■ 書籍情報

最新版 はじめて講師を頼まれたら読む本   【最新版 はじめて講師を頼まれたら読む本】(#2808)

  大谷 由里子
  価格: ¥1,512 (税込)
  KADOKAWA(2017/9/14)

 本書は、「世の中のすべての講師、ならびに講師予備軍のみなさんのために、現場で本当に役に立つ、『講師のバイブル』となること」を目指したものです。
 第1章「講師に必要な心構えは『志』! ~マインド編~」では、「頼まれごとは試されごと」だと思い、「講師を引き受けるからには、講演の時間を自分にとっても聞き手にとっても意味のある時間にしてほしい」として、まずは、「自分の人生を時系列にして30個の見出しを考え」、「その中から話しやすくて、絶対に伝えたい項目を18個から20個選んで、そのひとつずつを5分程度の内容に膨らませると、90分の講演内容ができ」、さらに、「経験から自分が学んだこと」、「体験から学んだこと」を入れると、「さらに伝わりやすく」なると述べ、「講演を頼まれたら、それはチャンス」、「自分の棚卸し」だと思って引き受けるべきだとしています。
 また、「何のために人前で話をするのか。その目的を最初に明確にしておくと、講師としてのゴールが見えて」くるとして、「講師を頼まれたときに、最初に考えなければならない」ことは、
・自分にどんなメッセージを伝えてほしくて講師を頼まれたのか。
・自分は、講演を通してどんなメッセージを伝えたいのか。
だとして、「このふたつのすり合わせがしっかりできている人は、話がブレません」と述べています。
 第2章「講師になったら知っておきたいスキル・テクニック ~実践編~」では、「人間の集中力はそんなに長い時間もつものでは」ないため、「ひとつの話を5分単位にまとめて、場面をまめに展開することがポイント」だとして、「時間の調整も容易に」なると述べています。
 そして、「おもしろい話」とは、芸人のように笑わせるための話ではなく、「講師にとって大切なのは"interesting"」であり、「興味深くて、おもしろい話」ができることだと述べています。
 また、「最初の3分で、『おっ、今日の講師はいつもと違う』と思わせることが重要」だとして、「『ツカミ』のネタは、必ず台本を書いて」、「文字にして、推敲して」、さらに「自分で動画撮影して、客観的にその3分で心を奪われるかどうかをチェック」する必要があると述べています。
 さらに、「『伝わる』ためには、話に何らかのスキル(実践するための方法・テクニック)を盛り込むと、聞き手は具体的なノウハウを持ち帰ること」ができるとして、「『思い』と『スキル』をセットにした話をすると、聞き手に『行動』を伝えやすく」なると述べています。
 そして、講演にあたって意識すべき「5つのS」として、
(1)Story:「起承転結」などがあること
(2)Simple:難しいことをいかに簡単に話すか
(3)Special:「ここだけの話」と言われると得した気分になる
(4)Speed:速さの調節を意識するとメリハリがつく
(5)Smile:参加者が笑顔になった講演ほど話が心に残る
の5点を挙げています。
 また、舞台に立つと、「こちらの話にいちいち『ウンウン』とうなずきながら聞いてくれる」何人かの「うなづきくん」を探して「その人たちをまんべんなく見つめて話す」と「聞いている人たちには、会場にいる全員の顔を見て話をしているように感じてくれる」と述べています。
 第3章「指名される講師になるプロの技 ~ステップアップ編~」では、人前で話す場を、
(1)セミナー:いかにスキルや知識をわかりやすく教えられるか。
(2)研修:技術や知識だけでなく、クライアントの懐に入り込んでアドバイスすることが求められる。
(3)講演:知識やアドバイスのほかに「感動」を求められる。
の3つに分けた上で、「講師の需要や値段」は、
・どれだけわかりやすく知識を教えてくれるか
・どれだけの結果を出してくれるか
・どれだけの感動を提供できるか
・どれだけ人を集められるか
で決まるとしています。
 本書は、人前で「講師」として話をする際に心がけるべきポイントをわかりやすく語った一冊です。


■ 個人的な視点から

 「稼業」として講演をやっている人たちの講演を聞いていると、笑わせるところと泣かせるところのポイントがはっきりしていてやっぱりプロだと思うと同時に、どうしても「技術」の部分が鼻についてしまうきらいがあります。


■ どんな人にオススメ?

・人前で話をしないといけない人。