20180116203937
【あらすじ】

未来、たぶん日本―――。
ロボットが実用されて久しく、アンドロイド(人間型ロボット)が実用化されて間もない時代。
ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを“家電”として扱う事が社会常識となっていた時代。
頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見により、必要以上にアンドロイドに入れ込む若者が現れた。
高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。
ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。
行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。(Amazonから引用)


【感想】

未来、アンドロイドという題材を聞いたときにSF物を連想したけど、蓋を開けてみたら堅苦しい設定はなく、身近なヒューマンドラマだった作品。
元々は1話あたり15分、全6話のアニメーションであり。それを編集し、完全版として公開されたのがこの劇場版イヴの時間。
そのため約100分の映画でありながら、短い章ごとの構成になっており、作品の内容と雰囲気も相まってわかりやすく、リラックスしながら最後まで見ることができました。
加えて、それぞれの章がしっかりと着地していて面白くありながらも、通して観終えるとしっかりと一つの作品として出来上がっているので、(映画だけど)読後感がいい。
こいつぁよくできているなと感心しました。

特徴的だと感じたのは掛け合いのテンポとリズム。
舞台が喫茶店なので落ち着いた雰囲気で展開するかと思いきや、コミカルなハイテンポさを見せる。
かと思えばピリっと張り詰めた空気を表すように静止させてみせたりと、気持ちの良い緩急が感じられて、掛け合いのシーンなども楽しめました。
これがあるからこそ、ただのしっとりとした雰囲気キレイめの作品で終わらなかったのかなとも思います。
良いセンスだと思います。


「あなたはわたしをどう思ってるの?」

これは本編内のあるキャラのセリフ、またその一部です。
様々な人間が出てくる本作には同じように様々なアンドロイドも登場します。
人間が悩んでいるときはアンドロイドだって悩んでいるし、人間もアンドロイドも互いのことを想っている。
相手を想ってるからこそ、自分をどう思ってるのか気になる。
それが本作の一貫したテーマだと思います。
実にシンプルでいいですね。平和とか人生とかそういう重ったるい(重いとだるいの造語)ものでなく
ずっと身近で僕にとってすんなりと入ってくるテーマでした。
こういうシンプルさとか身近なテーマはアニメを始めとしたエンタメ作品が得意としてるところかもしれませんね。
だから僕はアニメなどのコンテンツが好きなのかもしれません。

総括として、ざっくりと本作がどんな作品だったかといえば。
色々な人間とアンドロイドのつながりが描かれていて、観終わるとまるで美味しいコーヒーを一杯飲んで、お腹がじんわりとあったかくなるような作品でしたね。

まぁ僕はあまりコーヒーを飲まないんですけど。雰囲気伝われ。
多分このへんも制作サイドは計算しているんでしょうね。
タイトルも、舞台が喫茶店であることも、作品の雰囲気にピッタリで良い作品でした。