趙某という男が実家の蔵で黒い木箱を見つけた。蓋を開けてみると、切り取られたばかりのような子供の首が入っていた。あなや、と驚いてよく見ると、それは自分のものであった。
これから中国エセ説話を書きはじめます。「聊斎志異」に書かれていそうなことを資料がないから自分で書いてしまおうという痛い企画です。
河西回廊の西の沙漠のいずこかに小さな隊商都市があった。その都の人々はみな腎臓の形をした赤鉄鉱を好み、砂丘の懐深くを彷徨ってはそれを採り護符とする。毎年百を下らぬ男女がその探険行で命を落としているが、それでも住人たちは石を珍重することを止めないという。
こんな感じ。昨日書いたSSとあわせて毎日更新を目指します。