イラストは「マッチ売りの少女」です。
アンデルセンの「マッチ売りの少女」は、150年ほど前(1847年)書かれた物語。
この物語には、いつも心打たれます。
それは、「可哀想な子供」の話しではなくて、深い慈愛によって救われていく魂、
つまり「魂の救済」をテーマにした物語だからなのだと、思っています。
違う物語ですが、どこか根っ子がつながっていると感じている、宮沢賢治の「なめとこ山の熊」。
熊に襲われた猟師が熊たちに「許せよ」と死に際に伝えることで、
現世で、命を奪い、奪われ、生きていく命たち
魂が交感し、ともに浄化されていく、
これは「魂の浄化」についての物語ではないかと、自分流に解釈しています。
詩人達は、すぐれた直感を寓話の中に込めて、魂の結晶を語ります。
そして、さて、問題は、私事
物に溢れた日本で、自分では、本当の確かなものを求めてきたのだろうか?
溢れかえる情報の渦の中、「便利な世の中になった」と思いつつも、
もしかしたら、大事なことを、見失いつつあるのではないか・・
人が生きていくための、本当に大切なものはなんだろう・・
自分は、素晴らしい作家の方々のようではないのだから、
どんなに稚拙でもいい。
でも、自らの言葉、感じ方で、語る言葉、
表せる表現が見つけたい、 と思いながら、なかなか見つかりません。