久しぶりの美容院。
店長さんとのいつもと変わらない楽しいおしゃべりと、
変わっていたシャンプー台のところの椅子。
世の中には変わっていくものもいっぱいあるけれど、担当の美容師
さんの雰囲気は変わらないでほしいなあと思う。たとえば、すごく
陰気になっていたりしたら、きっと私は困る。
シャンプー台の椅子に関しては困らなかった。もちろん、陽気だっ
た椅子が突然陰気になってしまったわけではない。
もともと無口な椅子なのだ。
どんな風に変わったかというと、今までぱたんと後ろに倒れる形式
だったものが、そこまでは倒れずにこころもちそっくり返り気味に
座った状態のまま、シャンプーしてもらえるようになったのだ。
台湾と似ている。

台湾で足裏マッサージをしてもらった後、私達が向かった先は、
美容院であった。足が終わったら頭もやらねば、というわけである。
台湾では美容院でのシャンプーが気持ちいいらしい。
しかもそのシャンプーは椅子に座ったままでやってもらうらしい。
座ったままで洗ってもらうとしても、では流す時はどうするのか。
気持ちよさそうで珍しそうでちょっと想像つきにくそうなこと。
そういうことは大好きだ。ぜひとも体験してみたい。

椅子に腰掛け、さっそくシャンプーの始まりである。
タオルを肩にかけたままの状態でシャンプー&頭皮マッサージを
される私。お姉さんはじゃんじゃん泡を量産し、ぐりぐり洗う。
気持ちがいい。美容院でマッサージとか髪を乾かしてもらうときも
ほんとにしつこいぐらいに毎度思うのが、私の専属の美容師さんが
いたらいいのにな、おうちに。ということである。
台湾の美容師のおねえさんとも愛の逃避行をしたいと思う私であった。
目の前には大きなテレビがあって、私の隣でなんだかとっても高びー
な状態(といっても、高びーな人なのではなく、シャンプーと同時に
足裏マッサージも受けていたので、ハーレム風だったのだ)になって
いたお客さんが「チャンネルかえてもいい?」と聞くのでどうぞと答
えた。
画面にはヨン様とチェ・ジウが。
おお、冬ソナ。観たことないけど冬ソナ。
韓流はアジア全制覇なのであろうか。

シャンプーを流すのはどうするのか疑問であったが、これは日本の
美容院と同じで、シャンプー台のところにぽくぽく歩いていき、ひ
っくり返って流してもらうのであった。
足も頭もすっきりし、意気揚々と晩ご飯へと向かうのだ。
しゃんぷーっ





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 photo:しゃんぷーっ