辰野基康のブログ

音楽会のご報告 日々の雑記などをメモしています。 メインのサイトは http://sitar.holy.jp/ ご連絡は tatsuno123@yahoo.co.jp

2019年09月

透析治療はシタールを演奏するのに悪影響があるか(2)

医療に関することはあくまで患者としての個人の感想です。
治療を受けている方は、かかりつけの医療機関の指示に沿って治療をお進め下さい。辰野


・透析治療はシタールを演奏するのに悪影響があるか

シャント手術について

前述したように、シャントというのは、手首近くに動脈と静脈を手術で血管結合させたもの。それで腕全体の血流量を増やし、そこから透析機へ1分間におよそ200ccの血液を送り循環させます。
透析で1分間に200ccを針を通して体外に出すというのは結構な量ですね。万が一針が抜けると、噴水のように血がピューと飛び出すそうで大変です。

このシャントですが、手首近くの手術で血管が出るようにメスを入れます。筋などは切りませんが、楽器の利き手ですので、まず最初に手術の影響がないか心配でした。

当然、医師にはそのことを相談したのですが、何とも言えない様子でした。

まあ、血液透析を受けることになったシタール演奏者で、
透析後も演奏活動を続けるため、手術の影響について問いかける、という相談は
経験ある腎臓内科医でも、あまりないことでしょうから。

手術の影響について

さて不安もあった手術ですが、問題なく無事終わり、手は普通に動かせました。

シャント2019-9-22


手術した場所からは、聴診器で聴くと「ゴー、ゴー」という血液が流れる音が、
脈打って聞こえます。
しかし、手術直後からは透析を開始できません。
退院後、2週間ほど待って、増えた血流によって周辺の血管が育って丈夫になるのを待つのです。

退院して、はじめてシタールに触れるときは、少し緊張しました。
楽器が弾けなくなっているのではないかと。

でもそれは杞憂でした。
演奏に問題ないどころか、前述した「血管を育てる」ために、ある程度手術した側の腕を動かした方が良いのだそうです。
テニスボールなどを握る運動も、紹介されました。





透析治療はシタールを演奏するのに悪影響があるか(1)

医療に関することはあくまで患者としての個人の感想です。
治療を受けている方は、かかりつけの医療機関の指示に沿って治療をお進め下さい。辰野


・透析治療はシタールを演奏するのに悪影響があるか




透析をはじめた頃


もともと腎臓が悪くて、通院治療をしていたのですが、
進行して末期腎不全となり、2017年12月より血液透析の治療を開始しています。

血液透析治療では生涯、透析の治療を続けることになります。
通院は、週3回、透析時間は4時間。
でも、その治療を行わないと、尿毒症で死んでしまうのです。

血液透析の治療を受けている患者は、現在、日本でおおよそ33万人
その予備軍であるCKD患者は1000万人とも言われていますから
単純計算で、CKDから末期腎不全へ移る患者数は3%ですね。
CKDの早期発見、早期治療、投薬治療などで
進行を止めたり遅らせたり出来る可能性も大きいです。

私の場合は、残念ながら進行が進んで、腎機能は末期状態になったのです。
最初に自分の疾患の悪化を知った時はショックでした。

透析導入にあたり、気になること、心配事はいろいろありましたが、
時間をかけて解決していきました。

音楽のことでは
  • 楽器(シタール)が弾けなくなるのでは
  • 演奏活動が出来なくなるのではないか
ということでした。

というのも、血液透析をはじめるためには、
利き手であり、楽器演奏のため必要な右腕で、
手首近くを切開して、血管の動脈と静脈の一部を繋げるという、
シャント作成手術をする必要があったからです。


Img_3603


2019/09/17











RSS
Archives