第205回目はヤシカ・エレクトロ35+コンバージョンレンズ(テレ&ワイド)の登場です。

GKデザイン出身のカメラですから、もともとがカッコいいエレクトロ35ですが、このコンバージョンレンズ(以下、テレコン・ワイコン)を付けるとますますカッコイイ。また外付けファインダーを付けると、なんかプロ用の高級機みたいな雰囲気まで漂わせるようになります。しかしこのテレコン・ワイコン、高性能で名を馳せたヤシノンの足を引っ張るような見てくればかりのレンズなので、実際に写真を撮るのであれば、このテレコン・ワイコンは付けないほうがあとあと後悔しないですむと思います。

このテレコン・ワイコンを付けることによって、デフォルト状態では45mm/F1.7のヤシノンが、望遠なら58mm(1.3)、広角なら38mm(0.84)になるんですが、広角38mmはともかく58mmの望遠って…なんかだまされているみたいな気もします。しかしそれよりなにより、せっかく元がF1.7という明るいレンズなのに、このテレコン・ワイコンが付くことで、じつにF4まで下がってしまうんです。ちょっと前か後ろに動けばすむ程度の変化しかしないのに、一体全体なんてこったい! いくら「ロウソク1本の明るさがあれば、ばっちり写りますから大丈夫です!」といったって、そういう話でもないでしょう。その上ピント合わせも、「変換率」が分かっていないと合わせることができないんです。

それでもネットオークションではけっこうな頻度で見かけます。どの出品者の方も、このテレコン・ワイコンを付けたエレクトロ35の雄姿をネットか何かで見かけ、すっかりその姿に参ってしまって入手されたんでしょうが、1~2度使っただけで「ダメだこりゃ(byいかりや)」となってしまったのだろうと思います。おそらくほとんどの場合、たいして使われることなく、そのまま死蔵されてきたはずです。というのも、私のテレコン・ワイコンもたいへんキレイな個体で、ビューファインダーなんか元々の小さなビニール袋にはいってて、使ったような形跡がほとんどないものでしたから。

しかしそうはいっても、一眼レフ用のテレコン・ワイコンは、カメラの姿にほとんど影響を与えないのに対し、レンズシャッター機の場合、大きくその姿を変えてくれるのでひじょうに楽しい! 具体的にどう変わるのかといえば、以前にご紹介したオリンパス・ピカソ(191回目)の写真をあらためてご覧くださればよく分かると思います。あんなポヤ~ンとした面構えのピカソが、テレコン・ワイコンを付けたとたん高須(Yes)院長もびっくりのイケメンカメラに大変身! これがもともとイケてる面構えのエレクトロ35ともなれば、さながら素のままでも男前の市川海老蔵が、助六の姿で出てきたくらいのカッコ良さ! いっそのことどうでもよい倍率のテレコン・ワイコンなんかじゃなくて、フィルター付きのフードにでもしてたら良かったのにと思います。てか、そのほうがずっと実用的ではないでしょうか。ちょっと暗めのフィルターだとサングラスをかけたチョイ悪おやじ風で一層カッコいい。それに、いくら暗くしても「ロウソク1本の明かりがあれば…」って、くどいですね。

エレクトロ35に限らず、後世のAFコンパクト機でもテレコンは結構見つかる(ワイコンはひじょうに少ない)ものですが、付けたところでノーマルと大して変わりばえしない写真しか撮れないはずです。なので、撮影結果に期待しているような人はアテが外れることは間違いないと思います。しかしながら、カメラの「姿」を楽しみたいというponkotsutousanのような人であれば、ありきたりのレンズシャッター機が大変身してしまうので、たっぷり楽しむことができます。ファインダーを覗かない限り、なにがどう変わったのか分からない一眼レフ用テレコン・ワイコンなんかからしたら、間違いなく楽しいと思います。

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