2006年07月
2006年07月08日
パイプメタルの製作
鍋(るつぼ)の中でぐつぐつに溶かされた鉛と錫はキャスティングテーブルと呼ばれる台の上に流され、広げられて板状になります。
これがキャスティングテーブルです。テーブルの上にキャスティングボックスが置いてあるのが見えます。
キャスティングボックスとは、大工さんが木を削る為の工具、鉋(かんな)あるいは鰹節削りを思い浮かべてください。木の枠の中を三角形に彫ってあって、底に進行方向に対して垂直に溝穴があります。
この三角形の枠の中に溶けた鉛と錫を流し込み、手早くテーブルの上を滑らせていくと、溝穴から一定量流れ出た金属がテーブルに奇麗に撒かれた状態になるわけです。
鍋から柄杓でボックスに金属を流しこみます。もちろん、とても熱いので注意しなくてはいけません。ちょっとはねただけでも火傷してしまいます。厚手の洋服、皮の手袋やプロテクターで防備します。とは言え、ぐずぐずしていると金属の温度が下がってしまうので手早く仕事します。二人がボックスの両側を抱えてテーブルの上を滑らせていきます。
これがキャスティングテーブルです。テーブルの上にキャスティングボックスが置いてあるのが見えます。
キャスティングボックスとは、大工さんが木を削る為の工具、鉋(かんな)あるいは鰹節削りを思い浮かべてください。木の枠の中を三角形に彫ってあって、底に進行方向に対して垂直に溝穴があります。
この三角形の枠の中に溶けた鉛と錫を流し込み、手早くテーブルの上を滑らせていくと、溝穴から一定量流れ出た金属がテーブルに奇麗に撒かれた状態になるわけです。
鍋から柄杓でボックスに金属を流しこみます。もちろん、とても熱いので注意しなくてはいけません。ちょっとはねただけでも火傷してしまいます。厚手の洋服、皮の手袋やプロテクターで防備します。とは言え、ぐずぐずしていると金属の温度が下がってしまうので手早く仕事します。二人がボックスの両側を抱えてテーブルの上を滑らせていきます。
2006年07月05日
パイプを作ろう!
これからしばらくの間、金管パイプができる様子をご紹介したいと思います。
少しずつ出来ていく様子を愉しみにご覧ください!
ほとんどの金管パイプは鉛と錫の合金で出来ています。
パイプを作る為の金属板(パイプメタルと呼んでいます)は、パイプの種類や大きさに合わせて、その材質や厚さなどを、1本1本を細かく選別して使われますので、良いオルガンビルダーはもちろん自分でパイプメタルから作ります。
錫や鉛を溶かしてパイプメタルの為の合金を作る炉です。上に掛っている鍋の中に延べ棒を容量を正確に計りながら入れて溶かします。まさに錬金術師の世界ですね。
鉛の融点は327度、錫はもっと低くて232度ですから、皆さんが考えているよりも以外と簡単に溶けます。
錫と鉛の混合具合はビルダーの考え方、求める音色によって変えられます。材質として鉛の方が柔らかいのでパイプにした時も笛全体が柔らかく響きます。錫の混合量を増やしていくに連れて音色は堅く、シャープで明るい音になっていきます。一般的にはプリンシパルなどで錫:鉛=7:3ぐらいの割合です。フルート系のパイプで良く表面がまだら模様の物を見かけます。これは錫と鉛を同量の割合で混合したときのみにできる模様です。スポテッドと呼んでいます。
柔らかい鉛は強度の面でも配慮が必要です。大きなパイプなどは自分の重さで変形してしまいます。途中からぐにょ〜って曲がったり、一番下が象さんの足のようにぶよぶよになったり、日本で幾つかのかわいそうなパイプを見た事があります。
最近では、特に鉛は毒性が強いことから、環境面での規制がとても厳しくなっています。ヨーロッパでは取り扱いそのものと禁止する動きがあり、オルガンビルダーは営みの存続に関わる大変深刻な問題を抱えています。
また、資源としても枯渇の時期が近い様に言われ、21世紀上旬にはなくなるのだそうです。
とは言え、毎日、安ワインをがぶがぶ呑んでいるどらにとっては、鉛のコップは魅力的!甘くておいしくなるのだそうな。ワーグナーと一緒に試そうか知らん?
少しずつ出来ていく様子を愉しみにご覧ください!
ほとんどの金管パイプは鉛と錫の合金で出来ています。
パイプを作る為の金属板(パイプメタルと呼んでいます)は、パイプの種類や大きさに合わせて、その材質や厚さなどを、1本1本を細かく選別して使われますので、良いオルガンビルダーはもちろん自分でパイプメタルから作ります。
錫や鉛を溶かしてパイプメタルの為の合金を作る炉です。上に掛っている鍋の中に延べ棒を容量を正確に計りながら入れて溶かします。まさに錬金術師の世界ですね。
鉛の融点は327度、錫はもっと低くて232度ですから、皆さんが考えているよりも以外と簡単に溶けます。
錫と鉛の混合具合はビルダーの考え方、求める音色によって変えられます。材質として鉛の方が柔らかいのでパイプにした時も笛全体が柔らかく響きます。錫の混合量を増やしていくに連れて音色は堅く、シャープで明るい音になっていきます。一般的にはプリンシパルなどで錫:鉛=7:3ぐらいの割合です。フルート系のパイプで良く表面がまだら模様の物を見かけます。これは錫と鉛を同量の割合で混合したときのみにできる模様です。スポテッドと呼んでいます。
柔らかい鉛は強度の面でも配慮が必要です。大きなパイプなどは自分の重さで変形してしまいます。途中からぐにょ〜って曲がったり、一番下が象さんの足のようにぶよぶよになったり、日本で幾つかのかわいそうなパイプを見た事があります。
最近では、特に鉛は毒性が強いことから、環境面での規制がとても厳しくなっています。ヨーロッパでは取り扱いそのものと禁止する動きがあり、オルガンビルダーは営みの存続に関わる大変深刻な問題を抱えています。
また、資源としても枯渇の時期が近い様に言われ、21世紀上旬にはなくなるのだそうです。
とは言え、毎日、安ワインをがぶがぶ呑んでいるどらにとっては、鉛のコップは魅力的!甘くておいしくなるのだそうな。ワーグナーと一緒に試そうか知らん?