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2007年06月18日

「漱石先生の事件簿 猫の巻」柳広司

底本は夏目漱石の「吾輩は猫である」
書生の「僕」から見た、「先生」とその家族や知人たち。
「先生」も友人もかなり変な人たちです。

吾輩は猫である」はちゃんと読んだことがないのですが、知っているエピソードもちらほら。小中学生の頃に子ども向けのダイジェスト版でも読んだのかな?いつかきちんと読んでみたいです。

漱石先生の事件簿 猫の巻 ★★★☆_
(2007.6.13 読了)


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2007年02月28日

「アイの物語」山本弘

SFです。ヒトとマシンの物語。
ヒトが繁栄していたのは数世紀前。「僕」はかつて「新宿」と呼ばれていた街で美しいマシン「アイビス」に出会い、戦いの末、囚えられます。アイビスは6つの架空の物語(「宇宙をぼくの手の上に」「ときめき仮想空間」「ミラーガール」「ブラックホール・ダイバー」「正義が正義である世界」「詩音が来た日」)を僕に読み聞かせます。

私のSFの知識と言えば1980年代の少女漫画からのものが中心。活字となったSFは得意分野ではありません。ロボットとか宇宙開発とか自分の理解を超えていて難しい…というイメージがあります。この本文に「『スター・トレック』って知ってる?」と出てきたときには、知らない(名前は聞いたことあるけれど)、どうしよう…と身構えました。
でも大丈夫でした。短編が程よい長さで読みやすかったのもあります。そしてこれらの物語で少しずつマシンやバーチャル空間やAIについて学習することができ、アイビスが6つの物語を語り終える頃には「僕」と同様、本当の歴史を知りたい気持ちが高まっていました。そして「アイの物語」が始まります。

「詩音が来た日」におけるヒトとマシンの関係は、先日読んだ 「獣の奏者」の人と動物の関係と通じるものがあるように思いました。

印象的な言葉がたくさんありました。

アイの物語 ★★★★_
内容(「BOOK」データベースより)
機械とヒトの千夜一夜物語。数百年後の未来、機械に支配された地上。その場所で美しきアンドロイドが語り始めた、世界の本当の姿とは。


以下は、心に残った言葉やとりとめない話続きを読む

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2007年01月28日

「しずかな日々」椰月美智子

タイトルの通り、静かな雰囲気をたたえたお話です。
ぼく:枝田光輝は母と二人暮らしの、何の取り柄もない目立たない男の子。5年生になり、初めて友達らしい友達ができます。後ろの席のお調子者の押野。そして三丁目の空き地の草野球仲間たち。それまで無彩色だった「ぼく」の世界が輝きはじめた矢先に、母から転校話が…。

「ぼく」が暮らすことになったおじいちゃんの家。縁側があって、庭の木々たちに水をやって…今は思い出の中にしかない、建て替える前の実家を思い出しました。
おじいちゃんの静と押野やヤマやじゃらしの動。彼らの中で心地よさそうな「ぼく」。読む側も優しい気持ちになってきます。
しずかな日々 ★★★☆_
出版社 / 著者からの内容紹介
人生は劇的ではない。でも、どんな人にもその人生を生きる誇りを得る瞬間がある。少年の姿をていねいにトレースした、やさしい目線あふれる健やかな小説。
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2006年11月13日

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」山田真哉

サブタイトルは「身近な疑問からはじめる会計学」
図書館で見かけたので、遅まきながら読んでみました。
さおだけ屋の謎が解けました。また郊外の住宅地のほとんどお客の出入りを見かけない高級フランス料理店の謎も解けました。
「使わないものはさっさと捨てる」という家庭における在庫の考え方については、耳が痛うございました。でもやはりお気に入りの本は捨てられません。たとえもう二度と読まれることがなくとも。せめてもの対処として、できるだけ図書館を利用しとうございます。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 ★★★
内容(「BOOK」データベースより)
本書では、日々の生活に転がっている「身近な疑問」から考えはじめることで、会計の重要なエッセンスを学んでいきます。いわゆる「会計の入門書」ではありません。細かい財務諸表はひとつも出てきませんし、専門用語もそれほど多くはないので、気を楽にして、ひとつの読み物として読んでみてください。


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2005年07月06日

「風味絶佳」山田詠美

風味絶佳 肉体の技術をなるわいとする人々の恋愛を描いた6つの短編集。
 間食 雄太(鳶職)と花と加代。種が取り除かれた西瓜。
 夕餉 紘(清掃車作業員)のために美々は手の込んだ料理を作る。
 風味絶佳 志郎が働いているSSに、“若い必需品”とやってくる祖母の不二子。彼女の恋人はキャラメル。
 海の庭 両親が離婚し、家を出て行くときにやってきた引っ越しの作業責任者の作並くんは日向の母:小夜の幼馴染みだった。
 アトリエ 裕二が麻子に出会ったのは、小さなビルの地下の清掃作業の時。麻子は甘くてとろとろした食べ物が好き。
 春眠 斎場総合メンテナンスを謳う会社に勤めている父:梅太郎と結婚した弥生。章造は納得がいかない。

 6編それぞれに異なった風味で美味しくいただけました。恋って狂気と似ている。
 セカチューやナラタージュで恋愛小説は私には合わないのかも…と思ったけれど、これは楽しんで読むことができました。登場人物の年齢が高めだったからかな。グランマ不二子ちゃんとか梅太郎さん、良いわ。

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2002年08月03日

「ハリーと千尋世代の子どもたち」山中康裕

 ユング心理学の理論家であり、心理臨床家でもある著者が、「ハリー・ポッターと賢者の石」「千と千尋の神隠し」から現代社会を読み解く。インタビュー形式。
 ハリーや千尋世代である11歳前後の男の子、10歳前後の女の子のごく短い期間を「前思春期」としそこに焦点を当てています。「性を受け入れる前の最もピュアな時期」だと。娘たちはそろそろ次の‘思春期’に向かいつつあるようです。去年(10〜11才の時の)娘たちがこの二つの映画を見られたことが、改めて幸運だったように思えました。
ハリーと千尋世代の子どもたち
山中 康裕
朝日出版社 2002-03


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2000年12月03日

「プラナリア」山本文緒

 さまざまな<無職>をテーマとした短編集。 プラナリア/ネイキッド/どこかではないここ/囚われ人のジレンマ/あいあるあした の5編。
 専業主婦である私は正直なところ、<無職>であることの負い目を感じることがあります。「プラナリア」「ネイキッド」の主人公と自分を重ねてしまい、鬱々とした気持ちにさせられました。「あいあるあした」でちょっと救われた気分。
プラナリア
山本 文緒
文芸春秋 2000-10


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2000年11月07日

「0番目の男」山之口洋

 わたし:マカロフは70年の時を超えてタシュケントの街を訪れた。目指すはマカロフ・クラブ。そこにはわたしと同じ顔をした驚くほど多くの《マカロフ》がいた。
 クローニングの母体となったマカロフ。1000人のクーロンはいったいどんな人生を過ごしているのか? 双子の親としては、<同じ遺伝子>というテーマにはひかれます。SF初心者の私には、適度な長さで楽しく読めました。
0番目の男
山之口 洋
祥伝社 2000-10


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2000年09月27日

「生ける屍の死」山口雅也

 アメリカじゅうで、不可解な死者の甦り事件が頻発していた。13才で両親を亡くしたグリンはトゥームズヴィルのスマイル霊園のバーリイコーン家で世話になっていた。三ヶ月前に死期の迫ったスマイリー・バーリイコーンが遺言状を作成し、孫であるグリンにも遺贈されることになったというのである。そのバーリイコーン家で次々に人が死んでは、甦る。
 死者の甦りというと、『屍鬼』『月の裏側』といったホラー系を思い浮かべましたが、これはむしろコメディ。でもコミカルな中にも<死>についての深い洞察が描かれているようにも思います。生真面目なパンク少年のグリンがいいです。
生ける屍の死
山口 雅也
東京創元社 1996-02


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2000年03月05日

「オルガニスト」山之口洋

 ヴァイオリニストのテオドール・ヴェルナーは同僚のシャンクから、オルガン演奏を録音したディスクを渡される。そのオルガニストの名は、ハンス・ライニヒ。その演奏は、9年前に自動車事故で半身不随となったまま姿を消したヨーゼフ・エルンストの音楽を思い出させた。
 1998年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作。音楽とは? 演奏とは? ということがテーマになっています。音楽に明るければ、もっと作品の世界を豊かにイメージできるのではないかと、自分の音楽素養のなさが悔やまれます。
 キイスの「アルジャーノンに花束を」が思い出されました。
オルガニスト
山之口 洋
新潮社 2001-08


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参考:アルジャーノンに花束を

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1999年08月28日

「絶対泣かない」山本文緒

 仕事を持つ女性の悩みや葛藤を描く短編集。15の職業の女性が描かれている。
 主人公の中には「専業主婦」もいる。夫への愛に生きる女性という描き方だった。反発を覚えてしまう。
絶対泣かない
山本 文緒
角川書店 1998-11


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1999年08月02日

「Loveholic 恋愛中毒」山本文緒

 「恋は人を壊す。」--- 別れた恋人の執拗ないやがらせから逃れるために転職した僕:井口は、誕生日のその日、事務のおばさん:水無月の機転に助けられ、その夜飲みに誘われる。そして、水無月の回想。別れた夫のこと、創路功二郎のこと・・・。
「他人を愛しすぎないように。愛しすぎて、自分も相手もがんじがらめにしないように。」地味なフツーの女が犯罪的なストーカー行為に駆り立てられていく心理を描いている。
恋愛中毒
山本 文緒
角川書店 2002-06


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1999年07月18日

「きいちゃん」 山元加津子

 きいちゃんは養護学校の生徒。小さい頃の高熱が原因で手足が動かしにくくなりました。お姉さんの結婚式を楽しみにしていたきいちゃんですが、お母さんから「結婚式にでないでほしい」と言われてしまいます。きいちゃんは結婚のお祝いに、浴衣を縫ってプレゼントすることにしました。
 著者の山元さんは養護学校の先生。「きいちゃん」も養護学校の生徒とのふれあいの中から生まれた絵本です。
きいちゃん
山元 加津子
アリス館 1999-05


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1999年06月11日

「あなたには帰る家がある」山本文緒

 くたびれた風采の中学教師:茄子田太郎の家は、太郎の両親と、妻、二人の息子の6人家族。かなり幸せな家族だと彼は思っている。そしてもっと幸福になるために・・・「新しい家を建てる」ことを思いつく。一方、佐藤真弓は夫と幼い娘の三人暮らし。専業主婦であることに苛立ちを覚えている。二つの家族の間に繰り広げられる悲喜劇。
あなたには帰る家がある
山本 文緒
集英社 1998-01


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1999年02月12日

「左手に告げるなかれ」渡辺容子

 スーパーの万引者を捕捉する保安士:八木薔子のもとに警官が訪れる。かつての不倫相手の妻、木島祐美子が殺されたという。祐実子は「みぎ手」というダイイングメッセージを残していた。第42回江戸川乱歩賞受賞作。

左手に告げるなかれ

「左手に告げるなかれ」渡辺容子 講談社文庫

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1998年11月08日

「学校 III」山田洋次

いわゆる映画の「ストーリー・ブック」である。この手の本は買ったことがなかったが、「学校 III」が話題になったので、興味を持ち買ってみた。
自閉症の少年トミーと母の紗和子が明るく描かれている。この映画の一つの原作である「トミーの夕陽」を読んでみたくなった。

学校3

「学校 III」山田洋次 角川文庫

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