辰野基康のブログ

音楽会のご報告 日々の雑記などをメモしています。 メインのサイトは http://sitar.holy.jp/ ご連絡は tatsuno123@yahoo.co.jp

2014年10月

10月の演奏会を振り返り


10月12日 
木更津、かずさアカデミアホール
オリジナル曲での舞踊の伴奏、インド古典舞踊の伴奏、インド音楽の合奏


  • オリジナル曲「サロメ」での舞踊の伴奏

オリジナル曲は、振り付けを作っていただいて、それを以前から練習を続けていたものです。
自分で作った曲を自分で演奏したものを録音した音源をお渡ししたのですが、それをずっと使っていただいているとのこと、とても感謝しています。
普通、インド古典舞踊で、弦楽器一本による踊りの伴奏はありません。私の考えでは、舞踊を構成するため、ステップがとても大事で、それを明確にリードするのはリズムだからでしょう。
そういう意味では、この曲をシタールだけで、古典舞踊の振り付けが出来ていて、それを実際の生の器楽演奏で舞曲として成立するのは、私としては、すごいことだと思うのです。振り付けが優れているのでしょうね。伴奏の演奏としては、音色のことなど、工夫できる点は、いろいろある気がしました。


  • 古典舞踊(オディッシー)の伴奏

古典舞踊の伴奏は、音源からメロディを起こしたのですが、不慣れなことなので、とても苦労しました。苦労したと言っても、それは充実 した時間で、とても意義があり良かったです。我ながら至らない点もあった気がしますが、はじめての試みでもあり、オリジナルとは異なる少人数の編成の点もあり、いたしかたないことだったのかも知れません。舞踊とのコラボレーションなので、続けていくことで完成度を上げていくのが本来の形でしょうが、インド舞踊の文化的な土壌の薄い日本でどこまで可能 か・・という点が難しいのでしょうか。それに、伴奏ですから、踊り手にとって踊りやすいかどうか、それも重要でしょうね。

曲は、オープニングの「Mangalacharan」 リズミックな踊り「batu」 いろいろな要素が詰まった「pallavi」


  • インド音楽の合奏
インド音楽の合奏は、シタールの他に、サロッド、エスラジ、そしてタブラと、なかなかの豪華な合奏でした。北インドの古典音楽(ヒンドゥスターニ古典音楽)スタイルでしたが、4人集まって即興のやり取りという雰囲気が楽しかったです。曲は南インド音楽からのもので、チャルケシ。
こういうライブは、聴いてくださる方々あって成立するライブでしょうけれど。

 018

努力はしましたが、舞踊の伴奏は不慣れでしたので、主催、共演の方々、ホールのスタッフの皆様にご迷惑おかけしたことも多かったのでは、と危惧いたしたりしております。

舞踊グループ「ティラナ」の皆様、競演した、タブラの逆瀬川さん、サロードの関口さん、エスラジの島田さん、琵琶の語りを聞かせて下さった平さん、お手伝い下さった方々、そしてご来場いただいた皆様、ありがとうございました。




10月18日
ディワリ・イン・ヨコハマ2014
シタール無伴奏ソロ



今年から、横浜市と共催での開催となりました。
私は演奏での出演だけではなく、横浜ディワリの実行委員にもなっています。
http://diwaliyokohama.org/diwali2014/outline/
実行委員として、なかなかお役に立てませんが、今年も朝一番のステージを受け持ちました。
今年は好天に恵まれました。

ソタールソロ 10:30〜 30分間

1.
恒例の朝のラーガ(アヒルバイラビ)でオープン。

2.
次に、バラタナティアムの音楽ティラナ・ダネシュリの定旋律をテーマにした即興。ちょっとしたアイデアを含めて、津軽の民謡みたいな感じも入れたりしました。この曲は、スケールの音使いとムードやリズム感が津軽民謡に似ているなぁ、と感じたものですから。この類似は、なかなか自分的には面白く、いずれもっと構築していきたい気もします。

3.
さて、もっと変わった奏法を試したのは、「唱歌・紅葉」をテーマにした即興演奏。文部省の唱歌やその音楽の分析は、以前こちらのブログでもちょっと触れました。ところで、曲アレンジや奏法の完成度はまだまだなのですが、奏法のアイデアを試してみました。新しい開発途上中の奏法は、何度練習してもやはり本番での失敗のリスクは高いです。それに、その試み自体、失敗だったということもよくあります。まぁ、私の音楽人生が失敗みたいなものかな、と思うことも多いです。そんなわけで、もともとが失敗なのだから失敗ついでに、思いついたことをやってみようと考えたりもします。

駅夕焼け2
こんなラクガキみたいな絵を描くのも、「構成」の研究になったりする気がしています。最初に、遠くの山々を描いて、紅葉などの落ち葉を追加、そこに駅舎を加えました。駅舎の窓や天井なでの各部分は、それぞれ別々に作って、合成していきます。背景の空は、風景ソフトteragenで制作。それを夕焼けの風景に色付けして、最後に、親子と詩をつけて完成。描き始めから1年くらい。失敗してもどんどん描き進めていきました。


そういえば、今、横浜で現代美術の「ヨコハマトリエンナーレ2014」が開催されていますが、その作品の中に《アート・ビン》という作品で、「失敗作品を入れて下さい」という「失敗作のゴミ箱」があるそうです。
そのメッセージを抜粋すると・・
美術の世界をささえるのは、美術史上を飾る名作だけではありません。失敗作、未完成作、制作の途中で捨てられてしまった作品、これらの果てしない試行錯誤なしに、 名作は生まれてきません。有名無名を問わず、また成功か失敗かには関係なく、さまざまな場所でさまざまな人が試みるさまざまな表現のすべてが、 美術の世界をささえる礎(いしずえ)となります。そしてもちろん、あなたの失敗作もその例外ではないのです。

このメッセージの「美術」の部分を「音楽」に変えてもいいなぁ・・と考えたら、ちょっと嬉しくなりました。自分の音楽人生のことと重なるようにも思えるので。


もっとも音は、有形の美術作品とは異なり、形もなく、生まれては消えていきます。録音などすれば確かに音は残るし、楽譜という形でも、音楽は書き表せますよね。録音や楽譜は「記録」です。「記録」も音楽の一部ではあるでしょうし、実際「記録」なら機械的にコピーして量産できるから大量生産、大量消費には向いているでしょう。でも消えゆく音の魅力のほうがずっと素敵だな。そう私は考えます。

かわうそ
絶滅危惧種、種が絶滅するということは、この宇宙から、その種が消えることです。そのまま永遠に消え去るのか、何億年かして、また復活するか、だれにもわかりません。ただ・・消えゆくことは、すごく自然なこと、消えるものがあり生まれるものがあります。そのこと自体が<永遠の循環>。それはとても自然だし優しい・・と感じます。

4.
最後に、恒例の「ラグパティ」を演奏。
これもメロディをなぞるだけではなく、構成の工夫がいろいろ出来そうな曲です。


主催、運営、スタッフの皆様、出店の皆様、出演者の皆様、ご来場下さった皆様、
出演者として、そして催しの実行委員としてお礼を申し上げます。ありがとうございました。



10月19日
横浜聖地霊園秋祭り
語りの伴奏


室内のステージで高明寺住職の三木さんの「阿弥陀経語り」の伴奏でのシタール演奏。
住職は、ご自身でもシタールを抱え、時々、演奏を交えて語ります。そんなシタールの弾き語りの伴奏を、さらにシタールでやりますので、語りを邪魔せず、といって、引きすぎてもよくない・・と、そこが考え所でした。
語りの中で、場面変化に合わせて、チューニングの違うシタールを持ち替えてみました。伴奏者としては、音楽的に単調になるのもよくないのですが、演出過剰もみっともない。そこで、存在感はさりげなく、でもしっかりと伴奏する、となかなかに難しいところではあります。とりあえず、無事に伴奏できたようでした。

高明寺住職はじめお寺そして霊園の関係者の皆様、仏教についてのご講演いただいた森先生、催しでご一緒した、歌とハルモニウムの志賀さん、タゴールソングの神戸さんのグループ、インド舞踊の久保田さん、ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

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■初心者の私です・・


今回の3つの違ったステージでは、それぞれのステージで「立ち位置」が明確に違っていました。
それぞれの状況で、どう対応して、そのとき出来得るベストなものを作っていくか・・それは、創作的な活動なのでしょう。

謙遜ではなく、自分では、音楽で、技術的に、知識的にも、ただ冷静に見ると、実に初心者だと思っています。学んできた経験も少なく、教えることについても、不得手。演奏の現場などでの音楽の経験は、多少そこそこ積んできましたが、至らないことばかりです。現場があるということは、そこに期待して下さる方もいらっしゃるからでしょう。ありがたいことです。少しでも応えるための努力は大切です。

そんな状態で30年以上演奏活動を続けてきましたが、あまり進歩していないというのは・・悲しいことですが、これが現実、これが自分の力なのでしょう。
ひとつ事を長年続けてきたのであっても未だに「初心者」と言う事実は、過酷な現実です。けれど「初心忘れずべからず」という含蓄ある言葉が、世の中にはあります。いつまでも初心者の私としては、救われる気持ちです。


ビギナーの私が生意気なことを書くのはとても恐縮なのですが、
初心者であっても、ベテランや上級者、さらに「巨匠」と呼ばれる方々に対して、なんら臆することなく対等であることが出来るものがある気がします。

それは、何か・・
その答えは、その人自身が、
自身の人生の体験の中で、試行錯誤しながら時間をかけて見出すものでしょうね。

ネットの検索なんかで、見つけ出すものは、
それが、例えどんなに立派なように思えたとしても、その人にとって、ろくなものではないはずです。
たぶん
ネットのブログで言うのも矛盾していますが。

ネットを統括するのは、多国間の経済や政治を巻き込んだ国家規模の情報管理システムでしょう。だから結局、ネットで安易に手に入る情報は、個人の人生の質を豊かにするものではなく、経済優先のためのものでしょうし、ね



 

10月のシタールの演奏会など

秋の演奏会の情報です



2014年10月12日(日) 13:30開場 14:00開演
インド舞踊・音楽・琵琶語り
  • インド伝統音楽の生演奏(Raga Charukeshi)
  • インド古典舞踊:祈りの舞踊
  • 琵琶語り 「蜘蛛の糸」芥川龍之介作(インド楽器と競演)
出演
インド古典舞踊 ティラナ
シタール 辰野基康
エスラジ 島田博樹
サロード 関口祐一
タブラ 逆瀬川健治
琵琶語り 平喜世

入場料2,000円 
 1,000円(学生)

会場
かずさアカデミアホール
千葉県木更津市かずさ鎌足2-3-9


※私はインド舞踊の伴奏では、古典曲の他
オリジナル曲サロメも舞踊の伴奏で演奏します。


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2014年10月18日(土) 
ディワリ・イン・ヨコハマ2014

様々なインド文化を楽しめる横浜インド祭 公式サイト
私は、18日の10:30〜 シタール・ソロ です

予定演目
  • Dhanashree Thillana シタールソロアレンジ
  • Yamani Momizi(紅葉) 
催しは、18日19日と2日間の開催です。

入場無料

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2014年10月19日(日) 

横浜聖地霊園秋祭り


■秋のコンサート 11:00~12:00
  • インド舞踊/久保田幸代
  • タゴールソング/神戸朋子とその仲間たち
  • 「阿弥陀経」の語りと音楽的構成/高明寺音楽団
■第七回現代仏教塾 13:30~17:00
  講師 森章司(元東洋大学教授)
  テーマ 「死後・輪廻はあるか」 

入場無料

横浜聖地霊園会館
神奈川県横浜市旭区上白根町194−1


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