今年も無事、十五年目の慰霊祭を執り行わせていただきました。
小岩神社三峯社前にて、たくさんのご参列をいただきました。
お寒い中を本当にありがとうございました。
境内は七五三詣りの家族で賑わいました。
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三峯社前に先に到着していたのは白いネコ。おや?と思ったのは、見間違いなのか、何もかも白い。光の加減なのか、目まで真っ白見えたのです。
急いでスマホを取り出しましたが顔を写すことができませんでした。
禰宜さんが当たり前のように「御使いですね」と。
オオカミの三峯さんですが、まさか狼のお姿で寄越すには・・・とのご配慮だったかもしれませんね。
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ちょうど慰霊祭前のニュースで、動物愛護団体がケンタッキーフライドチキン前で、クリスマスにチキンを食べないでという活動を行っていたとありました。PETAという団体です。本拠地は米国バージニア州。会員は650万人とも言われ、ハリウッドスターなどが多数参加しています。
様々に物議を醸している団体ではありますが、ぜひ一度、ウィキなどで彼らの活動内容を見ていただきたいと思います。彼らの活動を知ることは、非常に価値のあることだと思います。
けれど・・・。
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彼らの活動によって確かに、多くの動物虐待や不正が明るみに出され、それらを止めました。
虐待等の定義も非常に多岐にわたっており、賛同できることもあれば、あまりにもやり過ぎていることもあります。
シーシェパードやグリンピースなどと同様に、忘れてはならないことは、こういった団体の趣旨は設立当初は非常に純粋なものだったと信じたいけれど、政治や宗教、または愛護の名を借りた新しいビジネスに変質していくのを避けられない、ということです。

私たちの慰霊祭の趣旨はずっと変わっていません。
生命ある者は、必ず、何の例外もなく、他者の命を日々奪って生きています。
無駄にせず、過剰に求めず、その事実を忘れず、ありがとうとごめんなさいをいつも心に留めておくこと。しかし人間はすぐさま忘れ、得たものを評価し始めます。旨い不味い、高い安い、美醜がどうのとやり始めます。

また、最も忘れていること、或いは知らない、または知らぬふりをしていることは、本当に生活のすべてに動植物たちの犠牲があるということなのです。

七五三やクリスマスシーズンで、有名なキャラクター製品の需要もテーマパークもかき入れ時ですが、これらの来歴を知ると見方が変わります。

ウォルト・ディズニーはなぜネズミを主役に決めたのでしょう。ネズミは最も動物実験の犠牲になっているからです。
スヌーピーも、ビーグルが最も犬の中で実験に使われていた犬種だからです。
日本も同様です。

人間の手がなければ生きていけない動物を「家畜」といいますが、そういった意味ではペットもそう言えるでしょう。

絹は蚕が作ります。人が手を掛けないと生きられないように操作され、羽化しても飛べません。「家畜昆虫」と言われます。寿命はたったの2か月で、生まれてから蛹になるまでの命です。蛹から再び生まれなおすことはできないのです。
蛹(繭)は煮られて、糸を取られます。ひとつの繭から1500メートルの生糸が取られます。
たとえ煮殺されることを回避して羽化できても、飛ぶこともできない、食べることもできないのです。
羽化したものは蚕蛾といい、それが「モスラ」のモデルです。

過激な愛護者の多くは、そのためシルク製品も使わないという人がいます。
しかし、化繊であっても、石油は動植物の遺骸です。

楽器も牛や馬、鳥、犬、猫、家畜の内臓などなしに成り立ちません。人工皮革で代替する試みもありますが、あの響きは生まれません。

医薬品も、近年話題のワクチンも、動物どころか、人間の胎児を使っています。
WI、MRCの記号の付く細胞は、名前こそ付けられぬ前に亡くなった命ではありますが、その来歴ははっきりしています。いまだに、それによって莫大な富を得た製薬会社との法的問題や倫理的問題は解決に至っていません。
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どうでしょうか。私たちの生活の中から、それらを排除することは不可能なのです。
PETAの主張は痛いほどわかります。身を切られるほど耐え難い動物の犠牲を知ることは、しかし、実際にそうされた動物たちの苦痛に比べるべくもありません。
ただ、それが生きるということなのです。また、それら動物たちもまた、他の命をもらって生き、互いが循環しているのです。
意図的に残虐な行為をしているのではなく、ただただ、生きるためにそうしているのです。

なるべく何事も少な少なで生きることは可能ですが、ではその数の問題であるとしたら、しらすは食べられますか?魚卵の類は?煮干しはどうでしょうか。

過ぎた活動はそのうち、世界各国の伝統的食習慣や文化、芸術芸能などへの干渉に発展していくでしょうし、いずれ駆逐される可能性をもはらみます。
人間がいなくなれば地球は平和になる、確かにそうかもしれませんが、「家畜」たちは人と共に滅ぶでしょう。
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しかし、そういった思想はすでに、世界各国の政府が公式に採用しています。
家畜の細胞から、どんな部位も作り出すことができる人工肉、成分をプログラミングして3Dプリンターで作る肉などはすでに実用化されており、市場に出回り始めました。
しかも日本が最高技術です。
家畜を想う人にとってはありがたいことであるはずが、この恐ろしさは一体なんなのでしょう。

そして、映画「マトリックス」の世界の実現、個々がアバターとして仮想空間の中で生活する計画を、日本政府は「ムーンショット計画」として発表し、目指しています。
そう、衣食住をそぎ落とし、我々はもう電子空間で生きなければいけないほど、多くの動植物や資源の大量消費の罪を犯した咎人であり、完全に管理されるべきなのだと。
そう、人間はすでに「家畜」なのです。
だから私たちはもう何年もこの慰霊祭の中で、「人間」という動物のためにも、祈ってきました。
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今年も晴礼、和香ペアにバトンタッチされた神社所属、珠来(ミコ)ちゃんと、参加者代表の雷(ライ)が、生きた狛犬のお役目をしっかりと果たしてくれました。
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そんなSFの世界に憧れた結果が、もう結実しようとしています。
新時代を歓迎する人も多くいると思いますが、否定するのは誤りかもしれません。
しかし、動植物にも祖先が必ずいます。自然を畏れ敬い、なんとか困難に打ち勝ち、次の世代に繋げてきた者たちを忘れて無くしたものは、二度と取り戻すことはできないでしょう。
今がその岐路であることは間違いなさそうです。
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