、中島らもさんの飼い猫、とらちゃん。

作家の猫 ★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
漱石の「吾輩」から、中島らもの「とらちゃん」まで作家に愛され、描かれた猫たちのアルバム。


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2006年10月06日

「言いまつがい」糸井重里/監修 ほぼ日刊イトイ新聞/編

NG集なる番組がありますね。とても印象に残っているNGがあります。
大きな天体望遠鏡を覗いている女子アナ。彼女が言いました。「まぁ、クーデターまではっきり」
月でいったい何が起こっていたんだ!?
それ以来、きれいな月夜には月のクーデターに思いを馳せます。

学生時代の学祭で、とあるサークル活動にて展示をしました。あるテーマに関連した文学作品の一節を、サークル員が分担して鳥の子紙に書いていきました。可愛い女の子のAさんが担当した箇所にこんな文が。「彼はコンニャクをグラスに注ぎ、飲みほした。」(正確には覚えていませんが、こんな感じ)田舎の初な女子大生はお酒の名前なんて知らないんです。(しかしコンニャク……)

舌が回らなくて違うことを言ってしまったり(エレベーターで「何階でござるか?」)、聞き間違えたり(「まめ天狗から電話」※マーケティング)、思っているのと違う言葉がつい出てしまったり(運転手さんに「ごちそうさまでした」)、言葉を間違えて覚えてしまっていたり(まことしなやかに)、いろいろあります。

こういった「まつがい」を集めたのがほぼ日刊イトイ新聞の名物企画「言いまつがい」。それをまとめたのがこの一冊。笑いが恋しいときにお薦めです。

言いまつがい ★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
言っている本人は、大マジメ。本気、本腰、ときに本音。だから、腹の底までとことん笑える。「壁の上塗り」「まことしなやかに」「理路騒然」「ざっくらばん」。彼や彼女や先生や社長は、何を言いたかったのか。間違いだなんて、カタいことを言って責めてはいけない。ここは気楽に「まつがい」と呼ぶべし。正しい日本語の反面教師。笑って、教えられる日本語の常識、非常識が満載です。


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2004年06月10日

「文学賞メッタ斬り!」大森望・豊崎由美

文学賞メッタ斬り!精読ではないけれど、ざっと目を通しました。
大御所の選考委員「テルちゃん」や「ジュンちゃん」への批判がおもしろうございました。
「OUT」「永遠の仔」「白夜行」などについては、私もどうして直木賞を受賞しないんだ?!って思ったなぁ。大御所さんの反対があったのね。

そして「西尾維新は四十代には理解できない?」というくだりにはいたく納得いたしました。
娘たちがはまっているので私も西尾維新さんを何冊か読んでみたのだけれど、大森さんや豊崎さん同様、やはりどこがいいのかよく分からなかったので。
その話を娘たちにすると、「十代でよかった」と言っておりました。
ちなみに本文には「・・・四十代には理解できないというわけでもないらしい」とありますので、結局は個人の感じ方ということになりそうです。

こういう本を読むと、読みたい本や作家さんが増えて困ってしまいます。
でもいざ本屋さんや図書館にいくとそれが何という本だったか忘れてしまって、またまた困ってしまいます。

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2002年08月14日

「ミステリー・アンソロジーII 殺人鬼の放課後」恩田陸 小林泰三 新津きよみ 乙一

 4人の作家による短編集。水晶の夜、翡翠の朝(恩田陸)/攫われて(小林泰三)/還ってきた少女(新津きよみ)/SEVEN ROOMS(乙一)
 こういったアンソロジーはあまり読まないのだけれど、旅のお供本にはちょうど良いかもと、里帰りに持参しました。でも「攫われて」を列車の中で読んでいて気持ちが悪くなってしまった。全体的にホラー色が強いミステリーという感じ。恩田陸さんの「水晶の夜、翡翠の朝」は、「麦の海に沈む果実」の番外編として楽しめました。これだけ読むとどうなのかな? 乙一さんの「SEVEN ROOMS」も「攫われて」に負けず劣らず不気味で気持ち悪かったけれど、こちらは結構好きで、泣けました。
殺人鬼の放課後 ミステリ・アンソロジー〈2〉
恩田 陸 新津 きよみ 小林 泰三 乙一
角川書店 2002-01


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2000年08月11日

「アナン 上・下」梓河人・飯田譲治

 記憶喪失のホームレスの“流”は、生きる気力を失い、その初雪の日を自分の命日と決めていた。最後の晩餐にと高級割烹『石田屋』ゴミ袋を漁っているときに、ゴミ袋の中に人間の赤ん坊を見つけた。“アナン”と名付けられた赤ん坊は、ホームレス仲間達のありったけの愛情受けながら育っていく。赤ん坊の不思議な力、そして旅立ち。タイルとの出会いと開花する才能。上巻は流の視点で、下巻は成長したアナンと流とが交互に語っている。
 これは現代を舞台に借りたメルヘンです。アナンを見つけるホームレス達の優しい眼差し。アナンの作り出す美しいモザイク。ステンドグラスの建物の中にいるような気持ちを味わえました。 『グリーン・マイル』にでてくるコーフィとアナンとがダブります。

アナン〈上〉 アナン〈下〉

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1999年04月20日

「障害をもつ子を産むということ 19人の体験」野辺明子・加部一彦・横尾京子 編

 新生児医療に携わっていく人たちに向けて親の側から見た「障害をもつ子どもの親の気持ちを理解し、心あるケアとは何かを考える本」。19の手記は、5歳未満の子どもの親によるもので、最近の医療現場の実情が伺える。医療現場にいる人たちと、親の側との意識のズレというようなものも浮き彫りにされている。
 「子どもが誕生した時に『おめでとう』と言ってほしい。普通の出産と同じように。」という言葉が、心に残りました。

障害をもつ子を産むということ?19人の体験
野辺 明子 横尾 京子 加部 一彦
中央法規出版 1999-02


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1999年01月09日

「クロクサアリのひみつ 行列するのはなぜ?」

 クロクサアリが行列するのはどうしてか、簡単な実験をして調べます。「フェロモン」を出して歩くことで、迷わず巣に帰ったり、アブラムシの位置を仲間に知らせたりできるんだって。アリに絵の具をつけて一匹一匹の働く様子を調べる実験もしています。だいたいのアリは6〜7時間毎に休んでいるとか。でもまったく働かない仕事をさぼっている(?)アリもいたそうです。アリにも個性があるんだね。子どもの本ってなかなかおもしろい。

クロクサアリのひみつー行列するのはなぜ?
山口進/写真・文 久保田政雄/監修
アリス館 1998-10


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1998年11月23日

「ママ もう泣かないからね」

難病の子供たちの日記や手紙などをまとめたもの。小学3年生から、中学3年生までの7人の子供たちの文章があります。入院中の心の揺れ、家族への苛立ちとおもいやり、生と死を見つめる瞳…幼い言葉の端々に見えかくれしています。

ママ、もう泣かないからね

「ママ もう泣かないからね」心療内科を考える会 編 志茂田景樹 監修 KIBA BOOK

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