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辛口の評論で知られる竹村健一の最近の著書に「日本の常識世界の非常識」と言うのがあります。
「金持ちと貧乏人のいる社会は悪だ、銀行振込には手数料がかかる、会社は社員のためにある、北朝鮮国民は餓死寸前……これらは日本人のカン違い。気づいた人だけが成功する、世界の常識を解説」するのだそうです。
これを音楽の世界にあてはめると、「この歌手の代表曲と言えば〜〜〜に決まってる」が意外と世界の非常識である場合がよくあります。
そんな例として、今回はウォーカー・ブラザーズを取り上げます。
イギリスでの彼らの最初のヒット曲「涙でさようなら」と、それに続く「太陽はもう輝かない」は、当時、日本では大したヒットにはなりませんでした。
ただし、日本ではヒット曲が無いにもかかわらず、音楽雑誌の誌上では、ビートルズを凌ぐ人気とか言う触れ込みで彼らのイギリスでの加熱ぶりだけは報道され、名前と顔だけは知られていました。
そんな状況の中、彼らの1枚目のアルバムから日本独自にシングルカットされたのが「孤独の太陽」です。
元々この曲は、アメリカのコニー・スティーヴンスがオリジナルですが、聞き比べると、ウォーカー・ブラザーズ版はまるで別の曲に聞こえるくらい見事にアレンジされていることが分かります。
当時、日本ではアルバムを買えるのはほんの一部のお金持ちの子供たちだけでしたから、庶民の子供たち向け(私もその一人ですが)けっこう日本独自のシングルカットは多かったのですが、「孤独の太陽」については、彼らの日本での最初の大ヒットとなりました。
続いて、イギリスでのヒット「やさしい悪魔」が日本ではマイナーヒットに終わるや、レコード会社はまたまた日本独自のシングルカットに踏み切りました。
2枚目のアルバムの1曲目に収録されていた、「ダンス天国」です。
この曲も、オリジナルはアメリカのウィルソン・ピケットで、当時、日本ではどちらのバージョンもヒットしましたが、最終的にはウォーカー・ブラザーズの圧勝でした。
★ウォーカー・ブラザーズの代表曲と言えば「孤独の太陽」と「ダンス天国」★
これは日本の常識世界の非常識ということになります。
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更に、「ダンス天国」に続く日本でのヒット曲「二人の太陽」も、彼らの3枚目のアルバムから日本独自のシングルカットで、日本独自続きです。
なお、日本独自と言えば、
彼らは1967年5月に解散しましたが、日本での人気は衰えず、ついに翌年1月に日本でのみウォーカー・ブラザーズとしてライブツアーを行いました。
日本独自続きというより、日本独自づくしですね。
上に挙げたヒット曲を網羅している日本盤CDは
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格安なイギリス盤もあります。こちらは試聴もできます。
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「孤独の太陽」のmidiはこちらで聴くことができます。